えっ?
ぇ……ええぇ……?
伸び過ぎでしょう……
(過分な評価すぎると思います)
ムコーダさんの力は偉大ですね……
評価50──本当に嬉しいです。感涙です、本当に読んでいただいてありがとうございます。
そして、「皆様の感想」。正直めっちゃ元気出ます、これ……
コミック二話分後半はムコーダさん視点から始まります。
side.M
俺がこのフェンリルの食い意地(食欲に釣られて契約した可能性大)に呆れたり驚いたり嘘であってくれよと願っていたりすると──
『おお、忘れておったわい。従魔の契約を結んだ証に、お主我に名前をつけろ』
「ええ?いきなり言われても……じゃあポチ」
『我を馬鹿にしているのか?』
い、いやだってさあ。こっちは伝説の魔獣とやらの飯に釣られて人間にテイムされようっていう驚嘆すべきアホさ加減に目を白黒させてるところなんだよ?
そんな状態で急に『名前つけろー』って迫られたってさあ、良い名前が浮かぶわけないじゃん。だよね?
「じゃあコロ……」
『………………(眼力)(無言の圧)』
なんだよ結構わがままだな……そんな気にすることか?
「じゃあフェンリルだから、フェルってのは?」
『うむ、フェルか──……いいな。それにするぞ、我は今日からフェルだ』
フスンと鼻を鳴らして顔が持ち上がっている。犬の顔だし表情も人間とは違うのにやっぱりどこか偉そうなんだよなあ、こいつ。
「ム、ムコーダさん……ベリアルさん……」
「ヴェルナーさん、大丈夫ですか?」
なんかすごいやつれてるし幽鬼みたいな顔してますよ。
「あ、ああ……俺は大丈夫だが。フェンリル、フェンリルか──……
……三百年ほど前に目撃したという伝説は残っているが、そのフェンリルと従魔契約を結ぶなどと……聞いたこともないぞ」
エェーーッ?!そんなガチの伝説レベルなんすか?!?!
「然様、その伝承もおおかた別の狼の魔物と見紛ったのではという話である上に──それを更に実力で伸してしまう人物が現れるとはな」
嘘でしょ、そんなヤバげな伝説なんて。この目の前の、食い物に釣られたコイツが──??
『我らフェンリルは数えるほどしかおらんからな……七百年程前に従魔契約を結んだ者もいたらしいぞ。我も千年ほど生きているが、契約を結ぶのは初めてだ』
「へ、へぇー。千年も……へぇー……」
もう俺の周りご長寿さん多すぎだろ!万年だの千年だの、スケールわからんくなってくるわ!千年とかアホほど長生きなのに万年が目の前にいるせいで薄れて見えるよ!!
『そうだおい貴様』
「あァん? 俺か。俺の名前はベリアルだ」
『ベリアル!おヌシ最初に我を若造扱いしただろう。我は千年生きているが?おヌシは何年生きているのだ。んん?答えてみい』
「若輩扱いァ取り消すって言ったじゃねェかよ……」
お、おお……言うの?ヤバいんじゃないの?
「ア゛ー、おいヴェルナー」
「な、なんだ?」
「別に無理して隠したいワケでもなかったし、こんな見た目してっからいつかバレんのも無理もねェとは思っちゃいたが……極力ふれて回るようなことはすんなよ。良いか?他メンバーもだ」
「あ、ああ……もちろんだ。なあ?」
「うっ、うむ」
「もももちろん!」「ッス!」「はい……わかりました」
あー、そうなんだ。まあ雰囲気的に隠しても超気になるよなぁ。聞かせてはっきりさせた方が得策……ってことかぁ。
「細かい数字ァ俺も覚えてねーんだが……17万から18万年以上は生きてるハズだぜ」
「「「「 ……ええええッ!?!?!? 」」」」
『なんッ……だと……?!』
「もっとも、生きてると言っていいのかは怪しィトコだがなァ……」
『ベリアル、おヌシ本当に生き物か?』
「失礼だぜェおい」
うーん、妥当。やっぱ十数万年って生き物の年齢としておかしいよなあ……発狂とかしないの?明らかにヤバいって。仮にもし俺が一万年生きるとかなったら耐えられる気がしないね。
「断っておくがァ、俺の種族全体がご長寿サンなんだよ……俺だって最高齢なんかじゃねェしな」*1
『う、うむ……
「仮にだぜェ?フェル。お前の年齢を俺達の種族の年齢に換算すっと……ま、お前ァ
『ムム……我がそこらの人の童と同じような歳とな。それは若輩扱いもやむなし、か……』
「いやだからァ、取り消したつってんだろォ?生き物によって寿命つうのは千差万別なんだからよォ、共通の尺度で測れるワケねーだろがァ」
ま、まあ……そうか。確かに、ベリアルさんは人間換算何歳くらいなんだろうか?やっぱり年長っていうかベテランなんだろうか……
『まあ、なにはともあれ我々はとにかく寿命が長い。これだけ美味いものが食えるのだ……数十年人間に仕えたところで我に損などない』
あーあーあー、言っちゃったよ。飯目当てだって断言しちゃったぜこいつ。伝説の魔獣フェンリルだなんていうけど、こいつ本当に大丈夫かな?
ポンだったりアホだったりしない?え、食欲に脳を侵されてる?それはそう。
さらに夜を越し、時は過ぎて──
「はぁ……」
「どうしたんですか?ヴェルナーさん」
「いや、な。もうすぐ国境だが……どうしたもんかと思ってなあ」
「というと?」
ヴェルナーさんが浮かない顔でため息をついていて、だいぶ沈んでる様子だったから純粋に気になって聞けば──
「いやいやいや。これ俺ら絶対止められるから」
「あー……」
とヴィンセントさんにツッコまれてしまった。そりゃそうだわ。俺たちの後ろをのしのしと堂々歩いているこの馬鹿でかい狼──フェル。伝説の魔獣って話だし、大事になっちゃうんだろうか。
「そりゃアそうなるかァ。キレたら“ここら一帯吹き飛ばす”ぞォ!とか普通に言いそォだもんなァ〜」
『…………オッホン』
「おっそろしいこと言わないでくださいよ!」
「国境警備兵が勢揃いで出てくるだろう。害意がないと判れば引くとは思うのだが……」
「たとえ王国軍が総出で対峙したとしてもフェンリルには敵うまいよ」
うへぇ、国全体で食ってかかっても相手にならないなんてもうそれヤバげな兵器じゃん……不謹慎だけど、核よりもしかしたら能動的に動ける分タチが悪いのか?
「って、えー?フェンリルが一国を滅ぼしたおとぎ話って本当にあったことなの?」
「リタ、あれは史実と言われているのですよ」
……もしかしてそれに勝っちゃったベリアルさんも、いや、もしかしなくてもヤバい存在?だよねえ。本人が人類に友好的だからよかったけど、これで敵対的生物だったら人類滅亡ルートあったんじゃないか?
「仮に入国できたとしても、今度は間違いなく国が出てくるだろう……。フェンリルと従魔契約を結んだムコーダさんを放っておくはずがない」
「はァ〜ン……めんどくせェなァ。どこも戦力が欲しいってかァ?」
「ムコーダさんを囲い込めば、漏れなく“フェンリルもついてくる”でしょうからね」
せっかくさぁ、国絡みのいざこざが嫌ではるばる出てきたってのにまた面倒な……
「ッたく、機嫌損ねて国滅ぼされかねんっつーのに。もし実行したとしたら尊敬しちまうかもしれんぜ俺ァ」
『心配には及ばん。我や
手を出すならば、滅べば良いのだ。それが嫌なら我らに手出ししなければいいだけの話……簡単なことよ』
「あァ〜あ……俺ァ愚かな選択をしちまった人類の守護者なんて嫌だぜェ?
……会話怖過ぎだろ。仮に国の人間を全て消すって判断になったら、ベリアルさんの機嫌を損ねたら滅亡ルートまっさかさまってことでしょ??!
「……馬鹿なピラミッドの上部分の所為でフェルの敵に回りたくはァねーよなァ」
『そんな奴らも纏めて守るとは、お前はちと慈悲深すぎないか?疲れるだろう、その生き方は』
「下を守ったら勝手に上への被害も止まっちまうだけさァ……これでも種族の中じゃ、苛烈だったり優しさが足りねェ奴だって言われてた方なんだがなァ」
『フン。そんなことより、そろそろ飯の時間だろう?気晴らしに食うぞ』
「……だなァ」
「あーヤバい」
『おい。我は肉を所望するぞ』
「やっぱりかァ、そんなに肉が食いてェなら新しく獲ってくりゃあ良いじゃねェか」
『おお、そうか。そういえばそれも良いなと話したのであったな!すぐに獲ってくるから待つのだ』
ドッ!!とフェルは加速して、あっという間に狩りとやらに行ってしまった。
ナイッスベリアルさん!そうだよな、自分の食い扶持は自分で稼いでもらわないと!でも俺たちが言って聞いたかわかんないし、ベリアルさんが言ってくれてちょー助かったぜ。
「ムコーダさん、俺たちのレッドボアの肉も使ってもらっていいんだぞ」
「いやいやいや、そんな訳にはいきませんよ。せっかく皆さんが狩った得物ですから!自分の食い扶持くらいは自分で賄ってもらわないと」
「ムコーダさん……」
「すごいよ二人とも!それをフェンリルに命令できるなんて!」
「俺尊敬します!」
「いやいや命令しただなんて。それに言ったのは俺じゃ……」
えぇー、だって食い物に釣られて従魔契約するようなやつですよ?はっきり言ってアホとしか思えないん── <ドサ!
「ウワーーーッ」
目の前にフェルの二、三倍でかい化け物みたいな鳥の亡骸がゴロリと置かれ──!!
『獲ってきたぞ、早く作れ』
「なっ、なん……」
「ロックバードだ……」
ロックバード?ロックバンドじゃなくて?
「あぁ、Bランクの魔物だ。俺たちが全力で戦って勝てるかどうかくらいのな……」
「うわぁ……」
しっかしデカいなぁ……
「おいフェル、俺も向田も解体なんざできねーからよ、
「高値らしいしね。ひええグロテスク……」
「我は肉が食えるならば文句はない」
というわけで──ロックバードも目の前で見事に鉄の意志によって解体されていく。うーん、素人目に見てだけど、綺麗な手際だなぁ……
ラモンさんが指示を出して、皆んなで協力して、あっという間によく知る(サイズ以外は)鶏肉になっていく。へえ、血抜きって作業はやっぱり大切なんだね。
「うーん、鳥だったらやっぱり……これかな」
某社製、てりやきのタレ──今日はこれで行こう。
鶏肉の両面をこんがりクリスピーに焼いて、余分な油を捨てる。そしてタレを煮立たせて、肉と絡めれば──完成!
“ロックバードの照り焼き”!
オニオンスープもつけちゃお。
「できましたよー」
「うわーっおいしそう!」「早くぅー」
『おい、我の分は?』
「フェルはたくさん食べるんだから、先に皆さんに出してからだよ。すぐ作るからちょっと待ってて」
『む、わかった』
それからはフェルのために照り焼きを作りまくり──あそうそう、あまりにも作る量が多いもんだから申し訳ないけどベリアルさんに肉を切るのだけ手伝ってもらった。
そんでまあ、俺たちの分以外はぜ〜んぶフェルの腹に収まってしまったんだよね。いや食い過ぎぃ!
「うん。うまい」
次はもっと落ち着いて味わいたいもんだねぇ。
「美味ぇ……フェルが肉だ肉だァつって言うのも、ちとわかるかもなァ」
「ちょっと筋肉質だけど、これはこれでアリかも」
(おまけ)
「もォすぐ街につくよなァ……」
「ん?そうですね。どうかしたんですか?ベリアルさん」
「そォ〜……だなァ。なあ、向田よ。お前は商人になりたいんだったか」
え?まあ、ネットスーパーのスキルがあるから仕入れには困らないし、安定して稼げそうですからね。なかなか良さそうじゃない?
「はい。スキルを利用して、小規模でも良いので商人になろうかと」
「良いと思うぜェ。だが問題は、うちの食い扶持担当の狼クン……つまりは食費、食材だ」
「……まあ、そうですよね」
ずっとネットスーパーで肉を買い続けるわけにはいかないだろう。色々よくないし、と言うか資金が保たない気がする。
「結局はフェル自身や俺が狩りに赴いてよォ、肉を確保する必要があると思うんだが……」
「はい」
「鉄の意志と別れちまうと俺たちゃ解体ってのが出来ん」
「あ゛っ」
そうじゃん!ヤバいなあ、うわうわ考えてなかったよ。どうしようか?街に解体屋とかあるのかな?……いや、そうだ!
「鉄の意志の皆さんが言ってたと思うんですが、なんかレッドボアやロックバードの素材を売るって言ってたじゃないですか」
「おォ、そうだな」
「そこになんらかのヒントがあったりしないですかね?!」
「……もし店で解体を任せられるンならありがてえ。無理でも俺が勉強しようったァ考えちゃいるが、そういうのは在って欲しいよなァ」
「また今度皆さんに聞いてみますか」
「そうすっかァ」
まだ解決はしてないけど、ていうかプロの冒険者がいるんだから解体が出来なかった頃はどうしてたか聞くのもアリだよね。
「向田が商人になるンなら……俺はアイツらと同じ、冒険者になるかァ」
「おお、ベリアルさん強いし良いんじゃないですか?」
「フッ、そォ褒めてくれるな……
……今思いついたが、中々悪くねェなァ。商人向田の紐付きになりゃあ向田の格も上がるしよォ、何より
「!!」
そっ……!それは、是非ともお願いしたい……!!
そうです!私の力で契約したんじゃなくて、こちらの○ランク冒険者のベリアルさんのお力添えがあって──って、俺は誰に弁明しているんだよ。
「その時は……ッ、是非お願いします……!!」
「クハハ、必死だなァ」
結構まともなビジョンが見えてきたなぁ!知らない世界に来て少し不安だったけど、案外なんとかしっかり生きていけそうだぜー……
「向田も少しは鍛えてみるか?できる限り手伝うぜ」
「えっ?!いや──あぁでも、うーん……」
「今回みてェに歩くことも珍しかねェだろうしなァ。まだこの星は文明や環境が未発達で、自然に寄っている……身体は資本だァ。損はねえぜ」
「アリっちゃ……アリ、だよなぁ……いやうーんでもしんどいのはなぁぁぁ……」
「クハハハハ!向田も現代人ってわけだなァ。安心しろ、そうキツくはしねェぜ」
「ホントすか……?」
「クハハハハハハッ──」
いや笑ってると不安なんですけど……ッ?!
ムコーダさん強化フラグは立ったのでしょうか……
コミック一章分を二話に分けるには少し短く、かと言って一話に纏めるのは私的には読みづらいし、何より書き続けられないかもしれないと思ったので、正直に申し上げますと、文章量の調節といった意味も含めてのおまけです。
こんなの必要ないと思う方もいらっしゃるかとは思いますが、これは皆様に読んでいただける文章量を減らしたくないという私自身のエゴでありますので、どうかご寛恕ください。
この1日で私に新しく☆9評価をお与えくださった、
acacia様 さんご(大)様 しばばん様 simple21様 にゃんすけ様 カニカニクァニ様 ポニキ様 グリムカンビ様 レイスドール様 foolancer様 死して尚も掘られる♂様 ブライザ様 ブレア・ラビット様 晶(akira)様 蜜柑25963様 fumofumo様 kurou様……
本当に、心からの感謝を申し上げます。皆様一人一人のご評価で、私は日々を健やかに送ることができています。これからも邁進してまいります。
そして、このハーメルンというサイトの中で最高評価である☆10を新たにこの小説へつけてくださった、
姫虎様 夕焼け雲様 モウヤンのカレー様 神居古潭様 見神餅様 如月 遥様。
私から送れる言葉では表せないほど、嬉しい気持ちが今なお溢れて止まりません。この二次創作の小説の、「続きを書こう」という意志は、あなた方のおかげで育まれております。繰り返しのようになってしまいますが──本当に、本当にありがとうございます!!
私としましても、このお話のクオリティは下げたくない──読んでいただく皆様にも、原作者の先生方にも失礼だと思いますので、相変わらず投稿のスピードは保証いたしかねますが、どうかごゆるりとお待ちいただけましたら幸いです。
ムコーダさんは強くなる?あんまり強くならない?
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強くなる(割と本当にちゃんと強くなる)
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あんまり(ムコーダさんらしいですね)