ヒカマーズバトルロワイヤル続編   作:開發 雅人

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第27章: サイバーボーイ

「ハァ……ハァ……」大爆発で負った傷の痛みに耐えながら、設Xキン名言botはコンテナの中に手を伸ばす。「あった……!これでフランスの傷を治せる!」治療器具とハイテク狙撃銃、いくつかのレーションを持ったまま、設xキン名言botはできる限りの駆け足で隠れ家の小屋へと戻る。ヴィブロスmaniaや小川泰平、ネオホシ、ますまにの凄惨な死体が目に入るが、無視。今は仲間のこと以外の雑念は振り払うべきだ。

 

 

ナミアリ達は、ジャングルの茂みをかき分けて何かが近づいてくる物音を警戒する。だが、その中から出てきたのは他ならぬ設xキン名言botであった。ナミアリは小屋の窓から仲間の顔を確認して安堵。「設xキン名言botが帰ってきた!」学生キンは急いで扉を開けて迎える。「どうしたんだ!?血塗れじゃないか!?」「ますまにの爆発に巻き込まれたんだ……大丈夫だよ……」そう言って設xキン名言botは倒れ伏す。「まずい!急いで治療しないと!」と応接_mania。3人の手際の良い治療によって、フランスと設xキン名言botの傷は一応塞がった。「みんな、ありがとう。おかげで助かった」「どういたしまして。君が食糧とすごい銃を持ち帰ってくれたおかげで僕達は有利になるよ」ナミアリはハイテク狙撃銃を一瞥する。倍率調整が可能なスコープに、弾道計算システムまでついた優れモノだ。「110弱が帰ってこないのが気がかりですね。二人が完全に回復したら探しに……」フランスが言いかけた瞬間、島の各地に設置されたスピーカーから響く邪悪な音声!「よお、ゴミども!楽しんでるか? 重大発表だ! 始めに72時間経てば島全域が禁止エリアになると言ったが、アレは撤回だ。101人の大人数で戦えば3日で決着がつくわけねーもんな!タイムリミットは状況に合わせて調節してやるよ! あと、エリア移動の時間だ! 卵様神社とかがある場所が安全地帯になるぞ! おまけにまた物資投下だ!特別なものを奪い合え!」

 

 

一方その頃、ヒカ島の廃墟の一角、廃棄されたデータセンターの内部にて。埃を被ったLinuxPCのキーボードを一心不乱に叩く者が居た。「大丈夫……!俺はできる!適応せよ……!適応せよ!」疾風の如きタイピング速度でコードを打ち込む彼の名は、AIpro。彼の爆弾首輪の端子には、LinuxPCから伸びたLANケーブルが接続されている。「この首輪の組み込みシステムを弄って、位置情報と信号を偽装して爆破プログラムを無効化すれば俺は自由の身だ!」そう言いながら高速タイピングを続けるAIpro。コードの改竄に時間がかかりすぎると政府に察知される恐れがある。だから彼は急いでいるのだ。「よし!終わっ……グワーッ!?」コードの改竄を終えた彼は驚いた。安全地帯と禁止エリアを隔てる半透明の壁がデータセンターの中まで迫ってきていたのだ!慌てて走り出そうとするも、足元にあったファイアウォール装置に躓いて転倒!「やばい!死ぬ!」壁が彼を無慈悲に追い越し、ハッカー青年は禁止エリアに放り出される。しかし何も起こらなかった。「え……やった!成功したんだ!」AIproは歓喜した。プログラムの書き換えが成功し、首輪は禁止エリアに入っても爆発しないようになったことの証明である。「よーし、このままヒカ島の外周部へ行って船を……」しかし、彼の脳内に他のヒカマー達の顔がよぎる。「俺だけ助かってもいい気分はしないよな……他のみんなの首輪も無力化してやれば、全員このふざけたゲームからオサラバできる。よし!」監視用ドローンが入ったカバンにLinuxノートパソコンを詰め込むと、彼は半透明の壁をすり抜けて再び安全地帯に侵入し、歩き出した。

 

 

ヒカ島の外周部、卵様神社付近。発展途上国の子供めいて痩せた松の木がまばらに生える砂浜を全力疾走する者あり。彼の名はマニアスプレッダー。炭疽菌培地入りシリンダーを背負って疾走する彼の目は、ヒカ島の夜空を低空飛行する影を見据えていた。物資を積んだヘリコプターである。並の人間なら、ヘリコプターを走って尾行するなど不可能だろう。だが、多才で知られるマニスプに生まれつき備わったのは、常人の3.37倍の脚力。彼ならば可能なのだ。ヘリコプターが小さめのコンテナを切り離したのを見るや否や、マニスプは急加速。コンテナが地面に叩きつけられるのとほぼ同時に投下地点に辿り着いた。蓋を開け、中身を探るが、すぐにため息をついた。「これだけ……?銃はねぇのかよ……」彼が手にしたのは、いくつかのレーションとバイオコーラ、そしてサイバーガスマスクと防護服であった。「まぁ、無いよりマシだよね……」そう言ってガスマスクと防護服を装着すると、搭載された人工知能が起動、電子音声を発した。『ブンブンハロー。貴方の行動を全面的にサポートしますカキ。何でも申し付けてほしいなぁそうに決まってる』「お、これ意外とハイテクなのかもし……」サイバーガスマスクの機能に感心した瞬間、背後で足音!「いいもん持ってるじゃんか〜渡せよマニスプお前は〜」振り向いたマニスプの視界に映る影。サイバーガスマスクの暗視機能が働き、薄暗い闇の中の姿を鮮明に捉える。血が滴る消防斧に、血走った目、不気味な笑みを浮かべる口。見るからに高級そうな服は返り血で紅く染まっている。そう、ヒカキン本人である。マニスプは咄嗟に空手を構える。相手は長さ1メートル近い刃物を装備。対して彼は素手である。背中の炭疽菌シリンダーを投げつけるという手もあるが、一度使えば割れるため再利用は不可能。分が悪すぎる。夜の砂浜で睨み合う強者二人。辺り一面に一触即発の雰囲気が立ち込めていた。

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