Mirror Rider Stratos【完結】   作:無限正義頑駄無

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第72話 破壊者の来訪と決着

SIDE 一夏

 

「くっ……」

「さすがはオリジナル、よく持ち堪える。だが……お前も薄々わかっているんじゃないか?勝てない、と」

 

俺の偽物……仮面ライダー黒龍(オニキス)の言葉に、俺は反論を持たない。

身体スペックと戦闘技術はまったくの互角。

しかし武器系のアドベントカードは、あちらの方が1000AP上回っている。

さらには契約モンスターである『暗闇(くらやみ)の龍シェイドナーガ』を召喚しての2対1(ツーマンセル)

かといってシャインシールドで味方が加勢してくれるまで時間を稼ごうと思ったら、コンファインベントで邪魔をされる。

光莉以外の契約モンスターのガードベントを使おうとしても、スチールベントその他諸々の妨害で盾を使えずにいた。

その結果、度重なる挟み撃ちで俺は一方的にダメージを蓄積する羽目になってしまった。

 

「これ以上は時間の無駄だ。とっとと諦めて俺に身体を寄越せ」

「ふざけるな!俺は光莉と添い遂げると決めたんだ!光莉の隣に立つべき『織斑一夏』は俺だ!お前なんかじゃない!」

 

そう言ってサバイブのカードをデッキから抜こうとした俺の横を、1人の男性が通り過ぎて、俺と黒龍(オニキス)の間に立つ。

 

「愛する女のためなら、どんな逆境でも挫けない。馬鹿な男だ。馬鹿だが…………そういうのは嫌いじゃない」

「誰だお前は!」

 

黒龍(オニキス)が男性に問いかける。

俺の横を通り過ぎる時にチラッと顔が見えたが、まさか……。

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ。……変身!!」

『KAMEN RIDE 【DECADE】!!』

 

男性は赤い宝石が埋め込まれた白いバックルの付いたベルトを腰に巻くと、そこにカードを差し込んで、白とマゼンタの仮面ライダー……仮面ライダーディケイドへと姿を変えた。

 

門矢(かどや) (つかさ)!?」

 

まさかこの世界にやって来るなんて!

 

「あの龍は俺が引き受ける。お前は自分の偽物をぶちのめしてやれ」

「……っ!あぁ、もちろんだ!」

「んじゃ、いくぜ!」

『KAMEN RIDE 【RYUKI】!!』

 

ディケイド……士さんは龍騎にカメンライドして、シェイドナーガと戦い始めた。

俺は黒龍(オニキス)に向き直る。

 

「ふん……邪魔が入ったが問題無い。既にボロボロのお前など、何の脅威にもなりはしないのだからな」

「そんなの……やってみなくちゃわかんねぇだろ!」

『『SURVIVE!!』』

「どこまでも諦めの悪い奴だ」

『THRUST VENT!!』

 

サバイブ化した俺に対し、黒龍(オニキス)は黒いシャインランサー……シェイドランサーを召喚する。

 

「おらぁっ!」

「ふんっ!」

 

シャインソードとシェイドランサーがぶつかり合う。

剣と槍の差はあれど、両者の技量はまったくの互角。

共に決定打が欠けていた。

だがこちらには、俺への妨害に全力を注いだ黒龍(オニキス)と違って、大量の特殊カードがデッキに眠っているのだ。

 

『STRANGE VENT!!』

『GRAVITY VENT!!』

 

ストレンジベントによって重力の力場が発生し、黒龍(オニキス)の動きが鈍る。

 

「ハァッ!」

ドゴッ!

「ガハッ……!」

 

1度召喚した後、拡張領域(バス・スロット)に格納しておいたナーガクローを再び取り出し、黒龍(オニキス)に渾身のブローを叩き込む。

 

「まだまだぁ!」

『FREEZE VENT!!』

 

間髪入れず、今度はフリーズベントで黒龍(オニキス)を凍結させる。

 

「くっ、身体が動かん……!」

『ACCEL VENT!!』

「いくぜ!星光流連撃(スターバースト・ストリーム)!!」

 

アクセルベントを発動し、シャインバイザーを抜剣しての2刀流16連撃を放つ。

16発目の斬撃で、黒龍(オニキス)は地面の上をバウンドしながら吹き飛ぶ。

 

「どうだ、偽物め!」

「おのれ……かくなる上は!」

『FINAL VENT!!』

 

黒龍(オニキス)は、士さんと戦っていたシェイドナーガを呼び寄せて、ファイナルベントの構えを取る。

龍騎からディケイドに戻った士さんがこちらに合流してきた。

 

「なんかヤバい雰囲気だな」

「どうしよう……。フリーズベントさっき使っちまったぞ……?」

バシュッ!

「「ん?」」

 

士さんの腰に付いているカードホルダー、ライドブッカーから3枚のカードが飛び出した。

それを確認した俺は驚いた。

これは……龍騎士(ドラグナー)のカード!

士さんはその内の1枚を、ベルト……ディケイドライバーに装填する。

 

『FINAL FORM RIDE!! D,D,D,【DRAGONER】!!』

「ちょっとくすぐったいぞ」

「え、まさか……うおっ!?」

 

士さんに背中を触られた俺は、変な感覚と共に身体が変形し、シャインナーガを模した大槍『シャインロンギヌス』へと姿を変えた。

 

『FINAL ATTACK RIDE!! D,D,D,【DRAGONER】!!』

「ハアァァァァァ…………デヤァッ!」

 

士さんが俺を、ファイナルベント(ジャッジメントライダーキック)を放ってきた黒龍(オニキス)に向かって投擲する。

その一撃はファイナルベントを打ち消し、シェイドナーガを消し飛ばす程の威力だった。

槍と化した俺は、士さんの手に舞い戻った後、サバイブが解除された状態で元の姿に戻った。

 

「旦那様!」

「一夏!」

「光莉!そしてその声は……篠ノ之!?」

 

光莉が真紅のライアを引き連れて現れた。

どうやら中身は篠ノ之らしい。

色々聞きたいところだが、今は後回しだ。

 

「うっ…………」

 

まずはあそこに倒れ伏す俺の偽物にトドメを刺さないとな!

 

『FINAL VENT!!』

『FINAL ATTACK RIDE!! DE,DE,DE,【DECADE】!!』

 

俺と士さんは必殺のカードを発動して飛び上がる。

俺はシャインナーガの姿となった光莉の破壊光線を身に纏いながら、士さんは10枚のカード型エネルギーを潜り抜けながら、黒龍(オニキス)に向かってキックを叩き込む。

 

「「どりゃあぁぁぁぁぁっ!」」

「ギャアァァァァァッ…………!」

 

俺と士さんのキックを受けた黒龍(オニキス)は爆発四散し、その場には漆黒のカードデッキが残る。

 

「…………」

 

俺は無言でシャインバイザーを振り下ろし、カードデッキを破壊する。

周囲を見れば、他の専用機持ちや無人IS、そしてイノセントプレデターによってテロリストの大多数が撃墜されていた。

勝敗は決したと言って良いだろう。

 

「終わったのですね……」

「あぁ……」

 

亡国機業(ファントム・タスク)と女性権利団体による襲撃は、ひとまずの終わりを迎えた。

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