TSよわよわVtuberはバズっても外には出ません ~かわいくなったら余計他人が怖くなったんだけど!~   作:あずももも

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85話 【悲報・やべーやつらばっか】

【悲報・介護班、炎上系や迷惑系と大差なかった】

 

【実質的に同じだった】

【ち、違う!】

【なにがだ?】

【待て、話せば分かる】

【もはや分かるまい】

 

【草】

【草】

【こんなときに内紛起こしてるんじゃねぇ!!】

【なぁにこれぇ……】

【古今東西、人間ってばすーぐ仲間割れするもんだから】

【やはり下等な人間は愚か……粛清せねば……】

【上位存在はお帰りください】

 

【俺たちは持てる意思と団結と能力と行動力を、すべてこはねちゃんのために捧げている! こはねちゃんを守護るためにだ!】

 

【確かに】

【それはそう】

【対するあいつらは人様に迷惑しかかけないからなぁ】

【それで喜ぶやつらが多いんだからしゃあない】

 

【今って私人暴露系が人気あるからね……】

【人間という種族自体の悪い部分を体現してるからな】

【それに金出すやつも介護班並みの熱意があるからタチが悪い】

【やはり粛清するか……】

【暴露系と突撃系と介護班のせいで人類が粛清されそうで草】

【草】

 

【やはり介護班は炎上系か……】

【また戻ってる戻ってる】

【話がループしてる】

【こんな忙しいときに!!】

 

【父母会はもっとピュアな組織なので一緒にしないでください】

【あ、裏切りやがった!?】

【だって、一緒にされるとか恥ずかしいし……】

【草】

 

【それで、やつらも介護班みたく組織力で?】

 

【ああ  マジ泣き配信のときの顔バレのスクショとかが一瞬だけSNSに拡散してたのを蒐集されたらしくてな、何人かこはねちゃんを……うん  「みんなで囲って食おう」的なゲスな欲望もあるわ、炎上系として暴露配信して大儲けしようとするわ、同接狙いで良く分からんけど言われたとおりの協力するわってことで、今現在も視聴者も増えてるわ……現地  ――その駅ビルへ興味本位とこはねちゃんたち見たさで凸してるやつらが増え続けてる】

 

【あのときおなじく顔が映っちゃってる妹ちゃんも、顔はバレてなくても配信の中でかわいいって言われてたひより先生もターゲットらしい】

 

【……やばくない?】

【やばいが?】

【ロリコンこわい】

【こはねちゃんみたいな子への劣情はペドの領域だよ】

【ひより先生もそうだしな!】

 

【ロリコンとしては、ちょっと罪悪感があるからなぁこはねちゃん】

【なぜかひよりママには反応できるんだがなぁ】

【分かる】

【レッサーパンダモードになったらえっちな気持ちも起きないんよ】

【すごく良く分かる】

【えっちなことよりも単純に愛でたくなるんだよなぁ】

 

【草】

【草】

【ロリコンたちすら虜にするこはねちゃんだ……】

 

【それはそれとして、合法ロリである可能性には全賭けしているが】

【分かる】

【俺たちはな、合法ロリと出会える日を夢見ているんだ】

【分かる】

 

【ひぇっ】

【でもすーぐレッサーパンダになるよ?】

【それはちょっと……】

【やっぱ良いや……こはねちゃんはノータッチで】

【俺たちロリコンはひよりママを……ダメだ、レッサーパンダが怒り出す……】

【草】

 

【介護班もダメダメだけど「生物学的に女なら誰でも良い」っていう凸してきてるやつらに比べたら百倍マシだな】

 

【あんなのと比べられても……】

【見境がなさすぎる】

 

【ネット黎明期から「女」ってだけで十時間のドライブだろうが新幹線だろうが飛行機だろうが目的地へ向かう行動力があるのが、飢えた男だからな……】

 

【ネット怖い……】

【飢えた男が怖いんだぞ】

【女を追い求めるのは男の本能だからね……】

【近代以前ならそれが「男らしい」「情熱的だ」って評価になることも多かったからなぁ】

 

【でもTSっ子なら?】

 

【お前は裏切り者――じゃないか  ならいいや】

【草】

【TSっ子も肉体的には女の子だから、やつらにとっては関係ないぞ】

【下半身直結ってやつか】

【男怖い……TSっ子にしよ……】

【草】

 

【あれ? TS連呼裏切り者が居ない】

【まぁやつも人間だ、昼間だし見てない時間帯もあるんだろうよ】

 

【そんなことより数百人単位で道を覆ってきつつある突撃野郎どもだ】

【昼間っから大声上げて集団で走る男たちとかこぇぇよ】

【単純な恐怖だな】

【あいつら、怖いもんなしかよ……】

 

【今日のところは暴露配信として、顔を隠してるこはねちゃんに妹ちゃん  ひより先生をターゲットに顔を映して突撃インタビュー……で済めば良いが】

 

【介護班もただ今爆撃隊を編成しました】

【現地へ急行中です】

【できることはやる  だから耐えてくれ】

【みんな……】

 

「……どうやら、こはねちゃんさんを堪能した私たちも体を張らねばならないようですね」

 

「店員の座を獲得した方たち……」

 

――ざっ。

 

「……?」

 

僕の周りに、店員さんたち――のバイトをしていた介護班の人たちが……30人ほど、集まってくる。

 

「?」

 

「ヴッ……」

「尊さで召されるのは戦いが終わってからですよ」

「そうです、お着替えのときから小動物になっているんですから」

「そうですね……済みません、取り乱しました」

 

この人たちも僕を着せ替えしてきてたんだ。

けども――顔見知りだから怖くはないし、なにより優しい人たちで。

 

「下の警備に当たってるメンバー、そろそろ限界だそうです」

「ビルの警備員とも連携していますが、なにしろ数が多くて……と」

 

「警察にも通報済みで、警察内部の介護班とも連携済み――彼らが到着しさえすれば如何様にも処分可能です」

「知ってる? 公権力ってね、やろうと思えば大抵のことはできるんだよ」

「『上』にも布教したからね  いざとなれば『先生』が『なんとかしてやってくれ』って言ってくれる……存分に行け」

 

【ひぇっ】

【発言が不穏で草】

【そうでもしないと炎上系とか乗っかってるやつらは食い止められなさそうだしな】

【集団を止めるには力が必要だしな】

 

【<URL> そこの駅前の監視カメラ映像  ここに映ってるだけでも、やつら……最低でも200人は居るぞ……】

 

【なんだよこれ……】

【大半が大の大人、男たちが怒声を上げながら走ってる……】

【普通の通行人が畏れている】

【そらそうよ……】

【最近は物騒な事件も多いから警戒もするわ、こんなん】

 

【なんだよ、みんなそんなにこはねちゃんをいじめたいのかよ……】

【やつらは知らないんだよ  ただ美少女の特定凸ってだけで興奮してるだけで】

【こはねちゃんのこと知ってたらこんなこと、するはずないんだ】

 

【よわよわすぎるトラウマ持ちにするはずがないよな】

【なにしろストレスかけすぎるとレッサーパンダになって罪悪感と保護欲しかなくなるんだもんな!】

 

【草】

【褒めてる?】

【ほめてるが】

【けなしてるけなしてる】

【草】

【笑ってる場合じゃないけど草】

 

【俺もちょっと車回すわ】

【会社に居る場合じゃねぇ!】

【協力は嬉しいけど、ほどほどにね……?】

 

【紅目ハルナ「バイクなう」】

 

【!】

【ハルナちゃん!】

【あ、個人のアカウントで配信始めたね】

【バイクで早速かっ飛ばしてて草】

【じ、事故とお巡りさんには気をつけてね……?】

 

【月見ミナミ「炎上系のうち5人の配信を物理的にシャットアウトなう」】

 

【ミナミちゃんも参戦か】

【ミナミちゃーん】

【え、でも、ミナミちゃん、基本的に引きこもりだからハルナお姉ちゃんとは違ってこういう場ではなにひとつできない無力なんじゃ】

【草】

【ひでぇ】

 

【やつらの配信を止めたって言ってるだろ! ……え、どうやって?】

【さぁ?】

【※ミナミちゃんはハッキングもといクラッキングが得意です】

 

【……介護班!】

 

【任せて】

【こはねちゃんの騒動に絡めて最悪でも不起訴にする】

【ひぇっ】

【草】

【すごいのかこわいのか分かんなくて草】

 

【紅目ハルナ「建物から脱出さえできれば、連れて逃げられるから」】

【月見ミナミ「援軍も呼んだ  現地の介護班も、送った情報を参考に敵の中に出現する味方と協力して」】

 

【バイクで逃がすつもりか】

【けど、援軍って……?】

 

 

 

 

『――というのが、現状のあらましです』

『どうか、ご協力を』

 

「……そんな……」

「いきなり校内放送が始まったと思ったら……」

 

そこに集まっていたのは、部活などで、とある高校へ来ていた生徒たち。

 

いや、教員も多数だ。

休日なのになぜか生徒を監督するという自主的な仕事のために出勤してきていた教師たちも、集まっている。

 

その空間は広い――体育館、その中央。

そこで、全校放送のスピーカーから話される事情を耳にした一同が――100人ほど、集っている。

 

「――――――優花様の、妹様」

「弟様だそうだが」

「どちらでも良い、あの御方のご家族だぞ」

「そうよ、優花様も囚われているのよ」

 

彼ら彼女らは、殺気立っている。

 

「彼女の素敵で素晴らしい御兄様を追い、近くの女子校ではなく自分たちの高校へ来てくれたお嬢様」が、窮地にあると聞いて。

 

『――用務員室より連絡です』

 

『偶然来ていた搬入業者が――車を、貸してくれるそうです』

『学校の車と合わせたなら――ちょうど、100名程度は移動可能です』

 

「「「………………………………!」」」

 

割り込んできた放送に、全員が顔を上げる。

 

「行かねば」

「行きましょう」

 

「えっ……よわよわレッサーパンダこはねちゃんって、優花様の妹様だったの……?」

「良くわからんが、その子はアイドルかなにかなのか?」

 

「うん……アイドルだよ……Vtuberだけど配信中にギャン泣きしたりうっかり顔出しちゃったり、マジ泣きしたりしてる、保護対象だよ……」

 

「????」

「なぁにそれぇ……」

「優花様が溺愛されるわけだ……行くぞ」

「ええ」

 

彼らは、駆け出した。

優花のために――そして、あわよくば優花の妹(弟)をひと目見たいとついでの欲望をたぎらせて。

 

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