Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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そろそろ異世界旅行編が終わります。


第60話 龍騎士 VS 黒騎士

「できたよ〜!マドちゃ〜ん!」

 

運動会が終わって数日後の朝。

束さんが別室に居るマドカを呼びに行った。

今日、ついにマドカの専用ISが完成したのだ。

 

「これが……わたしのIS……」

「そうだよ〜。これぞ『白』を討ち果たす者、『黒騎士』なのだ!」

 

俺・光莉・束さんの3人で開発したIS、黒騎士。

束さんが『解体』したサイレント・ゼフィルスをベースにしたため似通った外見をしているが、性能は大きく変化および向上している。

 

まず主武装は大型ランス『グングニール』。

サイレント・ゼフィルスのライフル『スターブレイカー』に代わる武装だ。

このランスは射撃攻撃が可能で、槍の円錐部がマクロス・クォーターの主砲みたいに開き、レールガンが撃てる。

超電磁砲槍(レールガンランス)……良い響きだ、うん。

 

次に特殊兵装。

分離・合体機能を持ったビットだ。

3種類あって、1つ目は機動力の高いブレード・ビット。

2つ目は小型ビーム砲と防御力を兼ね備えたシールド・ビット。

3つ目は動きが鈍い代わりに高い火力を有するランチャー・ビット。

合体した時の名前は…………『ガッツイーグル』。

そう、『ウルトラマンダイナ』に登場する主力戦闘機を模した武装だ。

ちなみにブレード・ビットがα号、シールド・ビットがβ号、ランチャー・ビットがγ号である。

合体すればトルネードサンダーも撃てる再現っぷりだ。

これが2セット存在する。

操作に関しては、俺の龍騎士(ドラグナー)サバイブのドラグーン・ユニットの稼働データを基に自動操縦を可能としている。

ビットで偏光射撃(フレキシブル・ショット)をするにはマニュアル操作にしなければならないが、それは今まで通りなので問題無い。

 

次に近接ブレード『レーヴァテイン』。

基本的な形は大剣だが、第4世代ISの技術の『展開装甲』の応用で射撃時のスタビライザーにしたり、雪片みたいに細身の刀身にすることができる。

また、白騎士の近接プラズマブレードと同じくエネルギー兵装としても使えるため、切れ味は抜群だ。

 

あとは密着して来た相手を引き離すために、機関銃を両腕に装備している。

 

「これがあれば……わたしは織斑千冬に……」

「勝てるだろうな。こっちの世界の千冬お姉ちゃんと鍛えた後のマドカを比べた場合、低く評価してもマドカは千冬お姉ちゃんの1、2歩手前。油断さえしなければまず負けはしない」

「でもねマドちゃん。物事には順序ってものがあるよ。ちーちゃんに挑む前に、まずはいっくんを倒さなきゃね」

「その通り。そして俺は平行世界の織斑一夏。なら、やることは1つだろう?」

「わたしとお前で戦うということか……」

「いずれにせよ試運転はしなければなりませんし、束さんが居る今ならいくら壊れても直してもらえますよ?」

「ひーちゃんの言う通りだね。じゃあ今から広い場所へ行こうか」

 

束さんの人参ロケットで、俺たち4人はホテルを発った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太平洋のとある海の上。

この周辺はあらゆる国の領海および経済水域に属していないため、観測される心配は無い。

そこで龍騎士(ドラグナー)に変身した俺と、黒騎士を纏ったマドカが対峙する。

光莉と束さんは上空で観戦だ。

 

「マドカ、この試運転は相手が一夏であることを想定した模擬戦とするぞ」

『『SURVIVE!!』』

 

一夏の機体『白式(びゃくしき)雪羅(せつら)』は雪片弐型に加えて、荷電粒子砲と零落白夜の盾がある。

俺はビーム攻撃の一切を無効化するサバイブになり、シャインレイザー・ソードモードを構える。

 

「…………この時点でグングニールの荷電粒子砲とガッツイーグルは役立たずか」

「俺の場合はそうだが、一夏が相手の場合は零落白夜でシールドエネルギーを消費するから防がれても無駄にはならないぞ?」

「それもそうだな。では…………いくぞ!」

「来い、マドカ!」

 

マドカがレーヴァテインを振り下ろし、俺がシャインレイザーで受け止める。

ふむ……マドカはナイフの扱いは上手いみたいだが、剣の扱いにはまだムラがあるみたいだな。

横に振られた刀身を蹴り飛ばし、シャインレイザーでマドカに一撃入れる。

 

「マドカ!今のが零落白夜だったらやられているぞ!」

「くっ……まだだ!」

 

俺とマドカの模擬戦は日が暮れるまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあね、束さん。一緒に黒騎士を作るの、楽しかったよ」

「うんうん。わたしにとっても有意義なひと時だったよ〜。いや〜世界は広いんだねぇ〜」

「正確には世界が広いのではなく異世界が広いのでしょうがね」

「ふっ……違いない」

 

マドカの専用機が完成したので、束さんに別れの挨拶をする。

あとは1度IS学園に寄ったあと、次の平行世界へ行くつもりだ。

 

「…………」

「どうした、マドカ?」

「いや、別に……。ただ……わたしにもお前みたいな兄が居たらな、と思ってな」

「…………」

 

こっちの世界のマドカは一夏や千冬お姉ちゃんの実妹ではない。

とある国が生み出した千冬お姉ちゃんのクローンだと聞かされた。

そして自分が『織斑千冬のクローン』ではなく、1人の『織斑マドカ』となるために一夏と千冬お姉ちゃんへの敵意を抱いている。

 

「少しだけ羨ましく感じたよ、そっちの世界のわたしを……」

「……なら、俺と兄妹になるか?」

「だが……お前は元の世界へ帰るのだろう?」

「1度来ることが出来たんだ。またこの世界へ来れるさ」

「…………いいのか?」

「あぁ。俺たちの世界のマドカも納得してくれるだろう。だからマドカ、どんな形にせよ次に俺たちがこの世界に来る前に一夏や千冬お姉ちゃんとの因縁にケリを着けるんだ。兄として、必ず迎えに行くから」

「…………わかった。待っているから……『兄さん』のことを」

 

そして翌朝。

俺と光莉はIS学園に帰還した。

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