伝説のニート、平成のアイドルと共に佐賀を救う   作:スピリタス3世

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第十四話 一度は尽きたこの命 なんの因果か蘇り 歌い踊るが宿命なら 親友への想いを胸に秘め 貫くまでよ己のSAGA

  愛視点

 

 リリィの新曲披露ライブから数日後。私たちは何故か近所の公園に来ていた。

 

「「「「えっ?なんて?」」」」

「やっけんな‼︎お嬢さんたちも一緒にやんなかって‼︎」

 

 しかもそこには近所のお爺さんお婆さんたちが大勢押し寄せていたのだが………全員耳が遠いようで、やたら大声で話しては聞き返してる。一応佐賀には高齢者が多いとのことで、高齢者と交流を深めるべく、鹿島踊りを一緒に踊るらしいけど………これできるのかな?

 

「あ〜、武信さんじゃないですか〜!ち〜っす!」

「お、アル中の姉ちゃんじゃ!元気しとったかのぅ?」

「はい〜、最近忙しくてヘトヘトですよ〜。お酒ないとやってられないで〜す!」

「そうかそうか!それは良いのぅ!」

「良くないですよ〜!」グビグビ

「おお〜、いい飲みっぷりじゃ‼︎」

 

 奈々子と仲良い人もいるんかい!コイツのコミュ力、ホント侮れないわよねぇ。賛否両論こそあれど、刺さる人には刺さるし。私は刺さってない方の人間だと思う。多分。

 

「じゃあそろそろ始まるかの。むーじっく、かもーん!」

 

 そんな事を思いながら、あるお爺さんがラジカセの再生ボタンを押して、音楽を流すと…………

 

「「「「すご〜い!」」」」

 

 なんとさっきまでボケてた人たちが急にキレキレの踊りを始めたのだ。嘘でしょ⁉︎これ同一人物⁉︎やばっ‼︎でもまあ、とりあえず………やるしかないでしょ‼︎そう思った私は、皆を連れて鹿島踊りを踊ったのだった。

 

「ひ〜、ボクまで〜⁉︎」

「当たり前でしょ‼︎これもファンとの交流よ‼︎」

「運動も歌も苦手なんだって〜‼︎」

 

 ちなみに奈々子はヘトヘトになりながら踊っていた。どうやら運動音痴かつ歌音痴は本当だったようだ。音程もめちゃくちゃで、しかもまともに動けない。確かに本人が裏方を希望するのも分かるわね。

 

 

 

 

 1時間後、踊りが終わって高齢者が解散した後、私たちは水飲み場で休んでいた。

 

「ふぅ〜、リリィレッスンより疲れちゃった〜☆」

「んんんんんん!」

「あ^〜、お酒美味し〜♪」グビグビ

「アンタずっと飲んでるじゃない‼︎いい加減やめなさいよ‼︎またゲロぶちまけたらどうすんの⁉︎」

「じゃあタバコにするね〜!」

「そういう問題じゃない‼︎」

「リリィタバコの煙きら〜い☆」

「じゃあお酒だ〜!」

「戻すな!どっちもやめろ!」

 

 酒にタバコにギャンブル。コイツ絶対人間だったら短命でしょ。むしろよく26歳まで持ったよね。それもギャンブルで金溶かしただけだし。全く、せっかく優しいところもあるのに勿体無いっつーの………

 

 

 

 

 

「テメェら、誰に断ってここで踊り狂いやっつかコラァ‼︎」

 

 そんな事を思ってたら、ヤンキー3人に絡まれたんだけど⁉︎私たちなんかした⁉︎

 

「何よ。ここは皆の公園よ!アンタたちだけのものじゃないわ!」

「あぁん⁉︎うっせーんだよ‼︎つかテメェらどこ中よ⁉︎」

 

 くっそ!全然怯みやしない‼︎面倒な連中ね‼︎あー、早くサキ来てくれないかしら?

 

「リリィは小学生だもん☆」

 

 リリィ、アンタは変に絡まない方が………

 

「「「えっ⁉︎」」」

「万梨阿ちゃん、小学生はちょっと……」

「アタイもそう思う………」

「じゃあお前はいいや。」

 

 いや、いいんかい‼︎なんでそこだけ常識的なのよ⁉︎しかもちゃん付けだし‼︎なんか可愛いヤンキーね‼︎バイクもなんか原付だし‼︎意外と常識人ヤンキーなんじゃないの⁉︎あと後ろいにる黒髪メガネの子、なんか私の友達に似てる気がする。佐賀出身じゃないし、今生きてたら27歳だから違うけど。

 

「テメェ、誰に断ってやっさやっさやりやっつか‼︎つーかテメェどこ中よ⁉︎」

「ボクはアル中〜♪」

 

 非常識人(アンタ)は出てくんな‼︎

 

「「「ひっ………!」」」

「万梨阿ちゃん、あれ見て………っ!」

「お酒にピアス、なんかヤバい人っちゃね!」

「絶対ヤバい薬やっとると!近寄らん方がいいばい!」

「アタイもそう思う!」

「シャブはやってないよ〜!やってるのは酒とタバコとギャンブルだけ〜!」

「「「ひいっ!」」」

 

 完全にヤバい奴に思われてるじゃん‼︎確かに黄緑髪にピアス、更には上下灰色のスウェットの人が公園で酒飲んでたら怖いもんね!完全にイカれたホームレスだもんね!

 

「がぁぁぁぁぁ‼︎」ガブッ

「あぁぁぁぁぁいててててて!」

「やっちゃえやっちゃえ〜☆」

 

 更にはヤンキーのお団子頭にたえが齧り付く!なんかうちらの方がヤンキーたちを虐めてない⁉︎虐めてるよね⁉︎年齢不詳と26歳が中高生を虐めてるよね⁉︎これはマズい‼︎早く止めさせないと‼︎

 

「たえ、人齧ったらダメ‼︎」

「たえ〜、ほ〜ら〜、口開けて〜!」

「あ〜。」パカッ

「痛ててててて!テメェらふざけんじゃねえぞ‼︎」

「それはごめん。」

「ごめんね〜。」

 

 ということで、私と奈々子はたえをヤンキーから引き剥がした。にしても、意外にも奈々子は止めるんだね、こういうの。

 

「お〜い、早くしねえとぶっ殺すぞ!」

「サキちゃん☆」

 

 そんな事を思っていると、サキがやってきた。まあだいぶ待たせちゃったよね。変な騒動起こしてたし。早くヤンキーたちもサキを怖がって………

 

「テメェ、なんやとから口出してきやっつかコラァ⁉︎」

 

 いや、そこに噛み付くの⁉︎その人本職だよ本職‼︎アンタらじゃ無理だって‼︎

 

「あぁん⁉︎」

「「「ひぃ………っ!」」」

「ハンパに絡んでんじゃねえぞ。」

 

 ほら言わんこっちゃない‼︎ちょっと睨まれただけでビビってるじゃん‼︎悪いこと言わないから退散した方がいいわよ‼︎

 

「万梨阿ちゃん、なんかこの人たちヤバいっちゃないと?色々変やし。」

「アタイもそう思う。」

 

 私もそう思う。

 

「チッ‼︎この公園は、うちら怒羅美(どらみ)の島やけんな‼︎よう覚えとけ‼︎」

「ん〜、なんなの〜、あれ〜☆」

「ありがと、サキ。」

「おかげで助かったよ〜!」

「がぁぁぁぁ。」

マジかよ………あ、ああ、これくらい余裕や!」

 

 それはともかく、サキのおかげでなんとかヤンキーたちを退けることが出来た。流石は本職ね。ホント頼りになるわ。ということで、私たちは無事車に戻れたのだった。

 

 

 

 

 

 その後、私たちは車で屋敷へと帰っていた。

 

「たえちゃ〜ん、リリィのイカゲソ食べちゃった〜?」

「んんんん!」

「嘘〜、口開けてみて〜!」

「ちょっと、暴れないでよ‼︎狭いんだから!」

「ボクのイカゲソ食べる〜?おつまみ用にあるよ〜!」

「ありがとう、奈々子ちゃん!」

 

 それにしても、相変わらず奈々子はすごいわね。普通おつまみ用に持ち歩かないでしょ。なんなら酒までも持ち歩いて飲んでいるのがヤバい。だからさっきのヤンキーに怖がられるのよ‼︎

 

「愛も食べる〜?」

「うん。ありがと。」

「ど〜も〜。」

 

 まあ、優しいからいいけど。

 

 そんな事を思っていると………

 

「くっそ………!」ドンガラガッシャン‼︎

 

 サキが車から落ちた。というより車のドアを開けて勝手に出て行った。

 

「何やってんの⁉︎」

「巽〜。サキちゃん落ちた〜☆」

「えっ、嘘ぉぉぉぉぉぉぉ⁉︎」

 

 このグループホントめちゃくちゃじゃない⁉︎よくこれでグループとして成立してるよね⁉︎アイアンフリルの頃とは全然違うし‼︎まあ悪くないけどさ‼︎

 

 

 

 

 その日から数日後、私たちはサキがメインのヤンキー曲を新曲として披露した。中高生はアイアンフリルとしてずっと練習ばかりしていたから、たまにはこんな感じではっちゃけるのも楽しいかも!そんな事を思いながら、その日のライブを終えた。

 

「愛〜、すごいニコニコだったじゃ〜ん!」

「なんか楽しくって♪」

「そう〜。それはよかったね〜♪はい、お金ちょうだ〜い♪」

「あげな〜い♪」

「くぅ〜!やっぱりダメか〜!」

「ダメに決まってるでしょ‼︎」

 

 そして、とても自然な流れで奈々子に金をせびられた。ホントコイツは相変わらずなんだから‼︎そう思った日だった。




愛と奈々子がメインなんで、この回はだいぶカットになりました。

それと、万梨阿ちゃんの取り巻き。どっちが右川でどっちが左山か分からなかったです。
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