Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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第20話 転生者たちの語らい

「くっそ〜。事前に予習しているのに、ISに関する知識は難しいもんだな……」

 

そう鋼夜がぼやいている。

ここは俺の自室である1050室。

俺は鋼夜と2人でISに関する勉強をしていた。

龍騎士(ドラグナー)として束お姉ちゃんと千冬お姉ちゃんを除いて誰よりも長くISに関わっているため、俺が鋼夜に教えているという表現が正しいのかもしれないが、そこはどうでも良いだろう。

 

お互いのことをいろいろ話した結果、鋼夜も俺と同じ転生者だと判明した。

それからは俺は生まれてから今までのことを話し、鋼夜からは『原作』を聞いた。

『織斑 一夏』という名前。

『インフィニット・ストラトス』という単語。

前世でこの2つに聞き覚えがあると思ったら、やはりこの世界は小説の世界らしい。

聞かせて貰った『原作』は現時点より過去のものだけだが、ミラーライダーが存在しないことを差し引いても現在の状況とかなり違っている。

 

原作の織斑一夏()はシャル・ラウラ・簪・刀奈さんとまだ出会っていない。

セシリアの両親は列車事故で俺が介入しなかったため死亡している。

第二回モンド・グロッソの決勝戦で千冬お姉ちゃんは織斑一夏()を助けるために棄権している。

織斑一夏()がIS学園に入学したきっかけは藍越学園の受験会場と間違えて入った部屋にあった打鉄を動かしたため。

クラス代表を選ぶ際に女尊男卑の傾向があったセシリアと一悶着あって最終的にISによる決闘に発展。

etc...

 

かなりの違いがあったが、俺が1番驚いたのはあの篠ノ之箒がメインヒロインの1人だということだ。

IS学園にて約6年振りに再会した篠ノ之だが、相も変わらずしつこい女だった。

断っているのに何度も剣道に誘って来るし、剣道を辞めたと聞いたら『軟弱者』と罵るし、あまりにしつこいから1度だけ誘いに乗って生身で負担が掛からないレベルで再現した飛天御剣流で相手をしたら俺の剣を『邪剣』と貶めてくる。

あまりにムカついたので、話し掛けてもシカトを決め込んだら竹刀や木刀で襲い掛かって来る。

 

「あんな女をよく原作の織斑一夏()は嫌いにならないなオイ。ブチキレそうになった光莉やその部下(契約モンスターたち)を抑えるのが大変なんだぞ……」

「あぁ、元の世界じゃ箒は『モッピー』というクズインの称号を授かっている。1学期の間はお前に(ゴーレムや福音との戦いで)いろいろと迷惑を掛けることになるぞ」

「箒➡︎モップ➡︎モッピーという訳ね。しかしお前も物好きだな。篠ノ之を嫁とする『ファースト幼馴染の党』、略して『ファース党』なんだって?アイツの何処が良いんだよ」

「俺だってモッピーが好きな訳じゃない。成長してモッピーを卒業した箒が好きなんだ。だからこの世界の箒には嘆くしか無いんだが……ハァ」

「あの篠ノ之がモッピーを脱却出来るとは思えないぞ?衛星でたまに様子を見ている束お姉ちゃんが匙を投げる一歩手前なレベルだとクロエが言ってたしな」

「あの篠ノ之束が!?ヤベェ絶望しか無ぇ……。ここまで来るとお前を恨むのも筋違いだし……泣ける」

「俺が原作の織斑一夏と違う行動をしている時点で周囲の人物は原作とは別人だ。お前が好きな『篠ノ之箒』とこの世界の『篠ノ之箒』は違う存在だと割り切って普通の恋愛をした方が良いんじゃないか?」

「やっぱそう思う?思うよなぁ……。そう簡単に割り切れると良いんだけどよぉ……」

 

そう呟いて鋼夜は机に突っ伏した。

……丁度良い時間だし、1度休憩にするか。

休憩後に勉強を再会した俺と鋼夜だが、俺はこの後に起こる『原作』については聞かなかった。

俺がミラーライダーの力で原作の織斑一夏と大幅に違う行動を取っているため、その知識は役に立たないと思ったからだ。

それに余計な知識を頭に詰め込んでも、視野が狭まるだけだろう。

 

鋼夜がちゃんとした恋愛が出来るよう、応援しようと思った。

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