Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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「Mirror Rider Stratos」連載からわずか1週間。

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第7話 龍騎士VSオーディン

「はあああああっ!」

「せやああああっ!」

 

オーディンの二刀流の剣捌きは達人の域だった。

シャインランサー二槍流という奥の手を最初から出し惜しみせず繰り出しているのに少し掠らせるのがやっとだ。

上空では、シャインナーガとゴルトフェニックスが激闘を繰り広げている。

そして遂にゴルトセイバーの威力に耐え兼ねたのか、シャインランサーの先端が割れてしまった。

 

パリィン!

「ッ!?しまった!」

「隙ありだ!」

「うおっと!危ねぇ!?」

 

何とか攻撃をもらう前に距離を取ることに成功した。

しかしシャインナーガの恩恵を受けた槍ですら、ゴルトセイバーに大きく見劣りするとなると……。

 

「こいつだ!」

『COPY VENT!!』

『ACCEL VENT!!』

 

コピーベントでゴルトセイバーを複製し、アクセルベントで加速しつつオーディンに切りかかる。

今度は俺がオーディンを押し始めた。

 

「オラオラオラオラオラオラオラァッ!!」

「ぐっ、ぬおぉ……」

「チェストォォォッ!!」

「おのれ……やらせん!」

『GUARD VENT!!』

 

俺の猛攻に耐え兼ねたオーディンがゴルトシールドを呼び出す。

だがこの行為は、俺にとって好機だ。

俺は攻撃を寸止めしてゴルトセイバーを上に投げると、とあるカードをシャインバイザーに装填する。

 

『CONFINE VENT!!』

「ゴルトシールドが!?くっ……まだ特殊カードを持っていたのか!」

「そっちの情報収集不足だな。まぁ基本的に対ライダー用のカードだから今まで使ったこと無かったけど」

 

ゴルトシールドは他のライダーのファイナルベントに耐えるほどの防御力を有する盾だ。

最強の剣であるゴルトセイバー以上に厄介な装備と言える。

それを使用不可能にできた。

 

『TRICK VENT!!』

 

トリックベントで3人に分身して上から戻って来たゴルトセイバーをキャッチし、シャインバイザーを構えた分身2人と共に再びオーディンに突っ込む。

 

「「「いくぞ!」」」

「そうはさせん!」

『STRANGE VENT!!』

『EXPLOSION VENT!!』

ドガァン!

「「「グハアアアアアッ!」」」

 

ゴルトバイザーの2度目の音声と共に、俺と分身たちの足元が大爆発を起こした。

それと同時に分身は消滅する。

シャインナーガと初めて出会った日にも思ったことだが、ストレンジベント、侮ること無かれ。

しかし今の攻撃で龍騎士(ドラグナー)のシールドエネルギーが3割を下回ってしまった。

機体のあちこちに異常が発生しており、なかなか起き上がれない。

ヘタな地雷よりも強力な爆発だったらしい。

 

「きゃあっ!?」

「シャインナーガ!」

 

ゴルトフェニックスの攻撃でシャインナーガが俺の近くの地面に叩きつけられた。

シャインナーガも俺と同様、深いダメージがあるようだ。

 

「トドメだ。愛し合う者同士、仲良くあの世に送ってやろう」

『FINAL VENT!!』

 

オーディンが2本のゴルトセイバーを構え、背中にゴルトフェニックスが合体する。

マズい!

どんな必殺技なのかは知らないが、10000APの一撃を受けたら俺もシャインナーガも確実に助からない!

フリーズベントを使わなければ!

左手にシャインバイザーを、右手にデッキから抜いたフリーズベントのカードを握るが、手が思うように動かない。

オーディンが炎を纏ってゴルトセイバーを突き出しつつ、空から急降下して来る。

間に合えぇぇぇぇぇっ!

 

『FREEZE VENT!!』

 

ギリギリのタイミングでフリーズベントが発動したことにより、オーディンの必殺技(エターナルカオス)は不発に終わり彼は俺たちを素通りして地面に不時着する。

オーディンが態勢を立て直す間に、俺もなんとか立ち上がれた。

オーディンの背中からゴルトフェニックスが離れていないところを見ると、フリーズベントの効果はまだ続いているらしい。

 

「ハァ……ハァ……。た、助かった……」

「また特殊カードを……!つくづく悪運の強いことだな。だが、シャインナーガが重症を負ってファイナルベントが使えない以上、私にトドメを刺すことなど出来まい!ゴルトフェニックスの凍結が解けた瞬間、私の勝ちだ!」

 

確かにオーディンを倒すにはファイナルベントが必須だ。

螺旋槍殺(スパイラル・シェイバー)を放つためのシャインランサーは折れてしまっているし、アクセルベントも使用済みだ。

リターンベントを使ってもどちらか1枚しか再使用できない。

アルティメット・バーストも、貫通力より攻撃範囲を重視した技のためある程度防御力が高い相手には必殺技にならない。

そしてブランスナイパーも、シャインナーガの力だけでオーディンに勝つと決めていたのでカードを自室に置いて来た。

だが、要はシャインナーガを復活させれば良いんだろう?

 

「俺にはまだコレがある」

「ストレンジベントのカード……。ここに来て運任せか?」

「確かにお前から見たら愚行以外の何物でもないだろう。だが、運命の女神が俺とシャインナーガの愛を認めてくれるなら、きっと『あのカード』が出るはずだ!」

「むっ!?何を出す気だ?」

「いくぜ!」

『STRANGE VENT!!』

 

さあ来い!

かつて1度だけ出た癒しのカードよ!

 

『HEAL VENT!!』

 

望み通りのカードが発動し、シャインナーガの身体を回復させる。

 

「バカな!ストレンジベントでそんなカードが出るなど、私ですら知らないぞ!」

「これで手札は揃った。いくぞシャインナーガ!」

「はいっ!」

『FINAL VENT!!』

 

復活したシャインナーガの中央の首に足を乗せ、オーディンに向かって押し出してもらう。

その際、身体を捻って足をオーディンの方に向ける。

そしてシャインナーガの左右の首が放った光線に身を包み、オーディンに蹴りを放つ。

 

「「ジャッジメントライダーキック!!」」

 

俺とシャインナーガの一撃がオーディンを捉え、大爆発を起こす。

爆発が収まったあと、そこにはボロボロになりながらも健在なオーディンとゴルトフェニックスの姿があった。

8000APの必殺技でも倒しきれなかったのか!?

内心愚痴りながらもシャインバイザーを構えようとすると、オーディンが手で制する。

 

「私たちの負けだ。もはやこちらは立っているのがやっとの状態だ。今シャインナーガの追撃を受けたら私もゴルトフェニックスも確実に死ぬ」

「…………つまり、俺たちの勝ち?」

「そうだ。お前とシャインナーガは私とゴルトフェニックスの試練を見事乗り越えたのだ」

 

…。

……。

………。

…………。

 

「や……やったあああああ!」

『ワァァァァァ!』

 

俺が勝利の雄叫びを上げると、ギャラリーのミラーモンスターたちも湧いた。

いつの間にかシャインナーガの部下だけでなく、野生のモンスターも俺たちの戦いを見ていたようだ。

 

「仮面ライダー龍騎士(ドラグナー)よ。試練を乗り越えた褒美を受け取るが良い」

 

オーディンが投げてきた2枚のアドベントカードをキャッチする。

1枚は時計が描かれたタイムベントのカード。

もう1枚は青い背景に金の翼が描かれたカード。

『SURVIVE-疾風-』のカードだ。

 

「タイムベントは私からの餞別だ。ふふっ……、まさか私がわずか齢10歳の少年に負けるとはな。世界は広いということか……」

 

そう言い残して去って行くオーディンを見て、自分が小学4年生だと思い出す。

すっかり忘れてたわ。

そのあとは人間体になったシャインナーガに抱き着かれたり、ミラーモンスターたちに胴上げされたり、ミラーワールドから帰って千冬お姉ちゃんと束お姉ちゃんにもみくちゃにされたりした。

 

俺の心は喜びに満ちていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れて小学5年生の始業式。

俺・弾・数馬・鈴の4人は揃って5年1組となった。

そして体育館の壇上の校長先生の隣には、制服に身を包んだシャインナーガの姿があった。

 

『5年1組に転入することになりました「(たつみ) 光莉(ひかり)」と申します。1組の皆さん、1年間よろしくお願いします』

 

シャインナーガの人としての名前は、千冬お姉ちゃんと束お姉ちゃんの3人で考えた。

戸籍は束お姉ちゃんがハッキングで用意してくれた。

住所は「知り合いから預かっている」という設定で織斑家だ。

シャインナーガ……いや光莉が楽しめる学校生活になるといいな。

 

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