超次元機動 ガンダムEXA -デーア・ティア・ドロップ-   作:恋夏

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ガンダム作品の一つ「ガンダムEXA」と、ゲーム作品「超次元ゲイム ネプテューヌ」のクロスオーバー作品を思案してみました。

筆者独自の解釈や強引な設定が存在します。
オリジナル要素、勝手な設定が苦手な方は、
ここで閲覧をおやめくださいますようお願い申し上げます。

なお、ガンダムEXAは最終決戦後、ネプテューヌは神次元V トゥルーエンド後の設定で進めていますので、どちらの作品も知っている、見ている、好きだという方におすすめします。


出会いは蒼い空から...あれ、曇ってた?

 

「...セシア」

「はい、何でしょうか」

 

緊張感の抜けたコクピットの中で、俺は溜息を吐いた。

あのイクスとの決戦後、それぞれの進化の最大力を発揮するために、俺のエクストリームガンダムは複座式に変更された。

故に、この状況で独りではないという事実に感謝したい。

 

もう一人のパイロットに、

自分が正常かそうでないかを問う事が出来るからだ。

 

後部座席に座っているのでセシアの顔色は伺えないが、

恐らく俺と同じような表情をしているだろう。

明らかに、返事の声色がいつもと違っていた。

 

「俺達って、さっきまでC.E.の世界にいたよね?」

「はい。ゼノン形態で、叢雲劾との戦闘を行なっていました」

 

そうだ。

コーディネーターの能力を見極め、自身の力になればと

学ぶために叢雲劾との戦闘していたはずだ。

 

GAデータはコズミックイラ...SEEDの世界。

森林での激しいバトルだった。

 

劾の駆るブルーフレームの攻撃を躱し、エクストリームガンダムの格闘形態「ゼノン」の必殺武装“シャイニングバンカー”を叩き込んだはずだった。

 

それがなぜ。こんなのどかな世界に?

 

ウインドウからは、曇り空に緑が広がる大地、

広大な海の向こう側には、紫色の大地...。...紫?

 

エクストリームも、ゼノン形態から

最初のノーマルへと戻っていた。

 

「ここはどこだろうか?」

「わ...わかりません...。先程から、コンピュータにデータの照合を問い合せてはいるのですが、応答がないんです」

 

「応答がないだって?」

「はい...ハロは起動しているので、

機能が停止しているわけではないはずですけど...」

 

管理コンピューター。

Gダイバーの行動、世界の構築、収集したデータの解析、

そしてGAデータの管理を一切担っている機関。

データベースの豊富さは半端ではないはず...。

 

(フォンスパークはもういない...。ハナヨも共に消えた...。セキュリティの強化されたコンピュータへの侵入は不可能だ。)

 

「...そう言えば世界にダイブした時に、

少し機体が揺れたような」

 

「えっと...ちょっと待ってくださいね」

セシアの調べものが終わるまで、

空中に浮いたままエクストリームを固定させた。

 

ちょっと待てよ。別世界から異質な存在が突然現れたんだ...。

この世界の防衛戦力は何かしらの調査に向かってくるはず。

 

「セシア、姿を隠していた方がいいと思うんだけど」

 

「あ、そうですね。これではいつ襲われるかわかりませんよね。

では、C.E.世界から学んだミラージュコロイドを

応用した技術を試してみましょう、これです」

 

「...霧隠れ?」

 

操縦桿上方に提示されたデータを一瞥すると、そこには機体の色を景色と同化させ、姿をくらませる技術が載せられていた。

 

...下に小さく、霧隠れの術と書かれている。

 

「はい。この能力なら機体だけでなく、

武装を隠すことだって可能ですよ。

...っと、私はもう少し調べてみますので、お願いしますね」

 

「わかったよ」

 

言われたとおりにデータを展開させ、プログラムを起動させると、視界がクリアになりみやすくなった。

恐らく外からはこの機体を認識出来なくなったのだろう。

 

「おぉ...。GN粒子を使って機体を隠したエクシアのようだ」

「流石です。」

 

 

...静かだ。

コクピットの中では音はほとんど聞こえてこない。

敵の放つ殺気や、ニュータイプの意思は伝わるものの、風の音や鳥の鳴き声などは一切聞こえてこないから、少し寂しく感じる。

 

もちろん戦闘中はそんな些細なことを考える暇もないが。

 

電子音とセシアの独り事が聞こえてくるだけの空間が、

数時間ほど聞こえただろうか。

そろそろ声をかけようかと迷っていた時に、

ついにセシアが高揚した気持ちそのままに声をあげた。

 

「分かりました!」

「えっと...、取りあえずここがどこの世界なのかと、

置かれている状況についてわかったことを頼む」

 

自分なりに今伝えて欲しいことを纏めておいて正解だった。

セシアのナビで、的確に情報を知る事ができる。

 

「はい。えーと、取り敢えずこの世界は、少なくとも私達の知っているGAデータのどれにも当てはまりません。

どこか別次元のような...。

多分、ダイブの揺れと関係しているようです」

 

「えーと...つまり、GAデータへのダイブ中に、

何らかの干渉や事故で、次元の壁を越えてしまったと...」

 

なるほど。思ったより自体が深刻だということは分かった。

 

「理解が早くて助かります。パラレルワールドのようなものですね...。原因が分からないままなので調査を始めましょう」

 

「...そうだね。それじゃあとりあえず探索してみようか」

 

霧隠れの術は、その性質上から長時間の機動を隠すことはできない事が今回の起動で分かった。素早く接近し不意を突く目的で使用する為、行動を起こすには解除せざるを得ないな。

 

「紫の大地とは...珍しいにもほどがある気がするんだけど」

 

ついため息が出てしまう。自分にとって不思議な世界は、精神状態をおかしくしてしまうとよく聞くが...。気をつけておこう。

 

「私達の常識は通用しません。

何が起きても不思議じゃないですよ」

 

「たくましいな、セシアは」

 

「えへへ」

 

小さく笑うパートナーとも呼ぶべき存在に苦笑しながら、

目先にある大地へと向かった。

曇り空が重い空気を映し出している。

 

機体はオールグリーン、万全の状態だ。

こいつが唯一の頼みなので、何としても撃墜させるわけには行かない。そう思うと、操縦桿を握る両手に汗がにじみ出た。

 

「れ、レオス...あまり緊張しないでくださいね?」

「うん。ありがとうセシア」

 

顔色が表に出ていたか。

心配されることに喜びを感じる一方で情けなく思う。

 

 

「ついたぞ...海岸だ。プラネテューヌ...?

言語は共通なのか?」

 

「調べてみます。...共通言語を使用しています、看板代わりにディスプレイ...、私達の世界でいう先進国のようですね」

 

つまりこの大地にはある程度の大きい国家が成り立っていて、

それなりの国民が住んでいる、おまけに文明も高度...か。

 

「セシア、降りよう。危険だと思うけど...、

いきなり攻撃してこない限りは話を聞けるかもしれない」

 

「言うと思いました。霧隠れを起動して、

海岸に隠してから行動しましょう」

 

セシアの言う通りに海岸の端に肩膝をつかせて、屈んだ状態で機体を固定すると、「霧隠れの術」を作動させた。

エクストリームのエネルギーはデータ量なので、無限と言っていい。修復不可レベルのダメージを負わない限りは大丈夫だろう。

 

万が一見つかった場合を考えるとゾッとするが、

もし奪われたとしてもこっちにはダイブ機能がある。

というか常識も違うはずだから扱えないはずだ。

 

「...森だな」

「ですね...歩くのも一苦労しそうです。

この先に街があるらしいのですが」

 

「わかった。まずは街を目指して進もうか」

 

俺の問いかけに頷くと、

二人で慎重になりながらも森の中を踏み勧めた。

 

湿った空気かと思いきや、時たま吹く風が心地よい。

曇り空は気分が優れないが文句も言ってられんだろう。

 

パキっと、時に小枝を踏み鳴らしながら、

順調に歩いて数時間がたった頃...。

 

「グガァァァァ!!」

 

「「!?」」

 

何かの、声がした。

森の中心くらいまで来たあたりだろうか?突然茂みの方から、

何か、生き物の鳴き声のようなものが劈くように響いてきた。

 

「セシア!?」

「...何かが、います...。」

 

セシアにも聞こえていたようだ。

片腕を胸の前で留め、不安そうに茂みを見つめていた。

 

オオカミ...にしては、声量が違いすぎる。

遠吠えでも強い咆哮にはならないはずだ。

 

腰の拳銃を思わず手にした。

Gダイバーの標準装備の一つ。

 

構えたまま、様子を見に行こうか迷って数分が経った。

その時だ、辺りに散るように放たれていた

殺気とも思える強い気配が、パタリと消えた。

 

「なんだ...?」

「音が...いえ、気配が消えました...ね」

 

「今のは一体...」

 

銃を腰にしまうと、何者かが居たであろうエリアを覗き込みに小走りでかけた。勿論、付いてこようとするセシアを制止して。

 

茂みの前に立つと、草木を分けて

中の様子を見ようと覗き込んだ。

 

中はちょっとした空洞になっていて、走り回れるくらいの大きさだった。そこには、先程の咆哮の主である大きい生き物の姿と、

武器を装備している人間がいた。

 

女性だ。...美しい。羽生えてないか?

そして、その人物の背後に横たわる生き物を見て恐怖を覚えた。

 

ああいう生き物を俗に怪物と呼ぶのだろうか。

初めて目の当たりにした光景に、背筋を冷たいものが走る。

 

「レオスー、何があったんですか?」

「セ、セシア!来ちゃダメだ!」

 

あまりの緊張に、セシアが小走りで

こちらへ向かって来たことに気づかなかった。

 

もう遅い、俺と同じ光景を目にして、

小さく悲鳴をあげてしまった。

 

 

「...クエスト完了ね。全く、こんな辺境までモンスターが現れるようになったなんて...。近頃の異変のせいかしら? ...。誰?」

 

「...」

 

どうやらこちらの存在に気づいたようだ。

 

「怪物...モンスター...うーん...」

「セシア!?」

 

女性が近づいてくるのと同時に、セシアが倒れた。

ホロアクターでも、サポート用でも、人間の心を、

しかも女の子の心を持っているんだ。不思議じゃないけど。

 

この状況は、著しくない...

 

長く三つ編みのお下げで紫色の髪。

青色の瞳には不思議な模様。アイメイクだろうか。

インナースーツに体の周りについている機械。

そして、手に持つ巨大な剣。

 

何もかもが怪しい。何なんだこの人は。

端正な顔立ちで綺麗な人だけど、謎が多過ぎた。

近づかれ、無意識に二歩下がってしまった。

 

 

「あなたは...?誰、見かけない顔ね」

 

「あの、すべてお話します。

...セシアを、この子を助けてください」

 

「...わかった。ちょうど帰る所だったし、運ぶわ。ついてきて」

 

「と...っ飛んだ...!?」

 

思わず叫んでしまった。

やはり背中についている機械は羽...?

 

「どうしたの?ほら、早くついてきて」

 

「は、はい!」

 

それがさも当然だと言わんばかりに、

さっさと上空を富んでいってしまった。

 

この世界の技術は、

俺達の知らないレベルにまで高水準なのだろうか。

近未来に迷い込んでしまったのだろうか。

 

...顔を横に振って、考えを停止した。

今はセシアの安全だ。機能がショートしたようだから、

どこか落ち着けるところで再起動をかけてみるしかない。

 

イクスとの決戦前に、晴れて恋人となった時から、

セシアに触れるのを戸惑ってしまう。

ホログラムには触れられない。気持ちだけしか伝えられない。

 

そんな固定観念が自分の中で強く主張したせいか、事故で一緒にダイブしてしまった時の高揚は今までの比じゃなかった。

 

倒れて気絶している...ように見えるセシアをお姫様の扱いで抱えたまま、走って空を飛ぶ女性に追いつこうとする。

 

「あの!まだお名前を伺っていませんでした!

俺はレオス・アロイ、Gダイバーです!」

 

「本当に聞いた事のない職業に名前ね。私はパープルハート...いえ、ネプテューヌ。ここ、プラネテューヌの女神よ」

 

「め...女神?...えっと...神様!?」

 

すべてお話しなくてはいけないのは、こちらも同じね...

 

そうつぶやくネプテューヌさんに苦笑して、

先を目指して走った。結構しんどい。

 

 

第一話 了

 




如何でしたでしょうか?
下手な文章で伝わりにくいかもしれませんが、

頑張って連載を進めていきたいと思います、
よろしくお願いします。

申し訳ないのですが、ものすごく更新が遅いです。
忘れない程度に気長に待っていただけたらと思います。
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