Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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第49話 一夏と光莉の異世界旅行

「おはよう。いっくんに光莉ちゃん」

「あぁ、おはよう束お姉ちゃん」

「おはようございます……ふわぁぁ……」

 

光莉と結ばれた翌朝。

束お姉ちゃんがホテルの部屋に訪ねて来た。

光莉はまだ眠いようだ。

とりあえず束お姉ちゃんを部屋に招き入れる。

 

「さて、改めて2人にお祝いするよ。いっくん、光莉ちゃん、結婚おめでとう!」

「嬉しいよ、束お姉ちゃん」

「ありがとうございます」

「それで、わたしは2人にとびっきりの新婚旅行をプレゼントさせてもらうよ!」

 

そう言って、束お姉ちゃんは猫型ロボットのタイムマシンみたいなものを呼び出す。

しかし新婚旅行か……。

俺も光莉も何も考えていなかったな……。

 

「どこへ連れて行ってくれるのですか?」

「それは後のお楽しみだよ〜。あ、いっくん、はいコレ」

 

束お姉ちゃんは俺に、とある戦隊ヒーローの変身アイテムそっくりなブレスレットを渡す。

 

「これは?」

「もしもの時に、IS以外の力があった方が良いと思ってね。さあさあ、早く支度してね〜」

 

頭に疑問符を浮かべながらも、俺は光莉と共に身支度をする。

とはいっても、着替えの服と金とISだけだが。

 

「それじゃあ、いってらっしゃ〜い!」

ポチッ。

 

束お姉ちゃんがスイッチを入れるとマシンが動き出し、乗っている俺と光莉は視界がブラックアウトした。

 

SIDE OUT

 

 

 

 

 

☆

 

 

 

 

 

SIDE ???

 

(何か……何か使える武装は……!)

 

わたし……更識 簪はたった今、目の前の襲撃者に追い詰められていた。

タッグマッチトーナメントが開催された今日、IS学園は襲撃を受けたのだ。

わたしはその場に居た専用機持ちとして、タッグパートナーの織斑 一夏と対処に当たっていた。

でも彼は今、反対側のゲートを確認しに行ったのでここには居ない。

 

わたしはさっき、戦闘で重症を負った姉……更識 楯無の姿を見て錯乱してしまい、荷電粒子砲をエネルギーが空になるまで撃ってしまった。

残りの武装は8連装ミサイルポッド『山嵐(やまあらし)』のみ。

しかし襲撃者の発するジャミングによりロックオンが無効化されているため、普通に撃っても当たらない。

 

(でも……織斑くんに敵の動きを止めてもらえば、或いは……)

 

そう思った瞬間、周囲に爆発音が響いた。

そして自分の前に、ボロボロになった織斑くんが投げ捨てられる。

 

「え……?」

 

呆けた声を出してしまい、一瞬遅れて頭が状況を理解する。

 

「そんな……」

 

織斑くんが倒れた今、襲撃者に対抗する術は……もう無い。

さっき織斑くんを投げ飛ばした、別の襲撃者が織斑くんを掴み上げる。

 

「やめ、て……」

 

声を絞り出して懇願するが、それで手を止めてくれる襲撃者では無い。

いつの間にか、わたしの頬を涙が伝っていた。

 

「うっ……。うぅっ……!」

 

姉の仇も取れず、パートナーを助けることもままならない現状で無力感に襲われたわたしはただ泣くことしか出来なかった。

そんなわたしに、ブレードを構えた襲撃者がゆっくりと近付いて来る。

わたしは……ここで終わるのだろうか……?

襲撃者がブレードを振りかぶった、その瞬間。

 

ザッ。

 

わたしと襲撃者の間に、誰かが立っていた。

その人物は……。

 

「織斑くん……?」

 

いや、違う。

確かに容姿はそっくりだ。

でも織斑くんはあっちでISを纏ったままボロボロなのに対し、彼は生身で私服だ。

何より、雰囲気が違う。

目の前の男性は、本気を出した姉を軽く上回るくらいの覇気を醸し出していた。

 

「あなたは……?」

「俺か?俺は、通りすがりの仮面ライダー……いや今は流浪人(るろうに)か。とりあえず覚えておけ」

 

そう言って彼は、左腕に装着している数年前の戦隊ヒーローの変身アイテムそっくりのブレスレットを起動させる。

 

『It's morphin time!!』

「レッツ、モーフィン!!」

 

その掛け声と共に彼は光に包まれ、その姿は明治時代の剣客へと変わっていた。

 

SIDE OUT

 

SIDE 一夏

 

どうも、仮面ライダー龍騎士(ドラグナー)の織斑 一夏だ。

しかし束お姉ちゃんには驚かされる。

見た目がタイムマシンだから、新婚旅行の行き先は過去か未来だと思っていたが、まさか平行世界だとはな……。

 

で、今俺はこの世界の簪とIS学園を襲撃していると思われる無人ISの間に立った訳だが、束お姉ちゃんが俺に渡したこのブレスレットに関して少しだけ説明しよう。

これの名前は『緋鼠の衣(スカーレット・バスター)』。

特命戦隊ゴーバスターズの変身アイテム『モーフィンブレス』で、緋村剣心になれるパワードスーツだ。

服装だけじゃなく、茶髪や頬の十字傷も再現されている。

飛天御剣流を使うことに特化しており、このスーツを着用すれば飛天御剣流の行使による身体への負担が全てキャンセルされる。

ISコアは搭載しておらず、動力(エネルギー)はバッテリーの電気で、出力(パワー)は『SURVIVE -烈火-』のカードを組み込むことで賄っている。

これは元の世界に帰った後に聞いたことだが、束お姉ちゃんはオーディンとの交換条件で2枚目のサバイブを譲り受けたらしい。

オーディンは一体何を要求したんだろうか……?

 

以上、説明終わり。

そろそろ目の前の無人ISを潰すとしようか。

俺は1振りの近接ブレードを呼び出す。

それは、銃の引き金が付いた鞘に収まった日本刀の形をしている。

名前は、『雪片弐型(ゆきひらにがた)・舞蹴(マイケル)』。

この時点でわかる人にはわかると思うが、この剣は『喰霊(がれい)』という作品の空圧式退魔居合刀『舞蹴拾弐號(マイケルじゅうにごう)』を再現した武器だ。

素材は、簪の専用機を開発した企業『倉持技研(くらもちぎけん)』において、千冬お姉ちゃんの専用機『暮桜(くれざくら)』の単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)を再現しようとして失敗し、廃棄されるところだった機体を束お姉ちゃんが買い取り、付属していた近接ブレードを使った。

恐らく『原作』では、それが織斑一夏(俺)の専用機なんだろうな。

あっちでボロボロな状態で別の襲撃者に頭を掴まれている俺とそっくりな男とその機体を見て、そう思った。

 

「いくぜ、無人機野郎!」

 

俺は目の前の無人ISに切りかかる。




という訳で、原作7巻に介入です。
緋鼠の衣(スカーレット・バスター)のスペックは?
光莉は今どこ?
という疑問は次話以降にて。
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