TSよわよわVtuberはバズっても外には出ません ~かわいくなったら余計他人が怖くなったんだけど!~ 作:あずももも
「おろろろろろ」
【草】
【草】
【今回はちゃんとマイクオフにできてかしこい】
【かしこいか……?】
【すっかり手慣れてて草】
【急にミュートになったのに立ち絵は動いてて草】
【え? マジで吐いてるの?】
【おう、この前のバレ配信聞いてこい】
【うん、聞いてる 特に吐いてるとこループして なんで今は聞かせてくれないの ママギフで1ゲロ1万払うって何回もDMしてるのに ループして堪能した分の30万はもう払うからって言ってるのに もっと払わせて 貯金分くらいは出せるよ】
【ひぇっ】
【え?】
【それはちょっと……】
【え?】
【気持ち悪いから出てってくれない?】
【ひどい!!】
【いや、さすがに……】
【とんでもねぇやべーやつが紛れていたとは……】
【こわいよー】
【これは怖すぎる】
【怖いっていうかさぁ……】
【マンナンダブかしこみ申すエイメンキェェェェェ!!!】
【草】
【悪霊扱いで草】
【意味わからんけど動揺してるのは分かるから落ち着け】
【とりあえずなんか言っとけ精神】
【いやいや、待てよ!? このアバターの見た目のロリっ子が苦しそうな顔して吐いてる姿を思い浮かべろよ 冷や汗かいて顔真っ青にして、背中丸めて息も絶え絶えで口からいろいろ出ててさ、とにかくすっごく苦しそうなの 涙をぽろぽろしながら、本当に苦しそうで 背中撫でてあげたいのにそれができないし、そのまま見ていたくもなるの それ思い浮かべて何も感じなかったやつだけが俺に石を投げる資格がある 美少女が苦しそうにしている姿のイラストとかがTLで流れてきて、一瞬でも手を止めないやつだけが資格がある】
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
【いや、でもやっぱ気持ち悪いわ……】
【え?】
【創作はともかく、リアルの子が苦しんでるのは……】
【あっ……えっと、それは……】
【草】
【まぁ、そうだよな】
【かわいい女の子だったら、ありかも……】
【おいバカやめろ戻ってこい】
【そうよ? かわいい子が嘔吐してる性癖なんて、獲得しちゃったら後悔するの しかも自分が女で、それにしか興奮できなくなるとかもう末期だし無事末裔よ どうしよう、こはねちゃんしか相手が居ない……適齢期が……】
【草】
【かわいそう】
【あーあ、こはねちゃんさんがまたひとり歪めちゃった】
【もともと歪んでるやつが大挙して押し寄せてるような……】
【特殊性癖界隈って謎の探知力持ってるからねぇ……】
【蠱毒ってさ、煮詰まるって言うよね……】
【蠱毒に沈む配信か……】
【こわいよー】
◇
「……で、僕は反射神経とかダメだから、とにかく試合回数重ねて経験値貯めるんです。プレイヤースキルってやつ。そもそもそれすら僕みたいなのには足りないから。あとはwikiとか掲示板とか動画で情報漁ったりして、みんなが知ってる知識は叩き込んで」
対戦ゲームのミニマップ――戦場全体のうち、味方の情報で分かってる地形とか位置とかを横目で見ながら、僕の操作キャラを移動させていく。
げろげろからはすっきり復帰しているおかげで、そこそこ戦えている。
「ほら、僕ってアクションとかレーシングとか格闘とかな、速さを競うゲームはダメだから。でも、こうしてある程度の人数のチーム戦、かつ、上級者ばかりじゃないところ、んで、こうして敵の隙をうかがう役割なら……」
――たぁんっ。
「回数だけで平均にたどり着いた僕なら――平均未満相手とか、偶然での不意打ちとか、HP削れてたり注意力散漫になってたり慣れないキャラ使ってたり、宅急便かトイレに駆け込んで動かなかったりする相手になら、なんとか勝てる感じ。相手次第だからいばれることじゃないけど。ほら、死にゲーとかも何十何百と同じ戦闘繰り返して乗り越える的な?」
【ナイス】
【今のはすごい】
【こはねちゃんのプレイスタイルは保守的だけど地味だからなぁ】
【ちょっと目を離したらだいぶ移動してるのがすごい】
【ぬるっと動くよな……】
【映えとか反応とかで盛り上がらせるなら、猪突猛進でちょっとおバカなプレイスタイルの方が人気出るもんなぁ】
【実際エンジョイ勢あたりの楽しみ方ならそれが正解だし】
【男も女もそのへんはおんなじよね】
【まぁ傾向として男へは楽しいリアクションかスーパープレイ、女の子へは初心な反応と泣き叫ぶ反応が求められがちではあるがな】
【私はプレイヤースキルの次に性別とか声とかリアクションだけどなぁ】
【そのへんは男女の需要の差だからしゃあない】
【そもそもゲーム実況とか、見る側は男が圧倒的多数だし】
【男でもヘタなのをウリにしてる人も多いし、女性でも華麗なプレイで惹き付けるタイプも居るしな】
【その中でも反対の属性がかえって人気になったりするんだが……人気ってのは難しいし】
【配信者は視聴者の興味に左右されるからなぁ】
【その視聴者たちが求めてることをしないとね……】
【その興味そのものを作り出せるのはひとにぎりのやべー人たちだけしなぁ】
【そういうのはもともと下積みがあってこそのだし】
【まぁ見る方は自分の好きな配信者選べるんだしな】
【見る専は常に数人以上のチャンネルを周回してるだけだし】
【それな】
【こはねちゃんさんのはどっちかっていうと堅実、中堅って感じのだから……やっぱ俺たちみたいな、そのゲームを知ってる古参が求めてるものなんだよなぁ】
【分かる】
【「分かってる」動きするのが好きっての、分かる】
【素人には分からない行動を見てにやつくのが良いんだ】
【コメントの質が高いほどたまらないんだ】
【↑ほんそれ】
【普通に勉強にもなるしな】
【ゲーム自体はやったことなかったり引退したりしてても勉強になるのは見てて楽しい】
【チーム戦って、突き詰めると結局似た思考になるもんね】
……ちょっと集中してたから、気がついたらかなりコメントが流れている。
ちらりと見る限りで僕のプレイングがここまでベタ褒めなのは……恥ずかしい。
けども、同時にちょっとだけ嬉しい。
この数年で――少しは成長できている、数少ない分野だから。
なおそれ以外の全ては退化し、そしてとうとう肉体ごと数年分物理的に退化したんだけどね。
あと、男としては退化どころか消滅したんだけどね。
悲しいね。
「……ん、ありがとう。僕が大学からドロップアウトしてから数年、正気を保っていられたのも君たちのおかげだよ。そうじゃなかったら、きっと――僕はカーテンを閉めて電気を消した部屋の中、ただぼーっと横になってるだけの人生してたから」
僕は頭を下げ、その後に――作り笑いでも、楽しい気持ちを込めたスマイルを投げる。
古参。
もはやそう呼ばれるようになってしまった人たち。
こんな僕の相手をしてくれた人たちには、感謝しかない。
まだ居てくれてるのかは分からないけども、居てくれたなら言っておきたいから。
【待って】
【うわぁぁぁ急にシリアスになるなぁ!?】
【草】
【重い思い、急に重い】
【ちょうちょから急にブラックホールになっちゃったよ】
【草】
【ちょうちょはお控えください】
【ちょうちょは……まずい……】
【さっきまでの軽い雰囲気……どこ……ここ……?】
僕の表情はひより大先生のアバターに変換され、ただの、いつもの笑うモーションになる。
ただ、それだけ。
――僕自身の体の、僕自身の顔になった美少女――決して美幼女ではない――も、強い表情が苦手だから自然とはにかむような笑いにはなっている。
それを、彼らに見せることはできない。
だけども、
「――ありがと。そんなみんなが………………………………大好き」
恥ずかしさを抑えての限界までの甘え声を――マイクに唇が触れるぎりぎりで、ぼそっとしてあげるくらいは良いよね。
せっかく女声――きっと期間限定の地声なんだしさ。
………………………………。
……やっぱ恥ずかしい……顔か急に赤くなって……うぅ。
【 】
【 】
【 】
【 】
【やばいって ロリヴォイスやばいって】
【最近のボイチェンはやばいな……】
【ああ……うっかり騙されるのも無理はない】
【これはどっちかわからないなー(棒】
【だから棒つけるなって】
【ショタよ!】
【生やしてるわけじゃないからしっしっ】
【草】
なぜかは知らないけども、こんなにかわいい声の体になっているんだ。
見せてあげることも触らせてあげることもできないけども、だったらせめて、ちょっとくらいサービスしてあげても良いだろうから。
……けど、後で絶対もだえる系統の声が出ちゃった気がする。
顔が、まだ飲みすぎていないのに、もう真っ赤になってきてる。
火照ってる。
かっかとしてる。
……お酒飲もっと。
「………………………………」
あ、ふとももにも汗をかいてて、それがぱんつに流れて行っている。
……ズボンと男の下着って優秀だったんだなぁ……だってほら、スカートは防御力ゼロだし、ぱんつも男のブリーフ以下の性能しかないし。
ごそごそ。
……む。
裾をめくってふとももとぱんつを丸出しにして拭いてるこの状態って……なんかやらしい気がする。
◇
【ボイチェンでも良い 「かわいい」のポイントを突いた演技でも良い かわいい】
【このロリヴォイスがたまらん】
【この立ち絵と一緒に見ると……】
【ふぅ……】
【しゅき……】
【惚れた】
【結婚しよ】
【TSっ子設定だぞ?】
【何の問題が?】
【男の感性を完全に理解している女の子だぞ?】
【ネカマでも良し】
【むしろその方が興奮する】
【初めて女装させるとね……捗るんだよ……】
【分かる】
【女装堕ちとか、いいよね……】
【いい……】
【VRなChat界隈で豊富な供給があるけど、それでもいいものはいいんだ……】
【それで 問題があるか?】
【ないな……】
【あるもんか】
【早く課金させて……お願い……】
【今の「大好き」家宝にするね……】
【耳がしあわせ】
【ありがとう……ありがとう……】
【投げ銭解禁されたら絶対投げるからね】
【ていうかファンボとかやらないの?】
【そうだよ、やれば良いじゃん】
【月数千円なら小遣いから支援できるよ?】
【だからちょっとふとももをね】
【ぐへへ】
【草】
【お前……】
【きもいよー】
【ふ、普通に解説してくれたら小遣い程度は投げ銭できるから……】
【引きこもり仲間としてささやかなカンパを……】
【その心は?】
【女の子なら嬉しい、男でもメス堕ちしてればOK】
【素直でよろしい】
【草】
【お前……】
【動画サイトにしろ支援サイトにしろ何割かは運営に取られるし、さらに振り込みは何ヶ月おき だけど、なんにもないよりは良いだろ?】
【え、言ってくれれば普通に口座振り込みとかするけど】
【※本名バレのリスクがあるのでこはねちゃんはやめましょう】
【※普通に身元特定されるリスクがあるから女の子だったらやめようね】
【※ある日ピンポンで来ちゃうよ?】
【※また吐くよ?】
【草】
【草】
【よし、こはねちゃんなら今ので振り込みとか身バレは思いとどまるな!】
【こはねちゃんさんだからこその安心感】
【個の配信葉、こはねちゃんのおかげで比較的理性的なおにいさんおねえさんが集まってるからね】
【感動した】
【うん……善意の直接的な支援もあるけど、大多数は女の子狙いのだからね……】
【分かってたから男のフリしてるんだろうけど】
【ちがうぞ、男だぞ】
【そうだなー】
【そうだぞ、こはねちゃんさんはおとこなんだぞー】
【でも、こんなのでダマされるとか、男でも……】
【しーっ】
【草】
【でもさ 少ないとしても配信業で……ファンが自主的に支援したいって思って課金して、こはねちゃんがある程度定期的……におこづかい程度でも稼げたら もうそれは「ニート」じゃなくって「個人事業主」って言えるんだよ? 「アイドル」と「それを支えるファン」なんだよ?】
「……個人、事業主……働いてない、僕が?」
個人事業主。
小さなお店をがんばって経営してる人たちと……僕が、同じ?
【うん】
【そうそう】
【世の中の大人がみんな会社に勤めてるわけじゃないしな】
【会社って言っても、大企業から社員自分1名なのまであるし】
【個人事業主って赤字も普通にあるし】
【そもそも大半の個人事業主が合法的! 合法的かつ税制的に赤字だしな!】
【それを言えば中小企業の大半に名だたる大企業でも――】
【やめろ】
【それ以上いけない】
【謎の勢力により脱税認定されるぞ】
【お前を見ているぞ】
【ネットってね、匿名に感じるけど普通に住所までは分かるからね】
【支配勢力はね、些事はどうでも良いんだ 利権に噛みついた瞬間……分かるな?】
【ひぇっ】
【じょばばばば】
【こわいよー】
【ああ……やつらは怖いぞ……】
【特に理由がなければ無駄なことはしないでいようね……忠告だよ……】
【そ、それに、声優とかクリエイターとかも個人事業主って言うしな! 個人事業主のかなり幅は広いんだぞ】
【え、マジ?】
【おう、漫画家とか小説家もそうらしいぞ】
【そうなの?】
【なんか以外】
【お雇いで社員扱いのとこもあっても、多くはね……】
【うん、コンプラとかいろいろ束縛されない代償でね……】
【税制面とか年金とかつらいのじゃー】
【社会の闇、ここにあり】
【おろろろろ】
【今どきは普通にフリーランス多いしな、闇じゃなくて普通に】
【フリーターとどう違う?】
【雰囲気……ですかねぇ……】
【井戸端会議と親族会議での扱い……ですかねぇ……】
【草】
【自分で商売やってるってだけで普通の雇われとは格が違うわ】
【そんな自営業は辛いけど、性に合ってるって人も多いんだぞ】
【全部が自分任せな分、組織が苦手だったり一匹狼の方が稼げる人も居るんだよな】
【コミュ障って言っても、文字でのやりとりなら問題無いのも多いし】
【ほんそれ】
【考えて返信できるんなら普通にやれるんだけどなぁ】
【電話だとろろろろろ】
【電話は滅ぶべし】
【対面も滅ぶべし】
【分かる】
【自分で食いぶち稼げるんならそっちの方が気楽って気持ちは分かる 社畜だけど】
【分かる】
【手に職があるんなら、自分とか家族がギリ生活できるレベルなら案外できるのよね】
【ぜいたく言わなきゃ最低限の娯楽はネットさえあれば良いしな、今の時代】
【やろうと思えば でも怖いからやらないだけで、やろうとすればできるんだろうなぁ……もやし食べていく程度なら】
【もやし様を崇めよ!】
【ドンドコドコドコ】
【早いのね、もやし様……】
【こいつ、腐ってやがる】
【涼しくなってきたけど、もうちょい生鮮食品には気をつけようね】
【実はそこまで安くは……いや、でも腐りかけの安物をつかまされるよりは……やはりもやし様こそNo.1!】
【食中毒はNG】
【草】
【だからこはねちゃん 大学中退したっていっても、そんなに気にしなくていいんだよ】
【そうそう、起業して有名になった人の中にもそういう人多いし】
【なんなら結構多くの有名人とかクリエイターとか、数年から十数年はニートしてたとかザラだし】
【むしろ普通じゃないからこそ、さっさと見切りつけたんだって、前向きにさ】
【この国ではレールから外れるだけで絶望するけど大多数の国から見ると数ある選択肢のひとつだしな、中退とかフリーターとか】
【そもそも起業家なんてだいたい何回か破産してるんだぞ 大学中退なんてレベルじゃないやらかしと迷惑かけてすっとぼけた顔してるんだから気にするな まあやつらはメンタルとバイタルが化け物なんだが】
【それな】
【あの「次があるさ」メンタルは、ほんと参考になるよね……債権者は血涙流してるけど】
【草】
【そ、それが資本主義の良い面でもあるから……】
【まぁそうじゃなきゃ一族郎党連帯保証人の悪夢だし】
【ちゃんとやって失敗したんなら、やる気さえあれば何回だって這い上がれるんだし相談できるところもあるからね】
【こはねちゃん 俺たちは、そんなこはねちゃんだから応援してるんだよ】
【困ったことがあったら言ってね 出会いは求めてないけど、こはねちゃんが幸せになれると良いなって思うんだ】
【ぶわっ】
【コメント欄が優しい】
【なんかすげぇ勢いだって思ったら優しすぎて泣いた】
【分かる】
【優しみにあふれている】
【おうよ】
【こはねちゃんの声とかプレイじゃなく、話し方とか姿勢が好きって人も居るからな ぽつぽつしてくれるトークの自虐も刺さるし共感できるし 俺みたいに】
【分かる】
【声とか抜きに応援してるぞ】
【古参には負けるけど、新参の私も応援してる 引きこもり仲間として】
【ぶわっ】
【アーカイブとか全力で追ってるけど、話のあちこちで共感するし】
【高校デビューで痛いことしちゃったとか心がマジで痛い】
【なんだかんだみんな経験あるよなぁ】
【そういう等身大のところが好き】
【分かる】
【あと、こはねさんは真面目なんだなって アーカイブつまみ聞きしたけど分かる】
【プレイスタイルにしても、真面目過ぎる感じだしな】
【大学中退の件も、不真面目だったらここまで気に病まないだろうしなぁ】
【だよな】
【やらかしてもぴんぴんしてるような輩はどこ行っても平気なんだけどなぁ】
【たぶん、良い人過ぎるから病んじゃうんだもんな 俺たち相手で良ければ好きなだけ好きなことしてゆっくり休めよ 来て数日の新参だから読んでくれるか分からないけど、いつか読んでくれたら】
【ゲームでも各マップとか装備の特性とか研究してるのが見てて分かるし】
【見てる限り、敵の予想進路を考えながら後手で動くタイプだもんね】
【愚直って、良いよね】
【私は好き、そういう人】
【まぁ若いし、もうちょいアグレッシブで良いとは思うけど、それが性に合ってるんなら良いんじゃないかな】
【おじさんになってみると分かるけど、マジで40まではガキなんだぞ かつての俺も含めて だからあと10年くらいは気にするな】
【わかる】
【昔はともかく、今はね……リスタートなんて30でも40でも余裕よ、かなりガチで】
【仕事先にもよるけど、今はネットがあるし……配信続けてたら普通に案件とかいけるんじゃない?】
【なんなら結構居そう、この配信にも 「こはねちゃんが吐くのだけ抑えられるようになったら案件任せたいな」って思ってそうな各企業の広報担当とか】
【草】
【草】
【お前……お前!】
【まぁ生配信主軸でおゲロは致命的だわな】
【コ、コメントオフにしたら……いやムリか、案件じゃ……】
【草】
【でも美幼女の涙目嗚咽おゲロ配信は……?】
【控えめに言って最高】
【分かる】
【ちょっと社長に直訴してくる】
【ちょっと真剣に検討してくる】
【草】
【えぇ……】
【こはねちゃん?? 変なのは受けちゃダメよ??】
【案件装っての出会いとかあるから気をつけようね】
「………………………………」
――これまでも、空気が暗くならない範囲で自虐ネタとしていろいろみんなに話してきた。
けども、その人たち――きっと今も、これだけ人が増えていても構わずに話しかけてくれる人たちの中に居る彼らも、いつも前向きなコメントを投げかけてくれていた。
……それを、軽く流していたのは、僕。
――みんなは、応援してくれていた。
父さんも母さんも、優花も――こんな僕でも優しく応援してくれていた。
だけど、それを全部聞かなかったことにして引きこもっていたのは――。
「……ぐすっ。あり、がと……」
ああ。
「この体」は、涙もろいんだ。
そうだ、優花だって母さんだってそうだった、みんなで夜に映画とか観てるときでもすぐに泣くんだ。
それを父さんと僕は困った顔で見ているんだ。
だから――涙がぽろぽろと出てくるのも、きっとそのせいなんだ。
……でも。
もう、ちょっとだけ。
明日からがんばろうかな。
そう、思うんだ。
【なかないで】
【ぺろぺろ】
【えぇ……】
「……! いけない、マッチングしてる……じゃ、次の試合は……ちょっとだけ。ちょっとだけ、アグレッシブに行ってみようかな」
【お】
【がんばえー】
【ひより「がんばってください!」】
「ひより先生」
【ひより「はい……問題集やりながら見ます……基礎問題と漢字の書き取りだけ……お勉強がんばります……」】
「集中しないと意味ないですからね」
【ひより「はい……がんばります……」】
「次の試験の成績、教えてくださいね」
【ひより「はい……」】
「分からないとこあったら言ってくださいね 分かる範囲なら教えますから」
【ひより「はい……あ、それは本当にありがとうございます……」】
【草】
【草】
【一瞬でトーンが戻って草】
【ママにはガチな娘……息子か?】
【ダメな母親を叱る息子か……】
【それとなく尊い関係だね】
【草】
【ちょっといい話だったのに草】
そうして僕は、ちょっとだけ勇気をもらった。
――でも、やっぱり僕にはイケイケなプレイは難しくって、その後は全敗してふてくされて酒盛りして寝た。