Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

80 / 85
第71話 黒い龍と紅い鬼

SIDE 一夏

 

「出番だぜ、イノセントプレデター!」

『ADVENT!!』

「やっとか!待ちくたびれたぞ、マスター!」

 

俺はシャインバイザーでイノセントプレデターを召喚する。

イノセントプレデターは嬉々として、テロリストを殲滅し始めた。

 

「フハハハ!脆い……脆すぎる!これこそ正に粉砕・玉砕・大☆喝☆采!!」

 

あらら……。

テロリストが可哀想なくらいの暴れっぷりだな。

まぁでも味方の顔は覚えてもらっているし、友軍誤射(フレンドリー・ファイヤ)なんてヘマはしないだろうから止めないけど。

 

『STRIKE VENT!!』

「ハァッ!」

 

ナーガクローでテロリストを撃墜しながら、周囲を見渡す。

事前にペアを決めている専用機持ちの皆は善戦しているようだ。

それにちょうど、第4世代に改修された暮桜を纏った千冬お姉ちゃんが、束お姉ちゃんの無人ISを引き連れて戦場に現れる。

戦いの流れはこちらに傾いている。

 

「っ!?」

 

何やら不穏な気配がしてそちらの方に視線を向けると、そこには俺とそっくりな男性がいた。

まさか……!

 

「はじめましてだな、織斑一夏」

「お前は、一体……」

「俺はお前だ。俺はミラーワールドで生まれた、もう1人の織斑一夏」

 

やっぱりリュウガか!

オーディンからライアのデッキが何処かに存在していることは聞いているため、こいつは14人目のライダーということになる。

 

「俺が唯一無二の『織斑一夏』となるため、死んでもらうぞオリジナル!」

「そうはいくか!俺はこんなところでくたばる訳にはいかないんだ!」

「その威勢、果たしてどこまで続くかな?……変身!!」

 

俺の偽物が、漆黒のカードデッキでライダーに変身する。

 

「仮面ライダー黒龍(オニキス)。それが今の俺の名前だ。さあ、俺の礎となれ!仮面ライダー龍騎士(ドラグナー)!」

「そんなのお断りだ!偽物が本物に勝てると思うなよ!」

 

光の龍騎士と、闇の龍騎士の戦いの火蓋が今、切って落とされた。

 

SIDE OUT

 

SIDE 光莉

 

わたしと箒さんの戦いは、最初に比べてかなり激しいものとなっていた。

まだ少し手を抜いているとはいえ、7000APのミラーモンスターであるわたしを相手に、ソードベント1枚でくらいつくとは予想外です。

 

「ですがそれもここまでです!」

「がはっ!」

 

腕と同じく、鱗と爪で覆われた脚で箒さんを蹴り飛ばす。

 

「ぐっ……まだだ!」

『FLAIR VENT!!』

 

箒さんの両手両足、そして刀が炎に包まれる。

フレアーベント。

自身の攻撃に炎属性を付与するカードですか。

初めて見るカードです。

彼女の契約モンスターは一体……?

 

「はあぁっ!」

「……っ!」

 

振り下ろされた剣を、腕で再びガードする。

その瞬間、わたしの腕に焼けるような痛みが走った。

わたしは爪の斬撃で箒さんを振り払うと、剣を受け止めた部分を確認する。

鱗が焼け焦げ、内側の腕が軽い火傷状態となっていた。

まさかゴルトフェニックス様以外に、鱗を貫く攻撃を受けることになるとは……。

 

「乙女の柔肌を傷つけた罪は重いですよ、箒さん?」

「それに関しては後で謝罪しよう。だが今は全力で勝ちにいかせて貰う!来い、ブレイズオーガブシドー!」

『ADVENT!!』

「グオォォォッ!」

 

箒さんの呼びかけに応じて、刀を持った1つ目の鬼が雄叫びを上げながら現れる。

あれが箒さんの契約モンスター……。

 

『FINAL VENT!!』

 

箒さんとブレイズオーガブシドーは、刀を持ったまま背中合わせで回転し炎の竜巻を作り上げた。

まさかあれでわたしに突っ込む気ですか!?

 

「ハアァァァァァッ!」

「くっ……!」

 

わたしは胸と両肩から生えている龍の首から破壊光線を放って迎え討つ。

それによってファイナルベントの力は衰え始めるが、まだ足りない。

よってわたしは、放出しきれていない力を全て右手に込める。

 

「いっけぇぇぇぇぇっ!」

 

3本の破壊光線を1箇所に集中させ、さらにそこへ渾身の右ストレートを叩き込む。

 

「うぐあっ!」

「グオッ!」

 

それによってファイナルベントが解除され、箒さんとブレイズオーガブシドーが弾き飛ばされる。

わたしはいつの間にか肩で息をしていた。

わたしをここまで疲弊させるとは……。

箒さんは随分強くなったのですね。

 

「見せてもらいましたよ、箒さん。貴女の力を。旦那様や束さんにはわたしから話しておきます」

「そうか……、ありがとう……」

 

わたしは身体を覆う爪や鱗を解除して、座り込む箒さんに手を差し伸べる。

 

「現実世界では、未だ旦那様たちがテロリストと戦っています。貴女も手伝ってくださいね?」

「わかっている。引き止めて悪かったな」

 

現実世界へと戻ったわたしと箒さんは、テロリストを倒しながら旦那様の捜索を始めた。

 

SIDE OUT




・ブレイズオーガブシドー(6000AP)

篠ノ之箒(仮面ライダー斬姫)の契約モンスター。
イメージはウルトラマンティガに登場した怪獣「二面鬼(にめんき) 宿那鬼(すくなおに)」が武士の鎧を着込んだ感じ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。