Mirror Rider Stratos【完結】 作:無限正義頑駄無
「キャノンボール・ファストまで、あと1週間か……」
「もうすぐですね……」
IS学園のとあるアリーナ。
そこで俺・光莉・セシリアの3人は、マドカによる
当日に襲撃の可能性がある以上、レースよりも戦闘に関する訓練を積むべきだからだ。
俺とセシリアはもうじき習得できそうだが、光莉はもう少しかかりそうだ。
光莉は展開装甲で形成したビットにまだ慣れていない。
IS自体が乗り始めてまだ1ヶ月程度だしな……。
俺の場合は長年ドラグーンを使っていたので、稼働率は問題無い。
あとはビームを曲げるイメージ力だ。
フォビドゥンガンダムの
放たれたビームに向かって手を翳し、左へ振る。
その瞬間、ビームが左へと曲がり、設置されていたターゲットを撃ち抜いた。
これが
「バーン」
隣を見ると、セシリアが俺と同じように曲げたビームでターゲットを破壊していた。
俺とほぼ同じタイミングで習得したということか。
「すごいね!お兄ちゃんもセシリアも!」
サイレント・ゼフィルスを纏ったマドカがぴょんぴょんとはしゃいでいる。
ヘッドギアのせいで口元しか見えないが、随分喜んでくれているようだ。
「やりましたわね、一夏さん!」
「あぁ、そうだな。あとは光莉だが……どうだ?」
「旦那様、どうやらわたしとBT兵装は相性があまり良くないみたいです。少なくとも1週間でものにするのは難しいかと……」
「そうか……。なら当面は、俺のドラグーンの稼働データを基にした自動操縦だな」
「はい。それでお願いします」
「では今日の訓練はここまでにします?わたしと一夏さんは
「それもそうだな。マドカ、今日はありがとな」
「これくらいお安い御用だよ、お兄ちゃん♪」
うん、マドカは可愛いな。
頭をナデナデしてあげよう。
……………………
ロッカーで着替え、合流した俺たち4人の耳に、ミラーモンスターの出現を知らせる金切り音が響いた。
「「「変身!!」」」
俺・マドカ・セシリアは鏡の前でライダーに変身し、光莉を含めた4人でミラーワールドへ潜る。
ミラーワールドで俺たちを待ち構えていたのは、キャノン砲の形をした両腕とケンタウロスのような4本の脚を持つ、純白のミラーモンスターだった。
「久しぶりだなシャインナーガ、いや…………織斑光莉」
「えぇ、最後に会ったのは何年も前ですね…………イノセントプレデター」
光莉の知り合いか?
野生のミラーモンスターでありながら言語能力を獲得しているというだけでも、只者ではないことはわかるが……。
「光莉、あいつは一体……?」
「彼……イノセントプレデターは、わたしやゴルトフェニックス様と同じくトップクラスのミラーモンスターに名を連ねる1体です」
つまり目の前の相手は最低でも7000APクラスということか……。
「イノセントプレデター、貴方は何故ここ……IS学園に来たのです?」
「俺が『力』を求め、『闘い』の中に生きていることは知っているだろう?お前の契約者である織斑一夏の噂を聞きつけ、遠慮はるばるやって来たという訳だ」
「そういえば生粋の戦闘狂でしたね、貴方は……」
オータムさんやパラスネーカーと同じバトルマニアなのか……。
話が通じる分、残虐な人間やミラーモンスターに比べたらよっぽどマシだな。
「光莉、要は俺がこいつと戦えばいいんだろう?」
「まぁ……そうですが……」
「話が早くて助かるぜ、織斑一夏」
俺たちとイノセントプレデターは、アリーナへと場所を移す。
「旦那様、イノセントプレデターには7回だけ倒した相手の切り札をコピーする能力があります」
「……なるほど、つまり俺と戦う理由は……」
「その通り。お前は7つ目のコピー枠を埋めるのに相応しい相手だ」
つまりイノセントプレデターは、この世に生まれてから今日までの戦いで6種類の武器もしくは能力をコピーしてきたのか……。
俺が負けたら何をコピーされるのだろうか?
ドラグーンか、それともヤタノカガミ装甲か……。
光莉たちに観客席へ移動してもらい、戦闘態勢に入る。
『SWORD VENT!!』
「いくぞ!」
「来い!」
ドラゴソードを召喚し、殴りかかってきたイノセントプレデターの剛腕をバックステップで回避する。
「見せてやろう、織斑一夏。俺がこれまでの戦いで得た力をな」
「……っ!」
イノセントプレデターは、額の前で両腕をクロスさせ、ウルトラマンティガのタイプチェンジを彷彿とさせるモーションで、その白い身体を青に染めた。
「色が変わった!?」
「くらえ!」
そう言ったイノセントプレデターの両腕から、電撃のような見た目の青白いビームが放たれた。
「ぐうっ!」
トップクラスのミラーモンスターなだけあって、その攻撃はライダーの鎧越しでも俺にダメージを与えてくる。
ライダーモードのためISのエネルギーシールドは発動していないが、それを差し引いても予想外だ。
ダメージが深くなる前に、イノセントプレデターから距離を取る。
アリーナの端辺りまで離れると、俺とイノセントプレデターを繋いでいたビームが消滅した。
どうやら近〜中距離用の武器らしい。
「次はこれだ!」
今度はイノセントプレデターの身体が緑色に染まり、緑色の弾丸をばら撒いてくる。
今度は連射性能の高い重火器ってところか!
「ハァッ!」
だが、
ドラゴソードで弾丸を叩き落としながら、イノセントプレデターに接近する。
「もらった!」
「させんっ!」
飛天御剣流を放とうとする俺に対し、イノセントプレデターは身体を黄色に染めてバランスボール並みの体積の電撃球を撃ってきた。
マズい、近付き過ぎた!
これじゃ回避も防御も出来ない!
俺はせめてダメージを最小限に抑えるため、VバックルにあるISモードのスイッチを入れる。
着弾する直前、俺の身体をISの装甲が包み、電撃が
「ぐっ……なんだこれ!?ぐはぁっ!」
電撃のダメージでハイパーセンサーの視界が歪んでしまい、その隙にイノセントプレデターの剛腕で殴り飛ばされる。
そのまま俺は20mほど横に吹っ飛ばされた。
態勢を立て直しながら回復したセンサーでさっきの電撃を分析した結果、テラワット級の電気ボルトだと判明した。
テラワットって……。
人類の科学力を軽く超えてないか?
ライダーモードのままだったら感電死してたぞ……。
ゾクッ!
悪寒がしてすぐさまその場から飛び退く。
その瞬間、さっきまで居た場所を赤いレーザービームが突き抜けていった。
目標を失ったレーザーは、アリーナのシールドを貫通し、壁を溶解させていた。
まともにくらったらひとたまりも無い威力だ。
「ほう。今のを躱すか……」
イノセントプレデターは、いつの間にかその身体を赤色に変化させていた。
これで判明した奴の武器は4つ。
あとの2つは何だ?
電撃を警戒しつつ、再び接近する。
すると今度はイノセントプレデターの身体が紫色に変わり、細いビームを放ってくる。
ドラゴソードで弾くと、
今度は冷凍ビームか?
ホント何でもアリだな!
イノセントプレデターは両腕にエネルギーをチャージし始めた。
「撃たれる前に切る!」
イノセントプレデターに肉薄し、砲口が煌めくと同時にジャンプする。
『ACCEL VENT!!』
「飛天御剣流、龍槌閃!!」
龍槌閃の一撃が、イノセントプレデターの左腕を切り落とす。
技を出す前に下を見たが、冷凍ビームのチャージ攻撃は発射と同時に周囲に氷結フィールドを発生させていた。
もし俺が龍槌閃じゃなく龍翔閃を出そうとしたら、氷漬けにされていただろう。
「おのれ!」
橙色になったイノセントプレデターの右腕から、火炎弾が撃ち出される。
それが最後の武器か!
『GUARD VENT!!』
シャインシールドを呼び出して、火炎弾を受け止める。
このままカウンターを…………って!
「熱っ!?」
火炎弾を受け止めたシャインシールドが燃えだした。
火炎弾には発火性があるのか!?
慌ててシャインシールドを投げ捨てる。
ブンッ!
「うおっと!」
放たれたブローを紙一重で躱す。
「やるな」
「そっちこそ」
イノセントプレデターは、千冬お姉ちゃんを除けば過去最強の対戦相手だ。
ここまでギリギリの戦いをするのは、光莉と共にオーディンと戦った時以来かもしれない。
『『SURVIVE!!』』
「……それが伝説のサバイブの力か」
「おうよ!こっからが本番だ!」
サバイブ化して、シャインソードとドラゴソードの2刀流の構えを取る。
対するイノセントプレデターは、赤色に変化した。
高威力のレーザービームか……。
「…………」
「…………」
しばしの静寂。
先に動いたのはイノセントプレデターだった。
バシュッ!
「はっ!」
「オオオオオッ!」
「何!?」
レーザーを放つと同時に、回避した俺に向かって突進して来た。
これには流石の俺も度肝を抜かれた。
突進の勢いが乗せられた右ストレートが迫り来る。
「こうなったら一か八か!」
クロスカウンターの要領で、シャインソードをイノセントプレデターの胸元に突き出す。
ドスッ!
「ぐはっ……!」
結果は成功。
あちらが突進してきたこともあり、イノセントプレデターは大きなダメージを負ったようだ。
このチャンスを逃しはしない!
「ハアァァァァァッ!」
ドラゴソードと、イノセントプレデターから引き抜いたシャインソードを全力で振るう。
「
とある小説で、2秒間に27回の斬撃を放つ2刀流の剣技だ。
流石にアクセルベント抜きだと5秒以上掛かってしまうが、イノセントプレデターは未だダメージの痛みから復帰できていないので、これで十分だ。
ドサッ。
「見事、だ…………」
それを聞いた俺は変身を解除した。
「……?トドメを刺さないのか……?」
「話が通じるヤツ相手に、無益な殺生はしないさ。それよりもイノセントプレデター、俺と契約しないか?」
「なんだと?いや、しかし……」
「実は1週間後に大規模な襲撃事件が起きるかもしれないんだ。そこで大暴れしたくはないか?俺と契約すれば、サバイブの恩恵で現実世界での制限時間も無くなるぞ?」
「よし、乗った」
「「「即決!?」」」
戦いを見守っていた光莉・マドカ・セシリアがハモってするが気にしない。
未使用の契約のカードをデッキから取り出し、イノセントプレデターと契約する。
いや〜心強い味方ができて良かった良かった。
・イノセントプレデター(7000AP)
基本的な外見と能力はメトロイドプライムハンターズのラスボス「ゴリア」。
身体の色と武器の種類
白(通常のビーム)…パワービーム(初期装備)
青(電撃ビーム)…ショックコイル(コピー1)
橙(火炎弾)…マグモール(コピー2)
赤(レーザービーム)…インペリアリスト(コピー3)
紫(冷凍ビーム)…ジュディケイター(コピー4)
緑(重火器)…バトルハンマー(コピー5)
黄(電気ボルト)…ボルトドライバー(コピー6)
コピー7…未定