孤独な冒険者の始まりの物語   作:狐男

7 / 13
今回は日ノ国編になっております!東家とは一体なんなのでしょう?それに東家のお姫様…無愛想なんですかね〜気になる方はぜひ見ていってください!


第7話 到着!日ノ国と東家の無愛想お姫様

前回、俺はベルに魔力をかなり消費させられ全快には至らずその残りの魔力で獣化し、現在日ノ国近くの海岸に到着した。

 

「ハァハァ、疲れた〜」

 

俺は息を切らしながら海岸の砂浜に座り込む、さすがに魔力が完全に回復しきれていないのと獣化による魔力消費によって俺の魔力は現在100%中2%程しかない。

 

「フォックスさんお疲れ様、はい水。」

 

疲れている俺に水をくれるのは金髪のイケメンのシリウス。このパーティじゃ1番の良識人だろう。

 

「無理して動かない方がいいと思うぜ?なんなら俺がおんぶしてやろうか?」

 

ガレスは俺のことをかなり心配していた、ふざけてはいるが仲間思いなのは確かだ。

 

「いや大丈夫だ、コン、おいで」

 

俺は式神の1人であるコンを出した

 

「コン!」

 

この子の他に双子の妹のコナがいるが今はコンだけで十分だ。俺はコンの背中にうつ伏せで乗る。ふかふかだ

 

「文字通り俺はこの子に乗ってしばらく活動するからよろしく!」

 

俺は仲間たちにそう言う。俺はしばらくまともには戦えないからな。

 

「ねぇねぇ、フォックス…ボクもその子の背中に乗りたいな〜」

 

「やだ!俺が1番疲れてるの!ちょっと休ませて欲しい!」

 

俺はそう言うとコンの背中で眠りにつく

 

〜シリウス視点〜

 

フォックスさんは式神のコンちゃんの背中ですやすやと眠っている。相当疲れていたのだろう…

 

「今夜はここで野営かな?」

 

俺は皆にここでの野営を提案する。日ノ国に着いたものの俺たちは現地人ではないため地理などが分からない、なのでフォックスさんが回復次第フォックスさんの案内で妖狐族の里へ行くつもりだ。

 

「今日はフォックスさんが疲れて寝ているから晩御飯は俺が作るよ。」

 

途中猪がいたので狩らせてもらい解体も済ましお肉も頂戴したので今夜はお肉料理という事である。ちなみにこのパーティで料理ができるのがフォックスさんと俺しかいない。悲しい事に他の5人は料理はできないらしい。

 

「今夜は猪の煮込み鍋だよ。」

 

俺は皆に手料理を食べてもらう。フォックスさんがパーティに入る前は俺が料理番だったけどフォックスさんがパーティに入って以降、フォックスさんが料理番ということになっていたけど果たして皆の胃袋は俺の料理でも満足してくれるかな?

 

「うめぇ〜な、やっぱりシリウスの手料理は最高だな!」

 

ガレスは俺の作った料理を頬張りながら褒めてくれる。照れてしまう。

 

「それじゃあ、フォックスさんと俺の料理どっちが美味しい?」

 

ちょっと嫌味な質問をしてみる。ガレスは…

 

「フォックスだな!」

 

ガレスは既にフォックスさんに胃袋を掴まれていたか。ちょっと悲しい。

 

「コン!」

 

コンちゃんが近づいてきた。

 

「コンちゃん?どうしたの?」

 

なんだか食べたそうにしてるけどあげて大丈夫かな?

 

「シリウスさん!コンちゃんにも食べさせた方がいいかもです。」

 

サージャが話しかけてきた、式神って言ってたけどサージャはコンちゃんにも食べさせないとやばいと思ってるのかな?ちょっと聞いてみよう。

 

「サージャ?コンちゃんにも同じ料理を食べさせて大丈夫って事でいいんだよね?」

 

「はい!師匠の式神ということはコンちゃんが食べれば師匠にも栄養が行き渡るはずです!」

 

なるほど、それで食べさせても大丈夫って教えてくれたのか、なんていい子なんだろう…

 

「コンちゃん、いっぱい食べな?まだまだあるからね?」

 

俺はコンちゃんにも同じ料理を提供し食べてもらうことにしたのだった。

 

〜フォックス視点〜

 

朝目が覚めると既に魔力は50%ほどまで回復していた。これならかなり動けるようになるだろう。

 

「それでなんだこの惨状…」

 

俺は周りを見渡すとコンがかなりお腹を膨らませながら寝ていた。匂い的に猪料理かな?それとガレスが木に吊るされているが何があったかは大体予想がつく、大方女性陣と共に寝ようとしたけどメアリーとポーラ辺りに吊るされたんだな。

 

「あーあ、顔が腫れてるな」

 

ちょっと笑ってしまう。ガレスの顔が腫れているのにウケる。

 

「皆!朝だよ!」

 

俺は大きな声で皆を起こす。

 

「ふわぁ〜、あれ?フォックス?もう起きて大丈夫なの?」

 

アンナは寝ぼけているがまともな判断出来てるな。

 

「魔力も半分回復したし、体力もまぁまぁね」

 

ただ…

 

「いっぱい寝たけど背は伸びないよね〜」

 

メアリーが嫌味の如く言ってくる、チクショー、背が伸びてくれたら!

 

「でもよ、フォックスが回復してくれて良かったぜ!これでまたオレと模擬戦してくれるよな?」

 

ポーラが怖いこと言ってきた。

 

「ポーラの模擬戦は模擬戦じゃなくてただの殺し合いに近いものだよ。それに俺まだ万全じゃないから模擬戦はしない。」

 

ポーラは残念そうな顔をする。

 

「落ち込むなって、俺が完全に回復したら皆の事しこたま鍛えるから。」

 

俺は仮面を外しちょっと意地悪な顔をするのであった。

 

時は同じく日ノ国中心に位置する東北上皇城ではある1人の将軍が苛立ちを隠せないでいた。

 

「あのさ、まだ見つかんないわけ?東家の姫様1人、えぇ?」

 

日ノ国将軍の暇地 勝俊(ヒマチ カツトシ)は部下の1人に当たり散らしていた。

 

「申し訳、ありません暇地様!東家の姫様はどうも逃げるのがお得意なようで…」

 

部下の1人国見山 秀勝(クニミヤ ヒデカツ)は胃を抑えていた。相当なストレスを抱えているようである。

 

「東家の姫様!見つかんないと計画(・・)が進まんでしょうが!」

 

国見山は1人、将軍である暇地に土下座をし、その部屋を退出する。

 

「ったく使えない部下だよ!」

 

暇地は1人ブツブツと喋り出す。

 

「もぅ〜どうしたらいいんだよ!東家の姫が見つかんないと計画が、あの人も来ちゃうよ!」

 

暇地は部下をかなり総動員させながら東家の姫を必死に探しているが中々成果が出ないため焦っている。

 

「そんなに見つかんないの?東家の姫様は」

 

ふと暇地は自分がいつも座る上段の間に目をやる。そこには金髪のウェーブ掛かった髪の整った顔立ちの少女がいたからである。

 

「久しぶり〜ヒマチ〜」

 

暇地は驚きを隠せないまま目を丸くする。

 

「あぁ〜、来ちゃったの?シャドーちゃん」

 

シャドーは大きな欠伸をした後暇地にこう言う。

 

「来ちゃいました。」

 

シャドーは淡々と話し出す。

 

「君がある計画で東家の姫様を捕まえたいって言うから手を貸しているのに中々成果がでないと」

 

「そうそう、あのね?シャドーちゃん、俺はねシャドーちゃんがこの場に来たことがびっくりだよ〜」

 

シャドーはニッコリ笑い

 

「私がこの場に来た理由はね?こ〜れ〜」

 

シャドーはある紙を渡す。

 

「シャドーちゃん?これって何?もしかしてこれまでの請求書なんて言うわけないよね?」

 

シャドーはゆっくり喋り出す。

 

「請求書だよ?ちなみに請求額は1000万!金貨1000枚分だから支払いよろしく〜」

 

暇地はその金額を見て驚愕する。あまりの金額に暇地はシャドーにこう言う。

 

「あのね、シャドーちゃん。この金額は俺払えないよ〜とてもじゃないけど。」

 

シャドーは少し考えた末

 

「わかった、彼を貸してあげるから、頑張って東家の姫様捕まえてね〜」

 

シャドーは予め用意していたであろうある種族(・・)の男を呼び寄せる。これは暇地にとって最後の手段になるであろう人物であった。

 

花異呪骸(ゲイジュガイ)の森〜

 

俺たちは花異呪骸の森を歩いている。現地人に見つからないで済む森だからだ。この森は強力な魔物などが住んでいるため普通の人は入ってこない。さらにこの森には渓谷が存在しており、俺も昔師匠に渓谷に落とされ過酷なサバイバル生活をしていたわけだが。

 

「あの師匠…なぜ強力な魔物がいる森を抜けなければならないのですか?」

 

サージャに質問され俺はその質問の答えを返す。

 

「俺たちは他国から来たから現地の人に姿を見られたら通報されてたちまち日ノ国のお尋ね者になるわけ」

 

俺の答えにガレスは首を傾げる

 

「あぁ?日ノ国は他国と関わらないようにしているのか?」

 

ガレスの頭じゃ分からないだろうが俺は更に答えを教える。

 

「日ノ国では他国の技術を吸収してはいけないという法律があるんだ、だから最低限の食料の輸入や輸出しかしてないんだよ。言っとくが日ノ国では大名と呼ばれる武士ぐらいしか風呂に入れないとかあるからな。」

 

メアリーは少し考え俺にこう言う。

 

「だからフォックスはあえてこんな危険な森に入ったわけ?」

 

「まぁな、それと東家の者に会わないといけないんだよ。」

 

皆は不思議そうに首を傾げる。

 

「東家?なんだそりゃ、偉いやつか?」

 

ポーラは聞きなれない苗字に首を傾ける

 

「日ノ国では当たり前の苗字だ、この国では全員に苗字がある。その中でも妖狐族と唯一交流を持ってる家が東家だ」

 

シリウスはわかったと言わんばかりの顔になり俺に聞く

 

「もしかしてフォックスさん…里の場所分からない?」

 

シリウスの質問に対して俺は

 

「正解だ、妖狐族は10年単位で里の場所を移すんだよ、いわば里の場所を人間に知られないために引っ越そうって訳、だから唯一交流している東家の人達に里の場所を聞かなきゃいけない。」

 

俺たちは花異呪骸の森の坂道を歩いていた。ただ所々に俺は違和感を覚える。

 

「なんだこれ?この森の魔力が乱れている?」

 

俺は立ち止まり森の魔力を探ってみる。

 

「フォックス〜、私もこの森にかなり違和感を感じるんだけど気の所為なのかな〜?」

 

メアリーも気付いているのか、なんだこの違和感まるで何かの魔法が発動されそうな違和感それは…

 

「まさか!サージャ!」

 

違和感の正体は足元だ、サージャの足元に転移用の魔法陣が広がる、俺は咄嗟にサージャに近づき転移魔法陣から引き離そうとするが時すでに遅しだった、俺とサージャはガレス達から引き離され転移されてしまう。

 

「ここは…どこだ?」

 

俺は魔力探知を使用しメアリーの魔力を探るがどうやら魔力探知の範囲外らしい。

 

「師匠、ここはどこでしょう?」

 

辺りを見渡すとどうやらここは牢屋らしい

 

「牢屋か…」

 

俺は鉄格子に手を伸ばす、チリっと音がする

 

「対亜人用の牢屋だな、だが何故?」

 

人間が捕まれば容易に脱出できるが案の定俺たちは亜人に分類される者たちなので容易に脱出はできないというわけだ。

 

「…師匠、この牢屋の扉鍵開いてます。」

 

…えっ?

 

「ホントだ、でも閉じ込める為の牢屋なのになんで扉空いてるんだよ。」

 

俺たちは牢屋から外に出てみる。地下なのだろう地上に出てみると…

 

「海だと?それにこの空…雲が1つも動いていない?」

 

俺は微かにこの空間に違和感を覚える。確か昔師匠に聞いた脱出不可能の監獄のことを…

 

「なるほどな無限監獄か、ここは」

 

俺の言葉にサージャは不思議そうな顔をする。

 

「無限監獄ですか?師匠」

 

「あぁ、1度入れば2度と出ることはできない絶対的な空間、無限に続く地平線と島がそれを物語っており名付けられたのが無限監獄。ただ所々に生活感が漂ってる。俺たち以外にも人がいるのかも。」

 

辺りを見渡すと所々に食器などが大量に散らばっている。どんな大食いだよ。

 

「さて、サージャ奥まで行くよ。おそらくこの奥にこの大食い野郎がいるかも。」

 

俺とサージャは森の奥まで行くことにした。

 

「人の気配は…」

 

人がいる気配はしない、おかしいな〜あんなに食器が散らばっていたのならこの監獄に人がいると思ったのだけど。

 

「なんだこの気配?」

 

人か亜人かわかんない気配が出てきた。突然だな〜、場所…背後か

 

「サージャ、背後に人の気配、注意して」

 

俺はサージャに小声でそう言い背後の気配に気をつける。

 

「仕掛けてくるな」

 

背後の気配は俺に向けて攻撃を仕掛ける。

 

「何者だお前?」

 

俺は振り向き咄嗟に刀を白刃取りする。

 

「…東 椿」

 

東?東って言ったのか?

 

俺に攻撃を仕掛けてきたのは女の子だった、歳はサージャより3、4歳年上だろう。黒髪黒目の美少女だった。服装はシンプルな和風ドレスであり、上は白、スカートは黒とシンプルな色合いであり、上の方には黄色の紅葉の絵柄が描いてある羽織を着ていた。

 

「まず、落ち着いてくれ、俺たちは敵じゃない」

 

俺は東 椿にそう言う。

 

「わかった…」

 

東 椿は刀を鞘に収める。

 

「それで椿はどうしてこの監獄に?」

 

俺は椿に質問する。東 椿…東家についての情報は今のところこの国を出た俺には無いから分からない。

 

「美味しい、食べ物」

 

…はっ?言葉が足らないから意味が分からない???

 

「師匠、おそらく美味しい食べ物が落ちていたからそれを拾って言ったらこの監獄に通ずる転移魔法陣に引っかかったと言いたいんだと思います。」

 

えっ?そうなの?サージャにはこの子の言ってる意味が分かるのか…なんだろう。女の子同士にしか分からない繋がりでもあるのかな?

 

「それで、君たちは?」

 

自己紹介がまだだった。

 

「俺はフォックス、見た通り背は低いが長い年月を生きている妖狐族だ、でこっちは…」

 

「サージャです、見た目を変える魔法を使っていますが魔族です。よろしくお願いします!」

 

俺たちは自己紹介をし終える。すると椿は少し驚いた顔になる。表情読みづらい。

 

「妖狐族?私と同じ」

 

「同じ?たしかに椿は亜人と人間両方の気配がする。ハーフだからだろう?」

 

妖狐族と東家の関係性は亜人と人間の共生を意味する物であり、その証として代々東家には人間と亜人のハーフ…すなわち半妖狐族の者が存在する。そして東家に婿か嫁に行く者は代々キュウビ様のお力を授かりし者…あれ?これって

 

「フォックスは私の婚約者?」

 

「「えぇぇぇぇ!」」

 

俺とサージャは向かい合いお互い叫ぶのだった。

 

一方その頃ガレス達は…

 

「フォックスー!サージャ!何処だ!」

 

ガレス達は行方知らずとなったフォックスとサージャを探していた。

 

「メアリー、フォックスさんとサージャの魔力は追えるかい?」

 

「無理だよ〜、フォックスとサージャの魔力は強大だけどこの森の範囲にいないんだったら何処か遠くに…」

 

「クソッ」

 

ガレス達は珍しく焦っていた、大事な仲間が何処かへ転移させられせしまったからだ。

 

「なら1度森から出て捜索を…」

 

ガレスの一言にシリウスは…

 

「無茶だ!ただでさえ俺たちは異国の民なんだぞ?下手に動き回ればこの国の警備隊なんかに見つかって最悪死罪だ!」

 

「だったらどうするんだよ!シリウス、仲間が心配じゃねぇのか?」

 

ガレスは珍しくキレていた、誰よりも仲間想いなガレスは2人の安否も心配していたのだ。

 

「だから!ガレス、フォックスさんとサージャなら大丈夫なはずだ、フォックスさんは強い、それに完全回復を使えるサージャもいるから致命傷を負っても回復はできる。」

 

「だけどよ!」

 

ガレスが何かを言い出す前にメアリーがなにかに気付く。

 

「何…この魔力」

 

森の奥から膨大な魔力の持ち主が近づいてきていた。

 

「なんだよこれ、魔力を感じないオレでも分かる」

 

膨大な魔力の持ち主が姿を表す。

 

「ほぅ、この森に人間の気配が何人かすると思ったが、なるほど異国の民か。」

 

あまりの膨大な魔力にガレス達は固まる。

 

「あ、貴方は一体何者ですか?」

 

シリウスが質問する。

 

「ふむ?儂か、儂の名は九華(キュウカ)見ての通り妖狐族じゃ」

 

その人物…九華は獣化を解き人の姿をとる。その容姿は美しくガレスは目移りしていた。

 

「それで九華さんはその…フォックスさんとはどのような関係で?」

 

シリウスは九華に質問する。同じ妖狐族ならフォックスの事を知っていると思っての事だろう。

 

「フォックス〜?誰じゃそいつは儂はそいつの事を知らんぞ?」

 

「えっ?でも里に戻れば仮面は直せるって…」

 

何処かすれ違いな事にお互い気付く。

 

「?どういうことじゃ仮面?これの事か?」

 

九華は懐からフォックスと同じ仮面を取り出す。

 

「それです。」

 

九華は少し考え

 

「そのフォックスというのは背は低めで仮面を外せばめっちゃくちゃ可愛い白髪の髪を持っている子か?」

 

「そうです!」

 

九華はため息をつき

 

「あの子はホントダメな子じゃのぅ」

 

シリウス達は頭に?を浮かばす。

 

「それってどういうこと?」

 

アンナは不思議そうな顔で九華に聞く。

 

「あの子は外の世界ではフォックスと名乗っておるのじゃろう?」

 

ガレス達はお互いの顔を見合い頷く

 

「フォックスという名は偽名じゃな、あの子が外に出た後暗殺者になったと聞いたがフォックスという名はその時本名を漏らさないように考えたようなものか…」

 

「ということはフォックスさんの本名は別にあると?」

 

シリウスの質問に九華は答える。

 

「そうじゃな、大体フォックスという名前を普通付けると思うか?」

 

全員顔を横に振る。

 

「そうじゃろう?だと言うのにあの子ときたら本名は隠すは顔は隠すわで大変じゃな。」

 

「それで、九華さんはそのフォックスさんを探しにここへ?」

 

九華は首を縦に振る。

 

「そうじゃな、あの子の仮面が壊れたということで直そうと思ってのぅそれとあの子の名前を教えておこうかのぅ」

 

「えっ?名前ですか?」

 

突然の事に全員びっくりする。フォックスの本名を知ってしまえばフォックスと呼べなくなるのかと。

 

「心配せずともお主たちはそのままの名前で呼べばいい、これはあくまで儂の独り言じゃ…」

 

全員が唾を飲み込む。

 

「リアン、それがあの子の本名じゃ…」

 

第7話ENーーーーーー

 

 

135年後

 

日ノ国 東北上皇城跡地の近くの池で釣りをしているあるお爺さんがいた。

 

「ふむ、今日も大量じゃ!」

 

このお爺さんはどうやら釣りが趣味らしく週に2回来ては大量の魚を釣っていくベテランでもある。そのお爺さんの背後にある人物が立っていた。

 

「久しぶりだな、釣り小僧」

 

狐の仮面を付けているこの人物はお爺さんに向かってそう言ってきた。この少年?よりもお爺さんの方が歳上のはずなのに、何故かその少年には貫禄が出ていた。

 

「お久しぶりですね、フォックス様。しばらくこの国に帰って来なかったんですね。してこの国になにか用ですか?」

 

フォックスと言われた少年はため息をつきつつこう言う。

 

オロチ(・・・)の封印が解きかかっていたからまた同じ魔法で封印を上書きしようかと。」

 

お爺さんは理解したかのような顔を見せる。

 

「オロチの封印ですか…フォックス様でも完全に倒すのは困難で?」

 

その少年は首を横に振る

 

「完全に倒すのは今は可能だ、だがあいつは多くの人を殺めただから永遠にその罪を償わせる。封印という形で…」

 

お爺さんは納得の笑みを浮かべていた。

 

「わかりました、フォックス様はやはり初めてあった時からお変わりない、今でこそ笑わなくなってしまわれましたがいつかまた笑う時がくるでしょう。椿様から聞いたあの事件の生き残りの貴方なら…」

 

「そういうのあまり言わない方がいいぞ、それに俺だってまたアイツらと冒険がしたいと思っているのだからな。だが今の俺に仲間は必要ない…」

 

お爺さんは何故か悲しい顔をしていた。

 

「じゃあな釣り小僧、お前ならまだまだ長生きしそうだ。」

 

仮面の少年はお爺さんの頭を優しく撫でてどこかへ去ってしまう。

 

「フォックス様…貴方があの時儂を助けてくださったから今の儂がいるんですぞ、なればこそ儂も現将軍として頑張っていきますぞ!」

 

お爺さんは覚悟を決めた目をして城下町の方へ帰って行くのであった。

 

ー某ギルドー

 

「これか、100人以上を鍛えて欲しいと依頼してきたのは、依頼者の名前はツヴァイ…、そして要求の教育官はSランク冒険者3名ほど、そしてこの依頼を受けたのがAランク冒険者で悪名高い奴らか。」

 

フォックスは依頼場所へ赴き依頼者と依頼者が連れてくるであろう者達を待つことに…

 

「お前らもいい加減詐欺まがいなことはするなよ。って聞いてないか。」

 

フォックスはそのAランク冒険者の3名を叩きのめして椅子代わりにして座っていた。

 

「さてエクレシオン帝国に刃向かっているレジスタンスはどんなものか、場合によっては諦めさせ叩きのめす。覚悟が無いやつは死ぬまでだ、仲間を失う前に諦めさせるのは当たり前、俺の二の舞にはさせない…」

 

フォックスはそう自分に言い聞かせ、レジスタンスの者達を待ち続けるのであった…これはいつか訪れるであろう未来の出来事…

 

第7話END

 

次回「第8話 九華の修行/無限監獄脱獄」 お楽しみに!

 




さて、大分遅れましたが書き終わりました、遂に九華さんが出てきましたね?そしてフォックスさん、貴方それ偽名だったんですね。リアンという名はフランス語で繋がりや縁だと言う意味だそうです。いいですね繋がりはそして今回から日ノ国編に入ったということでかなりの話数になりそうなのでワクワクです。次回は2つの視点に分かれて書いていきたいと思います。ぜひお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。