伝説のニート、平成のアイドルと共に佐賀を救う 作:スピリタス3世
愛視点
私たちは全員ガタリンピックで泥まみれになった。あの競技難しすぎるのよ!そんな事を思いながら、レースをボーッと眺めていると………
「次の方お名前を!」
「あっ、あの………巽幸太郎です……」
なんと巽が出てきたのだった。
「こ、幸太郎さん⁉︎」
「何でアイツはTシャツ着てないわけ⁉︎」
「ずる〜い!」
しかもTシャツを着ておらず、いつもの気持ち悪いスーツとベストで。ホント意味分かんないんだけど⁉︎これじゃあ宣伝できないじゃん‼︎プロデューサーなんだから、そこはちゃんとしなさいよ‼︎
「それでは意気込みを‼︎」
まあいいや。ここで巽ならなんか言ってくれるでしょう………
「あっ………あの、頑張ります………」
「他には?」
「あっ、あっ、いえ………」
何も言わないの⁉︎ふざけんじゃないわよ‼︎それじゃあ隣のニートと何も変わらないじゃない‼︎
「なんか言いなさいよ‼︎」
「あの野郎、絶対泥まみれになるけん、笑ってやろうぜ‼︎」
「そうだね、サキちゃん☆」
「ドロドロになれ〜!」
まあいいや。アイツはこういうの苦手そうだし、泥まみれになって恥をかくのだろうな………
「ひゃっほ〜‼︎」
嘘でしょ⁉︎走り切ったんだけど⁉︎ふざけんなよ⁉︎これじゃあただアイツがカッコつけただけじゃない‼︎
「くっそ………、あのグラサンめ!」
「なんかつまんな〜い☆」
「幸太郎、ずる〜い。」
マジでなんなのよアイツ⁉︎これなら奈々子にやらせた方がマシだったじゃない‼︎というか、元から泥まみれで気づかなかったけど、奈々子だけこの競技やってないような………
「そういや奈々子、アンタの出番は?」
「ボク〜?無いよ〜。」
「無い………?」
「お酒飲んだから、自転車漕ぐと飲酒運転になっちゃうし〜。」
「「「「「は?」」」」」
コイツ、そういえば行きの車で普通に酒飲んでやがった‼︎ふざけんなよ‼︎はなから仕事する気ないじゃん‼︎ったく、これだからニートは‼︎
「ふざけてんの⁉︎」
「テメェマジぶっ殺すぞ‼︎」
「なんでいつも仕事前に酒飲むと⁉︎」
「ただの観客と変わらないじゃないですか……」
「本当に恥ずかしいでありんす。」
「ゴミみたいにダサいね☆」
「がぁぁぁぁぁ‼︎」
「ちょっと〜、皆いじめないでよ〜!」
正直やらかす度にたえに
「次の競技のガターザン、絶対活躍しろよな‼︎じゃねえとぶっ殺すぞ‼︎」
「もう死んでますけどね。」
「これくらいちゃんと仕事してよね。」
「分かってるって〜!」
まあいいや、次はターザンみたいなやつ。これは飲酒運転関係ないから、奈々子でも出れるやつ。頼むから少しは仕事してよね‼︎
ちなみにガターザンは飛距離を競いながら、着地までの芸術点も競うというもの。着地先は泥のため、結局泥まみれになる運命だったのだ。
「あれじゃ、結局Tシャツなんか見えませんよ………」
「そうでありんすなぁ。」
「せめて、あの表彰台に立てたらいいのに〜。」
「確かに、それが一番のアピールになるかもしれない。」
「よかやんか〜!てっぺんとってやろうぜ〜!」
「それしかないね!」
「うん☆」
「がぁぁぁぁぁ‼︎」
まあ、表彰台に立ちさえすれば少しは目立てるだろう。それか意気込みのところで挨拶をするか。それしかないわね。
しばらくすると、私の出番になった。
「3号〜、頑張れ〜‼︎」
奈々子が大きな声で応援してくれる。そんな大声出せるんだ、って驚くと同時に、こうやって応援してくれるところは悪くないなって思える。さてと、私も表彰台に登るために頑張らないと!
そう思いながら、ロープを掴んで飛んだ………のだが、泥で手が滑ってそのまま落下した。
「記録の方は、5m20cm!これは微妙だ‼︎」
いや、微妙って言うなし‼︎私も思ってたけれども‼︎なんか恥ずかしいんだけど………っ‼︎
「「「「…………」」」」
他のみんなは何か言いなさいよ‼︎そうだ、奈々子、奈々子は⁉︎
「う〜ん、ポロリ写らなかったな〜。」
アンタは何を撮ろうとしてんのよ⁉︎マジでマジでムカつく‼︎この前のパンツの件といい、人の恥ずかしい写真を撮ろうとするな‼︎
その後、他のメンバーが次々と飛んでいった。さくらと純子は即落下、サキは上に飛び、ゆうぎりは芸術点こそ高けれどスタート地点に戻る始末。リリィが縄を身体に巻き付けて思いっきり飛んでいったが、飛距離が微妙に足りなかった。惜しい!
「さ〜て、いっちょ飛んじゃいますか〜!」
そして、続いては奈々子の出番。自転車レースでは出番なかったんだから、ちゃんと仕事してよね。
「では、意気込みを教えてください!」
「えっと〜、今日はボクが推してるアイドルが来てるんです〜!だから、その人たちの目に留まるような〜、活躍をしたくて〜。」
「おっ、そうなんですね!ちなみにどんなアイドルですか?」
「フランシュシュで〜す!結構可愛いので〜、皆さんも推してみてくださ〜い!」
おっ、意気込みで宣伝!しかも自然なファンを装って!アイツやるじゃない巽ができなかった分の宣伝をしてくれた‼︎これはいいわね!あとは表彰台に乗るだけ…………
「そういや………もしかして、お酒飲んでます?」
「あっ、は〜い!お酒が好きなので〜!さっきも飲んでました〜♪」
「お酒飲んだ人は危険なので棄権です!」
「え〜‼︎」
いや、ふざけんなよ‼︎アンタ酒飲んだせいで何も出来ないじゃん‼︎確かに酒飲んでターザンしちゃいけない法律はないけど、冷静に考えたら危ないから止めるよね‼︎そこは私たちも配慮が足りなかった………ってこれ私たちが悪いの⁉︎全部アイツのせいでしょうが‼︎
ということで、酒気帯びでまたしても棄権になったニートが帰ってきた。
「アンタマジでふざけんじゃないわよ‼︎」
「ニートが趣味語って帰っただけじゃん☆」
「次やったらぶっ殺すぞ‼︎」
「もう死んでますけどね。」
「お酒ダメだって知らなかった〜!ごめ〜ん!」
ごめ〜ん、じゃないよ‼︎全く、ホントムカつくわね。腹いせにもう一度泥に突き落としたのだった。
そして、最後はたえの出番となった。のだが………
「おいおい、アレ大丈夫か……?」
「左右に揺らし始めたとね………」
なんかロープに捕まった状態で、急に左右に揺らし始めた。確かにこれなら飛距離は稼げるけど………大丈夫だよね?ゾンビ的な意味でポロリしないよね…………?
「んぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
そして、たえがロープの反動を活かして思いっきり前に飛んだ………のだが…………その勢いで全身がバラバラになった。マズい、ゾンビ的な意味でポロリしてるじゃん‼︎バレないようにしないと‼︎
「ん、何だ?逆光でよく見えなかったけど、何が起こった⁉︎」
逆光で見えてない今がチャンス‼︎早く行かないと‼︎
「ヤベヤベヤベヤベ‼︎」
「マズい‼︎」
「ゾンビ隠さんと!」
「急げ〜!」
皆で泥を這いながらたえの元へ駆け寄る。なんとかしないと‼︎ゾンビだとバレる前に‼︎
「おっと〜!チームメイトが泥の中に次々と飛び込んだ〜!これは素晴らしいチームワークだ〜‼︎」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
ということで、私たちはなんとかたえの腕や足を合体させて元通りにし、ゾンビバレを防いだのだった。良かった………
ちなみにこれによってたえが優勝したものの………
「では、優勝者インタビューです!今のお気持ちは?」
「うぅぅぅぅぅ!」
「泥が口に入って上手く話せんとかな?とにかくすごいジャンプでした。おめでとうございました!」
全然宣伝できなかった。そりゃそうよね。たえは喋れないものね………
「そういや、たえちゃん2枚Tシャツ着てたような……」
「おっ、マジか!」
「たえちゃん、Tシャツ破って‼︎」
と思ったら、まさかの展開‼︎これなら宣伝できる‼︎さぁ、見せなさい‼︎フランシュシュの文字を…………
「ドライブイン………鳥?」
「コケコッコー‼︎」
ってそっちかよ‼︎確かにTシャツもらってたけども‼︎
ということで、私たちは無事ドライブイン鳥の宣伝をすることができたのだった。ったく、全然ダメじゃない‼︎