Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

17 / 85
設定資料を2つに分けました。


第14話 龍騎士の描く未来

更識家での生活が始まって数日。

束お姉ちゃんが訪ねて来た。

客間に通された束お姉ちゃんと、俺・光莉・刀奈さん・簪さん・当主の更識 楯無(たてなし)さんが向き合う。

 

「束お姉ちゃん、どうしてここに?」

「いっくんの龍騎士(ドラグナー)をオーバーホールしに来たんだよ。ドイツに居た頃に話したでしょ?」

 

いや、確かに話しましたけども。

 

「束さん、一夏くんが龍騎士(ドラグナー)だとばらしても大丈夫なんですか?」

「大丈夫だよ光莉ちゃん。事前にこの家の外に漏れたらヤバい情報ぶっこ抜いてきたからね〜」

 

えげつねぇなオイ。

 

「楯無さん。この家ってそんな情報あるんですか?」

「あると言えばある。更識家はある意味諜報活動のようなことをしているからな。篠ノ之博士、情報を黙秘して貰う条件を聞かせていただきたい」

「いっくんが龍騎士(ドラグナー)だと自分から公表するまで黙っていること。簡単でしょ?」

「一夏くんが龍騎士(ドラグナー)だと公表するまで……。一夏くんはいつ公表するつもりなの?」

 

刀奈さんの質問に俺は真正面から答える。

 

「俺がIS学園を受験する時です」

「えっ!?一夏はIS学園に行くの!?」

「俺にはIS適正があります。IS学園も女子生徒しか居ないだけで女子校という訳ではありませんからね」

「理由を聞かせて貰えないかしら?」

 

俺は2本の指を立てる。

 

「理由は2つあります。まず1つ目。俺が龍騎士(ドラグナー)であることを隠し続けるのには限界があります。ドイツ軍のシュヴァルツェ・ハーゼや第二回モンド・グロッソの日に出会ったテロリストには既に知られています。そして今回は更識家に知られました。いずれは何処かから漏れてしまうでしょう。そうなればあらゆる国家・企業・団体・研究機関・宗教から勧誘を受けることになります。なにせ世界唯一の男性IS操縦者ですからね。それらを跳ね除けるには治外法権が成り立つIS学園が最適なんです」

「なるほどね。じゃあ2つ目は?」

「女尊男卑を正すためです。俺は光莉と共に特殊なアドベントカードを使って世界中を周り、あらゆる女性権利団体や違法研究施設を潰して来ました。そんな俺が簡単に入れない場所、それがIS学園です。俺が男性IS操縦者として入学して卒業し、モンド・グロッソで優勝するなりすれば『ISを動かせる=女は男よりも偉い』という方程式が崩れます。女尊男卑を終わらせる最も効果的な道です」

「…………そう」

「まさか刀奈より年下の少年がそこまで考えているとはな」

 

刀奈さんと楯無さんは感心しているようだ。

俺の最終目標はISの運用を宇宙開発に向けることと光莉との結婚だが、これは言わなくて良いだろう。

 

「いっくんの言う通りで納得してもらったところで、そろそろ龍騎士(ドラグナー)を弄らせて貰うよ。国家代表候補生が居るならISの整備室くらいあるでしょ?」

 

束お姉ちゃんが刀奈さんと簪さんを交互に指差す。

刀奈さんはロシアの候補生で、簪さんは日本の候補生だ。

アビスのデッキはロシアで入手したらしい。

 

 

 

場所は変わって、更識家地下のIS整備室。

ドックに固定され、束お姉ちゃんのオーバーホールを受けている龍騎士(ドラグナー)を眺めていると簪さんが話し掛けて来た。

 

龍騎士(ドラグナー)ってライダーの力をISに作り変えたものだったんだね」

「まぁな。でもその事と俺がISを動かせる事は無関係だ。他の機体でも俺が起動できる事は確認済みだからな……」

「ちなみにどうやって?」

「潰した女性権利団体や違法研究施設の持っていたISをパクった」

「…………冗談でしょ?」

「マジですよ刀奈さん。ぶっちゃけ合計20機以上のISを回収しました。理由が理由ですし相手は足取りが掴めない龍騎士(ドラグナー)。証拠は残ってないから被害に遭った各国は泣き寝入り必定」

「「うわぁ……」」

 

刀奈さんも簪さんもドン引きしている。

俺と光莉は自業自得だと思っているがな。

そして話題はミラーライダーに関することへと変わる。

 

「一夏くんがこれまで出会ったのはどんなライダーなの?」

「1人は契約モンスターと共にミラーワールドを管理している仮面ライダーオーディン。10歳の頃に戦ったが危うく死ぬところだったな」

「えっ!?ライダー同士で戦うの!?しかも10歳!?」

「事情があってな。光莉たちミラーモンスターの現実世界での活動時間の制限が無くなるアドベントカードを賭けて戦ったんだよ。結果、なんとか勝って光莉は学校に通ったり出来ているがな」

「光莉ちゃんってミラーモンスターだったのね……。他には?」

「2人目はアメリカで出会った仮面ライダーインペラー。変身していたのは女尊男卑の屑でしてね。契約のカードを破り捨ててやりましたよ。結果、相手は契約が破棄とみなされて自分のミラーモンスターに食べられてこの世から消えました」

 

インペラーの最期は嘘を話す。

別にインペラーを殺したことを後悔している訳ではないが、自分が人殺しであることを自発的に話す必要も無いだろう。

間違い無く2人の気分が悪くなってしまうだろうし。

蟹刑事と同じ最期を話すのもどうかと思ってしまうがな。

 

「あまり契約モンスターとの仲が良く無かったのね」

「あの女はミラーモンスターを『気に入らない男を始末する道具』として扱っていましたからね……。俺と光莉のように『愛し合う関係』も見る人によっては異常なのかもしれませんが……」

「わたしはそうは思わないわよ?」

「わたしも……。客間で一夏の話を聞いて、一夏のやっていることは正しいと思った」

「…………ありがとう、2人とも」

 

自分の思いに賛同してくれる人が居るのって、凄く心の支えになってくれるものなんだな。

ちょっと泣きそうになった。

 

「話を続けましょうか。3人目と4人目は仮面ライダーゾルダと仮面ライダーシザース。それぞれイギリスとフランスの国家代表候補生です。2人とも候補生に相応しい良識的な人柄で、よく模擬戦をやったりします。お互いに本名と素顔は隠していますがね」

「へぇ〜ライダー同士の模擬戦ね……。今度お姉さんとも手合わせしてくれるかしら?」

「いいですよ。5人目の仮面ライダーはシュヴァルツェ・ハーゼに所属しています。ISでの決闘はしましたが、ライダーの戦いはやる機会がありませんでしたね」

「改めて聞くと一夏くんってISとライダーの両方に顔が広いのね……」

 

刀奈さんにそう言われて俺は苦笑いしか出来ない。

 

「いっく〜ん!作業が終わったよ〜!」

 

おっと、どうやら龍騎士(ドラグナー)の改修が済んだようだ。

相変わらず束お姉ちゃんは仕事が早いな。

さて、龍騎士(ドラグナー)はどう生まれ変わっているかな?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。