「フフフ……ギュアハハハハハハハ!!」いきなり高笑いする110弱。「何がおかしい!?」ヒロヒト_maniaは軍刀に加えてグロック19を相手に向ける。「お前らは本当に馬鹿だな!俺を捕まえようとしたって無駄だ。怪しい動きを見せた瞬間、お前らの首輪は爆発する。勝者となることが確定している俺を襲えば、そうなるのさ!」欺瞞!そういうシステムがあるのは事実であるが、AIproのハッキングにより、参加者の首輪を任意のタイミングで起爆させるシステムは阻害されているのだ。今の110弱が頼れるものと言えば、衛星からの精度の低い荷電粒子砲狙撃と、己のマチェットだけだ。「なん……だって!?」ハッキングの事実を知らない3人は恐れをなした。「死にたくないなら、武器を全部寄越せ」「なら……君を襲った人が首輪の爆発で死ぬなら、なぜマニマニアのチームは死ななかったんだ!?」ナミアリの言葉で、110弱は凍りつく。「君が言ってることが本当なら、彼らは君に危害を加えようとした瞬間に首輪が爆発したはず。でもそうはならず、雷だかビームだかが降ってきた。あれも君が降らせたんだろ!?」110弱の顔面に冷や汗。「人の首輪を望みどおりに爆発させる機能は、最初から存在しない、それか本当にあるのだとしても今は使えないってことだよね?」応接_maniaは背中の狙撃銃に手をかける。「そ、そんなこと言ったって……」誤魔化しながら、110弱は必死に頭を回転させる。荷電粒子砲狙撃でこの建物ごと撃ち抜いて3人を殺すのはほぼ不可能だ。光線が各階を貫通して2階まで届くのに時間がかかりすぎる。「本当にあるんだぞ!お前らが下手に動けば首輪が……」突然の爆発!4人は吹き飛ばされる!「ハハハハ!そこに誰か居るんだろ!? でかい音と雷みてぇなのを確認したから来てやったぜ!」バーの壁に空いた大穴の向こうから聞こえる声。街灯に照らされて立つのは、槍仕様の旗を地面に突き立て、投下物資であるポンプアクション式グレネードランチャーを構えたシーランド公国のMEMちょ。そしてその横にはナムジュンツーボイ。「返事がないならもう一発行くぞ!」MEMちょはハンドグリップを往復させ、バーの内部を狙う!「まずい!逃げろ!」応接_mania達は入り口の方へ!110弱はあろうことか大穴の方へ駆け、跳ぶ!榴弾と人影が交錯、爆炎を背に110弱は着地。すぐさま逃走!「あ、おい!待ちやがれ!」MEMちょはグレネードランチャーを110弱に向けるが、直後に光線が目の前に着弾!「グワーッ!」爆発に吹き飛ばされ、アスファルトで頭を強打する。「痛え……ナム、早く俺を助け……」しかし、彼が見たのは、旗槍を構えて目の前に立つナムジュンツーボイ。彼の瞳には冷たい光が宿っていた。「ナム……何をや……」「仲間を殺して、俺を下僕扱いした借り、ここで返させてもらうよ」「う、うわああああ!!」旗槍が一閃!心臓を貫かれたMEMちょは即死!ナムジュンツーボイはグレネードランチャーを拾い上げると、バーのあるテナントビルへと向かう。「クソッ!110弱を逃がしちゃった!急いで車で追いかけ……」ビルから出た3人は、旗槍とグレネードランチャーを持ったナムジュンツーボイを見て身構える。「何だお前は!?」「俺はナムジュンツーボイ。君達を撃った奴は俺が始末したよ」MEMちょの死体を指差す。3人は目の前の男への疑念よりも110弱の追跡を優先した。「メガネかけてマチェット持った小柄な男を見なかった?」「見たよ。あっちに逃げていった」「ありがとう。じゃあ……」「待って。俺を仲間に入れてくれないか?」「この際なんでもいい!着いてきて!」4人は装甲車の元へ急いで戻り、ヒロヒト_maniaが車を急発進させる。「逃さないぞ110弱!」ナミアリは装甲車の拡声器機能を使って叫ぶ。「残り33人!ゴミ共、そろそろエリア移動だ!物資もどんどん受け取れ!」無慈悲な声が、スピーカーから夜闇に響いた。