Mirror Rider Stratos【完結】 作:無限正義頑駄無
翌朝。
俺は自転車の荷台に光莉を乗せて、学校へと通う。
刀奈さんと簪(呼び捨てにして欲しいと言われた)は、俺の中学校とは真反対の方向にある女子校に通っているそうだ。
「こうして通学していると、正に恋人って感じですね」
「確かにラブストーリーなら、よくある場面かもな」
光莉が俺の背中に密着しているから尚更な。
光莉は発育が良いから、つい邪な思いを抱いてしまう。
結婚まで俺の理性が保つかな……?
保たないならその時はその時だが。
そして学校に到着。
「おっす、弾」
「おはようございます」
「あぁ。おはよう、一夏に巽さん。ったく相変わらずお熱いことで」
「そう言うなら五反田さんも誰かと付き合えば良いのでは?」
「…………それが出来たら苦労はしないんですよ……ハァ」
こちらをおちょくろうとしていた弾が光莉の指摘で一気にブルーになる。
こいつ残念系イケメンだからな……。
沈んでいる弾を放置して自転車を駐輪場に停め、教室へ上がる。
「一夏、光莉、おはよ」
「鈴か、おはよう」
「おはようございます」
今度は鈴と会った。
相変わらず元気だな。
そして授業が始まる。
数日前から復帰した俺だが、授業には問題無くついていけている。
IS学園と同レベルの偏差値を求めている藍越学園を目標に勉強した甲斐があった。
小学5年生から学校に通い始めた光莉も、素質があるのか5年生の3学期からは学年上位の成績を維持している。
トラブルらしい事が起こる気配は無い。
IS学園入学まで何も無ければ良いんだがな……。
☆
「おりゃっ!」
「くっ……やるわね、一夏くん」
ミラーワールドの更識家道場。
そこで俺と刀奈さんはライダーに変身して剣を交えていた。
俺の武術は、剣に限らずほとんどが我流だ。
幼い頃に習っていた篠ノ之流は中途半端で終わってしまっている。
戦いの経験値なら楯無さんよりいくらか少ない程度かもしれないが、我流故にムラがあるため刀奈さんに押し勝つ事が出来ないでいた。
『ACCEL VENT!!』
「飛天御剣流、龍槌……翔閃!!」
「キャアッ!?」
垂直切りからの切り上げという2連撃。
俺はアクセルベントを発動している時のみ、るろうに剣心の飛天御剣流が使える。
ライダーに変身して強化された身体があってこそ成せる技だ。
それでも1回の戦闘につき1発が限界だが。
刀奈さんは今の技で相当なダメージを受けたようだ。
「いたた……。一夏くんったら女の子相手に容赦無いわね」
「容赦して勝てる相手なら、俺も手加減するんですがね」
「ま、それもそうよね」
訓練も程々にして現実世界に戻る。
生まれ変わった
まだいくらか振りまわされている感じがするが、そう遠くない内に使いこなせるだろう。
☆
中学2年生の3月。
鈴が両親の離婚によって中国に帰国することになった。
そして鈴は去り際に……。
「一夏、光莉と幸せにね!それと、また会えたらわたしがアンタに酢豚を毎日食べさせてあげるわ!」
なんて言葉を残した。
「だっ駄目です!一夏くんにはわたしが毎日味噌汁を作ってあげるんです!」
光莉が鈴に言い返していた。
実際、光莉は料理スキルが着々と上がっている。
だが、空港で大声で言うこと無いだろう。
流石に恥ずかしいぞ……。
弾や数馬なんて爆笑しているし。
あ、2人とも鈴に殴られて撃沈した。
「毎日は無理だろうが、鈴の料理は美味いからな。また会える日を楽しみにしているよ。元気でな、鈴」
「えぇ。一夏、皆。また会いましょう!」
気絶している弾・数馬を除くクラスメイトと光莉、そして俺は笑顔で去って行く鈴を見送った。
転入したばかりは言語の違いで虐められかけていた鈴が、この場面で涙を見せないなんてな。
また会えると良いな。
そして時は流れ中学3年生。
春休みの間に更識家で過ごす半年が終わったため、俺と光莉は織斑家に帰宅した。
定期的に掃除はしていたので、あまり手間取ったりはしなかった。
あと、刀奈さんがIS学園入学と同時に更識家当主を継いで17代目の『楯無』となった。
もう『刀奈さん』と呼べないのか……。
それはそれで寂しく思う。
俺が
俺の人生の転換点は、すぐそこまで迫っていた。