少し失敗した感が否めなくなってしまいましたが、“それでもいいぞ!”という方はどうぞ
目の前の景色は魔女の結界によって瞬く間に崩れていった。
「へ…何コレ…冗談でしょ!?」
さやかは眼前の出来事を受け止めきれないようなので、事実をしっかり教えてやる。
「残念だが、そうじゃない。これは紛れもない現実だ」
「じゃあ一体なんなんですかこれ!」
「詳しい説明をする暇はない。とりあえず“人に害を与える怪物”ってことでいい」
そうこうしているうちに、使い魔の1体がこちらに襲いかかってきた。
「う…うわわっ! こっちくんな!」
「あわわ…」
「はあ、やめてくれよな。他に本職がいるんだからそっちに退治されてくれよ」
そう言うなり俺は刀を手に取った。
───刀を精製するスキル
「…先生、その刀どこからだしたんですか?」
「秘密だ」
そう言うやいなや俺は目の前の使い魔を切り伏せた。
「………た、助かった~」
「何呆けてる。次行くぞ」
「えっ!? 次って!?」
「RPGのダンジョンみたいなものだ。この結界の中のボス的な存在を倒さないと外に出られないんだよ」
…まあ、俺だけなら
「……そうなんですか。えっと、ここで待ってるっていうのは…」
「あまりおすすめしないな。その場合、俺とお前達が別れる訳だからお前達の身の安全が保証できない」
「そうですか…」
「まあ、俺の近くにいれば多分大丈夫だ。だから俺に付いてこい」
「分かりました…」
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随分長いこと歩いたがまだ魔女のいる場所にはたどり着きそうもない。
2人に近づいて来た使い魔は打ち落としてはいるが、精神面への負担が心配だな…。
「あ…あのっ…先生」
そんな事を考えていたらまどかに声を掛けられた。
「何だ?」
「さっき言ってた“本職”って何ですか?」
「ああ、そのことか。魔法少女っていう奴らでな。専らこういう奴らを退治してるんだよ」
「「ま…魔法少女!!??」」
「ああ、年はだいたいお前等と一緒だ。」
「何ですかソレ!? すごく気になるんだけど! それ、どうやったらなれるんですか!?」
「…………そうだな、たった一つの願いのために他の全てに絶望すること…かな」
「えっ…!?」
「まあ、これは少々誇張した言い方かもしれないが。ああ、そういえば、杏子も魔法少女だぞ」
「杏子って、さっき先生とクレープ食べてた?」
「そうだ。魔女が出て来たっていうからお前等を連れてさっさと安全なところに行こうとしたんだが…」
「そこでも魔女?がでてきたと」
「そういう訳だ…っと付いたぞ」
そう言う俺の目の前にはいかにも思わせぶりな扉があった。
「…この奥にその魔女っていうのがいるんですね?」
「ああ。さっきまでの使い魔よりも数段強いからな。どっかそこらへんの物陰にかくれてろ」
「あ…はいっ分かりました」
「それじゃあ、いくぞ」
そうして俺は扉を開けた。
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「うっわ、グロ…」
部屋の奥に鎮座している魔女は“そこら辺の愛玩動物を適当に混ぜ合わせました”、と言うのがぴったりの外見をしていた。
「…先生、あんなのと闘うんですか……?」
「ああ、そうだよ。いいからそこで見てろ」
そういって俺は刀を構え魔女へと駆けていった。
魔女は爪を振るって襲いかかってきたが、正直話にならない。
(これなら適当に流して終わりだな)
そう思っていた。
しかし、
「いやあああああああ!!!!!」
「さやか!?」
しくじった……!!
魔女だけに意識を向けて使い魔の事を完全に忘れてた…!
まずい、ここでもし死なれたりでもしたら蘇生は不可能だ…!
────ここで、
その前身ともいえる
カードゲームに喩えれば、スキルを作るスキルは構築済みのストラクチャーデッキやトライアルデッキに相当する。対して
故にスキルを作るスキルでは
っく! どうする? このままじゃどう考えても間に合わない。
さっきまではある程度自然なスキルを使っていたが、それじゃあこの状況はどうにもできそうにない。
しかたがない。あとあと面倒なことになるが背に腹は代えられないな。
───
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SIDE さやか
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今、あたしの目の前には使い魔とかいうのがいる。
見かけは可愛らしいけれど、先生が言うには人ぐらい簡単に殺せるらしい。
事実、その愛らしい見かけはみるみる崩れていって、獰猛そうな牙があたしにむけられた。
あたし、死んじゃうのかな…。
それだけは絶対に嫌だった。
だから叫んで助けを求めた。
だけど、分かってる。あんなに遠くちゃ先生は間に合わないし、まどかは今の私を助けるようなことはできない。
結局、私はこの目の前の死を受け入れるしかない。
そう思った。
だけど、目の前の使い魔は突如現れた先生に切り伏せられた。
「え……?」
「まったく、ひやひやさせやがって。まあいいや、ここから先は手加減なしだ」
「殺戮してやるから迅速に死亡しろ」
そこから先はよく分からなかった。別に意識ははっきりしていたし、目の前がまっくらになっていた訳でもない。
ただ、目の前の異能に頭が追いついて行かなかった。それだけの話。
気付いたら魔女は退治されていて、歪んだ景色も元に戻っていた。
しばらく何があったのかよく分からなくて、呆けていたら先生から声が掛けられた。
「大丈夫か、さやか」
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SIDE 真司
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……やりすぎた。
一度
いくらなんでもスキルを使いすぎだ。
さやかもまどかも『何があったのか全く分からない』って顔になってる。
とりあえず、ショックの強そうなさやかの方から声を掛けるか。
「大丈夫か、さやか」
「……だ、大丈夫な、訳、ないじゃないですか。」
「…それもそうか」
「あの、それよりも先生」
「……何だ?」
「さっき、先生がやってた、その、アレ、なんなんですか?」
「…もうじき日が暮れる。家まで送っていってやるから説明はその道中でだ」
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「…じゃあ、先生が使ったのはスキルってやつなんですね?」
「ああ。それがあるから
「じゃあ、さっき先生がいきなりあたしの目の前にでてきたのも…?」
「ああ。
「好きなときに…好きな場所…?」
「ああ、だから割と使い勝手が良いんだよ。俺が愛用してるスキルの一つだ」
「ふ~ん、そうなんだ…」
「ちなみに言うと、さっき取り出した刀もスキルで作ったやつだ」
「……先生、一体いくつスキルを持ってるんですか?」
「秘密だ」
「…………まあ、いいや。」
「あっ、そうだ」
「何ですか?」
「お前等、明日宿題2倍な」
「ええ~~~!! 何でですか!?」
「教師のプライバシーを覗こうとした罰だ。来週の月曜日提出」
「いくらなんでもその理由はひどすぎますよ~」
そんな話をしていると大通りに出た。
「えっと、先生、私ここまででいいです」
「あっ、じゃあ、あたしもここまでにします」
「そうか、じゃあな、2人とも。……ああ、そうだ」
「……さらに宿題追加とか言いませんよね?」
「いや、そうじゃない。ただ、今日のことはクラスの皆には黙ってろよ?」
「いや、言いようがありませんよ。今日みたいなこと」
「ならいい。それじゃあな」
「さようなら、高祖先生」
「さよーなら、先生」
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「まったく、面倒な一日だったな。今日は」
俺としては珍しく愚痴を吐いてしまった。
まあ、原作メンバーの2人に早くも魔女とスキルのことが露呈してしまったのだから、それも無理からぬことだろう、と勝手に弁解する。
「さて、これからどう動こうか」
何をどうすれば自分に都合良く物語が展開するかひたすらに考える。
と、いきなり脳裏に浮かんできた存在。
『アハハハハハハハハハハハハ!!!』
「……ワルプルギスの夜、か。嫌なものを思いだしたな、俺も」
そのビジョンを打ち切る様にして俺は考え事を止めた。
「……さて、あの2人の宿題を作らないとな」
そして、俺は仕事用の机に向かった。
…展開が遅い気がする。
どうしよう、このままでいこうか。それとももっと早くした方が良いのか。ひょっとしたらもっとみっちり書いたほうが良いのかもしれない。
……感想あったらよろしくお願いします。