超次元機動 ガンダムEXA -デーア・ティア・ドロップ- 作:恋夏
うまくまとまるか不安になってきましたw
「Gの記録 1」
『それは第二期フタマル号、C.E.世界にダイブした時だ。
ダイブ成功を確認し、叢雲劾と戦闘していたとき、
不思議なことが起こった。なんと、別次元へ移動してしまった。
何故かわからないけれど、事故かなにかでたどり着いた
その世界は、とにかく不思議な事がいっぱいだった。
空飛ぶ人間、でかい建造物にデータの飛び交う首都、
空中浮遊に道のない道と、凄い技術で溢れていた。
次はどんな不思議に出会えるのかと思うと、
ネプテューヌさん達に同行するのが楽しみだ。』
「レオス...何を書いているんですか?」
「セシア。おはよう、早いな」
「私は眠ることがないですし」
「そうだったな。...この世界の記録を書いておこうと思ってさ」
「記録、ですか」
そう。次元を超えてダイブしてしまったこの不思議な世界を、
俺達は「超次元の世界」と呼ぶことにした。
ここは女神という存在が国を治め、国民一人一人がゲームを作りゲームで遊び、ゲームで働くというとんでもない世界だった。
世界に存在する四つの国が、それぞれの女神の信仰を謳い、
人々の信仰心[シェア]を奪い合って暮らしている。
俺は...シュミレーター以外のゲームを手にしたことがない。
事故の当日、その国を治めている女神に偶然会えた俺達は、
女神の信仰を布教する教会に案内された。
女神ネプテューヌさん、
女神の妹で候補生のネプギアさん、
教祖イストワールさん、
アイエフさんにコンパさん。
教会を行き来する沢山の人に暖かい歓迎をされた俺たちは、
その当日に起きた状況と自分たちの人生を話し尽くした。
見捨てるような人達には見えなかったからだ。
俺の事、Gダイバーの事、GAデータや世界の事、
セシアの事、コンピュータの事、エクストリームの事、
たくさん話した。それこそ、夜になるまで盛り上がった。
一番に驚いたのはネプテューヌさんで、
一番に嬉しそうに聞いてくれたのがネプギアさん。
一番困っていたように見えたのがイストワールさんで、
呆れたように聞いてくれたのがアイエフさん、
そして終始楽しそうに参加していたのがコンパさんだった。
海岸に眠らせておいたエクストリームは、
ネプギアさんとアイエフさんに見守られながら
教会奥の倉庫(物置)に収納させてもらい、
当日から2日が経過した今は、
教会の空いた部屋に住まわせてもらっている状況だ。
この世界での職業は、95%がゲーム関係によるものなので
お手伝いする事ができない。今は、残り5%の仕事を手伝わせてもらい、なんとか食っていけている。
その仕事が...化物退治と、世界に散らばるアイテム集めという。
この世界には、まず俺達の知っている世界には存在しないものが沢山いた。モンスターと呼ばれる生き物たちだ。
暴走した機械だとか、勝手に意思を持った自然物だとか、
元からそこに住んでいる巨大な動物だとか。
人間にとって悪いことや悪戯をするモンスター達を、
依頼として倒し、報酬をもらう。そんなお仕事だった。
女神達が率先して行っている仕事の一つでもある。
時に象徴となり、時に国の事を考え、時に戦力になる。
女神というものは大変らしい。会ってから間もないのに、
ネプテューヌさんは気さくに俺に愚痴を吐いていた。
話がずれたな。
そして今は3日目の朝。
最初よりかは余裕ができてきたので、
世界についての記録を残しておこうと思ったわけだ。
俺のノートを覗き込んで、相棒は苦い表情を浮かべていた。
「な、何かな?セシア」
「あの...この内容、少し幼稚な気がするんですけど」
セシアに言われ、自分で書いたノートを見直した。
...別にどこも子供っぽくないし、おかしくない。
「そうかな?普通だと思うんだけど」
小さく笑いながらそう返すと、少し呆れ気味で、
直すべき点を点々と指摘してきた。
...なるほど、確かに分かり易い。
何度かの修正を終え、見違えたノートを見直してみると、
最初に俺が書いた記録は「記録」というよりも、
「日記」だということに気付かされた。
『第二期フタマル号、C.E.世界へのダイブ確認。
叢雲劾との戦闘の途中、何らかの事故のせいで、
不思議な世界へと転送されて2日が立った。
俗に言うパラレルワールドの類で、別次元の世界らしい。
ダイブ当日、その世界での調査の途中、大きな国を治める、
自身を女神と名乗る存在と出会った。とにかく不思議な存在だ。
各部に装飾された武具、それらは空に浮かんでた。
...存在自身も空を飛んでいた。
ある意味での人類進化は成し遂げられていると思う、
自力で空を飛ぶことは、何世紀にもわたる人類の夢だから。
そしてさらに驚くべき事実は、その存在は「変身」した。
エクストリームの進化の時に似ている動作だった。
呆気に取られる俺を尻目に、
その存在は...その少女は笑っていた。
まるで、今の動作が出来て当たり前のように。
この世界では、俺もセシアも驚くことばかりだ。
最初に訪れた紫の大地「プラネテューヌ」の他に、
この世界には三つの国があるという。
今起きている問題が片付いたら、ゆっくりと旅行してみたい。
ジュピターXに帰れるのは、いつになるだろうか。』
「なるほど...事実を淡々と述べて、纏めるといいんだね」
「はい、感情が入るとどうしても子供っぽくなりますから」
記録を書き終えると、集合に頃合のいい時間になっていた。
身だしなみは起きた時点で整えている。
後は軽い装備を携えて、持たされたNギアを手にした。
連絡手段だ。俺とセシア、教会の皆が共通で持っている。
「そろそろ時間になるし、行こうか」
「はい!」
帽子を被り直していたセシアに声をかけると、
元気良く返してくる。うん、今日も頑張ろう。
「来ましたね」
教会の講堂に出ると、教壇の前で
女神姉妹とイストワールさんが迎えてくれた。
何か用事だろうか。
「おはようございます、レオスさん、セシアさん」
「「「おはようございます」」」
「おはよー! 」
言わずもがな、一際大きい声で小さく挨拶したのが
この国の女神、ネプテューヌさんだ。
あの日、初めてたどり着いたこの地で、俺達が初めて出会ったモンスターを、一手間で片付けたあの姿は、彼女が変身し、女神になった姿だった。人はパープルハート様と呼ぶ。
余談だが、候補生であるネプギアさんも、女神化の力を持っている。見れば見るほど、不思議な存在だった。
パープルハート様の言動は凛々しく美しさを感じさせるが、
対するネプテューヌさんは子供のような人だ。
話しかけやすく、接しやすい。世界内での人との関わりを戸惑うセシアも、ネプテューヌさんの雰囲気には敵わないようだった。
「あの...それで今日はどうしたんですか?
アイエフさんの姿が見えませんが」
俺とネプテューヌさん、アイエフさんの三人でクエストを。
ネプギアさんとイストワールさん、コンパさんの三人が裁可の仕事をする役割に決定していた。
「今日は違います。特別休暇と言うことで、
お二人さんの洋服を見繕うという内容になってます」
イストワールさんがそう切り出した。
「はい。ついでにこのプラネテューヌ全域も案内しますよ」
「革新を目指して進む元気な国だから、
レオス達もぜーったい気に入るからね!」
「は、はい...」
「えと...、いいんですか?」
「いいのー、同じ服着ててもつまんないでしょ?」
イストワールさんの言葉から繋げられるように話が進み、
俺達は首都の方に買物に行くことになった。
教会を出るとすぐに高層ビルや不思議な建物が伺える。プラネテューヌの中心部に位置する首都。プラネタワーなどの代表的な建造物が立ち並ぶ、賑やかな街だ。
ゲームセンターやショップも多く建設されている。
そして空中に浮かぶ歩く歩道は、いつ見ても不思議だ。
「えと...」
「どうしました?」
怪訝そうにネプギアさんが声をかけてくる。
苦笑いを浮かべながら、考えたけど。
そういえば俺たちはお金を持ってない...。
そもそもお金と言う概念が、
このゲイムギョウ界という世界にあるのだろうか。
いや、ゲームを売るという職業があるんだから、
お金に値する存在はある...か。
「俺達ってお金持ってないんだけど...」
不安を交えながらそう切り出すと、「何だそんなこと?」と思わせるような笑顔で、ネプギアさんの代わりにネプテューヌさんが答えてくれた。
「平気平気!教会から資金もらってるから!」
「え、そんなの悪いです!せめて自分の分は働かせて...」
律儀なセシアらしい主張だけど、ネプテューヌさんは一蹴した。
「いーの、レオスとセシア、お近づきの印なんだから!」
「ネプテューヌさん...」
「それと!そのさん付け、くすぐったいからやめてね!」
「私は、お姉ちゃんが女神らしくなって嬉しいけど...」
「だめー!私が私でなくなりそうだよ!キャラの危機だよ!」
「んー、分かりました。それじゃあ私のことも、ネプギアって呼んでください」
「...わかった。これからもよろしく、ネプテューヌ、ネプギア」
「宜しくお願いしますね♪」
青く広い空の下で、俺たちの新しい関係が始まった。
これは、“友達”というものなのだろうか
「あ、でも。今日のお支払いの分は、クエストでお返しします」
しっかりと笑顔を浮かべる辺り、セシアは逞しい。
「レオスが」
「俺!?」
「冗談です、二人で行きましょう」
「そ、そうだな...」
俺たちの世界、GAデータを管理しているジュピターXという拠点では、セシアはホログラムという存在だった。故に服装も自在にカスタマイズできたのだが、ダイブ先ではそうはいかない。
楽しそうにガールズトークを広げながら洋服を選んでいる三人を横目に、俺も自分の服を選んでいたら結構時間が進んでいた。
ネプテューヌと仲良く話しながら先を進むセシアに笑みを漏らしながら、賑わうデパートの二階を、ネプギアの横に並んで歩いていく。
...手には荷物を持ちながら。
「あの、重いですよね?
協会の部屋へ転送することもできますけど...」
「いや、いいんだ、ありがとう。
こういうのは男が荷物持ちというのが相場だから」
ネプギアの気遣いに感謝する。
空を見上げると、太陽は真上に来ていた。
「...もうお昼時か」
「うーん、食べてこっか?
1階にフードコードがあるよ」
「お腹すきました。はい、行きましょう」
ネプテューヌとセシアが先行していく。
...馴染んだなぁ。
「レオスー!何してるんですかー!」
「あ、ごめん!今行く!」
クスクスと笑うネプギアに苦笑して、
小走りに後を追った。お昼はハンバーガーだ。
第二話 了
友達とは不思議なものですよね。
いつの間にかなっていて、形にはしにくいもの。
故に双方間でズレが生じやすいので、
しっかり伝えあっていかないと喧嘩になりやすく...
難しいものだと思います(関係ない)