伝説のニート、平成のアイドルと共に佐賀を救う   作:スピリタス3世

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第十二話 GOGOネバーランドSAGA 前編

  愛視点

 

 サガロックから一週間後、私たちは佐賀の雑誌、「サガジン」を呼んでいた。

 

「ほらほらサキちゃん、載っとるよ〜!すごかね〜、サガロック!出られて本当良かったね〜!」

「そうやな!」

「あっ、これ嬉野温泉のお化け記事を書いた記者さんです!」

「ここ1ヶ月で〜、ネットの動画や口コミも増えてるよ〜!」

「そしたら少しずつ、いろんな反応が出てくるはずよ。いいものも、悪い意味ものも。」

「がぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 そこにはフランシュシュの特集記事が組まれていた。また奈々子に時々見せてもらうSNSの方でも反応が増えていた。確実に成長しているのを実感できるのが、とても嬉しい。

 

「ねえねえ、リリィ一番キラキラしてるよね☆」

「あぁ?どこにおると⁉︎あぁここか〜!ちっちぇえから見えんやったわ!」

「むぅ〜!サキちゃんには聞いてないもん☆」

「私はキラキラしとると思うよ!」

「ホント⁉︎ありがと〜、さくらちゃん☆」

「ボクもキラキラしてたよ〜!」

「アンタはゲロぶちまけただけでしょ‼︎」

「一緒にしないで、奈々子ちゃん‼︎」

 

 ちなみにサガロック当日の夜は珍しく奈々子が吐きまくってた。なんでも今まで以上に相当飲んでたらしい。雷を直撃させるなど頑張ってくれたけど、その分ゲロの処理で超めんどくさかった。全く、ホント締まらない人よね。

 

 

 

 その数時間後、私たちはいつもの部屋でミーティングをすることになった。

 

「ぶぉぉぉぉぉぉ!ぶぉぉぉぉぉ!おはようございまぁぁぁぁす‼︎」

「おはようございます‼︎」

「お、おはようございます………」

「おやすみなさ〜い。」

「愛、奈々子の頭はお前が治しておけ。」

「そんな無茶言わないで‼︎」

「ボクは正常だよ〜⁉︎」

 

 巽が法螺貝を口で吹いてる。出来ないならやらなくていいのに。滑ってるからやめてほしいと、たまに思う。あと奈々子の頭は絶対に治らないから。私に押し付けられても困るし。

 

 そんな事を思っていると、巽が本題に入った。

 

「はい!フランシュシュ、雑誌掲載おめでとうございます‼︎どうだった、純子?改めて、サガロックを振り返って。」

「まあ、その、可能性みたいなものは………少し///」

「おお〜、そうじゃろそうじゃろ〜!お前ら今、ノリにノリまくっとるからの〜‼︎」

 

 私たちは先日の雑誌掲載も含めて、勢いが出ている。ただ大切なのは、この勢いを逃さないことだ。世の中の流行り廃りは今まで以上に早い。だからこそ、今頑張るしかないのだ。

 

「どうだリリィ、お前もノリにノリまくって、その星でっかくしとくか〜?」

「しないもん☆」

「え?なんだぁ〜?でっかくしないの〜?巨石パークの石くらい、でっかくしないの〜?」

「うぅ……☆」

「マジで怖がっとるけん、やめろ!」

「テヘペロ♪」

 

 それにしても、巽は相変わらずキモいわね。リリィとの絵面とか、完全に事案じゃないの。警察に突き出した方がいいかしら?

 

「いいか‼︎お前らみたいなゾンビィは、奇跡だろうがなんだろうが利用するしかない。お年寄りから子供まで、誰もが知ってるグループを目指す。地域イベント、ミニライブ、ローカル番組、出来ることは片っ端からなんでもやるぞ。今がお前らの攻めどきなんじゃい。ぶぉぉぉぉ‼︎」

「みんな〜、頑張れ〜!」

「アンタも頑張るのよ‼︎」

 

 それはともかく、私と巽の考え方は一緒のようね。安心した。これを機になんでもやって、さらに有名になっていくぞ‼︎そうして、その日から私たちは今まで以上の量の仕事をこなすことになった。

 

 

 

 そして、奈々子はというと、

 

「うぇ〜ん、こんなの過労死しちゃうよ〜!」

「大丈夫よ、私たち既に死んでるから。」

「そんな〜!」

「愛さんにセリフ取られました………」

「別に私が言ってもよくない⁉︎」

 

 今まで以上に忙しい日々に翻弄されていた。特に純子はチェキ会を出ないことに決めたため、代わりにサイン入りのプロマイドを販売することに。

 

「純子〜、次はちょ〜っと脱いでみようか〜!」

「奈々子さん、何言ってるんですか⁉︎破廉恥です‼︎///」

「元ニートが激務でおかしくなってるのよ。大目にみてあげて。」

「わ、分かりました〜!」

「おかしくなってないって〜!」

 

 その撮影と製作で忙しくなったのだ。ただその出来栄えは最高。正直私も昔純子に憧れてたところがあったので、奈々子に言ってこっそりもらっている。

 

 

 

 そんなこんなで、忙しくしていたある日。サイン会をしていると、ある問題が発生した。

 

「愛〜、あの人知ってる〜?」

「いや、知らない。」

「そっか〜。」

 

 奈々子に言われてみると、そこには身長2mを超え、肩幅が普通の人の3倍もあるかのような大男が立っていた。しかも顔に古傷がある上にスキンヘッド。もしかしからヤクザなのかもしれない。そんな雰囲気の人だった。

 

「多分大丈夫だと思うけど〜、一応見とくよ〜。」

「ありがとう、奈々子。」

 

 正直奈々子が見たところでけちょんけちょんにされると思うけど………ただ、アイツの人懐っこさなら上手くいく可能性もあるか。そう思った数分後………

 

「初めまして、6号だ………」

「本当に…………っ‼︎」

 

 なんと大男がいきなりリリィの肩を掴んだのだ。これはマズい‼︎

 

「ちょっとお客さん〜!」

「何しやがんだ、テメェ‼︎」

 

 慌てて奈々子とサキが駆け寄る。そしてすぐさまサキがドロップキックを入れ、大男を撃退した。いや、強すぎでしょ………とまあ、それはさておき………これは警戒しておく必要があるわね。

 

 

 

 

 チェキ会が終わった後、

 

「お触り禁止って言ったやろが、オッサン‼︎」

「出禁にしちゃうよ〜?」

 

 楽屋でその大男はヤンキーと見た目だけヤンキーに問い詰められていた。目的はなんだろう?誘拐?それとも巽か奈々子の借金?とりあえず、気をつけて見張ってないと………

 

「すまない。あの子が似ていたんだ。」

「あぁ、誰にだよ⁉︎」

 

 似ている………?まさか…………

 

「7年前までよくテレビに出ていた、星川リリィという名の子役に。」

「「「えっ………?」」」

 

 そう思っていたら、思わぬ事を言われた。リリィの正体がバレるかもしれない。これはかなりの由々しき事態だった。

 

 

 

 

 この件について、屋敷に帰った後、私たちは寝室で話し合うことにした。

 

「リリィの件は、あの子だけの問題じゃない。私と純子なんか、特にね。」

「確かに。名乗ってないとはいえ、不安になりますね。」

「目立つことしはる人ほど身が危うくなるんは、いつの世も同じやなぁ*1。」

「あ〜‼︎ったくめんどくせ〜‼︎」

 

 有名人の顔バレ。特に元芸能人だった3人にはあるかもしれないこと。更に今はそれがネットで拡散されてしまう時代。いつ何が起こるか分からない、という状況だ。

 

「そういや〜、リリィとさくらは〜?」

 

 そんな事を思ってると、奈々子がさくらとリリィが戻って来ないことに気づいた。

 

「確かに!アイツらどこ行ったんや⁉︎」

「水浴びから戻ってきませんね………」

 

 多分さくらがリリィのこと慰めに行ったのかな?リリィも今日はずっとびっくりしてたし。そうだと信じよう。

 

 

 

 

 

 そんな事を思いながら、しばらくみんなと話していると………

 

「ということで、リリィちゃんはまさおくんでした!」

 

 さくらがリリィを連れて、意味不明な事を言って帰ってきた。

*1
なんとアニメのゆうぎりのセリフそのまま。多分素の京都弁が出た?

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