魔法少女まどか☆マギカ ~人外の転生~   作:エセ理系

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いい加減教えてくれないかしら

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SIDE真司

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「──さて、それじゃあ魔法少女体験コース第一段。いってみましょうか」

 

そういったのはマミ。まどかとさやかに『魔法少女がどんなものなのか、直接目で見て確かめたい』と言われ、このようなものを考えついたらしい。

 

「いや、アタシは別に構わないんだけどさ…、危なくない?」

 

「大丈夫よ。まどかは私が守るもの」

 

「あたしは!?」

 

「あら、美樹さやか。ごめんなさい。すっかり忘れてたわ」

 

そして、その三人に、面白そうなことをやってるから混ぜろといって加わった杏子と、まどかが危ないからとついてきたほむら、そして何故か駆り出された俺をいれた六人が魔法少女体験コースに参加することになり、今に至る。

 

「…まあ、安全面に関しては大丈夫だ。いざとなったら俺が出る。それよりもまどか、さやか、準備はいいか?」

 

「はい。どんとこい!ですよ」

 

「そうかそうか。さやか、そのセリフは先ず体育倉庫から拝借したバットを俺に返してから言うんだな」

 

「な、何故そのことを!?」

 

「剣道も弓道もやってないくせにそんな細長い袋抱えていたら簡単にわかるだろ。他にも可能性はあるにはあったが…鎌を掛けたら簡単に引っかかってくれたな」

 

「…騙しましたね?」

 

「騙されるほうが悪い。この事は黙っておいてやるからそれ、返せ」

 

「…は~い」

 

渋々といった様子で差し出されたバットを受け取り、それをそのまま手持ち鞄にいれる。明らかに大きさが違うにも関わらず、バットは鞄の中に入りきった。

 

「…先生、ソレ、四次元ポケットか何かですか?」

 

「収納術の神髄だ」

 

もちろん嘘である。ただ単に、スキルを使ってバットを元の場所に戻しただけだ。

 

「…まあ、美樹さんの方はいいとして、鹿目さん。あなたは何か用意してきた?」

 

「えっ!? えーっと、わたしは…」

 

まどかはそう言って鞄の中を漁り、ノートを一冊取り出す。

 

「わたしは、こんなの考えてみた!」

 

そこには、まどかが考えた魔法少女の衣装が書かれていた。

 

 

全員が急に押し黙る。

 

「く、くく…ご、ごめんまどか。その、バカにするつもりはなくて……」

 

「ふふふ、そうね、いいと思うわ」

 

「あっははははは! いいな、ソレ!」

 

「確かに、準備万端だな」

 

「ひ、ひどいよぉ! マミさんや高祖先生まで!」

 

…どうやら俺を含めてほぼ全員、笑いを堪えきれなかったようだ。

 

「大丈夫よ、まどか。私はそれ、可愛いと思うわ」

 

「あうう、ありがとう、ほむらちゃん…」

 

ほむらがしっかりとフォローする。よかったな、まどか。理解者が居て。

 

 

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「それじゃあ、魔女を捜しに行きましょうか」

 

「おお、どうやるんですか? マミさん」

 

そう言われると、マミは懐からソウルジェムを取り出した。

 

「見て、このソウルジェム。光ってるでしょ?」

 

「本当だ…」

 

さやかがマミのソウルジェムをみると、確かに光っていた。

 

「これはね、昨日ここにいた魔女に反応しているの。基本はこれを頼りに魔女を追うのよ」

 

「わー…、結構地味…」

 

「そんなこと言ったって、そーゆーもんなんだから仕方ないだろ?」

 

「杏子…、いや…、分かってるんだけどさ、なんか、思ってたのと違うっていうかさ…」

 

「はあ、まあいいよ。アタシも初めてやった時は地味だなって思ったし」

 

「…それでも、一応目印のようなものは有るわ」

 

「うわっ、転校生」

 

「…なにかしら」

 

「いや、さっきからほとんど喋って無かったから…ちょっと意外だっただけ」

 

「…なら、話を続けるわよ。…魔女の呪いで起こるのは、交通事故や傷害事件、自殺などが主よ。だから、そういった出来事がおこりやすい場所を重点的に探していけば、遭遇率は上がるわ」

 

「ふ~ん、そうなんだ…」

 

「あと、病院に取り憑かれると、弱った人が多い分、被害が大きくなり易い。特に注意が必要な場所の一つだな」

 

「あら、言おうと思っていたのに高祖先生にとられてしまったわね」

 

「そうか、それは悪いことをしたな。マミ」

 

「病院…」

 

病院という言葉が出た途端に、さやかの表情が憂いを帯びたものに変わる。おそらく、恭介の事が心配なのだろう。

 

「…近いな」

 

「どうしたの? 杏子」

 

「魔女がいる! こっちだ!」

 

そう言って杏子は路地裏を走って行った。

 

「えっ!? ちょっと!」

 

 

───────────────────────────────

 

 

杏子が走っていった先には廃ビルがあった。

 

「ここね」

 

マミが確信を持って言う。

 

「……あ! マミさん!! 屋上に誰か…!」

 

そう言ってさやかが屋上を指差す。そこには女性が一人いた。

 

「え…、ひょっとして…あの人…!」

 

まどかがそう言い終わるのとほぼ同時に、その女性はビルから身を投げた。

 

「あ…!」

 

「任せて!」

 

そう言ってマミは変身し、リボンを出して女性を絡め取る。

 

「マミさん!」

 

「大丈夫。気を失っているだけよ」

 

そう言ってマミは女性の首をみる。そこには奇妙なマークが刻まれていた。

 

「魔女の口づけ…、やっぱりね」

 

「口づけってなに? 杏子」

 

「魔女が自分の生贄に押す焼き印みたいなもんだ。こいつが付いてると、普段からは考えられないような事をしちまうんだ」

 

「そうなんだ…」

 

「さ、詳しい話は後。まずはビルの中の魔女を追い詰めましょう」

 

 

───────────────────────────────

 

 

「──魔女の結界の中に入るのはこれで二度目かぁ」

 

「あら、そうなの?」

 

「あ、はい、この間高祖先生と一緒に…」

 

「もう、全く、困った先生ね」

 

「…マミ、念の為言っておくが、あれは不可抗力で偶然だ。運が悪かっただけだ」

 

「そうね、そういうことにして置くわ」

 

「本当なんだがな…」

 

「…早くしてくれないかしら? 私としてはまどかをこんな危険な場所から一秒でも早く出してあげたいのだけれど」

 

「まあ、アタシも大体同意見だな。ちゃっちゃとコイツ等片付けよーぜ」

 

「そうね。そうしましょう。じゃあ、高祖先生」

 

「分かってる。二人は任せておけ」

 

「それじゃあ、いくわよ! みんな!」

 

 

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三人も魔法少女がいることもあって、大した苦労もせずに魔女のところへ辿り着く。

 

「う~ん、何度見ても慣れないなあ…」

 

「怖い…」

 

「まあ、それがあたりまえな感情だよ。慣れちまってるこっちがおかしいんだ」

 

そう言って杏子が魔女に向かって飛び込む。それに続いて残りの二人も前に出ていく。

 

三人は見事に魔女を追い込んでいった。ほむらが魔法少女らしさの欠片もない無骨な拳銃で魔女を牽制し、それを避けたところにマミのリボンが襲いかかる。そうして身動きがとれなくなったところに杏子の槍が突き刺さる。即席にしては見事な連携だった。

 

「止めはあなたに任せるわ。巴マミ」

 

「ええ、任されたわ」

 

マミが片手を挙げるとそこに大砲のようなものが現れた。そして、

 

「ティロ・フィナーレ!」

 

そこから、必殺の一撃が放たれた。

 

 

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魔女が倒れると、あたりの風景が、普通のビル内部に戻っていった。

 

「おっ、あったあった」

 

「えっ、なになに杏子?」

 

杏子は先ほど魔女が倒れたあたりに近付き何か黒いものを拾い上げた。

 

「コイツはグリーフシード。魔女の卵だ」

 

「た、卵ぉ!?」

 

「大丈夫、この状態なら安全だ。むしろ役に立つよ」

 

「あ、キュゥべえ」

 

「…お前、どこから湧いた?」

 

「た、高祖先生…」

 

「高祖先生。気持ちは分かるけれど止めなさい。まどかが怖がっているわ」

 

「……悪かった。それで、グリーフシードの話だが、皆のソウルジェムを見ろ」

 

そう言われてまどかはマミのソウルジェムをみたが、何か異変に気付いたようだ。

 

「さっきより…、濁ってる…?」

 

「そうだ。その濁りがそのまま魔法少女の消耗を示している。だが、そこにグリーフシードを当てると、濁りがそこに吸収されて元通り、というわけだ」

 

「なるほど、あれ、でもそれじゃあ数が足りなくないですか?」

 

確かに、ここにいる魔法少女は三人。しかし、それに対してグリーフシードは一つしか無かった。

 

「…別に私はいらないわ。あなた達が好きにすればいい」

 

「まあそう言うなよ。杏子、ちょっとそれ、貸してくれ」

 

「ああ、いいよ」

 

そうして杏子からグリーフシードを貸してもらう。それを一旦手のひらを握って隠し、もう一度開くと、

 

「三つに増えてる…」

 

「さて、これなら問題ないな。一人一個だ」

 

「…一体何をしたの?」

 

「さあな。さてと、そろそろ家に帰ったほうがいいんじゃないのか?」

 

俺がそう言って、皆、それぞれの家へ帰っていった。

 

「それで、あなたについていい加減教えてくれないかしら?」

 

「ほむら…」

 

たった一人を除いて、だが。

 

 




冬は寒いですね。これを書いている間、指がかじかんで仕方なかったです。
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