TSよわよわVtuberはバズっても外には出ません ~かわいくなったら余計他人が怖くなったんだけど!~   作:あずももも

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5章 全世界にバレた僕の顔
24話 顔バレ――カウントダウン中


「……ホットパンツって結構楽だなぁ」

 

僕は、短パン――短いパンツ?って言うのかな?――よりも脚のつけ根に迫る短さのぱんつではないパンツを穿いた状態のそれを、イスの上であぐらをかいたまま、ふと思う。

 

「まるで小学生に戻ったような快適さ……や、小学生の前半での服装なんて覚えてないけど……」

 

小学校男子といえば、短パン。

少なくとも小4くらいまでは。

 

そんな偏見もあるけども、残念ながら当時の僕はそういうものに関してまるっきり関心が無かったから覚えていないんだ。

 

「……検索してみたら小学校女子から短パンもといホットパンツ勢はそこそこ……やっぱ女子ってずるくない? 男子はせいぜいが短パンか長ズボンの2択なのにさぁ」

 

さわさわさわ。

ぞくぞくぞく。

 

「んっ……」

 

ぴくっ。

 

体が勝手に反応する。

 

さわさわさわ。

ぞくぞくぞく。

 

「……ふぅ。くすぐったい……そりゃあ男だったときは長ズボンだったから、脚のつけ根とかふくらはぎのおしり側とかおしりとか股とか触らないよなぁ……」

 

ふにふにふに。

 

……女の子の下半身は、柔らかい。

 

男のそれは?

残念ながら、当分のあいだはおあずけらしい。

 

「……いやいや、男でこんなとこ触るのなんて変態だろ……なのに女子だとそうじゃない不思議……ずるさ……」

 

僕はなんとなくで――適当な動画を見ながら、ホットパンツの隙間から手を差し込んで、不思議なぞくぞくを楽しんでいた。

 

――「触ってるうちに変な気持ちになって」。

 

そういうのを体験したいって気持ちが含まれていたかは――黙秘しておく。

 

 

 

 

「そうそう、そうなんだよ。普段学校でしゃべらない根暗で日陰者で居るか居ないか分からなくてつまらなくて存在感なくて陰キャで……ふぐぅ……おえっ……く、くぴくぴ……!」

 

【草】

【自虐芸が輝くこはねちゃん】

【こはねちゃん……無理しないで……】

【何か最近危うい場面が】

【ローに傾きかけてる気が……】

 

僕は危うく失敗するところだった。

学校生活でのトラウマを、配信で自分からこじ開けそうになったんだ。

 

「ぷはぁ……ふぅ。とにかくそんな人間でもさ、しゃべるのが嫌いってわけじゃないんだ。ただその周囲の人と馴染めてなくってさ……あと自分の興味あることを話せる相手が見つからなかったり、コミュ障こじらせてそもそも挨拶できないだけで、一度慣れたら普通にしゃべれるんだよ。休み時間ずっととか、こうして配信とかでもさ」

 

【わかる】

【うっ……(心停止】

【↑わかる(心停止】

【お前もか……(心停止】

【みんな、静かになったな……(心停止】

 

【草】

【幽霊の集まりかな?】

【ゾンビでは?】

 

コミュニケーションに難を持つ、僕たち。

 

そういう悲しい存在も、興味があることにだけは興味があって、つまりはいくらでもしゃべれるんだ。

 

「まぁ大抵が一方通行――人生における会話の経験値が低すぎて、その経験値ってのは使わないと時間経過で減少するから子供のころは普通に友達居ても、なんか変にこじらせて数年経っちゃうと空気とか読めなくなってさ、話振られて急にテンションと緊張上がっちゃってうわずった高い声で早口で滑舌悪く突然語り出す、いわゆる『オタクくんめっちゃしゃべるじゃん』ってろろろろろろろ」

 

びちゃびちゃびちゃびちゃ。

 

む、ミュートが間に合わなかった。

 

「おえ゛っ……ふぐっ……えぇぇぇ゛……っ!」

 

ついでで喉の奥が勝手にえずく。

 

「うぇぇ゛ぇ゛……えぇ゛っ……」

 

……なんか最近、体が変だ。

 

妙に吐きやすいっていうか、感情が昂ぶりやすいっていうか。

……女の子だからかな。

 

【苦しい】

【泣かないで】

【こはねさん、ほんと無理しないで?】

【心が痛い】

 

【自虐ってさ、自分を痛めつけてるんだよな】

 

【ああ……】

【自虐には防衛本能からのものもあるんだよ】

【気持ちは分かる  でもやめてほしい】

【でもさ、自虐すると気持ちがギリギリのラインでなんとかなるんだよな】

【分かる】

 

【いのちのなんちゃら<URL>】

 

【こはねちゃんウォッチ勢ボランティア部<URL>】

 

【いつも貼られるURL】

【なんか増えてるけど普通に優しい】

【こはねちゃんはガチ勢だからなぁ……】

 

【ファッション勢で居てほしかったこの気持ち】

【せめてライト勢で居てほしかった  今はもう共感するどころか心配になっちゃってるよ】

【分かる】

 

【最初は「お、同類だ」→「俺より重症すぎてしなしなだよ」→「護らねば」】

 

【わかる】

【かわいい声でかなり緩和されてるけど……】

【普通に苦しそうに吐いてて胸が潰れそう】

 

「……ふぅ。あ、ごめんね? げろげろはちゃんと用意しといたエチケット袋に入ったからPCとかは大丈夫」

 

きゅきゅっと袋を絞り、ゴミ箱へシュート。

 

あとはしゅっしゅっと消臭スプレー。

 

これで万全だ。

 

「こくこくこく……ぷは。こういうときは常温になって来つつあるミルクが1番だねぇ」

 

【全部の音が聞こえちゃってる……】

【取り繕うことさえ、もう……】

【収益化、まだ……? なんでもいいから支援させて……】

 

【普通に知り合いの頼りになるカウンセラーに……】

 

【しょうがないよ、いくら周囲が願っても本人が望まないと……】

【そこが厳しいんだよなぁ】

【未成年なら保護者が無理やり……それでも悪化して最悪のケースってのもあるしなぁ】

【こういうのはタイミングもあるからなぁ】

 

【体の病気もそうだけど、心のそれは目に見えないし本人にも分からないからねぇ……】

 

【せめてコメント欄で笑わせてあげないと……】

【コメント欄の保護者たちがおろおろしている】

【どんな人間でもなるわ、こんなん……】

【いい人ほどダメージを受ける配信……それがこはねちゃんだ】

 

 

 

 

「ソシャゲって良いよね。デイリーにウィークリー、マンスリーにイベント限定期間ごとにタスクがあるからさ。それをひとつずつ消していく作業をしてると、こんなニートでも仕事してる気持ちになれるんだ。ソシャゲはニートとか暇な学生の救世主だよ」

 

ぽちぽちぽちぽち。

 

コメント欄さんたちの中から素晴らしいアイデアをいただいた僕は、早速で前からやっているソシャゲ――ソーシャルゲーム、スマホゲームとかブラウザゲームを複数、タスクをこなすだけの作業も配信している。

 

……正直、普通にゲームやってるより楽なのが悲しいね。

 

【分かる】

【それで「めんどくさくてやってられん」とか日常が忙しくて離れる人が健全なんだ】

【そうならなかったやつは……ま、そういうことだよな】

 

【悪いことばかりではないんだが】

【朝の更新時間とかで起きる癖とかな】

【なんだかんだ潤うんだよなぁ……変な縛りとか課金しちゃうけど】

 

「分かる。まぁ僕はこの生活のせいで、結構よくタスクの期限とかアプデのタイミングミスっていろいろ取りこぼしてるんだけど。まぁガチ勢ってのじゃないし」

 

年月と回数だけは重ねたゲームたち。

 

「でも、地道に素材とか集めてキャラ強化しといて、イベントで好みのキャラを引いたり強化したりクリアしたりできたときは、やっぱしといて良かったって思うよね……時間の浪費でしかないけども、それも含めてのコンテンツだし。あとSNSとか動画でみんなの反応見るのも好き」

 

【わかる】

【もはや生活リズムに組み込まれてるからなぁ】

【退屈な授業とか会議とかの友達】

 

【リモートだと作業がめっちゃ捗るんだわ】

【ソシャゲ数種類なら余裕で回せるよね】

【その時間の時給分くらいは課金しても良いって気持ちになれるんだ】

【↑わかる】

【わかる……すごくよくわかる】

 

「うんうん。めんどくさいのも別の作業しながらだと案外できるよね。あれって不思議。なんか得した気分になるんだ」

 

かちかちかち。

 

「あと、こうしてタスクが1個ずつ減ってくのは気持ちいい。……これ、勉強とかで発揮できてたらなぁ……ほら、今は学校でも僕のときよりゲームっぽくやる気出させてくれるアプリとかあるみたいだし……ああ、ああいうのこそ僕のときにほしかったなぁ……」

 

僕はしょんぼりした。

 

【うっ……(トラウマ直撃】

【うっ……(この前の追試】

 

【↑学生は今からやれ】

 

【やってる  こはねちゃんの声を聞きながらやってる】

【配信ないときは観てないアーカイブから追ってる】

【コンテンツ自体はかなりのボリュームだからね】

【えらい】

【草】

 

「あ、そういうので使ってくれてるとありがたい――先生?」

 

【ひより「理不尽すぎません!?」】

 

やっぱり居た。

 

【草】

【草】

【隙あらばママを追い出したい娘】

【息子だよ?】

【ショタよ?】

【はいはいさっさと帰れ】

【草】

 

【ひより「ところでこはねさんは今日のキャラでどの子が好きですか?」】

 

「先生が次の試験勉強をしているのなら教えます」

 

【ひより「ぐぅ」】

 

「はいはい、お家に帰りましょうねー」

 

本当はBAN――アカウントごと、この配信を見られないようにしたい。

 

でも、したくない。

その折衷案だ。

 

【草】

【ひでぇ】

【まぁニートとか落伍者のあるある話に現役の学生さんが混じるのは邪悪でしかないし】

【俺って邪悪だったの!?】

【草】

 

【コメント欄も意外と自虐が多いよな】

【こはねちゃんさんのいろいろに深くうなずくやつらばかりだからな……】

【この配信、ひやひやするんだけど】

【わかる】

 

【なんか爆弾の起動スイッチが既に押されてて、いつ爆発するか分からない的な怖さがあるよな……】

 

【それでも追ってしまうんだ  この気持ちは一体……?】

 

 

 

 

【男エアプ乙  本当に男だっていうんなら証拠出せよw】

 

「ぐぇっ……」

 

のんびりと今日もロリヴォイスを世界に届けていたら、思わず吐きそうになった。

 

……落ち着こう、この荒らしは僕よりも弱い。

 

【ほーら、やっぱりw】

【そうやって女かも男かもって気持ちで誘ってるんだろ?】

【悔しかったら自撮り上げてみろよw】

【俺彼女居るけどしょうがなく相手してやるから自撮りはよ】

 

なぜか僕のことを女の子だって認定したい勢力が送り込んできた、しょぼい精鋭なんだ。

意味が分からないけども、世の中には僕が女の子だと都合が悪い勢力が居るらしいんだ。

 

この真逆のは、今の声がバレるまで結構湧いてたんだけど……ともかく。

 

こくこくっ……ふぅ。

 

【定期的に湧くよなぁ】

【コメント、登録日数とかで制限しないから】

【あと、どうしても同接が多くて注目されてるとね……】

【特定の層が構ってもらえるって突撃してくるのよね】

【アルゴリズムのおすすめって、いろんな人を集めるからねぇ】

 

【こはねちゃんこはねちゃん、BANしな】

 

【そうそう、気持ち悪くなる前に】

【もう間に合わないかもしれんな……】

 

【げろげろ待機】

【草】

【嫌だったら配信止めて良いからね……?】

 

ごくっ。

 

よし、アルコールはいつでも僕の味方だ。

 

「……ふふん。僕は男だからいくらでも語れるよ。さすがに写真とかじゃ映せないけど」

 

十数日前まで男だったんだ、今の肉体は女の子になっていようとも男として生きてきたいろいろはこれ以上なく語れるんだぞ。

 

……彼女ができたことすらないから、その系統で追及されたら即座に降参するけども。

 

【!?】

【おかしい……貴様、こはねちゃんと同じくらいにかわいいが何者だ!?】

【草】

【荒らしのこと平気なだけで偽物扱いされるこはねちゃん】

【草】

 

「そうだなぁ……ちょっと汚い話だけど、男同士なら絶対納得しかできないこと言おっか。そういうの苦手な人とか居ないとは思うけど女性はミュートにしててね」

 

【お?w】

【w←これって何?】

 

……こんな小学生男子レベルのコメント相手だ、ここは大人の下ネタで撃退してやる。

 

最近ちょっとしつこかったからね、ここは1発――

 

「ひより先生もミュートにしてください。情操教育に悪いっていうかセクハラ発言になっちゃうので。それかしばらく配信から抜けてください」

 

【ひより「えっ」】

 

【草】

【草】

【ママへの配慮を忘れない娘の鏡】

【本人は息子などと供述しており】

 

「良いですね? 聞いたからってセクハラって言われても聞きませんし、本気で警告しましたからね? これで先生の作品がおかしくなったら、僕、生きる希望無くしますからね?」

 

【ひより「30分くらい席外します……」】

 

「ありがとうございます先生。これで心置きなく、男らしく変なのを一掃できます」

 

【おお】

【さすがにガチトーンには配慮する先生】

【でも、後でアーカイブ観られたら……】

【また切り抜き出回るだろうしなぁ】

【先生の作風的に下ネタは苦手だろうし、目にしないことを祈るしか】

 

ふぅっ。

 

僕は普段から――子供のころから下ネタとかは苦手だけども。

 

「じゃあ、行くよ――皮被ってる男なら誰でも分かると思うけどさ」

 

今ならなぜか、強気で居られるんだ。

 

【!?】

【ふぁっ!?】

【急にロリヴォイスで罵倒されたんだけど!?】

【草】

【なんか興奮してきたな……】

【えぇ……】

 

「あ、ちなみにうちの国の男って本来、人種的に大半は被ってるらしいから気にしなくて良いらしいよ。僕は誰にも会わなくなってからそのコンプレックスから解放されたわけだけど」

 

なんならもう物理的に存在しなくなったからへっちゃらなんだ。

 

無いなら無いでへっちゃらなんだよね。

男の悲しいプライドとかさ。

 

「ライフハックでさ、男限定のそれでさ? ――用を足すとき、断ってても座っててもそうだけど、出すときおもむろに皮を少し手前に引くとさ? 3Wayにもならなくてしぶきも上がらなくって、あるいはとんでもない方向に飛んで大惨事になることもないって便利な知識、知ってた? 酔ってるときにたまにやっちゃう、謎のルート辿って便座の下からじわってのも本当に無くなる。ただちょっと引いてあげるだけで本当に便利どころか、知ってから無事故無違反になったんだけど。あー、元気なときはちゃんと方向指示してあげようね……便座周りの掃除は悲しいからね」

 

僕はおまたを眺める。

 

……ここに、生えてたんだよ……便利だけど僕自身の意識とは無関係に動き出すめんどくさいものが。

 

ぽふっぽふっ。

 

今はこのとおり、すっきりつるつるぽふぽふだけどね。

 

【えっ】

【草】

【こはねちゃん、マジで男だった!?】

【これは男にしか分からない知識】

 

【そんなぁ】

【草】

【最初から何回も言ってたろ、男だって】

【悲しい】

 

【TSっ子なら男のライフハックを知っててもおかしくないし矛盾はないよね  ていうか笑ったけどマジなら革命的なライフハックかも】

 

【草】

【草】

【笑ったけど……え? マジ?】

【マジだぞ】

 

【学生時代までは笑い話だけど確かに困るんだよなぁ】

【歳を取ると本気で困るんだよ】

【やらかすたびに歳を実感してなぁ……】

【ちょっとトイレ行ってみる】

 

「ついでに、終わったら袋のつけ根を押すと、立ってしても座ってしても残尿を回避。これで完璧だね。僕より年上の人は残尿で悩まされるらしいし」

 

僕は下ネタ――っていうのか微妙なラインを攻める。

 

……どう考えても先生に聞かせていい話じゃないのはまちがいないけどね。

 

【おお】

【それは知ってた】

【男だけど知らんかった】

【先に言ってよぉ……】

【草】

【やらかしたのが居て草】

 

【けど納得、それは男しか興味ないし男しか意味がない知識だわ】

【悲報・こはねちゃん、男だった】

【ま、まだTSっ子で今は女の子って希望があるから……】

【リアルであるわけないだろそんなの草】

【そんなぁ……】

 

【そ、そんなの調べりゃすぐだろ!】

【そうだぞ、聞きかじり丸出しだし】

【証拠は? 出せないだろ?w】

 

【こいつらしつこいなぁ】

【こはねちゃん、めっ! 構っちゃダメでしょ!!】

【配信主はね、荒れたらそっと無視しながらBANして治安守るのよ……】

【どこでも大切よね、黙ってブロックorミュート→追放とか通報って】

 

「ふーむ……証拠ねぇ」

 

おや、しつこい。

でも煽ってるのが子供って分かるからわりと平気だ。

 

すたっ。

 

僕はイスから飛び降り、部屋を散策。

 

……男のときのものは、いろいろ残っているけども。

 

「……証拠はないや。ごめんね」

 

やっぱめんどくさくなった僕は戻ってきた。

 

そもそも構ってちゃんに構ってやれるほどに僕のメンタルは強くない。

 

「くぴくぴ……ふぅ」

 

【危なかった……】

【けど、やっぱストレスで……】

【ミルクとかココア飲もうね……】

【アルコールの逃避より、ずっとマシだよね】

【それはそれで糖尿病のリスクが】

 

【うっ……(35歳健診で引っかかった】

【うっ……(γGTPやべー】

 

【↑さっさと暴飲暴食改めて】

【草】

【遺伝のを除いて生活習慣のはね……】

【人間ドックはね、貯金削ってでも20代からやろうね……】

 

「信じたい人は信じれば良いし、嘘だって思うんなら嘘で良いんじゃないかな。ていうかさ、君たち」

 

僕は、そんな子供へもひとつだけ真摯に警告する。

 

「――ネットの向こうの顔も知らない人間の言うことなんか、まともに聞くな。普段リアルで話聞いてもらえないからって、ネットの向こうの顔も知らない人間なんかにやつあたりしたり構ってするな。君たちだってリアルで顔も知ってて性格も知ってるつもりだったのに、裏で陰口言ってたりさりげなく仲間はずれにしたろろろろろろろろ」

 

びちゃびちゃびちゃびちゃ。

 

【あっ】

【草】

【低音ロリヴォイスでぞくっとする感じのお説教だったのに】

【どんなこと話しても自爆になるのか……】

【こはねちゃん……】

 

「……ふぅ……して裏切ってた人とか、居たんじゃない? 居なかったら君は幸福だ、そういう人生は羨ましいよ。けど、人ってのは僕も含めて嘘つきなんだ」

 

もちろん僕の周りにはそんな人は居なかった。

僕が知らないだけかもだけども、少なくとも僕に悪意をぶつけてくる人なんて。

 

がさがさとビニールをまとめ、しゅっしゅっと消臭。

 

「こんな配信してるニート――少なくともそれだけは真実だって信じても君たちにデメリットないもんね――のいうこととか僕の本当の性別とか。そんなので一喜一憂するくらいなら、ネットよりははるかに信用できるし大切なさ、リアルの人たちと話しなよ。1億分の1の相手と数十分の1の相手――君はどっちを信じるのさって感じ。大丈夫、学生ならまだごめんなさいすれば友達はできる。まだ、手遅れじゃないんだ」

 

こくこく。

 

胃液だけになったあとはミルクがとってもおいしい。

 

【ごめんなさい】

 

【謝ってきます】

 

【えらい】

【素直に謝れたのめっちゃえらい】

【感動した】

【草】

 

【ガチトーンの回答再び】

【ああ……なにしろ1げろ以上だからな……】

【何そのカウント!?】

【草】

【吐くほど辛い過去が……】

 

「ネットでストレス発散とか、しても良いけど特定の誰かをいじめるのだけはやめなよ? 悪口言われてた方は、それを一生覚えてるものなんだ」

 

【はい……】

 

【はい……】

【はい……】

【はい……】

【はい……】

【はい……】

【はい……】

 

【草】

【(なんだこの流れ)】

【(ひより先生リスペクトだ)】

【(ちくわ)】

【(なんか癖になって……誰だ今の)】

 

【(ショタ?)】

【(しっしっ)】

【(草)】

 

【でも……吐く頻度が上がりすぎてるような……】

【結構簡単に落ち込むようになってる気が】

 

【あと、今日も立ち絵ソフトフリーズしてたけど、こまめにバグ報告聞いといてねこはねちゃん……】

【そうそう、ていうかそのソフト最近頻繁にリアルバレが起きてるからやめといた方が……】

 

【こはねちゃんは正体不明な方が魅力的だからね】

【分かる】

 

【美少女ロリだったら?】

【大好物だけど?】

 

【25の男だったら?】

【大好物だけど?】

 

【草】

【しまった……こはねちゃんに逃げ場が無い】

 

【TS美少女ロリなら?】

 

【大好物だけど?】

 

【だよね  じゃ、やったげるね】

 

【おい待て何するつもりだ裏切り者】

 

【草】

【ま、まあ、せいぜいがこの配信の切り抜きを……まずい!】

【こんな美幼女の口から下ネタ……下ネタ?がとうとうと語られてる場面とか、絶対変な方向にバズる!】

【興奮してきたな……あとでもう1周するか……】

【草】

 

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