文書種別:日本国警察東京管区 捜査一課 記録文書
状態:署内観閲可能
文書番号:■■■■■■
作成日:2066年1月22日
担当者:武田力勇(記録責任者 警部) 神崎誠二(記録補佐 警部補)
件名:日比谷宝石店強盗殺人犯変死事件(暫定名称)
〈事件の概要〉
日比谷宝石店強盗殺人事件の捜査による家宅捜索中に事件が発覚した。事件現場は八王子市内のアパート「緑丘邸八王子」304号室。検死により事件発生は20日午前1時~3時ごろだと推定される。被害者は佐久間仁志(29)。その場で死亡が確認された。
なお被害者は1月18日23時ごろに発生した日比谷宝石店強盗事件の犯人であり、自室には強奪した金品1億円相当を保管していた(故に第一発見者はこの事件を捜査していた警察官である)。しかしながらこれらを含む金品・貴重品の類の盗難は確認されておらず、犯人の目的は盗難物の強奪ではないと考えられる。
〈検死〉
佐久間仁志(29) 男性。事件当時無職。
遺体状態:自宅ダイニングキッチンの中央でうつ伏せになり、血を流した状態で発見された。右手に包丁(刃渡り約15センチ)を握っていたものの、被害者の指紋以外に付着物は検出されなかった。
推定死因:頭部の創傷による急性ショック死。
推定死亡時刻:20日2時ごろ
〈周辺状況〉
被害者宅のベランダに通じる窓が半開きになっておりここから犯人が侵入した可能性が高い。ベランダの積雪には足跡が残されており、靴のサイズは28以上の大柄である。しかしながら足跡はその一対しか残されておらず、またベランダへ侵入できそうなルート上には他の痕跡が確認できなかった。
被害者を殺害した凶器は鋭利な刃物であると考えられるが、現品の発見及び推測は出来ていない。
同アパートや付近住民から防犯カメラ・車載カメラ等の提供を受け事件発生の推定時刻を確認しているものの、有力な情報は現時点では皆無である。
〈その他〉
捜査は現在も進行中であるが、現時点でも明らかに異常な点が多く、一層の注力が必要になると思われる。
以上
守屋によるメモ:本事件は後に連続殺人事件「キラー事件」最初の殺人事件に数えられることとなる。これは当時の報告書であるが、この時点では黒塗りにされている箇所が無いことが分かる。やはり上が後になって情報を隠そうとしているのか。キラーの残忍性はこの事件から変わっていない。しかしながらなぜこの事件の捜査が早々に打ち切られたのか疑問が残る。