Mirror Rider Stratos【完結】 作:無限正義頑駄無
「さあいっくん、生まれ変わった
「は〜い」
ふむ、
装甲が高機動ISに採用されるものの中で上位のものになっているし、サバイブ形態時のヤタノカガミ装甲がビーム型近接兵装にも耐性を得ている。
これならアカツキガンダムのようにビームブーメランで腕を切断されたりなんてことは無いだろう。
装甲以外のほとんどは、現在開発中の第四世代ISの技術を用いているらしく、全体的にかなり高性能と化している。
機体性能に振り回されないようにしなきゃな。
さて、武装は何か追加されてるかな……?
おっ、2丁のビームマシンガン『シャインブラスター』ってのがある。
連射式の射撃武器はありがたいな。
ナーガキャノンは攻撃範囲が、ブランスナイパーは射程と貫通力が売りだが、どちらも連射が出来ないため小回りが利かない。
シャインレイザーは威力をアドベントカードに依存しているため、単体では論外である。
他には……
ISに作り変えられた
だが屋内などの狭い場所で戦うとなると、どうしても戦いにくくなってしまっていたため、非常に助かるな。
切り替えは、新調したVバックルにあるスイッチでやるらしい。
尚、ライダーモードの時はIS用武装のシャインブラスターとシャインレイザーが使えない。
まぁこれは仕方ないかな。
「ありがとう束お姉ちゃん。予想以上の仕上がりだよ。しかもこんな短時間でやるなんて」
「ふふん。いっくんのためならこれくらい束さんにとってはお茶の子さいさいなのさ!多少の事前準備はしてたしね〜。あ、あとはいコレ」
「ん?これは……カードデッキ!?何処でこれを!?」
「ちょっとキナ臭い国を探った際に、その国で見つけたんだ。束さんが持っていても仕方ないし、いっくんが信頼する誰かに渡せば良いよ」
「うん、わかった」
「じゃあ束さんはそろそろお
「ちょっ束お姉ちゃん!?まだ俺は法律的に結婚できる歳じゃないんだけど!?」
「ばいなら〜」
俺のツッコミを無視して束お姉ちゃんは地下室から去っていった。
☆
「それで、そのカードデッキは誰に渡すのですか?」
地下室から戻った俺に光莉が聞いて来るが、俺はもう決めている。
「簪さんに渡そうと思っている」
「えっ!?わたし!?」
それを聞いた簪さんは驚いているが、俺は構わず続ける。
「簪さんは日本の代表候補生だ。それに姉の刀奈さんがライダーとして戦う姿を見ているんだろう?ライダーの力を扱うのに相応しい人物だ」
「わたしが……ライダーに相応しい……」
「そうだ。5歳の頃からライダーをやっている俺が保証しよう。刀奈さんはどう思います?」
「わたしも良いと思うわよ?姉としては隣に立って共に戦うよりも背にして守りたいんだけど……」
「簪さんはいつまでも守られてばかりの存在という訳では無いですよ。もしそうなら日本の代表候補生に選ばれる筈がありませんからね。そうだろ、簪さん?」
「一夏の言う通りだよ、お姉ちゃん。わたしの目標は、お姉ちゃんと肩を並べられるくらい強くなること。そしていつかお姉ちゃんを追い越すことなんだから!」
「簪ちゃん…………わかったわ」
「決まりですね。受け取ってくれ、簪さん」
簪さんにカードデッキを渡す。
「これが、ライダーの力……」
「今から契約モンスターを探しに行こう。俺も生まれ変わった
「わたしも行くわ。一夏くんの実力を知りたいし」
「わかりました」
3人で鏡のある場所へと向かう。
光莉が居ると、野生のミラーモンスターは萎縮して近寄って来ない可能性があるので、光莉はお留守番だ。
鏡の前でカードデッキを翳し、Vバックルを呼び出す。
「「「変身!!」」」
俺は金と銀の騎士、
刀奈さんは水色の鮫、アビスへ。
簪さんは鉄灰色のライダー、インペラーのブランク体へと姿を変えた。
2代目のインペラーか……。
「じゃあ、行きましょうか」
「はい」
「うん」
3人でミラーワールドへと潜る。
☆
「ギャオオオオオッ!」
3人で簪さんの契約モンスターを探していると、刃状の翼を持つ背中に砲門がある青色の
向こうはこちらの様子を窺っている。
今の内に2人と相談する。
「どうする簪さん?あいつ結構強そうだから契約したら頼もしいパートナーになってくれると思うけど」
「良いと思う。お姉ちゃんは?」
「わたしも良いと思うわよ。あのモンスター、わたしと契約しているアビスハンマーとアビスラッシャーでも一騎打ちだと敵わないかもね……」
刀奈さんの言う通り、俺もあのモンスターは強いと思っている。
恐らくラウラのデストワイルダーよりも少し上。
6000APに限りなく近い5000APといったところか。
簪さんは契約のカードを持ってモンスターに近付く。
モンスターは特に抵抗することなく、契約が完了した。
それに応じて、簪さんの身体が青色に彩られた。
「おめでとう、簪ちゃん」
「契約完了だな。ライダーの名前はどうする?」
「龍騎士……だと一夏と被るから、青色から取って『仮面ライダーペイル』……かな」
「
「これで晴れて簪ちゃんもライダーの仲間入りね♪」
このモンスターの名前は『スカイブレイダー』というらしい。
さて帰ろうかという雰囲気になったところで、ミラーモンスターが現れた。
カミキリムシ型のモンスター(雄)、ゼノバイターだ。
「丁度良い。簪さん、アイツと戦ってみろ」
「うん……やってみる」
「大丈夫なの?」
「ミラーモンスターとの戦闘は良い経験になりますよ。いざとなれば俺たちが助ければいい」
そして、仮面ライダーペイルの初戦闘が始まった。
SIDE OUT
SIDE 簪
一夏に言われて、わたしは目の前のミラーモンスターと対峙する。
契約してすぐの実戦。
はっきり言ってとても怖く、叶うならば今すぐ逃げ出したい。
命のかかった戦いは、どんなISの訓練よりも重くのし掛かって来る。
でもお姉ちゃんも一夏も、恐怖を乗り越えてミラーモンスターとの戦いを何度も潜り抜けている。
一夏は女尊男卑を正そうとするくらい、真っ直ぐな男だ。
きっと誰かを守るためにライダーになったのだろう。
実際、わたしやお姉ちゃんも過去彼に助けられている。
その時の彼の姿は、わたしが憧れているヒーローそのものだった。
そんな一夏やお姉ちゃんの隣に立てるなら……命がけの恐怖くらい、乗り越えてみせる!
『SWORD VENT!!』
カードを右脚にある脚甲型のバイザーに装填して、スカイブレイダーの翼を模した2本の剣『スカイソード』を呼び出して切りかかる。
「えいっ!」
「ギイッ!」
ミラーモンスターは、手に持つブーメランで応戦してくる。
でも、更識家の者としてお姉ちゃんと共に武術を習っているわたしにとっては、拙い動きだった。
「やあっ!」
「ギァッ!」
剣の一撃がクリーンヒットした。
このままいけば勝てる!
『FREEZE VENT!!』
「ギィ……(ピタッ)」
突然ミラーモンスターの動きが止まった。
振り返ると、一夏が何らかのカードを使ったようだ。
「一夏……?」
「邪魔して悪いが、俺たちがミラーワールドに入ってそれなりに時間が過ぎている。タイムアップになる前にそいつを倒すんだ」
一夏に言われてハッと制限時間のことを思い出す。
ふと手を見ると丁度手が粒子化し始めていた。
確かに早く決着をつけなければならない。
「わかった」
『FINAL VENT!!』
ファイナルベントの発動に応じて、スカイブレイダーが現れる。
わたしがスカイブレイダーの背中に乗ると、スカイブレイダーは低空飛行でミラーモンスターに突進していく。
「ギャオッ!」
スカイブレイダーが翼の刃でミラーモンスターを切りつける直前に、わたしはスカイブレイダーの背中から跳び上がる。
「ハァッ!」
スカイブレイダーが水平に切りつけ、わたしが垂直に切りつけることでミラーモンスターは爆散した。
スカイブレイダーはミラーモンスターの生命エネルギーを食べると、何処かへと去って行く。
わたしは一夏とお姉ちゃんに向き直る。
「一夏、お姉ちゃん、どうだった?わたしの戦いは……」
「時間に余裕があったら、俺が手を出さずとも1人で勝てただろうな。初めての戦いでこれなら、簪さんはこの先もっと強くなれると思う」
「わたしも一夏くんと同意見よ。成長したのね、簪ちゃん……」
2人ともわたしに賛辞の言葉を贈ってくれる。
お姉ちゃんに『成長したのね』と認めて貰えた。
ライダーになって良かったと思う。
デッキをくれた一夏にはいくら感謝してもし足りない。
今度からは呼び捨てにしてもらおうかな……。
…………惚れた訳じゃないからね?
スカイブレイダーのイメージ
デュエル・マスターズの「ブレイドラッシュ・ワイバーンδ」
今回の件で、刀奈は簪の実力を認めました。
原作みたいに楯無を襲名したあとで「貴女は無能でいなさい」なんてことは言わないでしょう。