Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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第69話 決戦の幕開け

SIDE 鋼夜

 

「きゃあああああっ!」

 

会場に悲鳴が響き渡る。

俺たちが危惧した通り、テロリストによる襲撃が発生した。

観客や一般生徒がパニックに陥り、会場は一瞬にして阿鼻叫喚に包まれる。

 

「死ねぇっ、工藤鋼夜!」

 

テロリストの幾人かが、俺に狙いを定めて突っ込んできた。

そりゃ俺と一夏は世界に2人だけしか居ない天然の男性IS操縦者だからな。

敵にとって優先的に排除すべき対象になることはわかっていた。

 

「テメェらなんぞに殺されてたまるかよ!爆筒神器(ばくとうじんぎ)『レールカタパルト』!!」

 

ボイスコールと同時に、俺の機体……鵺の右腕がレールガンになる。

これは豪腕デンショッカーと同じく、『新・光神話 パルテナの鏡』に登場する武器だ。

鵺は、一夏や束さんの遊び心でゲーム・特撮・アニメの装備を搭載しているのだ。

 

「くらえ!」

 

レールカタパルトから高速で射出された弾丸が、敵の1人を撃ち抜く。

その隙に別の敵が俺の背後に回り込み、近接ブレードを振り下ろしてきた。

 

「ジー・ジー・ジジル!!」

 

それを躱した後、レールカタパルトを消して魔法の呪文を唱える。

その瞬間、両腕がアルファベットのMの装飾が施されたボクシンググローブで覆われ、鵺のメインカラーが白から紫へ変わり、非固定武装(アンロック・ユニット)がマントに変化した。

 

(むしば)む毒のエレメント!紫の魔法使い、マジバイオレット!!」

 

そう、今の俺の姿は『魔法戦隊マジレンジャー』と遜色ないものとなっていた。

色が紫なのはベノスネーカーの能力が反映されたからだ。

特撮ヒーローになれるのは嬉しいけど技術の無駄使いのような……。

まぁそれは今気にすることじゃないか。

 

「マジ・マジ・マジカ!!ベノムスクリューパンチ!!」

 

呪文によってマジパンチがベノスネーカーの毒液に包まれ、そのまま敵に叩き込む。

それを受けた敵のISは、装甲が溶けて絶対防御が発動した。

もう1発パンチを打ち込むことで、相手は戦闘不能となる。

よし、これならいける!

 

「おぉ〜、すごいねこうやん!よぉ〜し、わたしもぉ〜」

『COPY VENT!!』

 

打鉄を纏った本音が現れて、コピーベントでマジパンチをコピーする。

IS学園に在籍する専用機持ちは、一時的に打鉄を借りている本音を含めて合計13人。

その中で最も強い一夏を除く12人が2人1組のペアを作る作戦が事前に立てられていた。

俺のペアは本音だ。

あと、束さんの計らいで専用機持ち兼ライダーの皆は、それぞれのISにVバックルと召喚機(バイザー)の増設が施された。

本音がアドベントカードを使用できるのはそのためだ。

 

「本音、後ろは任せたぞ!」

「うん!こうやんの背中はわたしが守るよ!」

 

女の子にそう言われたら、頑張らない訳にはいかないな。

 

「マージ・ゴル・マジカ!!ジェノサイドストーム!!」

 

マジレッドのブレイジングストームを毒属性バージョンで放つ。

それによって、俺と本音に襲いかかろうとしていた敵が薙ぎ払われていく。

背中を預けている本音も、マジパンチとホールドベント(バイオワインダー)で上手く立ち回っていた。

俺たちの方はなんとかなりそうだ。

他の皆は大丈夫だろうか?

 

SIDE OUT

 

SIDE 鈴

 

「アンタは何故専用機を持っていながらわたしたちの邪魔をするの!?わたしたちは織斑一夏と工藤鋼夜を始末して女が男の上に立つ社会を作ろうとしているのよ!?」

「それの何処が正しいっていうのよ!ISはそんなことのためにあるんじゃないわ!」

「その通りですわ!ISを……一夏さんや篠ノ之博士の夢を穢さないでくださいまし!」

 

訳がわからない。

女尊男卑をどう拗らせたらそんな思考に行き着くのよ!?

あたしとパートナーのセシリアは、戦いの最中に敵の説得を受けていた。

もっとも、それに応じるつもりは無いけれど。

こういう連中は話をしているだけで気分が悪くなる。

とっとと退場してもらおうかしら。

 

『『SURVIVE!!』』

 

一夏から借り受けたままのサバイブのカードを使う。

それによって甲龍(シェンロン)が赤いサバイブ形態となる。

 

『『SHOOT VENT!!』』

 

シュートベントのカードで、非固定武装(アンロック・ユニット)の衝撃砲がドラグランザーを模したキャノン砲に変化した。

 

「ふっとびなさい!」

 

キャノン砲……バーニングバレットが炸裂して、相手は炎に包まれながら地面に落ちていった。

絶対防御があるから死にはしないでしょ。

 

「次いくわよ、セシリア!」

「はい!」

 

SIDE OUT

 

SIDE 光莉

 

『SPIN VENT!!』

「いっけぇ!」

 

わたしのパートナーであるシャルロットさんが、ボルキャンサーの鋏を模したブーメラン『シザースブーメラン』で敵のISを切り裂く。

 

『SHOOT VENT!!』

「はぁっ!」

「ぎゃああっ!」

 

そしてボルキャンサーの頭部を模した高圧水流銃『シザースプラッシュ』でトドメの一撃を撃ち込んだ。

シャルロットさんの契約モンスターであるボルキャンサーは、APこそ低いものの豊富な武器がありますね。

あらゆる武器を使いこなすシャルロットさんとの相性は抜群です。

 

「やあっ!」

 

わたしは紅椿の近接ブレード『空裂(からわれ)』で敵を切り伏せる。

そんなわたしの視界に、ISを纏っていない私服姿の1人の女性が映る。

どうして一般人がこんなところに!

わたしはシャルロットさんに援護を頼みつつ、その女性を保護するために近付く。

だが、その姿をはっきりと確認したわたしは驚愕に思考を塗りつぶされた。

 

「貴女は……!」

「久しぶりだな」

 

何故ならその女性は、未だ刑務所に服役中であるはずの……篠ノ之箒だったからだ。




という訳で箒の再登場です。
ちなみに残りのペアは
マドカ&ラウラ(ブラコンコンビ)
楯無&簪(姉妹コンビ)
ダリル&フォルテ(上級生コンビ)
です。
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