しかし二次創作、何も起きないはずが無く…。
「えーでは、お求めのカードはこれとこれで間違いありませんかね?」
「はい、大丈夫です」
「確認しました。それでは精算の為にこのままレジに向かって下さい。ご精算待ち一人追加で~す」
手袋付けてショーケースからカードをピックし、安物の透明スリーブに入ったカードをお客さんに渡してレジへと誘導していく。
お客さんは並んでるレジの方へ向かい、レジではフッツーが必至こいて精算し客を捌いている。
平穏な日常を過ごしながら今日も今日とてバイトな俺らであった。
つかここ最近客の入りが多くなってきてる気がするし、俺もフッツーも忙しくてメンフクロウみたいにエッホエッホな状態である。
一方、店長は常連客となったユウキちゃんからカードの質問を受けていた。
おいこら店長仕事しろ。仮にもここはあんたの
あ、いま店長のぶりっ子でフッツーにイラッとするぜカウンター*1が溜まった気がした。あの顔は絶対「美人じゃなきゃしばいてるぞこのアマ」って考えてるよ。
でもマジでフッツーはレジの合間にカードリストの入力とか、店のホームページの投稿返信したりしてただのバイトじゃありえん程の仕事量だから、そう思うのも仕方ない。
まーじで忙しい時は「礼也がバイトにいてホント良かった……」と疲労困憊と余裕無い状態で愚痴ってたからな。もし俺がメインでやってる接客や力仕事とかも全てフッツー一人でやる羽目になったら暴発しかねないと言ってたし。
そん時は元気づけも兼てネット上の動画を見つけて興味深く作ってみた油揚げシュークリームを作り、俺ん家で振る舞い一緒に食べて慰労会をおっぱじめた。
後日そのことを聞いた店長がズルいとか言ってたが、働かざる者食うべからずで一蹴してやった。
「バトルです、エモーショナル・ケツァールでダイレクトアタックします」
「くっ、攻撃を防ぐカードはあるがケツァールの効果で打ち消される……我の負けだ」
「グッドゲームです、対戦ありがとうございました」
Lifeしている客で賑わうファイト用のテーブルスペースでは王門ミカド君とウチの妹がファイトして、どうやらハルナが勝ったようだ。
負けちゃったがミカド君も小学生ながら強力なパワー自慢のファイトをするから、ちょっとでも油断すると一気にやられかねないんだよねぇ。
俺がMeeKingのバイトを始めてからだが、ここに客としてハルナを連れてきた時に小学生カルテットとは出会って、ファイトをしてからは仲良くやってくれている。
そしてこの間から通い続けているユウキちゃんともハルナは出会い、ファイトして仲良くなった。学校は違うが同じ中学1年生とのことで、妹に同年代の友達が出来てお兄ちゃんは安心だ。
「これが青春……透き通る世界って奴かぁ……」
まぁ元ネタと違ってチャカでドンパチやるわけじゃないけど、こうして学生が学生らしく楽しんで遊んでるのは実にほっこりするものである。
そう呑気に思いながら仕事しつつ店内の活気を眺めている時だった。
バァンと大きな音を立てながら、店の扉が勢いよく開いた。何だと思い扉の方へと顔を向ける。
「ここがぁ、巷で噂の店かぁ! ああん!」
「へっへっへ、そのようですぜぇアニキィ!」
そこには大柄な男が
半裸に肩パット、そしてモヒカンを決めていた。
世紀末かと言えるコスプレを決めてるのはいいけど、生憎とここには某暗殺拳の使い手はいないんだが。
てかモヒカンの色が赤と青に、数も1つ2つと違っていてゲームの1P2Pキャラかよ。
店長が慌てながらも対応に向かうけど、目もくれずにずかずかと店内に入ってきたよあのチンピラども。
あ、フッツーがあいつらが目線を盗んでレジテーブル下の警備会社への通報スイッチに指掛けてるな。
迷いない通報の構え、俺でなきゃ見逃しちゃうね。
ならこっちはあいつらに引いてる他のお客さんを下がらせて安全を確保するために前に出て動くっと。
はーい危ないんで下がって下がって~。
そうこうしてると
「この店は今日から冥牙グループのものになる!」
何を言ってんすかねあのデブ?
赤モヒカンがそう言って契約書を店長に突き出してきたけど、これやってること強引で悪質な地上げだよね?
冥牙グループね……とりあえず帰ったら父さんに冥牙の株をもし持ってたら全部売っぱらってと言っておくか。
そしてやはり契約書の内容がひどすぎて店長が抗議している。まぁそもそも店長はこの店をどんな金額でも売らないだろうけど。
「そうか、じゃあ──ファイトだ!」
うわきた。
不味いなファイトだと民事不介入になって、警備会社が何の役にも立たなくなる。
ファイト自体は拒否ることは出来るが、そうすればこいつら……というか親玉の冥牙からの嫌がらせが来るだろうしなぁ。
もうさ、ファイト突っぱねてフッツーと協力してこいつら暴力でしばき倒して、終わりでいいんじゃない? (頭蛮族)
あちょ、店長。ファイトするって言うけどアンタデッキ持ってなかったよな!?
おいクソモヒカン、勝手に不戦勝にしようとするな。
「わ、私がやる!」
ユウキちゃん!? ちょおま、勝手にバトルボード展開するんじゃない! 成立したらどうすんだ!
コラ、そこのまな板天使も戦おうとファイティングポーズしない!
「ははは! お前みたいなガキが、オレ様の
ほーん、赤モヒカンは
「負けたら服でも脱いでもらおうか!」
マジかあのモヒカン、ロリコンで猥褻強要とかもう救いようがないよ。
まぁリアルゲス竿役ムーブをした赤モヒカンは、この後フッツーが対応するだろうし大丈夫だろ。
「オイオイアニキィ、流石にそんなガキじゃ満足できねぇでしょうよ。オリャならそうだな~……あの娘なら満足できそうですぜぇ……!」
今度は赤に比べてひょろい体格の青モヒカンがニタニタと嗤いながら辺りを見渡していく。
そしてお目当てが見つかったのか、俺の後ろにいたハルナの方へと指を差す………………は?
「オイオイ、テメェも選んでんのガキじゃねぇか?」
「アニキィ、ガキでもオリャは清楚なのが好みでっせ。それにありゃ、そっちのまな板と違って将来的にエロい体つきになると思うぜぇ」
「誰がまな板だー!」
なんかごちゃごちゃ言ってるけど、関係ない。
俺の大事な妹にそんな下卑た視線を向けた時点で、もう殺すしかなくなっちゃったよ。
「お客様、困ります」
お、フッツー動いた。
つかさっきから店員抜きで勝手にごちゃごちゃと話を進めて何やってんだお前ら~って、思うわけ。
俺も仲間に入れてくれよ~。
「そうだそうだー。ちょうどあんたら二人と俺ら店員二人、数はピッタリじゃないか」
「茂札君!? 孝州布君も!?」
あー店長。心配してくれてるけど大丈夫、僕(ら問題児二人、ただし)最強だから。
「てめぇらガキ共が……やる気か?」
「ヘッヘェ! 泣いて土下座するなら今のうちだぜぇ?」
「鈍いですね? 言語がわからないんです? 自動通訳のAIオペくんにでも普段喋ってるんですか? それでちゃんと発動宣言とか出来ますか?」
「しゃーねぇよ相棒。どうやらこいつらモヒカンによって金! 暴力!
「「──あ”あ”ぁ”ん”!!?」」
おっと、暴力はいけません。
モヒカン達がなんか殴りかかろうとしたけど、その前に俺とフッツーはそいつらに対しボードのついてる左手を掲げたり構えたりして見せた。
「「おい、
憧れのメ蟹ックのこの台詞、一度言ってみたかったんだよなぁ~!
「さてフッツー、俺は妹にキショイ視線を向けた青の方を血祭りにあげたいから赤の方を任せた」
「お、おう。それはいいけど」
おし決まり。さて、使うデッキはそうだ「──へっへっへっ……!!」……なんだ?
「……ガキどもがっ! 大人を舐めるとどうなるか教えてやらぁ!!」
そう言いながら青モヒカンの懐からカードを取り出す。
取り出されるカードを見た瞬間、俺は反射で奴の方へと駆け行った。おいおいマジかよ……!
「闇よ、覆いやがれ!!」
まさか白昼堂々と闇のカードを使うとは思わねぇよ!?
てめぇら!
──<
おま○け
モヒカンブラザーズ:原作では赤モヒカンのみが地上げに来ていたが、ここの世界線では弟分が生えた。
赤がよく想像しやすい1つのモヒカン、青がウルトラマンゼロみたいな二つのモヒカンが備わっている。
赤モヒカンのイメージ元は、Xでファンアートを出しているヨン氏の切り光の格ゲー風エイプリルフールネタ絵に描かれている傭兵ファイターがイメージとなっている。
青モヒカンはヒョロだがガリガリでなく、赤モヒカン程ではないががっしりしてる。