「脱サラ呪術師の七海くんと、僕の親戚の美夜ちゃんでーす!!」
「その言い方やめてください」
「わたしの紹介が雑だなぁ… 続柄だけて」
虎杖くんの呪術師としてのレベルを底上げするために悟さんに呼ばれた、わたしと同期の七海。これから虎杖くんがこなす任務の引率をしてほしい、とのことだ。
それだけなら簡単なように思えるけど、これを教職でもないわたし達にやらせるとは…相変わらずの無茶振りだ
「呪術師って変なやつ多いけど、こいつは会社勤めてただけあってしっかりしてんだよね」
「他の方も、あなたには言われたくないでしょうね」
「あっはは……」
「美夜は男の趣味は悪い割に、僕と同じ五条家の血を引いてるから術式も強力だし、美夜自身も強いよ」
「ちょっっと、男の趣味が悪いってなに!? 失礼な!!」
「…それは少し同感です」
「あー酷い、七海まで!!」
「五条先生と同じってことは、美夜さんも先生と同じ術式…?」
「ううん、わたしはまた別の術式。悟さんの術式は特別だからね」
「そっ、僕みたいな最強じゃないと扱えないってわけ」
「へぇ〜…よろしくお願いしまっす」
「こちらこそよろしくね、虎杖くん」
さては悟さん、自分の術式のこと虎杖くんにあんまり教えてないな…?
「えっと、脱サラってことは……なんで初めから呪術師になんなかったんスか?」
「まずは挨拶でしょう、はじめまして虎杖くん」
「あ、ハイ ハジメマシテ」
「私が高専で学び気付いたことは、呪術師はクソということです」
七海は、長めの溜息を吐いた
「そして一般企業で働き気付いたことは、労働はクソということです」
「そうなの?」
「そうなんだ…」
会社で何があったんだか
「同じクソならより適性のある方を、出戻った理由なんてそんなもんです」
「暗いねー」
「ねー」
七海が戻ってくるって聞いたときは驚いたなぁ…コーヒー噴き出して直哉に怒られたし
「虎杖くん、私と五条さんが同じ考えとは思わないでください。私はこの人を信用しているし信頼している
…でも尊敬はしてません」
「あ゙ぁ゙ん?」
「ぶふっ」
「上のやり口は嫌いですが、私はあくまで規定側です。
それに私は美夜ほど優しくもないので…話が長くなりましたが、要するに私もあなたを術師として認めていない」
「私は何でもいいよ、悟さんに頼まれてるだけだし。虎杖くんが虎杖くんである内は味方でいるし、宿儺が暴れれば対処するまでだからね」
「…宿儺という爆弾を抱えていても己は有用であると、そう示すことに尽力してください」
「……俺が弱くて使えないことなんて、ここ最近いやというほど思い知らされてる。でも俺は強くなるよ、強くなきゃ死に方さえ選べねぇからな。
言われなくても認めさせてやっからさ、もうちょい待っててよ」
「いえ、私ではなく上に言ってください 私はぶっちゃけどうでもいい」
「あ ハイ」
「はははっ!! いいじゃん、虎杖くん。悟さんが鍛えてるだけあるや」
どう成長していくか、楽しみだ