伝説のニート、平成のアイドルと共に佐賀を救う   作:スピリタス3世

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オリジナルの話です。


第二十五話 ニートデビュー・アットSAGA

  愛視点

 

 今日はラジオ「佐賀がサガであるために」の収録。最初は7人+ゲストでやっていたが、ラジオでその人数はあまりにも多すぎるということで、メインパーソナリティーをサキだけにし、それプラス1人を残りのメンバーが交代交代でやることに。そしてその2人+ゲストという構図でやることになった。

 

「さてと、今週も『佐賀がサガであるために。』の時間がやってまいりました。今回のメインパーソナリティーはアタシ2号と、」

「3号でお送りしま〜す!」

「そして、今回のゲストはこちら‼︎」

 

 そして、今回は私のターン。さて、ゲストは誰かしら………

 

 

 

 

 

 

 

「は〜い!フランシュシュのマネージャー、巽奈々子でぇ〜す!」

 

 えっ⁉︎嘘でしょ⁉︎

 

「えっ、ちょっ、なんで奈々子なの⁉︎」

「今回はファンからのアツい要望があり、アタシらのケツ持ちである彼女を紹介することになりました‼︎」

「イェ〜イ!」

「嘘でしょ⁉︎あとケツ持ちじゃなくてマネージャー‼︎」

「お酒飲みながらがんばりま〜す!」グビグビ

「収録中に飲むな‼︎」

 

 確かに一部の仲良い人はいたけれども‼︎コイツを紹介して大丈夫⁉︎めちゃくちゃ心配なんだけど⁉︎しかも私が担当のターンでやるなし‼︎絶対狙ったでしょ‼︎

 

「このニート……じゃなかった、彼女はアタシらのマネージャーとして、酒を飲みながらプロデューサーをサポートしています。」

「酒飲みながらやるなっつーの!」

「またこの前まで、生まれてから26年間ずっとニートでした。それが今では、ちゃんと働い………働いてるか?」

「働いてるでしょ〜!首傾げないで〜!」

「アンタみたいな奴をちゃんと働いてるとは言わない‼︎」

「一部の界隈では、アル中の姉ちゃんとして有名です。」

「ただの悪名じゃない⁉︎」

 

 ぱっと聞くとニートの社会復帰に聞こえるけど、実情は無茶苦茶やってるだけ。隙あらばギャンブルで金を溶かそうとするし、本当にろくでなしだ。

 

「ちなみに趣味があるようで………」

「は〜い!ボクの趣味はギャンブルで〜す!特に最近は〜、『ボートレースからつ』と『佐賀競馬場』に通ってま〜す!」

 

 いや、言っていいのそれ⁉︎酒飲みながら働いて、休みの日にギャンブルしてる元ニートとかイメージ最悪じゃん‼︎いや、全部事実なんだけど‼︎

 

「よく負けては泣きついてるそうで。」

「いや〜、トータルでは勝ってるから〜!ぜったい〜!」

「それ負けてる奴が言うセリフよ!」

「こんな感じで、日頃から3号に世話をされています。」

「それは言わなくてよくない⁉︎」

「逆じゃな〜い?ボクが3号を世話してるんだよ〜!」

「「それだけはない‼︎」」

「え〜‼︎」

 

 しかも私が世話係なのバレたし‼︎私一応ステージやチェキ会では、笑顔ニコニコの明るいキャラでやってるんだけど‼︎ツッコミ担当なのバラさないでよ‼︎

 

「ちなみにこんな滅茶苦茶な彼女ですが………」

「本当にね。」

「意外な特技をお持ちなようで………」

「は〜い!ボクは料理が得意で〜す!」

「男に養われるために頑張ったそうです。」

「やっぱり労働は嫌ですからね〜。ヒモ志望の皆さ〜ん、まずは料理を頑張りましょ〜♪」

「ニートを養成するんじゃないわよ‼︎」

 

 ああ、もう!せっかくのラジオがぐちゃぐちゃじゃない‼︎本当最悪なんだけど…………

 

「ちなみに〜、ボクのご飯を食べてる時の3号がこちら〜!」

『美味しい^〜♪ねえ奈々子、これからもずっとご飯作って〜♪』

 

 嘘でしょ⁉︎これこの間私が夕ご飯の時に言ったことなんだけど⁉︎録音されてたの⁉︎マジで最悪‼︎

 

「勝手に録音しないでよ⁉︎消して‼︎」

「嫌だ〜♪」

「こんな感じで、アタシら他のメンバーはいつもイチャつきを見せられています。」

「イチャついてないから‼︎あとアンタらも好き放題からかってるくせに‼︎」

 

 サキもニヤニヤしながらからかいやがって‼︎マジでこのヤンキー2人め、あとでぶっ飛ばすからね‼︎

 

「それはさておき、続いて紹介するのはこちら!」

「じゃじゃ〜ん!佐賀の日本酒、鍋島でぇ〜す!」

「違う‼︎お便りを紹介して‼︎」

 

 ということで、その日のラジオの収録は無茶苦茶に終わった。またその日のせいで、私はフランシュシュのツッコミ担当と呼ばれるようになり、ファンにツッコミを求められることが増えてしまった。

 

 

 

 

 そのラジオから数日後、私はフランシュシュの皆………

 

「3号とアル中の街ブラロケ⁉︎」

「みたいだね〜。」

 

 じゃなくて、何故か奈々子とペアの仕事をしていた。

 

「えっ、ちょっ、なんでよ⁉︎」

「なんか〜、この間のボクが出たラジオがウケたらしくて〜。」

「あれヒットしたの⁉︎嘘でしょ⁉︎」

「ホントで〜す!」

「はぁ⁉︎」

 

 どうやら公式に奈々子のお世話係をすることになったらしい。本当に心配なんだけど。今まではまだ裏方にいたから目立たなかったけど、今度は表に出るのよ?しかもアル中が。ホント心配だった。

 

 

 

 そんな事を思いながら、私たちは久しぶりに嬉野温泉へとやってきた。今回は西九州新幹線の工事イベントに参加するというもの。工事の現場をリポートしながら、開業をイメージしてもらうというもの。

 

 それにしても、新幹線か〜。懐かしいな。私が幼稚園の時に、秋田に新幹線が出来た*1んだよね。灯里と一緒に見に行ったなぁ。隣で灯里がはしゃいでたっけ。

 

「おはようございます。お久しぶりですね。今日はいい感じにお願いします。」

「「お願いしま〜す!」」

 

 ということで、いい感じお姉さんと再会した私たちは、早速工事現場に入ったのだった。

 

 

 

 

 中に入ると、そこは大きなトンネルがあった。私たちの屋敷がすっぽり入るくらいの高さに、延々と遠くまで続ていくかのような奥行き。まるで異世界に来たかのようだった。

 

「皆さん、こんにちは。フランシュシュ3号と、」

「アル中の姉ちゃんこと〜、フランシュシュのマネージャー、巽奈々子でぇ〜す!」グビグヒ

「今日は西九州新幹線の工事現場のレポートを……って、何お酒持ち込んでるのよ⁉︎ここ工事現場よ‼︎」

「でもさ〜、お酒ないと〜、ボクだって分からなくな〜い?」

「そんなわけあるかぁ‼︎」

 

 そして、いつものようにレポートをしようとして、ツッコミをさせられる私。いや、これ大丈夫なの⁉︎どう考えても危ないと思うんだけど⁉︎なになに、カンペ…………『許可もらったのでオッケーです!』……って嘘でしょ⁉︎いいの、これ⁉︎

 

「小言がうるさい3号は放っておいて〜、」

「小言じゃないっつーの‼︎」

「ここは西九州新幹線の工事現場です〜!なんと佐賀にまた新幹線が出来るそうで〜。」

 

 なんか普通に進んでるし‼︎まあいいや、とりあえず奈々子の話にのるか。

 

「新鳥栖を通る九州新幹線以来ね。あの超速い新幹線が来るってなると、ほんと盛り上がりますね。街おこしにもなりますし。」

「駅を中心に〜、街が活き活きするといいですよね〜。」

「ですね!私も楽しみです!」

 

 とりあえず、普通にレポートが進む。こんな感じで、ちょっとずつ盛り上げながらやればいいのよ。訳わかんないボケはしなくていいから。

 

「ところで〜、3号さんは新幹線のどこが好きですか〜?」

「う〜ん、やっぱり圧倒的な速さですかね!目の前をビューンって通り過ぎると、とても驚いてしまいます!」

「お〜、やっぱり速いとカッコいいですよね〜!」

 

 そうそう、そんな感じでオッケー‼︎奈々子、やれば出来るじゃない………

 

「ちなみにボクは、車内で飲むビールが大好きでぇ〜す♪」

 

 っておい‼︎いきなりやらかすなっつーの‼︎

 

「はぁ⁉︎ビールなんでどこでも飲めるでしょ⁉︎」

「分かってないな〜、3号は。颯爽と過ぎ去る街並みを眺めながら飲むビールは格別なんだよ〜。」

「そうなの?」

 

 新幹線の魅力になってる、それ⁉︎私が子供だから分からないだけ⁉︎なんかこう、もっと別なのないの⁉︎

 

「それに〜、出張帰りの新幹線で移動中に飲めるのがいいよね〜。」

「アンタ仕事した事無いでしょ‼︎」

「え〜、ボクだって、仕事した事あるよ〜。」

「嘘つけ‼︎」

 

 しかも変な事言ってるし‼︎アンタはウチに来るまで、生粋のニートだったでしょうが‼︎親に絶縁されるほどの‼︎

 

「なんせボクは、プロのギャンブラーだったのさ‼︎」

「それは仕事じゃない‼︎」

「仕事でしょ〜!それで生活してたんだも〜ん。」

「ホント無茶苦茶ね、アンタ………」

 

 そんなこんなで、奈々子がひたすらにボケ続けたせいで、街ブラ番組は全然進まなかった。やっぱりコイツ出さない方が良かったって‼︎全く、なんでコイツと漫才コンビみたいな事をやっているのだろう。ついそんな事を思ってしまった。

*1
1997年3月開業。愛は1992年3月生まれ。

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