このことについてウィロウ・ボブキャットことういろうさんにインタビューを。
ういろうさんこれについてどう思います?
ういろう ≪……ナァ~ゴ(特別意訳:んなことよりちゃーるよこせ)≫
はい、(参考にならない)インタビューありがとうございます。
インタビューのお礼としてこちら、ういろうこと霊樹獣ウィロウ・ボブキャットのイメージ画像をお送りいたします。
【挿絵表示】
個人的には柳色だからもう少し青緑色を強くすればよかったと思った。(小並感)
けどAIに上手く指示出来なかった非力な私を許してくれ…。
━祇浄ユウキ視点━
今日の大会で優勝した後、エクストラマッチとして私は急遽黒マスクの店員さんと戦うことになった。
怪しそうな見た目をしてるけど店長やミカド君たちや店の常連からもいつものことと言わんばかりに慣れている様子で、話を詳しく聞いてみるとここでのもう一人のバイトである店員さんとは友達の関係らしい。
そしてこの間、ミカド君から受け取ったカードに宿っていた精霊<戦葬乙女・アリーシャ>は彼のことを見た瞬間、何故か信じられないものを見たと言わんばかりに顔を百面相していた*1。
「そういえばマキヤくん、以前あの人と戦ったことがある感じだったけど強いの?」
「うーん……なんていうかあの人は相手に対してデッキをランダムに変えてくる感じかな。ボクが戦った時は光神殺種とか混ざってた白主体の防御デッキだったけど」
「あたしが戦った時はマキヤと同じ植物戦鬼だったわ」
「弾丸犬でしたね」
みんなの話を聞くと、デッキを変えてくるからいまいち強さが分かりづらい相手かな?
「──いや、あのジェスターはとても強いぞ……!」
そう真剣味を強くこもらせた言葉を断言したのはミカド君だった。
にしてもジェスターって……あ、もしかしてあの店員さんコスプレしてるから
「あー……そういえばミカド君が相手にしてた時は……」
「あれは凄かったわ……」
「まぁ本気で戦いたいと王様の方から言ってましたからね。あの人はそれに応えてただけですし」
え? なになに? どういうこと?
「我があやつと戦った時は霊樹獣というデッキだった。おそらくそれがあやつ本来のデッキのはずだ」
「霊樹獣……」
詳しく話を聞くとLifeではまだ珍しい緑属性のデッキで、ミカド君が戦って分かった戦術としては独自の条件や生贄でコストを軽減し大型クリーチャーを繰り出していくデッキだという。
「戦ってみてわかったが、あやつは文字通りそのデッキに適応し使いこなしている。王としてこんなこと言いたくないが、我の
「うそっ!?」
ミカド君の王金覇者は戦ったことあるからこそ、その強さがわかる。
それを一方的に殴り勝つなんて……。
「ユウキ、とりあえず我から言えるのは一つだけだ。ジェスターは間違いなく強い。どんなデッキでも油断だけはするな……!」
そっか、今回のファイトで霊樹獣のデッキを出してくるとは限らないのか。
「……あ、ユウキちゃんもうそろそろインターバルが終わるよ!」
「え、もうそんな時間!? じゃあみんな、行ってくるね!」
「うむ、いってこい!」
「がんばれ!」
「がんばってくださいお姉様!」
「健闘を祈りますよ」
四人の声援を受け、私はバトルフィールドへと向かう。
フィールドのジャッジエリアには店長がいて、フィールドの反対側では既に黒マスクの店員さんがデッキを手でシャッフルし待っていた。
「遅れてすみません!」
(I)「いえいえ、若者たちの語らいを急かすほど私も狭量ではありませんよ」
「そう言う孝州夫君も十分若者なんだけどね~」
デッキを取り出し、自前のバトルボードにセットする。黒マスクの店員さんも左腕のボードにデッキをセットされ、お互いのボードの自動シャッフルが作動する。
(I)「それと先程のあなた方の会話が少し耳に入ってしまいました。ただ、ご期待に添えられず申し訳ございませんが今回私が使うデッキは霊樹獣ではありません」
あちゃー、流石にそう使ってはこな「ですが……」い?
(I)「今回使用するデッキは、
「……?」
聞き慣れない言葉でよく分かんないけど、要は霊樹獣と同じくらいに強いデッキで来るってことだよね?
(I)「……とはいえ、今回のデッキのフルパワーではこのエクストラマッチの趣向に添えられませんので、多少デチューンしてパワーは落としていますのでご安心を。なるべく頑張って、勝機を見出してみてください」
あれ、なんか舐められてる?
……って言っても私、始めたばっかの初心者だから舐められても仕方ないけど、ちょっとむかつくなぁ。
これでもさっき大会に勝ち残ったんだ、それならぎゃふんと言わせてやるっ!
そうこうしているうちに、お互いファイトの準備は整っていた。
(I)「さて店長、ファイトの宣言をお願いいたします」
「お願いします!」
「おっけー、それでは只今より孝州布君VSユウキちゃんのエクストラマッチを始めるよ。
──レディ、ファイト!! 」
ファイト開始の合図と同時に、お互いメインデッキからカードを5枚引く。
(I)「さてユウキちゃん、一応マリガンもとい手札の引き直しが可能ですがどうします? ただしその場合はマリガンした回数分の枚数をデッキボトムに戻しますのでご注意を」
(I)「また、先攻後攻はそちらのお好きなように選択してください」
「──マリガンは、大丈夫です! それと先攻を貰います!」
(I)「分かりました、こちらもマリガンはありません。それではターンをどうぞ」
私の先攻だ。
「レディ・アップキープ・ドローでメインデッキは先攻なのでスキップしてライフデッキから2枚ドロー!」
手札のメイン5枚、ライフ2枚で始まる。
「手札から色彩をセットして、さらに1コスト<ブレイバー・鋼士>を手札から召喚!」
私が出したのは1/1の能力を持たないブレイバー。
今は弱いけど、仲間がいれば強くなる鋼の戦士だ。
「私はこれでターンエンド!」
(I)「では私のターン。レディ・アップキープ・メインから1枚、ライフから2枚ドローします」
店員さんは自身の手札を一瞥し、カードを手に取る。
(I)「ふむ……色彩をセットし、対応がなければこのまま進めさせていただきます」
(I)「1コスト支払い<幸せの光玉 ラクル>を召喚します。対応はありますか?」
≪幸運を届けるクル~!≫
「えっ!?」
店員さんが出したのは光の玉にヒヨコみたいな顔とカニみたいなハサミの腕に、頭上に赤いボールが浮かんでいる可愛らしいクリーチャーだ。
でもちょっと待って!? その見た目で呼び出すクリーチャー間違ってない!? どちらかというと特撮に出てくる悪の組織の戦闘員とか出してきそうだよね!?
しかも呼び出したクリーチャーもなんか喋ってるし!? *2
ほら審判のセト店長もびっくりしてるよ!? *3
(I)「おやおや、どうしました? なにか不明な事でも?」
「あ、えぇっと……大丈夫です。少し驚いただけです」
(I)「──ああ、ラクルは確かに0/1の驚くほど弱いスタッツですが、プレイヤーに攻撃する時のみパワー+1修正されますので舐めない方がいいですよ? ですがクリーチャー同時のバトルだと一方的にやられてしまいますがね」
いやそっちじゃないよ!?
ああもう、なんか調子狂うなぁ……。
(I)「私はこれでターンエンドです。さぁ、そちらのターンですよ」
「あ、はい。私のターン! メイン、ライフカードをドローするよ!」
引いたカードを手札に加えて、手札全体を見る。
霊樹獣と同じくらい強いデッキと言ってきたけど、最初に弱そうなクリーチャーを出しただけで終わってしまった。
なんだかよくわからないけど手札は悪くないし、攻めるなら今だ!
「色彩をセットして、私は1コストの<ブレイバー・装甲>を召喚!」
呼び出されたのは仲間のブレイバーの
「さらに残った1コストで<ブレイバー・火閃>を召喚!」
続けて呼び出すのはブレイバーに【速攻】を付与する2/1のブレイバーの切り込み隊長!
この効果は自身にも適応される!
「バトル! 火閃と鋼士で攻撃!」
(I)「どちらもブロックはしません、通します」
まずは3点。あっちがダメージで捲れたのは全て基本色彩のカードだ。
正直鋼士は攻撃するか迷ったけど、今は攻め時と思って攻撃することにした。
それに守りなら装甲がいるからそう易々と突破できないはずだ。
「私はこれでターンエンド!」
(I)「ターンを貰います。レディ・アップキープ・そしてメインとライフから1枚ずつドローします」
マスクで表情が見えないからなのか、攻め込まれているはずの店員さんからは焦った感じが見えない。
(I)「色彩をセットし、これで5コスト。まずは3コスト通常魔法<商人アクアのおつかいメモ>を発動します。対応ありますか?」
店員さんが繰り出したのは魔法カード。
発動した瞬間、水で出来た人型のクリーチャーが「ニヒヒッ」と怪しげに笑いながらメモ紙をもって店員さんの山札の上に落とす。
(I)「対応は無さそうですので効果を説明しますね。メインデッキの上から3枚を捲り公開し、それが白または黒の属性のカードであれば全て手札に加えるカードです。ではいきましょう」
そう言って店員さんはメインデッキの上から3枚捲り、公開された。3枚のカードは……。
(I)「白単色が2枚、そして白と青の多色が1枚。よって捲られた3枚全てを手札に加えます」
一気に3枚も手札が補充された!?
こっちは手札3枚に対し、あっちは一気に手札8枚にもなった!
(I)「そして私は2コストで<外魔ア・ウクラ>を召喚します」
≪待て、慌てるな……≫
そして呼び出されたのは右腕が巨大な蛸足となって複数生えてる人型の異形のクリーチャー。
スタッツは1/2と防御寄りだ。
……そうだよ、あんな恰好してたら普通、こういうクリーチャーを呼び出すよね!
ようやくそれっぽいクリーチャーを出して来て少し安心したよ……。
(I)「……? なぜ安心しているのかわかりませんが、ア・ウクラには場にいる限り【速攻】を持つクリーチャーは場に出た時に攻撃できなくする常在効果を持っていますよ」
「ゔえ゛っ!?」
まってそれじゃあ、火閃の効果が意味無くなるじゃん!?
どうにかしようにも今使える色彩は無いし、次のターンに手札にある魔法でダメージ与えて除去しないと。
(I)「何も無ければバトルフェイズへと移行させていただきます。
……ではバトルフェイズ、<幸せの光玉 ラクル>で攻撃!」
≪行くっクルよ~!≫
ラクルで攻撃!? スタッツが0/1しかないクリーチャーを攻撃するなんてどういうこと!?
でもさっき、ラクルはプレイヤーへの攻撃の際はパワーに+1修正されるからダメージは与えられるって言ってた。
けど、私の場にいる
「……だったら私は装甲でブr「おっと、ブロック選択のステップは少々お待ちください」……え?」
(I)「ラクルの攻撃宣言時に手札の<クロノ3 リムズ>の【革変】を宣言します。それではリムズ、お願いしますね」
≪──はーい、行きますよぉ~!≫
店員さんの宣言と同時にフィールドではどこからともなくカタパルトの発射台が出現する。
カウントダウンの開始に、発射台の台座には手裏剣の形をした乗り物に乗ったゆるキャラみたいなクリーチャー、リムズが待機していた。
そしてカウントダウンが0になり、カタパルトからリムズが射出されていく。
それはこちらに、正確に言えば攻撃中のラクルの方へと放たれていった。
後方からの接近に気づいたラクルはハサミの手を振り、そして射出されたリムズの方へと急に方向を変え向かっていった。
≪──革命~!≫ ≪チェンジクル~!≫
パンっと2体のクリーチャーが空中でハイタッチした後、攻撃中だったラクルはカードとなり店員さんの手札へと戻っていく。そして場には手札からチェンジしたクリーチャー<クロノ3 リムズ>が降り立ち、こちらへと突撃してきた。
「クリーチャーが入れ替わった!?」
(I)「これが【革変】です。【革変】の条件を満たすクリーチャーが攻撃する時、攻撃中のクリーチャーと手札の【革変】クリーチャーが攻撃状態を保ったまま入れ替えることが出来るのです」
店員さんの説明に、そしてそんな召喚の仕方があることに私は驚く他無かった。
(I)「これで【革変】の処理は完了し、<クロノ3 リムズ>が攻撃する状態でブロック選択ステップへと進みます。……それと、手札を確認しておいた方がいいですよ?」
そんな一言につられるまま、私は手札のカードを見る。
<献身の証明>コスト1→コスト3
<
「えっ!?」
私の手札の魔法のコストが上がってる!? なんで!?
ボードの不調ってわけじゃな……まさか、あのリムズっていうクリーチャーには相手の魔法コストを増加させる能力があるってこと!?
スタッツは3/3だけど、1コストのクリーチャーの攻撃からこうも変化するなんて……。
って感心してる場合じゃない!
3/3だと装甲でブロックしてもそのまま破壊されるけど……!
「私は<ブレイバー・装甲>でその攻撃をブロッ「申し訳ありませんが、リムズは【飛行】を持ち合わせていますので装甲ではブロックできませんよ」ク……って嘘っ!?」
【飛行】まで持ってるのあれっ!?
じゃあブロックできないじゃん!!
<クロノ3 リムズ> (白)(青)(1)
革醒軍・メロディ団・天使・ドラゴンのクリーチャー
3/3
【革変】……白または青のクリーチャー
【飛行】
このクリーチャーが場にいる時、相手が唱える魔法カードのコストは2増加する
「……通ります」
(I)「では3点のダメージを受けてもらいます」
乗り物に乗ったクリーチャーの体当たりの衝撃が襲い来る。
衝撃と共にライフデッキの上から3枚捲られ、捲られたのは全て基本色彩だ。
ダメージはこれでお互いに互角。けど……、
(I)「私はこれでターンエンドです。ユウキちゃん」
声を掛けられた私は店員さんの方に顔を向ける。
(I)「ファイトはまだ始まったばかりです。このファイトの果てにどのカードを選び取り、どう決着をつけるのか」
(I)「それを決められるのは、他ならぬ私達
そう語りかけてくる当人から、まるで底知れない深淵から覗き込まれている得体の知れなさを感じ取り、I字に輝く紫光はそれを強調しているように思えた。*4
━地柩セト視点━
(孝州布君、
孝州布君の2ターン目が終了した盤面を審判として見ていて、最初に出てきた感想がそれだった。
ダメージはお互い3ずつ受けている。
場にいるクリーチャーの数は孝州布君が2体に対し、ユウキちゃんは3体。
手札のライフカードはお互い1枚ずつだが、メインカードはこの時点でユウキちゃんが3枚に対し、孝州布君が7枚。
全体的な
幸い色彩を使い切っているから次のユウキちゃんのターンで動かれることはないが、次の孝州布君のターンでその豊富な手札から暴れられると手に負えなくなってくる。
というか、孝州布君が大人げなさすぎる。
驚異的なドローに加え、【速攻】と魔法に対する
あれじゃあ魔法で除去するにしても、それだけでコストを多く消耗し思うように動けなくなる。
それと先程のクリーチャーや【革変】という能力も知らないし聞いたことも無い。
ボードやフィールドが反応してるから違法カードじゃないのだけど、どこで手に入れたんだろう?
「手札から<ブレイバー・影刃>を召喚! さらに<ブレイバー・躍動>を召喚する! 影刃含めて2体のブレイバーが場に出たから、影刃の効果で1/1のブレイバー・トークンが2体生成されるよ!
……私はこれでターンエンド!」
(I)「手札2枚から4体のクリーチャー大量展開、お見事です。それにア・ウクラの効果を逆手に取って【速攻】が付与された躍動の強制攻撃を止めるとは、素晴らしい……!」
そんな二人のファイトが行われている中で、店内では一番気になっていることが起きていた。
≪ニヒヒッ、まな板少女VS怪人I字マスクのファイトレートはこちらになるよぉ≫
≪やっぱご主人の方が掛け金多いからレート低いなぁ≫
≪いうておにゃのことのレート差はあんま無くないか?≫
≪今回マスターのデッキパワー抑えてるらしいから、少女にワンチャンって思って賭けてるやつ多いんだろ?≫
≪ごすじんに賭けました≫
≪ワイはまないたちっぱいprprしたいので少女に賭けたで≫
≪↑ロリコンはしまっちゃおうね~≫
≪じゃあ俺は花〇院の魂を賭けるぜ!≫
≪何でもかんでも賭けられる花京〇の魂はおもちゃじゃないんだぞー!≫
≪わるいねキミィ、今回はポイントだから魂は賭けられないんだ、ニヒヒッ≫
≪ポイント制ッ!?≫
≪おーいそこのまな板天使さんよ、あんたはどっちに賭けるんだい?≫
≪誰がまな板よ! ……当然マスターに賭けるわ≫
あれ絶対孝州布君の精霊だよね? 精霊が憑いてるなって思ったけど、こんなにいるとは思わないじゃん!?
なんか孝州布君の後ろで賭博しながら観戦してるし。ここは健全なカードショップ*5なんだけどなぁ……!
しかもユウキちゃんの精霊も賭けに参加しちゃってるよ。
(I)「手札から2コストの瞬間魔法<ヘヴン・コール>を発動! 効果はコスト4以下になるよう手札から白のクリーチャーを好きな数だけ場に出す能力です。対応はありますか?」
「だったら手札から瞬間魔法<献身の証明>! 3コストと場の<ブレイバー・鋼士>を生贄にして発動するよ!」
(I)「ではこちらも連動して<献身の証明>を発動しましょう。1コストと<外魔ア・ウクラ>を生贄にしてコストを確保します。これでそちらの<献身の証明>を打ち消します」
「くぅ……防がれた!」
っていけない、ファイトの方に集中しないと。
彼らは変なことはしてるけど、幸いファイトの邪魔をする感じではなさそうだし放っておくしかない。
にしてもやっぱりあの<クロノ3 リムズ>がユウキちゃんにとって重い妨害となってる。
前のターンで妨害の為に残しておいた3コストを呪文1回、それも本来1コストの呪文を使うだけで動ける色彩を空っぽにしてしまう効果は強烈だ。
(I)「では連動処理が完了し、私は<ヘヴン・コール>の効果を発動! 私の手札にある2コストの<制御の翼士オリティス>、1コストの<幸せの光玉 ラクル>と<樹海の剣士>を場に出します」
≪不正は許さない!≫
≪再び幸運を届けるクル~!≫
≪樹海を守る……!≫
場に出てきた3体のクリーチャー。うち1体は光神殺種ではよく採用されているメジャーなクリーチャーだ。
そしてさっき【革変】で手札に戻ったクリーチャーと、新たに両肩にドリルがついた鎧を纏い、仮面をつけた天使の見慣れないクリーチャーだった。
「展開されちゃった……! (けど、【速攻】を封じるア・ウクラはいなくなった! それにあれだけの展開で手札もかなり減ったし、次のターンから反撃を……!)」
(I)「──さて、これで私の、今回のデッキの
「……えっ?」
孝州布君の発言にユウキちゃんは呆けた声が漏れたけど、僕自身も驚いていた。
勝利のフィニッシャーとなるデッキの切り札は強力だけど、大体は出てくるのが遅いカードだ。
それに今の孝州布君が使えるのは3コストのみ。
けれど3ターン目に、そして3コストで呼び出せる切り札とは一体どういうカードなんだと。
そして孝州布君は、手札から1枚カードを取り出し、公開する。
(I)「──このカードは【共応】の効果を持っており、条件を満たすカードの数だけ1コストずつ軽減できる効果です。ただし、プレイする際は最低でも属性分のコストは払わないといけませんがね」
(I)「そしてこのカードの【共応】の条件は、"自分の場にいるコスト3以下の白のクリーチャー”となります」
「コスト3以下の白のクリーチャーって……っ!」
孝州布君の場を見てユウキちゃんはハッとした顔を浮かべ、気づいたようだ。
今の彼の場には3コストのリムズ、2コストのオリティス、そして1コストのラクルと剣士の合計四体。
リムズだけは青の属性も持っているが、4体全て
(I)「【共応】によってコスト7から4減らし、私はコスト3で<呼応の天霊龍 サザンクロス>を召喚します!」
孝州布君の宣言と共にフィールドの空から何かが急降下し、大地へと着地した。
着地時に砂煙が巻き上げられ、次第に巻き上げられた砂煙が晴れると中から何か巨大な影が見えてきた。
影から姿が露わになると、そこには何本もの剣が背中に整列し翼の形を作りあげ、巨大なハルバードのような槍を携えた金色の龍人がフィールドに佇んでいた。
<呼応の天霊龍 サザンクロス> (白)(白)(5)
天使・ドラゴンのコマンド・クリーチャー
5/7
【共応】……コスト3以下の白のクリーチャー
【飛行】
このカードが場に出た時、自分のコスト3以下の白のクリーチャー1体につきメインデッキからカードを1枚引く
(I)「このカードが、
(I)「<呼応の天霊龍 サザンクロス>の効果を発動します。このカードが場に出た時、コスト3以下の白のクリーチャーの数だけメインデッキからドローします。よって4枚ドローします」
≪──もっと響かせよう!!≫
金色の龍人が手に持った槍を掲げると同時に、孝州布君の場にいる他のクリーチャー達も一斉に自身の手や武器を天に掲げる。
そして彼らの手や武器から光が宿り、その光が孝州布君のメインデッキへと放たれた。
光を受けたデッキは山札の上から4枚が自動で浮かび上がり、孝州布君の手札へと加わっていく。
先程あれだけの消耗をさせた手札を一瞬にして回復され、それを目の当たりにしたユウキちゃんは愕然とした表情しか浮かべてなかった。
(I)「さぁユウキちゃん、これからあなたは(カードゲームの)理不尽を受ける側です。なるべく耐えてくださいね」
口調やプレイ作法はさながら紳士ながらも、プレイングは途轍もなく陰湿な孝州布君の台詞が店内に響き渡った。
・礼也
ライフ:13
手札:メイン6枚、ライフ1枚
場:クリーチャー5体、色彩6枚(使用済み)
墓地:3枚(クリーチャー1、魔法2)
・ユウキ
ライフ:13
手札:メイン1枚、ライフ1枚
場:クリーチャー6体、色彩6枚(使用済み)
墓地:2枚(クリーチャー1、魔法1)
メロディ団の皆さん、出撃準備は私が整えておきました。
──<
おま〇け
・簡単デッキ紹介
"青白サザン”
白主体の小型のメタクリーチャーと【革変】で展開して相手の動きを妨害し、じわじわと追い詰めるメタビートないしクロック・パーミッションとも呼ばれるデッキだゾ。
小型の白クリーチャーを展開したら切り札のサザンでリソースを回復し、更なる切り札で攻めて、どうぞ。
ただし全体火力には弱い。撃たれる前にケリをつけよう!
デッキの元ネタはデュエマの"サザン・ルネッサンス”であり、通称"青白サザン”もこちらが元になってるゾ。
(デッキの弱点として)真久間メガちゃんはすこだけど、メガマグマは絶対裏切りヌルヌル!
・今回のキーワード能力
【革変】_条件を満たしたクリーチャーが攻撃する時、そのクリーチャーと手札の【革変】クリーチャーが入れ替わって場に出てくる能力。
地味に連動タイミングは【革変】後の攻撃時にある為、【革変】宣言時には連動が出来ない。(遊戯王で言うならシンクロ召喚みたいにチェーンブロックを作らない召喚のようなもの)
元ネタはデュエマの【革命チェンジ】
【共応】_条件を満たすカードの数だけプレイするコストが減る。ただし保有する属性以下のコストより下にはならない。
元ネタはデュエマの【シンパシー】