Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

14 / 85
第11話 龍騎士対黒い雨

翌日。

とある演習場にて、俺はボーデヴィッヒ隊長と対峙していた。

俺は龍騎士(ドラグナー)を、ボーデヴィッヒ隊長はドイツの新型第三世代IS『シュヴァルツェア・レーゲン』を纏っている。

あの機体、近々ヨーロッパ内で行われる『イグニッション・プラン』というコンペに参加するものらしい。

 

『では、これより模擬戦を開始する』

 

千冬お姉ちゃんのアナウンスが流れ、俺とボーデヴィッヒ隊長は戦闘のスイッチを入れる。

 

ビー!

『THRUST VENT!!』

 

試合開始のブザーが鳴ると同時に俺はシャインランサーを呼び出し、ボーデヴィッヒ隊長は6本のワイヤーブレードを展開する。

シャインランサーでなんとか捌くことが出来ているが、早めに決着つけないとジリ貧になりそうだな。

 

『ACCEL VENT!!』

螺旋槍殺(スパイラル・シェイバー)!!」

 

アクセルベントで急接近して、シャインランサーを勢い良く前に突き出す。

シャインランサーの切っ先はそのままボーデヴィッヒ隊長を捉え………………る一歩手前で停止した。

俺自身の身体も動かない。

何だこれ?

何が起きた!?

 

「どうだ!我がシュヴァルツェア・レーゲンの慣性停止結界(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)は!」

 

慣性停止結界。

つまり射程圏内に入った物体を今の俺みたいに停めてしまう訳ね。

まさかこんな機能を搭載したISがあったなんて……!

無防備な俺に大口径リボルバーカノンのレールガンが叩き込まれる。

 

「くらえ!」

「ぐはあっ!」

 

被弾の衝撃で演習場の反対側に叩きつけられる。

どでかい一発を貰ってしまったな……。

シールドエネルギー残量は……あと2割か。

たった1度の被弾でこれとは、重量級のISの攻撃は無闇に食らうモンじゃないな。

龍騎士(ドラグナー)は世界最初期の第零世代な上に高機動型軽量化装甲だからな……。

絶対防御が発動しなかっただけマシか。

 

「たとえ貴様が教官の弟であろうと、龍騎士(ドラグナー)などという第零世代(アンティーク)に乗っていては、わたしとシュヴァルツェア・レーゲンの敵ではない!これで終わりだ、織斑一夏!」

 

立ち上がった俺にワイヤーブレードの追撃が降りかかる。

それに対して俺は、とあるカードを使用する。

 

『STEAL VENT!!』

 

スチールベントでワイヤーブレードを奪う。

シュヴァルツェア・レーゲンの肩と腰からワイヤーブレードが消滅し、龍騎士(ドラグナー)拡張領域(バス・スロット)に格納される。

俺はワイヤーブレードを呼び出し(コールし)て、肩と腰に装着する。

 

「なっ……わたしのワイヤーブレードが!」

「アドベントカードには、相手の武装を奪う効果があるものも存在するのさ。戦闘が終わったら持ち主の元に戻るがな」

「チッ!ならばこれだ!」

 

そう言って、ボーデヴィッヒ隊長は大口径リボルバーカノンを構える。

なら俺はこのカードにしましょうかね。

 

『CONFINE VENT!!』

「リボルバーが……使用不可能!?今度は何をした!」

「今使ったコンファインベントの効果は、『相手の武装を拡張領域(バス・スロット)に強制送還し、一定時間再呼び出し(コール)出来なくする』というものさ」

「貴様ぁぁぁぁぁっ!」

 

武装を2つも使えなくされたせいかボーデヴィッヒ隊長がキレて、恐らく最後の武装であろうプラズマ手刀を発動させる。

そろそろ逆転の一手を打たせて貰うか。

俺は拡張領域(バス・スロット)に入っている銃剣『シャインレイザー』を呼び出す(コールする)

ちなみにこのシャインレイザーとVバックル以外の装備はアドベントカード(ライダーの力)で呼び出せるため、龍騎士(ドラグナー)拡張領域(バス・スロット)にはシャインレイザーとVバックルしか入っていない。

 

「何だそれは?」

「コイツは俺の単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)を兼ねた武器さ。さあいくぜ!ドロー、モンスターカード!」

 

カードデッキから抜いたシャインナーガの契約のカードをシャインレイザーに搭載されているスキャナに読み取らせる。

読み取りが終わったシャインナーガのカードは、オルタナティブのカードの様に消滅する。

リターンベントを使用しない限り、次の戦闘までシャインナーガのカードとファイナルベントは使えない。

 

「ドロー、モンスターカード!」

 

2枚目、ブランウイング。

 

「ドロー、モンスターカード!」

 

3枚目、ドラゴニュートウォリアー。

 

「ドロー、モンスターカード!」

 

4枚目、ドラゴニュートソルジャー。

 

「ドロー、モンスターカード!」

 

5枚目、ドラゴニュートサムライ。

 

「5体のモンスターと契約しているだと!?」

 

本当はもっと居るんだけどな。

とりあえず5体分の力で十分かな。

読み取りを済ませた俺はシャインレイザーをガンモードで構える。

 

「いくぜボーデヴィッヒ隊長!単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)輝龍逆鱗(きりゅうげきりん)』・バーサークブラストLv.5!!」

「ぐわあああああっ!」

 

俺の放った一撃がボーデヴィッヒ隊長とシュヴァルツェア・レーゲンを包み込む。

 

SIDE OUT

 

SIDE ラウラ

 

(こんな……こんなところで負けるのか、わたしは……!)

 

油断は一切しなかった。

だが、相手の意表を突くアドベントカードの連続で冷静さを失い、回避出来たかもしれない単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)の一撃をまともに受けてしまった。

それは間違えようの無いミスだ。

しかし、それでも……。

 

(わたしは負けられない!負ける訳にはいかない……!)

 

ISが現れ、更には越界の瞳(ヴォーダン・オージェ)の適合に失敗し、わたしはトップから最底辺へと転がり落ちた。

そんなわたしを待っていたのは、部隊員からの嘲笑と侮蔑、そして『出来損ない』の烙印だった。

わたしはそのまま底なしの闇へと堕ちていく………………はずだった。

わたしの未来を変えたのは、教官との……織斑千冬との出会いだった。

 

「ここ最近の成績は振るわないようだが、なに心配するな。1ヶ月で部隊内最強の地位へと戻れるだろう。なにせ、わたしが教えるのだからな」

 

その言葉に偽りは無かった。

訓練が始まってまだ2週間程度だというのに、わたしの成績が徐々にIS登場前の最盛期の頃のものに戻りつつあるからだ。

だからわたしは負ける訳にはいかない。

ここで負けたらわたしは今度こそ駄目になってしまうだろう。

たとえ教官の弟であろうと、わたしは勝たなければならない!

そのためにも……。

 

(力が、欲しい)

 

そう願った瞬間。

ドクン……と、わたしの奥底で何かが蠢く。

そして、そいつは言った。

 

『願うか……?汝、自らの変革を望むか……?より強い力を欲するか……?』

 

言うまでもない。

力があるのなら、それを得られるのなら、わたしなど……空っぽのわたしなど何から何までくれてやる!

だから、力を……比類無き最強を、唯一無二の絶対を……わたしに寄越せ!

 

Damage Level……D.

Mind Condition……Uplift.

Certification……Clear.

 

『Valkyrie Trace System』……boot.




単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)輝龍逆鱗(きりゅうげきりん)
サバイブ入手から約1年後に使用可能になった。
シャインレイザーのスキャナに契約済のカードを読み取らせることでシャインレイザーによる一撃の威力が上がる。
斬撃「バーサークスラッシュLv.◯」
砲撃「バーサークブラストLv.◯」
の2種類がある。
攻撃力をアドベントカードに依存しているため、零落白夜のように拡張領域(バス・スロット)を圧迫したりはしない。
イメージは遊戯王DMの速効魔法「狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)」。

・シャインレイザー
輝龍逆鱗が発現すると同時に使用可能になった銃剣。
イメージは「天装戦隊ゴセイジャー」のゴセイナイトが使う「レオンレイザー」。
本来ならレオンセルラーを装着する部分に、ム◯キングのようなカードスキャナが装着されている。

・ドラゴニュートサムライ(5000AP)
光莉の部下のモンスターの1体。
ウォリアー(4000AP)やソルジャー(4000AP)と同じ、竜人型のミラーモンスター。
イメージはデュエル・マスターズの「ボルシャック・大和・ドラゴン」。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。