これは、支配でも服従でもない   作:榊 時雨

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直哉って高専通ってないんですね
ファンブック読んでなくて知りませんでした
高専ifってことで流してください(タグにIFあるし)←


2006年東京・京都姉妹校交流会 団体戦

時間は正午を回り──

交流会 団体戦開始

 

<東京校サイド>

 

「作戦通り、硝子は1年といること。私と美夜で索敵、逐一報告する。美夜は()()()()()が来るまで、なるべく単独で動くな」

「了解です」

 

夏油さんの指令にわたし含め、全員頷いた

 

「分かってんよ、んじゃ散れ!! 勝つぞ!!」

 

悟さんの合図で事前に分けた2つのグループで、二手に分かれた

 


 

<京都校サイド>

 

ウチの先輩方は索敵に長けた後方支援タイプが多いおかげで、速度と攻撃力のある俺と、もう1人シン・陰を使える先輩が単独で動く許可が下りた。

俺からしたら都合がいい、ここで結果を出してさっさと準1級の推薦をもらえる。

呪力の濃い方に向かっていると、ガラケーに着信が入った

 

『禪院!! 2時の方向、40メートル先、3級呪霊!!』

「りょぉ…っかい、や!」

 

──『投射呪法』!! 

 


 

<東京校サイド>

 

「!!」

「美夜? どうかした?」

「索敵用の3級呪霊が祓われた」

 

一瞬だったけど、呪霊との視覚共有が切れる直前…金色の髪が、見えた。

その瞬間、家入さんのガラケーが鳴った

 

「呪霊は見つかったか? 夏油」

『もしもし硝子、君たちの近くにやった準2級呪霊が祓われた。ボス(2級)呪霊がいるかもしれない』

「げっ、了解」

「…七海、灰原 家入さんのこと頼むよ、()()してくる」

「分かりました、気を付けて」

「任せて!! 無理はしないでよ」

「美夜、なんかあったら遠慮せずに五条と夏油(クズども)を呼べよ」

「はぁい、じゃあまた後で!!」

 


 

<京都校サイド>

 

「!? この呪霊…呪符が貼られてへん」

 

交流会用に用意された呪霊じゃなかった、ということだ。

まずい、傑くんの呪霊操術か──? せやったら、俺の位置バレて…

 

『どうかしたのか? 禪院』

「先輩…」

 

「やっぱり3級じゃあ一発で祓っちゃうよね」

「美夜ちゃ───」

 

彼女の背後からの回し蹴りは避けられたが、携帯を落とした。

やられた……こっちの状況を伝える前に連絡手段を絶たれた…!! 

それよりも、なんで美夜ちゃんがここに居るんや。傑くんからの連絡で…いや、やったら傑くん本人が来た方が確実なはず。

まさか美夜ちゃんも呪霊操術を──ッ、んな訳あらへん。それに美夜ちゃん、さっきよりも呪力が……どうなってんねん…!?

 

ああクソ、こんなときでさえ美夜ちゃんの目を見るとどうにも落ち着かへん…目が離せなくなる

 

「そう言えばあんたには、まだ見せたことなかったね」

「あぁ…?」

 

──術式解放 『秩序の支配人(オルド・ドミナ)

 

「”伏せなさい”」

「!!! なっ…!?」

 

身体が、動かへん……というか、ほんまに、目線が低なって…

 

「これは命令です、”伏せなさい”」

「ぅ、あ゙っ」

 

ガクンと身体から力が抜け、自分の視界の低さで本当に自分が彼女の命令に従っているんだと分かった

 

「わたしの術式は平たく言えば『支配』とか『服従』とか、相手を従わせる類いのモノなんだ」

 

──術式の開示…!! 『手の内を知られるリスク』と引き換えに、術式効果を上げる”縛り”……

 

「呪霊相手だったらわたしの方が強ければ条件はそう厳しくないんだけど、感情のある人間が相手だと、相手の『わたしへの好意』が必要になる」

「好意…?」

「そう、親愛でも恋愛でも種類はなんでもいい。わたしの術式が発動すれば、その『好意』も少し増幅する」

 

ほんの少しだけどね、と彼女は付け加えた

 

「で、自分の意のままって訳か」

「…それと、わたしは術式を発動した相手の呪力を吸い上げて使うことができる。

だから今のわたしには、自分の呪力に加えて、あんたの呪力と…悟さんの呪力が流れてる」

「!?」

 

身体どころか呪力も上手く回せへん思たら、そういうことか。それだけの術式……発動条件は本当に『好意』だけなんか?

『好意』の種類も指定されてへんのやったら、美夜ちゃんほどの別嬪さんなら道行く人が少しでも『好意』を持ったら誰にでも術式を発動できてしまう。

いつ、いつや…俺はいつ術式の発動条件を満たされたんや

 

『直哉くん』

 

まさか……

「あれ、気付いた?」

「なるほどな…()()()()()()()()マーキングしとったんか」

「ご明察、さすがだね」

 

せやったら、ずっと…ずっと──俺の、胸の”ざわつき”は、最初から美夜ちゃんの術中だった、っちゅう訳か……

 

 

 

 

 

ああ───屈辱なんかじゃない、初めて感じる感情…

 

「それじゃあ、あんたを放っていくのは団体戦(ゲーム)上よくないし…ちょっとの間だけ気絶してもらうよ」

 

 

あかん、なおさら美夜ちゃんが欲しなった……

 

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