孤独な冒険者の始まりの物語   作:狐男

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前回の話はフォックスさんは謎の力で暴走をしてしまいました!そしてホムンクルスのクルスちゃんが出てくることに!果たして日ノ国はどうなってしまうのか?ヤマタノオロチは破壊を求めて日ノ国を潰すのか?どうなる!?第11話!をどうぞ?


第11話 日ノ国 崩壊

フォックスが眠り続けて2日目、ガレス達は大広間へと集められた。

 

「九華師匠!?俺たちを集めた理由ってなんすか?」

 

ガレスは九華に大広間に集めた理由を問う。

 

「あぁ、そうじゃな理由は簡単じゃ、クルスがお前たちの誰かと契約(・・)をしたいんじゃと」

 

ガレス達は頭を傾げる。

 

「どういうことだ?九華師匠!?」

 

ポーラは九華になぜクルスは契約が必要なのかと聞いてみる。

 

「そうじゃなぁ〜、儂でもわからんがフォックスが何かしら小細工をしたのかものぅ。」

 

九華でも分からないことらしい、そういう訳でクルスが説明することに。

 

「いいかい?創作者(オリジナル)が僕を作るに当たって設定したのが契約というものだ、僕自身、誰かと契約をしないと力を発揮できないよう設計されたらしい」

 

皆はなるほど〜という形で納得する。

 

「だったら契約者はこの中から選ぶの?」

 

サージャは敬語ではなく普通のタメ口でクルスに話しかける。どうやら妹みたいに接しているようだ。

 

「そういう事だよ、サージャお姉ちゃん?」

 

クルスも同じでサージャの事を姉と慕っているようだ。

 

「良かったね、サージャにも妹ができて」

 

シリウスはクスッと笑いサージャとクルスのやり取りに微笑みを見せる。

 

「はい!」

 

サージャは元気よく答える。

 

「それで、僕の契約者なんだけどもう決めているんだ」

 

皆は唾を飲み込む、誰が契約者として選ばれるかドキドキしているようだ。

 

「「もしかして俺(私)も?」」

 

炎竜と椿は内心ドキドキしているが…

 

「君達2人は除外だよ」

 

炎竜と椿はその言葉を聞き落ち込む。

 

「それで契約者なんだけど、僕はアンナを指定するよ。」

 

それを聞いてアンナは何故という顔になる。

 

「理由は簡単、僕との適合率99.9%だからね?」

 

適合率?という言葉を聞きガレスたちは再び頭を傾げる。

 

「なるほど、適合率か…それが必要になる固有スキルかなにかある訳か」

 

適合率という言葉に炎竜は理解を示していた。

 

「何で!炎竜先生が理解できてるの?」

 

アンナは驚きを隠せなかった。

 

「俺だって、難しい言葉ぐらい分かるよ!」

 

炎竜は少しだけ涙を流していた。

 

「ともかく、今からアンナと契約するから皆、静かにね?」

 

クルスがそう言うと、何かしらの魔法陣を書き始める。

 

「これは…テイマー式の魔法式ですね、しかも仮契約ではなく本契約の…」

 

メイビスはこの魔法式を理解していた。

 

「それで、お互いの血を手の甲に流す。」

 

お互いの血を手の甲に流すと、魔法陣が2人の手の甲に吸い込まれていく。

 

「これで契約は終了かな」

 

お互いの手の甲には狐のマークが記された契約の証が刻まれていた。

 

「まず契約完了に伴い、アンナにはある特典が付く、1つは…」

 

クルスが答えようとした時メアリーが答えてしまう。

 

「魔力量の上昇かな〜?」

 

魔力感知が得意なメアリーはそう答える。

 

「正解だよ…」

 

クルスは自分で答えたかったのか頬をムスッとする。

 

「で2つ目が痛みの分断」

 

2つ目の特典に椿は?を浮かばす。

 

「例えばアンナが致命傷になるダメージを負ったとしよう、そのダメージを僕に分断し、アンナのダメージを軽くするって事、ちなみに僕がそのダメージを回復したらアンナも自動的にその回復が適応される。」

 

椿はなるほどという顔になる。

 

「最後は特に重要かな?最後は僕との融合が可能になること。」

 

融合という言葉に炎竜は耳を傾ける。

 

「融合だと!?何それ凄っ」

 

普通に目を輝かせる炎竜に若干クルスは引きつつ答える。

 

「僕の固有スキルでね、契約者と融合し強化することができる。」

 

その強化に炎竜はこう答える。

 

「もしかして状態(モード)の事かな?」

 

状態(モード)という言葉に九華は炎竜にこう聞く。

 

「それが何かわからんが覚醒のことかのぅ?」

 

九華の言葉に炎竜は答える。

 

「まぁ覚醒みたいなものかな?だけど決定的に違うのが俺が使う状態(モード)は俺の一族のみでの使用なんだ、覚醒は亜人特権だろう?」

 

九華はその言葉に理解を示す。

 

「なるほどのぅ、種族特有のものか…」

 

アンナはその状態(モード)に対して興味を示す。

 

「ボクも状態(モード)を使いたいな〜」

 

こうして雑談をしている最中、伝書鳩が九華の元へと飛んでくる。

 

「ふむ、何じゃ?…お主たち!大変な事になっとるぞ!」

 

九華は伝書鳩から届いた新聞を皆に見せる、そこにはある事が書かれていた。

 

「ヤマタノオロチが各地で暴れ回ってる!?」

 

ヤマタノオロチが起こした事件がずらりと新聞には記載されていた。

 

「今すぐ、ヤマタノオロチを探し、再度封印する手立てを考えるんじゃ!行くぞ!」

 

九華達は急ぎ身支度をし、屋敷を出る。

 

「炎竜先生も来るんですか?」

 

シリウスは炎竜にそう聞くと、炎竜は…

 

「まぁね、孤児院で過ごした大切な子供達だもん、俺1人だけが、この国を出る訳にもいかないし、何より人命優先だからね」

 

炎竜がそう答えるがメアリーが…

 

「とか言って、あわよくば可愛い女の子を助けたいとか?」

 

メアリーがそう言うと、炎竜は顔をニヤつかせる。

 

「正解だね、今心の穴が大きくなった気がしたよ〜」

 

椿以外の皆は否定しないんだと思った。

 

「急ぎ足で向かうぞ!」

 

九華の言葉に全員了解という仕草をする。

 

「オッケ〜、いくぞ炎獄刀!」

 

炎竜がそう言った次の瞬間、全員の足元に魔法陣が広がる。

 

「これって…」

 

メアリーがなんの魔法陣か発動する前に答える。

 

「転移魔法だよ!」

 

そう言った瞬間全員はバラバラに何処かに飛ばされるのだった。

 

「イッテテ、何処だ?この空間…」

 

炎竜は見たことない空間に飛ばされる、ただただ白い空間が広がっている。

 

「炎獄は…使えるな、よし!」

 

空間を燃やそうとするが…

 

「燃えない?魔法やスキルなら燃やせるのに…」

 

すると背後からチリーンと鈴の音が聞こえる。炎竜は振り返ると、白髪の白い学生服に黒のタイツ、腰まである長い髪をただ垂れ流している超絶美少女がそこにはいたのだ。

 

「可愛いィィィ、ってそんな事言ってる場合じゃないや、君かな?この空間に俺を飛ばしたのは」

 

炎竜がそう聞くと白髪の女の子は表情を変えずに答える。

 

「そう…」

 

その淡々とした言葉遣いに炎竜は…

 

(かなりタイプだけど、あまり喋らない子だな〜それになんだこの独特な気配、神か人間かもわかんねぇ〜)

 

「中間」

 

その言葉を聞いた炎竜は2歩下がる。

 

「中間って事は神と人間のハーフ的な?」

 

白髪の女の子はある言葉をいう。

 

「戻る」

 

すると炎竜の視界がブレる

 

(かなりタイプだけど、あまり喋らない子だな〜それになんだこの独特な気配、神か人間かもわかんねぇ〜)

 

炎竜は白髪の女の子が持つ気配に困惑していた。白髪の女の子は続け様にこう答える。

 

「ゼロ、私の名前、炎竜・ファイア、貴方を排除する。」

 

そう言われ、炎竜はゼロに対して炎獄刀を抜くとすぐさまゼロに斬り掛かる。

 

「ならここで戦闘不能にさせてもらうよ!」

 

炎竜は炎獄を刀に纏わせ、ゼロに応戦する。

 

「炎獄魔法・炎獄斬り!」

 

炎獄を纏わせた斬撃をゼロに飛ばす。

 

「戻る」

 

ゼロがその言葉を発すると炎竜の視界がブレる。

 

「炎獄魔法・炎獄斬…」

 

斬撃を飛ばす前にゼロの氷結の魔法で足を固定されてしまう。

 

「くそっ、どういうことだ?こっちの動きが知られている?未来予知系の能力かなにかか?」

 

炎竜はゼロの能力が何かを考える。

 

「わかんねぇ〜がただ斬るだけだ!炎獄魔法・炎獄発破」

 

炎竜は炎獄魔法で自身を含む周囲を吹き飛ばす程の魔法を使用する。

 

「ふぅ、どうだ?範囲攻撃だが…」

 

どうやらゼロは致命傷を負っているようだ。

 

「ゲホッゲホッ、喉が焼けた…」

 

どうやら喉が焼けたらしく息がしづらいようだ。

 

「君が何者か答えてくれたら回復してあげる。」

 

炎竜は瀕死のゼロに対してそう言う。

 

「私は守護者 No.0のゼロ」

 

炎竜はその答えに質問する。

 

「守護者?なんだそれ聞いたことないな」

 

すると炎竜の視界がブレ始める。

 

「なんだ?視界が…」

 

炎竜が目を覚ますと、先程の場面が出てくる。

 

「炎獄魔法・炎獄発…」

 

足元はゼロによって凍結されている。

 

「くっ動けない、やっぱり未来予知系の能力なのか?」

 

炎竜は心でこう答える。

 

(何を言ってるんだ?ゼロという少女を致命傷に追いやっただろ?何故?)

 

「何が起こってる?あの子がなにかしたのか?精神系の能力…いや違う、概念に干渉している!?」

 

何度かのゼロの能力を受けた事によって炎竜は理解する。

 

「君の能力は結果をやり直す能力か?」

 

炎竜のその質問にゼロは答える。

 

「正解、それが私の能力(スキル)(ゼロ)

 

炎竜はそれを聞き理解する。

 

「だけどそのスキル、受ければ受けるほど、対象にも認知出来るようになるらしい、厄介だけどもう俺にはそんなのか効かないよ!」

 

炎竜は炎獄刀を構えこう言う。

 

「ここからは俺も本気でいかせてもらう!炎の状態(ファイヤー・モード)

 

炎竜は状態(モード)を使用し、ゼロに攻撃を仕掛ける。

 

「中級魔法 氷の槍(アイス・ランス)

 

氷の槍が炎竜に襲いかかるが炎竜はそれを全て焼き払う。

 

「炎獄魔法・炎魔羅刹!」

 

炎竜はそう言うと炎獄の炎を刀に収束させて一気に放出する。その攻撃にゼロは巻き込まれるが…

 

「無傷か、やり直し能力は発動してないみたいだけど、どういう事だ?」

 

ゼロの不明な能力を解析すると同時に炎竜はゼロの多彩な魔法を全て炎獄で焼き払う。

 

(おかしい、先程よりも魔法の出力が上がっている?)

 

「隙だらけ…」

 

ゼロは炎竜の背後に回り込み腹に1発蹴りを入れる。

 

「ぐわぁ!イッテテ、近接もいけるのか。」

 

炎竜はすぐさま立ち上がり空へ逃げる。

 

「超級魔法・紅炎の新星(プロミネンス・ノヴァ)

 

ゼロがその魔法を唱えると炎竜の前に大きな太陽が現れゼロはその太陽を炎竜にぶつける。

 

「くそぉぉぉ」

 

炎竜は炎獄刀で受け止めるが、徐々に押されていく。

 

(まずい、このままじゃ太陽に飲み込まれる!)

 

「なら!蒼炎の状態(バーン・ファイヤーモード)

 

炎竜は高い出力を持つ蒼炎の炎を身に纏う、炎竜の上半身には蒼炎の羽織を掛け、体の所々には蒼い炎が立ち上っており、髪は赤髪から蒼炎の青髪へと変貌していた。

 

「ここからは本気でいかせてもらう!」(5分間だけど)

 

炎竜は蒼炎の状態(バーン・ファイヤーモード)でゼロに攻撃を仕掛けようとする、すると…

 

「ここで貴方は終わり…」

 

ゼロがパチッと指を鳴らすと、炎竜の蒼炎の状態(バーン・ファイヤーモード)は強制的に解除されてしまう。

 

「なっ!どういう事だ!?」

 

まだ5分を過ぎていないのにいきなり切れた事に驚きを隠せない炎竜に隙を見つけたゼロはある魔法を使用する。

 

「絶級魔法・黒い穴(ブラック・ホール)

 

特大のブラックホールが展開される。

 

「まずい!あの人ならまだしも俺じゃあブラックホールから出ることはできない、それに記憶が…俺は一体誰と…」

 

炎竜はゼロとの戦いを忘れてしまう、実を言うとゼロの能力は対象に認知されてしまうものだが、ゼロが戦闘を終えたと確信すればゼロとの戦いとその能力の詳細を消されるというもの、さらに加えればゼロの能力である(ゼロ)は残り2つの権能を残していたことである。炎竜の蒼炎の状態(バーン・ファイヤーモード)を強制解除したのも2つ目の権能である。

 

「じゃあね?炎竜・ファイア」

 

ゼロはそう言うと意識を失った炎竜をブラックホールに置き去りにしたままその空間を去ってしまうのだった。

 

一方その頃、ガレスはサージャと共に大量の魔物に追われていた。

 

「うわぁぁぁ、まずいですよ!ガレスさん!どうするんですか」

 

サージャは走りながらガレスにそう言う。

 

「知るかよ!突ついたら魔物の巣だとかわかんねぇだろ?」

 

ガレスとサージャは転移魔法で転移させられた後、ここが日ノ国の何処かを探るため周囲を探索していた、所々には火が立ち上っていたので恐らく魔物達がオロチ復活を機に暴れているんだと思っていたのだった。ただし、ガレスは興味本位で魔物の巣を突ついたので今は大量の魔物から逃げている最中である。

 

「くそっ、やるしかねぇ!」

 

ガレスは大剣を構え闘気を高め衝撃波を放つ、その衝撃波は追ってきていた大量の魔物をほとんど消し飛ばすほどの威力であった。

 

「ハァハァ、助かりました〜、ガレスさん!不用意に魔物の巣を突つかないでください!」

 

サージャはガレスにそう注意する。

 

「わかったよ、以後気をつけるよ!」

 

ガレスは女の子のお願いに弱いので承諾する。

 

「それにしても日ノ国はもう何処も争っていますね、魔物の数も凄まじいです。」

 

サージャは魔力感知で魔物の数を把握する。異常な数の魔物に驚きを隠せないが、北の方に膨大な魔力の波長も確認した。

 

「この魔力は…オロチと思わしき魔力と…竜人?の魔力ですね。」

 

サージャはオロチの魔力と竜人の魔力を検知したが違和感を覚える。

 

「でもおかしいですよね、竜人の魔力を感知するなんて…」

 

サージャはガレスにそう言う。

 

「まぁな、なんで竜人族が日ノ国にいるんだ?」

 

2人は交互に頭を悩ませるのであった。

 

〜東北上皇城〜

 

東北上皇城では今オロチの襲撃を受けていた。

 

「オロチ様〜、どうかお城は破壊しないでください!」

 

将軍である暇地 勝俊はオロチに土下座をしていた、理由は簡単オロチの配下になることが将軍達の目的であったのだから、しかしオロチは…

 

「つくづく人間は面白い、だが頭を垂れれば俺が配下にするとでも?弱い奴は配下に必要ない、このまま死ね!」

 

「へっ?」

 

オロチはそう言うと暇地の頭を飲み込み食べる。

 

「ぺっ、まずいな、腹の足しにもならん、さてお前らはどんな味がするかな?」

 

そして、オロチは全ての武士たちを飲み込み食べ終わった後、召喚の魔法を使用する。

 

「俺の眷属たちよ!この国を破壊し尽くすぞ!」

 

オロチは大量の蛇の魔物達にそう言い、国中に眷属達を送り込むのだった。

 

一方その頃、ゼロに敗北し、ブラックホール内へと閉じ込められた炎竜は日ノ国の何処かの平原へと寝転がっていた。

 

(うぅ、俺はどうしてここに…誰かと戦ったはずだけど…記憶が曖昧だな〜、それになんだろうこの頭の感覚柔らかい何かが当たって…)

 

炎竜は邪な事を考えつつ、柔らかい感覚が何かを考える。

 

「はっ、これは太もも!膝枕なのか!?一体誰が…」

 

炎竜はふと目を開けるとそこには…

 

「ふふっ、炎竜様?よく眠れましたか?」

 

そこには金髪の可愛らしいメイド服をきた美少女がいた、だが炎竜はその顔を見るなり青ざめる。

 

「やっ、やぁ、アテナさん?お元気で…」

 

ひとまず挨拶を試みる炎竜にアテナは…

 

「全く、日ノ国にいるとは思いませんでしたよ、それに戦闘で負けるだなんて、まだまだ詰めが甘いですね、誰と戦ったか記憶にありますか?」

 

その質問に炎竜はこう答える。

 

「えっと、記憶になくてね、俺は誰と戦ったんだろう?」

 

その言葉を聞き、アテナはため息をつきつつ炎竜にこう言う。

 

「まぁ無事で何よりです、私は貴方を連れ戻しに来たんですから帰りますよ?」

 

炎竜は何か言い訳を考える。

 

「俺も何かと忙しくて…そう!この国を助けなきゃ!じゃあ、魔力も回復したし!行ってくる。」

 

炎竜はアテナにそう言うと炎獄刀を持ちその場を去ろうとする。

 

「そうですか…では数週間は連れ戻すことはしませんよ?ただしその期間を過ぎれば貴方を回収しに行くのでお覚悟を…」

 

炎竜はその言葉を聞き、頷く。

 

「わかったよ、行ってくる。アテナさん、俺が帰ってくるまでの間孤児院の事頼んだよ?」

 

炎竜はそう言うと颯爽と戦場へと駆ける。

 

「それにしても、コソコソと嗅ぎ回るのは感心しませんよ。」

 

アテナは物陰に隠れている者にそう忠告する。

 

「相変わらず、勘が鋭いな楓華(フウカ)

 

物陰に隠れていた者は姿を現す。

 

「炎竜様にトドメを刺そうとしたのでしょうが私がいるので意味はありませんよ、ルージュ?」

 

アテナはルージュにそう言う。

 

「それにその名前はもう捨てたものです、今はアテナを名乗っているので。」

 

そう言われルージュはため息をつく

 

「すまんな、昔の名の方がいいやすかった。」

 

ルージュはアテナに謝罪する。

 

「分かればよろしいのです、それに私はもう守護者ではありませんよ?今は貴方達の敵です、始末しないでよろしいのですか?」

 

アテナはルージュにそう言うがルージュは…

 

「旧友を始末する気にはなれん、シャドーは別だろうがな」

 

ルージュのその言葉にアテナは少し笑う。

 

「なるほど、昔の貴方なら確実に私を始末していたでしょうに、少し(・・)見ない間に変わられましたね。」

 

そうアテナに言われるルージュはアテナに次のように返す。

 

「それはお前もだろう?昔は俺と同格だったくせに、恋に現を抜かす事になったのだからな、今のお前が昔の力を持っていれば今回の事態も収束できたものを…」

 

ルージュはそう言い悲しい目をする。

 

「今は今で幸せですよ?貴方にも来るといいですね、幸せな時間が…」

 

アテナはそう言うと蜃気楼のように消えていく。

 

「幸せにか…そんな物過去に消え去った。」

 

そんな独り言を言うルージュは何処か悲しい目を空へと向けるのだった。

 

現在日ノ国では各地で戦闘が行われていた。

 

「ハァハァ、なんでボクがこんなに追われなきゃいかないんだ!」

 

アンナは今魔物に追われていた。

 

「しょうがないよ!アンナの魔力量が僕と契約した事で急激に上昇したんだから!」

 

アンナはクルスとの契約により魔力が倍以上に膨れ上がっていたのだった、加えて緑の髪だったのが白の髪へと変貌していたのだった。

 

「それで?なんでハァハァこんなに追われるの?」

 

アンナは全力で走りながらもクルスに質問する。

 

「う〜〜ん、キュウビ様の力を狙っている魔物達だからかな?」

 

その答えにアンナは驚く。

 

「だから!なんでキュウビ様の力を狙っている魔物がボクを襲うんだよ!」

 

「仕方ないよ〜、僕も若干にしろキュウビ様のお力を持っているから、それで契約者にも影響が出たんだ〜」

 

笑顔でクルスはそう言う。

 

「もぅ、やるしかない!」

 

アンナは予め仕掛けていた毒草を爆発させる。

 

毒の爆発(ポイズン・ボンバー)!」

 

毒は勢いよく爆発し、あたりの魔物を蹴散らしていく。

 

「…何この威力!?」

 

アンナは思った以上の威力が出たのでびっくりする。

 

「アンナの魔力が急上昇したのをきっかけに能力なんかが諸々パワーアップしたみたい…」

 

クルスはそう説明する。

 

「へぇ〜、これでボクもまた強く?」

 

その質問にクルスは答える。

 

「うん、強くなれるよ」

 

クルスはそう答えるのだった。

 

アンナとクルスはしばらく辺りの魔物を蹴散らしていき逃げ遅れた人々を救出していた。

 

「これで、あらかた逃げれたかな?」

 

アンナは周囲を見渡す。

 

「うん、ここにはもう誰もいないはずだよ」

 

クルスがそう言った次の瞬間、クルスに炎の塊が飛んでくる。

 

「クルス!危ない!」

 

アンナは咄嗟にクルスを救出し、その場から離れる。

 

「誰?何者?」

 

アンナは炎の塊を飛ばしてきた相手を呼びつける。

 

「あぁ?人間に…はっ、こりゃおもれぇな妖狐族かよ。」

 

その男の体格は凄まじく背は2mを超え角が2本生えていた。

 

「この感じ…竜人族?」

 

クルスはその男にそう聞く。

 

「ほぅ、俺様が誰がわかんのか?」

 

その男の圧は凄まじく、アンナとクルスは怯んでしまう。

 

「ほぅ?よく見りゃいい顔の女達じゃねぇかオメェら俺と一緒に来いよ、いいことしてやるぜ?」

 

その男の言葉に嫌気が刺すアンナとクルス。

 

「誰が君なんかと!それにボクには好きな人がいるんだ!」

 

アンナは思い切って言う。すると竜人族の男は笑い転げる。

 

「そりゃあおもしれぇ、ならてめぇとそこのチビ助の純情ってやらを奪って最後にはオメェらの大事な家族に死体を送り付けてやるぜ」

 

その男がアンナ達に手を伸ばそうとした次の瞬間あるセリフがその男に突き刺さる。

 

「あのさ、まずナンパするんだったら自分の名前を名乗るのが筋ってもんじゃないのかな?」

 

竜人族の男は空を見上げる、すると無数の魔力でできた槍が飛んでくる。

 

「うぉ?なんだ?何処のどいつだ!」

 

すると竜人族の背後から声が聞こえる。

 

「ここだよ!」

 

その者は竜人族の男に蹴りを入れ吹き飛ばす。

 

「アンナと…クルスか大丈夫か?」

 

その者はアンナとクルスの心配をする。

 

フォックス(オリジナル)!」

 

フォックスは2人の無事を確認するや否や吹き飛ばした竜人族の男にこう言う。

 

「お前、竜人族のゼギスだな?なんの用で日ノ国に来た?」

 

フォックスは竜人族のゼギスに質問する。

 

「ぐはっ、ハァハァてめぇこそ何者だ?この俺様を吹き飛ばすなんぞ、今までいなかったんだぞ?」

 

その言葉にフォックスは苛立ちを表す。

 

「そうか、たいそう大事に育てられたおぼっちゃまだな。」

 

フォックスはゼギスにそう言うと黒い繭を形成する。

 

「あぁ?なんのつもりだ?俺様と戦いたくねぇのか?あぁ?」

 

ゼギスは蹴られた箇所に手を添えながらも仕返しをしてやると息巻いていた、しかし繭から出てきた存在に絶句する。

 

「なんだよ、これ、こんなの…どう足掻いても…」

 

ゼギスは初めて死の恐怖に怯えてしまう。

 

「お前を破壊する。」

 

フォックスは黒い姿、体には蛇の呪印が所々に張り巡らされていたその名は…破壊の状態(デストロイ・モード)、それを使用しゼギスに近づく。

 

「来るなぁ!来るなぁ!」

 

ゼギスは魔法を使用しようとするが恐怖のあまり魔法式の構築が出来ずにいた。

 

「ふん!」

 

フォックスが一振り拳をゼギスに向けるとその風圧でゼギスは吹き飛んでしまう。

 

「なんだよこれ、空だと?そうだ!飛んで逃げれば…」

 

ゼギスは竜の羽をだし飛んで逃げようとする。しかしフォックスはそれを許さない。

 

「逃がすか」

 

フォックスは飛んでいるぜギスに手の平をかざすとゼギスの羽が砂のように消えていく。

 

「ぐわぁぁぁ」

 

ゼギスは羽を失いその痛みにもがき苦しむ。

 

「お前はここで終わりだ…」

 

フォックスはぜギスの顔に何発も拳を入れる。その痛みに耐えきれなくなったゼギスはフォックスにこう言う。

 

「わるわった、もへ、許ひてくしゃださい。」

 

命乞いをするゼギスにフォックスはこう答える。

 

「いいだろう。」

 

そう言われゼギスはその場を去ろうとする。

 

あひがとりゅごはいまふ(ありがとうございます)

 

「まっ、この世からの退場だがな」

 

フォックスは右手に力を溜め込みゼギスに放つ

 

「なんひぇ?」

 

フォックスの力に耐えきれなかったぜギスは灰となって消えていく。

 

「ここでお前の人生は終わりだ…」

 

ゼギスはフォックスにそう言われ消滅していくのだった。

 

「フォックス!やりすぎだよ、殺すことなんて…なかったのに…」

 

消滅していったゼギスを見てアンナは心を痛めていた。

 

「…しょうがないだろ?相手は悪人だ、それにゼギスは悪い噂しか聞かなかった。」

 

クルスはフォックスの行動に違和感を覚える。

 

「オリジナル、君は今大変な状態だ!今の君はまともじゃ…」

 

クルスが次の言葉を言おうとした瞬間、強大な魔力の波長を感じる。

 

「ほぅ?破壊の力を宿した妖狐族はお前か、いささか楽しめそうだ。」

 

空からフォックス達を見下ろしていたのは…オロチであった。

 

「お前がヤマタノオロチか、今ここでお前を破壊する!」

 

フォックスとオロチの拳がぶつかり合う…

 

…数分後、ガレス達が戦闘音の激しい場所と魔力が桁違いにでかい場所を見つけ出し、そこに現着した、しかしガレス達の目に写ったのは…

 

「なんだよ、これ…はっフォックス!」

 

そこには死体(・・)となって転がっていたフォックスと泣き崩しているアンナ、消滅しかけているクルスがいたそして…

 

「お前がヤマタノオロチか!」

 

ガレスの声が響き渡るのだった。

 

第11話 END

 

「次回 第12話 ガレス達vsオロチ そして覚醒 次回をお楽しみにね?」

 

 

 

 

 

 




今回、炎竜さんの戦闘シーンを描きゼロちゃんとの戦闘も頑張って書きました、そして最後はフォックスさんの死…一体数分のうちに何があったのでしょうか。「…へぇ、ここが後書きね、次回は私も何か後書きに書いちゃおうかな〜、えっへへ〜あっやばっ、作者にバレちゃう、またね〜」えっとゴホン、乱入者が来たようですが気にしないでください、次回第12話をお楽しみに!
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