ハイスクールD×D 赤い乳龍と愉快な仲間。 作:キバタニア
感動のあまり・・・ドレスブレイク!
赤い乳龍と赤い仮面紳士
曹操達、英雄派と戦って俺、兵藤一誠はシャルバに道連れで肉体を破壊され、オーフィスとグレードレッドに助けらた。
くっそぉ!肉体がないんじゃリアスや朱乃さんのおっぱいもアーシアや小猫ちゃんのおっぱいもさわれないじゃないか!!
『ホント、お前は肉体が滅びても最初に考えるのは乳のことだな。はぁ』
俺の魂をこの世界にとどめているドライグが苦笑しながら言う。
「俺にとってはそれが一番の問題なんだい!はぁ~」
「ドライグ、安心する。今、グレードレッドの肉体でドライグの体を新しくする」
落ち込む俺にオーフィスが近づいて言う。
今、俺の体を作るためにオーフィスの魔力とグレードレッドの肉体で生成してくれる。
これで体の問題は解決した。けど俺はもう一つある不安要素があった。
このまま、また曹操達と戦って勝てるかどうか。トリアイナも真・女王もやつにはあまり、効果がない。
むしろトリアイナは弱点をつかれ、ほぼ敗北が決定している。
真・女王も短時間しかもたないと言う大きな弱点がある。そこを狙われたらまた即死だ。
何度も何度もこんな奇跡が起きるわけがない。
どうしたら・・・・。
「あっ!みーいーつーけた!」
突然、俺の後ろから聞きなれない声がし、慌てて後ろに、振り返った。
「やっほー?はじめましておっぱいドラゴンさん?」
そこにいたのは赤いタキシードとシルクハット。顔には目も口も三日月のように笑ったような仮面をつけた男だった。
「だ、誰だ!?」
仮面の男は手でまぁまぁと言いながらに動かす。
「僕の名前は、そうだな・・・うん。ゼロとでも、呼んでください」
そうだな?って名前がないの
「俺になんかようか?」
「僕はいわゆるあなたのファンでして、サインでも貰おうかと・・・うそてすが」
「あ、そりゃどうもってうそかよ!」
仮面の男は俺に近づき、手を伸ばす。
「実はこれをお持ちしまして、どうぞ」
仮面の男は 手の中から俺になにかを渡す。
「っ!これは・・・イービルピース!?」
そう。渡されたの俺の体にあった悪魔になるためのアイテム悪魔の駒(イービルピース)が四個渡された。
「これは・・・」
「あなたのです。リアス嬢から譲り受けたね?」
「リアスから!?おいっ!お前!!リアス達に何をした!?」
俺はゼロの胸ぐらを掴み、怒鳴った。
「ちょっとまぁ落ち着いて。ね?大丈夫大丈夫。みんな無事ですよ?ただまぁみんなかなり元気がないですどね?」
どういう意味だ?
「だってあなたが死んだと思っているんですから?」
「・・・はぁ?な、なんだって!?」
「皆あなたのイービルピースのみがリアスさんの手元戻ったことで死亡したと思っているんですよ」
そうか。俺の体が消滅して、イービルピースだけがリアスのところに戻ったのなら・・・死んだと思っても全然おかしくない!!ああっどうしよう!早く皆のところに!
『待て、相棒。お前の体が元に戻らなきゃどうしようもない』
ああっ!そうだ!くそっ!本当にどうしたら。
「まぁまぁ。すぐに動けないのならとりあえずここでゆっくりするしかないのでは?慌ててもしょうがありません。どうです?こちらの4つのイービルピースを、使ってゲームでもしませんか?」
「ゲーム?俺のピースでか?」
「はい」
『・・・さっきからお前・・・一体何者なんだ?そもそもここはグレードレッドのいる異次元だ。普通の人間もしくは悪魔や天使だろうと簡単に入れるところではない』
ドライグがゼロにも聞こえるように話しかける。
そうだ。忘れてだけどここ事態普通じゃないところになんでこいつはいるんだ?
「いやー私はただの流浪人ですよ?ささゲームしましょ?ゲーム」
軽くはぐらかされた。流浪人って。
「・・・どういうゲームだ?」
とりあえずこいつの言う通りに行動してみるか。なんか悪いやつの気がしないんだよな。なんでだろ?ドライグ。
『わからん。だが・・・なぜだろうな?こいつからは懐かしいようなそんな気配がする。まるでずっと一緒にいるような・・・』
今度は俺にしか聞こえない声でドライグが話す。
懐かしい?そういえば、俺もだ。こいつといるとなんだか安心するようなそんな気がする。
「はい。それではゲームの説明をしますね?」
ゼロは指をパチンッと鳴らす。すると空間が一瞬のうちに真っ白な空間に変わった。
すげぇ!なんなんだよ!これ。
『・・・どうやら奴はかなりの魔力を持った者らしい。これには俺も驚きだ』
「よしっ。こんなもんかな?んじゃ始めますね?」
え?なにを?
「それっ!」
ゼロは俺の3つのイービルピースを上へ向かって投げた。するとイービルピースが赤く光りだす。
なんだ!?イービルピースの光がだんだん人の形になっていった!?
「これがゲーム。ただゲームの相手は僕ではありません。相手は・・・あなた自身です」
人の形が整うとその姿はまさしく俺だった!
なんだよ。これ。
「よう!オリジナル!俺はルークのイッセーだ!」
一人の俺が豪快に俺に挨拶してきた。
ルーク?ルークの俺!?
「はは。大分混乱してますね?一応はじめましてかな?僕はビショップのイッセーです」
今度は何故か眼鏡をかけた俺が話しかけてきた。こっちはビショップ!?てことは・・・。
「・・・俺はナイト。ナイトのイッセーだ」
ナイトの俺。こっちはクールだな?
「えっとこれは?」
「さぁ?トリアイナのイッセーたち?オリジナルの彼を攻撃してください!」
なっ!?質問も聞かずゼロは三人の俺に命令する。
「「「おう!!」」」
いや!おう!じゃねぇよ! なんだよ!これ!俺が俺自身と戦うってこと!?
「これよりゲームのルールを説明します。まずこれはおっぱいドラゴンの体をかけた戦いです。トリアイナイッセーチームは多数なので、オリジナルイッセーは戦闘続行不可能になった場合のみ負けとなります。一人のオリジナルイッセーは相手三人に一発づつでも攻撃が出来ればクリアです。勝った側にはもれなく只今生成中のイッセーさんの体の主導権をプレゼントします」
っておい!なんだよそれ!体の主導権!?つまり負けたらこの三人のうち誰かが俺になるってこと!?
『ほう。なるほどそう言うことか・・・相棒いい機会だ。自分自身が如何に厄介か自分自身で実感してこい』
いやっ!どういうことだよ!誰かもう少し分かりやすく説明してくれよ!やっぱりあいつ悪いやつなのか!?
『やってみりゃわかるだろ?ほら相手が攻めて来たぞ?』
とドライグに言われ、向こうを見るとルークの俺がすでに前まで来て拳を構えていた。
やばい!ルークの俺ならかなりパワーが・・・っ!
「どぉうりゃあ!」
ルークの俺は地面に向けて拳を振った。
なんだ!?どこに向かって?
「お前があまりにものんきにしてっからな?そんなお前と戦ってもおもしろくもねぇだろ?」
「面白くってお前はヴァーリか!?」
なんかルークの俺っていわゆるバトルバカっぽい。でも強さはかなりだ。だって殴った地面めっちゃ抉れてるもん!
「ほらほら!早く攻撃してこねえと今度はナイトが行っちゃうぜ?」
「と言うか、すでにもう行ってますよ?」
とビショップの俺が言う。
へ?
すると後ろから不気味な気配を感じた。
っ!振り返ると確かにナイトの俺が既に後ろにいた。
「遅い・・・。もう十回も斬ったぞ」
「?・・・っ!ぐぁっあ!」
いつの間にか俺の体もとい鎧が無数の傷ができており、さらに腹にも打撃の圧迫感を感じた。
よく見たらナイトの俺のブーステッドギアの形状がナイフのような刃物がカマキリの鎌のように出ていた。
「あいつのブーステッドギア、形が変わるのか!?」
『言ったろ?セイグリッドギアは持ち主の思いによって変わる。お前もあんなことできるだぞ?』
マジかよ!どんだけ俺はブーステッドギアを使いこなせてないんだよ!
「・・・のんきに会話とは、余裕だな。オリジナル」
喋ってた間に俺はまた斬撃を喰らっていた。
「は、速い」
斬られた俺は膝をつき、倒れかけた。
これがトリアイナ・・・俺の技・・・いやこいつらはまだ鎧すら着てない。てことは普通の俺のプロモーションと同じ。それで、この威力・・・おれ、なんてもんを持ってたんだ。
「ちょっとちょっとおっぱいドラゴンさん?ゲームはまだ始まったばかりですよ?まだビショップはなにもしてませんからね」
冗談じゃねぇぞ!これでさらにビショップの攻撃が来たら・・・どうなるんだ?そもそもトリアイナの俺ならともかく普通の俺のビショップならさして問題はないのかな?そうか!あいつらの弱点はビショップに違いない!!よしっ!行くぞ!
『Boost!boost!boost!boost!boost!boost!』
「喰らえ!ドラゴンショット!」
俺はビショップの俺に向けて、最大級のドラゴンショットを放つ。
「おや?僕をピンポイントで狙って来ましたか?いい判断です。ですが遠距離攻撃ですか・・・お忘れですか?オリジナル?」
ッ!ビショップの俺のブーステッドギアが変形していく。
「ビショップのあなたも主に遠距離の攻撃を得意としていたことを」
その形状はドラゴンブラスターの小型版だった。
まさかあれで撃てるのかドラゴンブラスターを!?
「いえ、これではブラスターレベルは無理でしょう。ですのでそうですね?ではドラゴンレーザーで」
銃口から光が、溜まり一直線に伸びた。
光は俺のドラゴンショットを簡単に打ち負かした。
「・・・そんな」
俺はこんな力を・・・ははっ宝の持ち腐れもいいところだな。
光は俺の体を突き抜けた。
「ぐふっ!はぁはぁ」
「んー。やっぱり僕のスタイルには合いませんね。これ。改良の余地大有りですね」
あーそうですか?
ヤバい。なんかすげぇしょげる。
なんで俺こんなすげぇ力を・・・。
これでハーレム王?おっぱいドラゴン?聞いて呆れるな。
俺は諦め、地べたにへたりこんだ。
「あん?どうしたオリジナル!まさかへこたれてんじゃねえだろうな!」
ルーク俺が俺を睨んでる。あはは。俺が俺自身に説教されてるよ。笑える。
「・・・バカか?お前は?」
ナイト俺が近づき言う。
「忘れるな?俺は俺達はお前だ。・・・何を悄気てる?」
「そうですよ?ほら立って。せめて僕らに一発ぐらい入れてくれないと張り合いないですよ?」
「張り合い?いやもう無理だろ」
曹操にもシャルバにも勝てない俺じゃ。
「・・・かぁー!だらしねぇ!てめぇ!サイラオーグの旦那とバトッた時の根性どこにやった!体と一緒に消滅しちまったか!?あ?お前がそんなじゃ俺がオリジナルなるしかねぇな!」
・・・それもいいかもな。
リアスだって強い俺に守られた方がいいに決まってる。
このまま負けて俺ブーステッドギアのなかにでも住むか。
「・・・おっぱいドラ・・・いやここはイッセーと呼ばせて頂きましょう。イッセーさん」
「?」
落ち込む俺にゼロが話しかけてきた。
「あなたは本当にそれでいいと思うの?多分こんなイッセーだったらリアスさんも朱乃さんもいやアーシアさん、ゼノヴィアさん、小猫さん、イリナさん、あとフェニックス家のご令嬢の方も皆あなたに惚れなかったと思います」
・・・。
「あなただからいいんです。エッチで、バカで、センスなくって」
グサッグサッ。
その言葉にさりげにダメージが来る。エッチなのは自覚してるが、バカってセンスないって。
「でも優しくて、根性あって、どんなことにも諦めない精神。そんなところに、皆惚れたんですよ?おっぱいドラゴンだってそうです!子供たちはそんなあなたを待ち望んでいるんです。だからあなたは絶対に諦めちゃいけない。それに・・・」
「・・・それに?」
ゼロは顔を俺の耳に近付け呟いた。
「いいんですか?たとえ彼らがオリジナルになるとあなたは本当に一生リアスさんの初めて貰えませんよ?」
ッ!?・・・・・・そうだ。なんで俺はそんな大事なことを忘れてたんだ。俺の一番の目的は強くなることじゃない!ただリアス達と平穏無事に暮らしてリアスを抱くエッチで素敵な日々!それが俺の一番じゃねぇか!!
「やっぱりオリジナルは譲れねぇ!!」
俺は空間が響くほど怒号をあげた。
「うお!?なんだなんだ?いきなり元気なったぞ」
「大方リアスの胸でも思い浮かべたのでしょう」
「さすが・・・おっぱいドラゴンと言うところか」
勝ち負けなんて関係ねぇ!わりぃ!ドライグ!ちょっと体消滅して、気持ち落ちてたみたいだ!
『気にするな!相棒!さぁ反撃開始だ!』
『jet!』
俺はルークイッセーに向かって突進する!
そのまま拳を構えて、やつの腹におもっいきり当てた。
「くふっ!・・・くぅーやっぱり効くな!鎧ねえと」
さすがルークの俺、タフだな。今の喰らってその程度か。
なら!
「アスカロン!」
『ブレード!』
今度はアスカロンで斬りかかる。
「おっと!さすがにそれはまずいって!」
そりゃ斬れたらただじゃすまないからな!
「それは・・・あまりよろしくないな?」
また背後にナイトイッセーが現れる。
そんなに何度もおんなじ手をくうかよ!
俺はアスカロンを後ろに向かって切り払う。
「・・・やるな」
簡単に避けてよく言うぜ。
「ドラゴンレーザー!」
遠くからビショップイッセーがさっきと同じレーザーを放ってきた。
「ドラゴンショット!」
俺はドラゴンショットで迎え撃つ。
「それではさっきと同じですよ?」
「それはどうかな?ドライグ!」
『Boost!boost!boostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboostboost』
「いくぜ!ドラゴンショット連弾!」
俺は何発ものドラゴンショットを三人の俺に向かって放った。
「おっほ?やばいな!こりゃあ!どうする?」
「ふふふ。さぁ?」
「これは・・・合格だろ?」
へ?合格?
何発ものドラゴンショットはレーザーを吹き飛ばし、三人に当たり爆発した。
「・・・やったか?」
爆煙が晴れ、視界がクリアになる。
すると三人の姿は何処にもなかった。
「あれ?あいつらは?」
するとパチパチと手を叩く音がした。
「おめでとうございます。第一ステージクリアです」
第一ステージ?
「えっとあいつらは?」
「はい。ここに」
と手を開くと中には3つのイービルピースが戻っていた。
その3つのピースが、また突然光りだした。
っ!また出るのか!?
するとピースは空中に浮き出し、作りかけの俺の体へと向かって行った。
「なんだ!?」
「落ち着いてください。元々あなたの体にあった物ですよ?」
と言うとピースは俺の作りかけ体の中に入っていった。
おおっ!戻ったのか?
「あなたがあの体に戻れば新たな力が付与されているでしょう」
「ッ?新たな力?お前ってもしかして俺を強くしようとしてる?」
「・・・はい。その通りです。まぁ私の目的はともかくあなたには強くなって頂きたいのです。だから第二ステージも頑張ってくださいね?」
第二ステージか。 なぜだろう。とても嫌な予感がする。ルーク、ナイト、ビショップ。てことは残りは・・・。
「次の相手は勿論、真・女王のあなたです」
やっぱり!?
ゼロは残ったイービルピースを投げる。
今度のイービルピースは赤ではなく紅に光り輝いた。
なるほど真・女王は紅だもんな。まぎれものなく俺の真・女王ってわけか。
光はまた人の形を形成しだす。
「よしっ!やるか!リアスやみんなのために!」
光は徐々に徐々に形を変える。
変える・・・あれ?なんか遅くないか?さっきより。
「真・女王は魔力形成が大変ですので少々時間がかかります」
なんだよ。せっかく覚悟決めて凄んだのに。
するとゼロは何もない空間に机と椅子を2つ出した。
「?」
「できるまで突っ立てるのも退屈ですので、どうです?お茶でも・・・」
おいおい。はぁ。調子狂うな。
「あっ!幽霊でも食べられるお菓子もあるんですよ?」
と言ってゼロは袋を取りだし、中から見慣れた物を出した。あれってわたあめ?
「これ、幽霊にも大好評なんですよ?今のあなたの状態で食べられる唯一の物なんですけど、あ、お茶等の、飲み物も問題ないですよ?」
幽霊ってわたあめ食べるんだ。
てか何度も何度も幽霊って言われると結構ショックだな。
魂だけの存在。まぁ幽霊と大差無いか。
俺はため息をつきながら置かれた椅子に座る。
手渡しでわたあめを渡され、一つまみし、口に運ぶ。うん。甘くて美味しい。
「リアスさんやアーシアさんほどうまくはありませんがそれなりに料理はできるんですよ。僕」
男のそんな情報は聞きたくねぇよ。
あっ!そうだ。リアスと言えば!
「なあゼロ。お前、俺のイービルピースをリアスから譲り受けたって言ってたよな?」
「はい」
「どういうことだ?まさか俺が死んで皆がショックなのはわかる。でもだったら形見でもある俺のイービルピースを他人に、渡すなんてリアスのやることとは思えなくてさ」
「あー。なるほどそうですね。うん。それじゃまだ時間掛かりそうですし、彼女らの今の状況を教えましょう。あれは今からえっと五時間ほど前ですかね?僕はリアスさんたちがいるグレモリー家領土にまで行きました。隠れてですけどね?皆、あなたが死んだことで嘆き悲しみ、ショックのあまり涙も枯れてしまった子もいましたね。一番ひどいのは放心状態にまでなってしまった人も・・・いやそれが一番多かったかな。リアスさんもその一人です」
英雄派との、戦いが一時終わり、イッセーのイービルピースのみが私、リアス・グレモリーの手に戻った。
私達は一旦態勢を立て直すべく、私の実家に戻った。
でも私は未だに立ち直ることは出来なかった。
イッセーが死んだ。
私の大切な人が、私の愛する人が、あの人が死んでしまった!
私は自室に閉じ籠り、祐斗やライザーが来ても、無視してしまった。
涙も一晩中泣き崩れ、枯れ果てた。
もうあの人はいない。
目尻が赤く腫れ、多分今、鏡を見たらひどい顔の私がいるんでしょうね。
すると扉をコンコンとノックをする音がした。
「部長。サイラオーグ・バアル様がいらっしゃいました」
サイラオーグが?
何しに来たのかしら。
でも今は誰とも会う気がない。
「ごめんなさい、サイラオーグ。今は誰とも会いたくないの」
と扉に向かって言った。
イッセー・・・っ!
私はこんなに弱いんだ!あなたがいなきゃこんなに脆いの・・・!私は!
「はっ!」
ドカーンと私の部屋の扉が吹き飛んできた。
「なっ!サイラオーグ!何を!」
扉を壊した主はサイラオーグだった。
サイラオーグは壊した扉からずかずかと入ってきた。
「・・・ひどい顔だな?」
「自覚してるわ」
「そんなでいいのか?兵藤一誠に会わせる顔がぐしゃぐしゃで」
「・・・もう彼はいないわ」
彼がいないのでは・・・いくらきれいに装うたって・・・。
「部長」
サイラオーグの後ろから祐斗が、顔を出す。
「僕はイッセー君を殺した奴等を許さない!」
祐斗・・・。
「たとえ敵がもうすでに倒されていようとだったら僕は英雄派を全員倒します!」
「・・・祐斗、町の状況は?」
「・・・現在、シャルバが最後に行った魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)の暴走で出現した魔獣達が大暴れしています。恐らく英雄派もその中に紛れて」
そう・・・・・・。
ダメね。何も作戦が思い浮かばない。
「ダメだわ。何も頭に入らない。」
「・・・」
「・・・」
サイラオーグも祐斗も私に対して何も言わなかった。
「リアス!兵藤一誠は・・・っ!」
サイラオーグが何か言おうとすると、どこからともなく音楽がながれた。
「っ!なんだ!?」
祐斗がそう言い、その方向を見ると、足のはえたシルクハットが歩いてきた。
「なんだ?あれ?」
あまりの奇妙な光景にサイラオーグも言葉を失った。
シルクハットはだんだん足から体がでてきた。
「???」
そこから現れたのは赤いタキシードの仮面の男だった。
「どうも!お初にお目にかかります。リアス嬢、サイラオーグ殿、木場殿!」
「何者だ!」
祐斗が仮面の男に向かって剣を向ける。
「おっとと!まあまあ落ち着いて?名前ですかそうですね?必要ですよね?うん今度会うときまでに考えておきます」
なんかふざけた人。
「それで?名無しのあなたは私に何のようなのかしら?」
私は仮面の男に向かって睨んだ。
「こわっ。まぁしょうがないか。いえですね?あなたの持ってる兵藤一誠のイービルピース。あれを少しの間貸して頂きたいのです」
「なっ!!」
「何を馬鹿な!部長!下がってください!こいつイッセー君のイービルピースを!?」
祐斗が私の前に立ち、守るように剣を構える。
だがそれをサイラオーグが制した。
「待て、木場祐斗。仮面の男、目的はなんだ?このイービルピースは兵藤一誠にしか使えん。持っていても何もできんぞ?」
「今はまだなんとも言えません。ただ信じて欲しいのですよ?僕はリアスさんも祐斗さんも他のグレモリー眷属の皆さんにも損なことしません」
「信じろと?見ず知らずのお前を」
「そうですとしか言えません。・・・っ!」
仮面の男は体制を崩す。
それも当然。私が滅びの魔力を、放ったのだから!
「リアス!」
「部長!」
「ふざけないで・・・あなたに何かできるの?イッセーをあの人を蘇らせることでもできるの?できるならやってみせなさいよ!!ここで!あの人を・・・イッセーを私の・・・」
私は再び涙がこぼれ、その場にへたりこんだ。
私の滅びの魔力を避けた仮面の男は私に向かって歩いてきた。
「っ!部長に近づくな!」
祐斗が仮面の男に向かって剣を振る。
仮面の男はパチンッと指をならす。
空間から魔法陣が現れ、そこから鎖が出る。
「っな!くそっ!サイラオーグ様!お願いします!部長をっ!」
「・・・待て。木場祐斗」
サイラオーグは祐斗の願いを拒み、仮面の男が私に向かうのを許した。
「グスッうぅ」
泣きじゃくる私。もう滅びの魔力を出す気力もない。
仮面の男は私の前まで来ると方膝をつき、上着のポケットからハンカチを出した。
「ひどい顔だな。もう」
そう言うと男はハンカチで私の顔をふき始めた。
「っ!なにを!うっぷ!」
突然の行動に私は驚く。
「そんな顔であの人に会う気?今のあなたの顔、相当ひどいよ?」
まるで子供をあやすように言う男。
ってあの人?
「お願い。リアスさん。僕を信じて。絶対にあなたの損なことはしない!絶対に返すからあなたにとって最高の形で・・・だから、ね?」
なぜだろう?この子の言葉を私は心の底から信じてしまった。私は自分が握りしめていたイッセーのピースを彼に渡した。
「ありがとうございます。えっと必要なのはこれとこれとこれ、あとこれかな?うん間違いない。残りはちゃんとあなたが持っていてください」
男はピースを4つだけ手に取りそう言う。
「お願いね?」
「・・・大丈夫!皆大好きおっぱいドラゴンは超不滅です!」
そう言うと男はすぅーと姿を消した。
何で私、彼にお願いって、言ったのかしら。
なんだろ?この心のホッとした感じは。
でもこれは確信できた。イッセーが生きてると!
「てなことがありまして、はれてイービルピースお預かりしたわけです」
「な、なるほどな」
リアスそんなに荒れてたのか。
「一応言っておきますけどあなただってアーシアさんが死んだと思った時かなりひどい状態でしたからね?リアスさんの反応は当然のことなんですよ?」
そっかそうだよな。
しっかしやっぱりこいつなんなんだ?木場を足止めしたり、サイラオーグさんはなんか信じてるし、謎多すぎだろ?俺のこの心の感情も加えて。
「ん?さて!そろそろ真・女王のピースが形成できますよ?準備しましょうか?」
いよいよ俺の女王とバトル。
油断したらあっという間やられる。
覚悟を決めろ!俺!
「よしっ!さあ来い!」
紅の光は完全に人の形になりとどまった。
光が収まり、中から現れたのはリアスやサーゼクス様のような真紅の髪をした俺だった。
「あれが真・女王の俺?」
「よう。イッセー?まさか自分とこうして会うとは思いもしなかったぜ」
真・女王の俺が軽く話しかける。
「ああ。いつも世話になってるな。ありがとう」
「あのな?俺はあくまでもお前なんだぞ?すべてお前の力だ」
あはは、そうだよな。
さて、いつもは助けてくれてる真・女王の力が今回は俺と戦うのか・・・。ふぅ。よし!いつでも来い!
「なぁ?ゼロ?勝負方法はなんでもいいのか?」
と俺が構えると女王の俺はゼロに聞いた。
「ええ。構いませんよ?あなたがそれで彼を認めるのなら」
許可しちゃった!でもなんだ? 何の勝負を?
すると、女王イッセーはなにもない空間から何かを取り出す。
それはリアスや木場達とも遊んだことのあるチェス盤だった。
「これで勝負しようぜ?俺?」
女王イッセーは地べたに座り、チェス盤に駒を列べる。
俺、皆とやったとき一度も勝てなかったんだよな。
「さぁ、先手は譲るぞ?」
「・・・いいのか?これで?」
「ちょっとお話でもしようや?」
という訳で俺は女王イッセーとチェスで勝負している。
案の定俺はかなり苦戦してる。
「なあ?お前はこの先、リアスや皆と平和に暮らしたいんだよな?」
と駒を進めながら、話す俺達。
さっきから俺の将来の話が多かった。
「ああ。そうだよ?」
「もし、今回の曹操のように、強敵が現れたらお前はどうする?」
「できればそういうのとは無縁であってほしいよ」
「けど赤龍帝は常に強敵を呼び寄せてしまう。避けられ運命だ」
そうだよな。もうすでにロキや英雄の子孫やらと戦って、現代の悪魔の中でも実戦豊富だ。
「だったら・・・俺は向かってくるなら全力で相手してやるしかないだろうな」
「何のために?」
「んなの決まってるだろ?皆を守るためにだよ」
戦わないのが一番なのは本当だが来るなら立ち向かうだけだ。
「・・・多分他の皆もおんなじこと言うんだろうな。わかった。さてチェックメイト」
あっ!しまった!話に夢中でいつの間にか俺のキングが囲まれていた。
ヤバい俺の体が!?
「これからもよろしくな?俺?」
と言うと女王イッセーはスゥーと消えて行った。
「あ、あれ?」
「おめでとう。第二ステージ合格です」
「え?終わったの?今ので?俺、負けたのに」
「ほら、イービルピースに戻ってます」
ゼロの手元に最後のイービルピースがある。
そのイービルピースも生成中の体に向かって飛んだ。
「彼には今ので十分だったのでしょう?さて、それでは早足で第二ステージまで無事終わりました」
んー。なんか女王イッセーの方はなんか不完全燃焼だな。あんなのでよかったのか?
『お前がそう願うなら俺はお前の力になるだけだ。オリジナルイッセー?』
突然頭のなかに声がした。
『まだ完全に一体化してないからな?まだ会話ができるんだ。でな?お前が皆を守る願い。お前である俺達が望んでないわけがない。だから、誰がオリジナルでもかまわないのさ?』
でも俺の答えが正しいとは限らないぞ?
一番は戦いすらホントはいやなんだからな!
『分かってる。俺だって同じさ。リアスや朱乃達と平和でエッチに暮らしたいんだからさ?』
だろ?ん?朱乃?
『あー。言ってなかったが、俺はオリジナルのお前とほとんど変わらない性格だが、ちょっと積極的になってるんだ?だからお前が呼べないソーナや朱乃のことも呼び捨てに呼ぶんだ』
う、羨ましい。俺ももう少し甲斐性があれば・・・。
「会話は終わりました?イッセーさん?」
ゼロが俺の顔を覗き混みながら言う。
「うわっ!ビックリした!ああ終わったよ?んで次のゲームは?」
「次のゲームは、ステージとあなたの体が出来上がり次第、始めますので・・・グレートレッド!お願いします!」
『グオオオオオオオオオオ!』
ゼロがそう言うとグレートレッドは咆哮を上げ、方向を変えた。
「一体どこに行くんだ?」
「龍の修行場。龍の巣です」
暴走しました。すみません。orz
最後まで読んで頂きありがとうございます。
あまり期間を開けずに、投稿しますので、気にいっていただけた方はまた、お願い致します。