ヒカマーズバトルロワイヤル続編   作:開發 雅人

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第38章: シージ・トゥ・ヒカマーズ

安全地帯の一角、森林伐採や焼畑農業によってできた草原に立つ廃屋。その隣のガレージの中で、るぽめだ、cenaキン、あおまに、ヒカアナ設X_maniaの4人が焚き火を囲んでいた。「るぽめだ、傷の調子はどう?」cenaキンが尋ねる。「大丈夫そう……化膿はしていないみたいだし……」女ヒカマーのるぽめだは、廃墟で手に入れた包帯を巻いた足を擦る。「今のところ、周囲には誰も居ないみたいだ」このチームの新参であるヒカアナ設X_maniaは雨が降りしきる窓の外を覗きながら言う。夜明け前かつ、まばらに設置されたバルーンライトの光もあって外は比較的明るかった。この廃屋の扉の前には、彼の針仕様対人罠が仕掛けられているのだ。「それにしても……ろくな食いもんがないのが困るな。ああ、早く帰ってヒカマー飯食いてぇ……でも帰るためには戦って勝ち残らないといけねぇんだよな……」あおまには深刻な面持ちで廃墟で拾った洗面器に溜まった雨水を飲み、ジャングルで捕らえたガラスヒバァの丸焼きを齧った。「きらっちはもう死んだと考えるしかないのかな?」cenaキンが沈痛な表情で問う。「帰ってこない以上、死んだ可能性は否定できない。でも、私は生きていると信じたい……」るぽめだはロープを握りしめた。「もしも、きらっちさんが帰ってきたら、このバタフライナイフを貸してあげましょう!武器を有効活用すれば、天国のせくきんさんも喜ぶなぁそうに決まってる」ヒカアナ設X_maniaは装飾の施された折り畳みナイフを見る。移動中にせくきんの死体から回収した武器だ。「まぁ、ぶっちゃけできるだけ戦いは避けた……」あおまにが言いかけた瞬間、爆音!それは明らかにガレージに隣接した廃屋から聞こえたものである!4人が窓の外を見ると、ネッサ計量犬のトークンハーモニカ、文房具世界史_mania、大賢女リリンπ名言bot、ヒカマーズアンケートbotの4人が廃屋の扉の前に立っていた。リーダーのネッサハーモニカは投下物資の手榴弾を弄びながら言う。「悲鳴が聞こえないってことは、誰も居ないってことか? とりあえず突入だ!」「お待ち下さい」SASめいた防毒マスクを装着したヒカマーズアンケートbotが引き止める。「なんだ?」「あそこ、扉の前の地面が不自然に盛り上がっています。敵の罠が設置されているのでは?」「本当だ!よく気づいたね」リリンπ名言botが称賛する。「なら窓から侵入すべきだな!文セ_mania、任せた!」「了解」文房具世界史_maniaはアイスピックで窓ガラスを殴りつける!「やばいやばい!」ガレージの中の4人は慌ててガレージの窓や、廃屋と繋がるドアの前に箱や修理工具棚などを置き、シャッターに電子錠をかけて封鎖した。窓ガラスが割れる音が響き、ネッサハーモニカ達が屋内に侵入した。「どうしよう!? アイツらが居なくなるまで待つしかないの?」るぽめだは先端に石を括り付けたロープを持って小声で話す。「いや、アイツらがガレージの中まで入ろうとするのは時間の問題だ。迎撃の準備をしよう」あおまにはパイプレンチを構える。「僕がしっかり埋めて偽装していればこんなことには……」「後悔は死んでからすればいい。今は目の前の問題に対処だ」自責の念に駆られるヒカアナ設X_maniaをたしなめると、cenaキンは鎖を持ち上げる。「ん?この扉、開かないぞ?」「ガレージの扉みたいですね。外からシャッターを開けて入ってみては?」扉の向こうから、文房具世界史_maniaとヒカマーズアンケートbotの声が聞こえた。「まずい!奴らが来る!」ヒカアナ設X_maniaはバタフライナイフを握りしめて震える。「大丈夫。俺に策がある」あおまには全員に小声で作戦を話すと、音を立てないように脚立を登り、ガレージの天井にある落とし戸をこっそり開けた。「このシャッター、開かない!」「ふむ……窓も塞がれているところを見るに、誰かが立て籠もっている可能性もありますねぇ……」「そうか、ならリリンπ名言botとネッサハーモニカも呼ぼう」文房具世界史_maniaとヒカマーズアンケートbotは仲間を呼んだ。ネッサハーモニカは大きな石でシャッターを殴り始め、表面に逆U字型の凹みが生じた。「みんな、作戦の内容は把握してるよな?」cenaキンが確認すると、るぽめだとヒカアナ設X_maniaは頷く。「おら、そこにいるのはわかってんだぞ!」ネッサハーモニカは石でシャッターを殴り続け、遂にくり抜かれるようにして穴が空いた。「突げ…グワーッ!」るぽめだのロープの先に括った石がネッサハーモニカの顔面に激突!穴は同時に一人が通れる大きさしか無く、ネッサチームの突入は一瞬滞る!それと同時にリリンπ名言botの頭に石が激突!「グワーッ!なんだ!?」上を見上げるが誰も居ない!「止まるな!進め!」文房具世界史_maniaとヒカマーズアンケートbotはネッサハーモニカとリリンπ名言botを押しのけてガレージへ入る!

 

文房具世界史_maniaとヒカマーズアンケートbotがガレージに入った瞬間!「グワーッ!」突如転倒!そう、cenaキンは敵が入って来る前にシャッターの前に鎖を張っておいたのだ。「イヤーッ!」ヒカアナ設X_maniaはバタフライナイフを決断的に文房具世界史_maniaの首に突き刺す!延髄を破壊された文セ_maniaは悲鳴すら上げずに絶命!ヒカアナ設X_maniaに掴みかかろうとしたアンケートbotの顔をcenaキンが蹴り上げる!「やりやがったな!」ネッサハーモニカは、足元の鎖に引っかからないようにしてガレージに入り、cenaキンに石で殴りかかる!cenaキンは紙一重でダッキング回避!ヒカアナ設X_maniaはバタフライナイフでネッサハーモニカの頸動脈を狙う!だがネッサハーモニカが横薙ぎに振り回した石が頭に衝突!「グワーッ!」るぽめだは分銅鎖めいてロープを振り回し、先端の石をネッサハーモニカにぶつけようとするが、横からリリンπ名言botが迫る!「うわっ!」回避はしたが、左腕を中華包丁で浅く切り裂かれた。振り回される中華包丁をギリギリで躱しながら、るぽめだは石付きロープを振り回す。この間合いでは中華包丁の方が若干有利だ!その時、石が飛来し、リリンπ名言botの顔に激突!落とし戸から顔を出したあおまにが投げたのだ!「屋根に誰かいるぞ!アンケートbot、登れ!」リリンπ名言botの叫びを聞き、アンケートbotは戦う4人の横を抜けて脚立へと向かう。その後ろ姿を、頭から血を流したヒカアナ設X_maniaが刺そうと迫る!アンケートbotは振り向きざまの裏拳でバタフライナイフを弾き飛ばすと、ヒカアナ設X_maniaの首を締め始めた!cenaキンはポケットに隠していた2つの手作り石器でネッサハーモニカと対峙。怪力で振り回される漬物石めいた大きさの石をしゃがんで回避、素早く上に手を伸ばしてネッサハーモニカの両腕の間に両手を入れ、引き離すように腕を石器で突き刺す!石を両手持ちしていたネッサは手を離してしまい、石は遠心力で飛んでいって転がった。武器を失ったネッサハーモニカは素早く後ろに下がると、あろうことか手榴弾のピンを抜いてcenaキンに投げつける。このままでは彼の味方であるアンケートbotやリリンπ名言botも巻き込まれる!「何やってんだおま……グワーッ!」ネッサハーモニカの行動に怒号を上げたリリンπ名言botをるぽめだは思い切り蹴飛ばす!手榴弾が転がる方向へ!倒れて背中から手榴弾に覆い被さったリリンπ名言botの下で手榴弾が爆発!鈍い爆発音が響くが、死者はリリンπ名言botのみ!cenaキンは横を見てヒカアナ設X_maniaの首を締め続けるアンケートbotに気づく。床に転がるバタフライナイフを拾い、アンケートbotの無防備な首に突き刺す!「せくきん、感謝する!」バタフライナイフの元の持ち主への感謝を呟き、ガレージの外に逃げたネッサハーモニカを追おうとするが、既に屋根から降りたあおまにがパイプレンチで撲殺した後だった。「あおまに、ナイス!るぽめだも……」cenaキンは戻ってきたあおまにとるぽめだに礼を言おうとするが、るぽめだの声が悲劇を告げた。「二人とも来て!ヒカアナ設X_maniaが息をしてない!」二人は慌てて彼の元へ駆け寄った。cenaキンが手首の脈を、あおまにが心拍を確認するが、動きはない。ヒカアナ設X_maniaは既にその生命活動を止められていた。「クソッ!俺がもっと早く動いてれば……!」あおまにの顔に後悔が浮かぶ。

 

 

一方、安全地帯の原発付近。廃墟にて、大通りを疾走する2台の車有り。「ヒカマーズアルカイダアタック!!」ハンヴィーの助手席の窓から尻を出したエッチキンは勢いよく脱糞!放物線を描いて発射された大便は、横を走る車の後部座席の窓に着弾!「おい、何をびびってんのう!?継続的に射撃しろよ!」咄嗟に窓を閉めたダイエーを、運転席のパスマニが叱責する。「だって、あいつうんこ発射してきたんだぞ!」ダイエーは投下物資のリボルバー拳銃を握りしめながら再度窓を開ける。「なぁダイエー、その銃貸してくれよ。撃ちたくてたまらねえんだ」ダイエーの隣のジャンク_maniaが話しかける。「てか、みんな注意してよ!?アイツらの車、上に機銃みたいなのがついてるし……!」助手席の女ヒカマー、復活のるめち は不安そうに止血パックを抱く。この4人が乗っているランボルギーニ アヴェンタドール Sは廃墟のガレージで見つけたものだ。「ハハハハ!効いてる効いてる!」エッチキンは高笑い。「うんこ投げつけるのに意味あるのか?上のグレネードランチャーを使った方が早いんじゃないのか?」後部座席のバングラデシュキンは疑問を抱く。「いや、この距離でグレネードを発射すると、僕達の車も爆発に巻き込まれてしまいます!飛び道具が無い以上、仕方ありません!」羂索キンは加速と減速を巧みに利用したドライビングテクニックで相手の射撃を躱し続ける。「くそ、俺の薙刀じゃ届かないし……郎サック、いい案無いのか!?」「そう言われても俺はこれしか持ってないし……」バングラデシュキンの隣に座る郎サックマニアはトミカと木の枝、手作りの石器を見せる。「……仕方ねぇ!」バングラデシュキンは屋根の扉を開け、車の上に登る。「うお、出てきやがった!」ジャンク_maniaは興奮してリボルバー拳銃を乱射、バングラデシュキンを狙い撃つが、走り続ける車の振動と、相手の車の回避機動により当たらない!

 

バングラデシュキンは薙刀を折り畳み状態から展開すると、片手で持ち上げて投擲の構え。「おい、アレやばくない!?投げつける気だぞ!」ダイエーはバングラデシュキンを見て身構える。「臆するなよ。走行中の車にあんな重い物をまともに命中させられるわけがナイ!」パスマニは余裕の表情。しかし!バングラデシュキンが薙刀を高速投擲!それはランボルギーニの前輪に命中!タイヤがパンクする!「グワーッ!」パスマニ達が乗る車は勢い良くスピン!ビルの壁に激突!「すげぇ!バングラデシュキンすげえ!」エッチキンは目を輝かせる。羂索キンがハンヴィーを停車、4人は車から降り、黒煙を噴き上げるランボルギーニを見る。「まだ……終わってねぇぞ!」ひしゃげたドアを開け、パスマニと復活のるめちが頭から血を流しながら出てくる。後部座席に居たジャンク_maniaとダイエーは奇跡的に無傷だった。「一本取られたなこりゃ……でもまだ俺達は生きてる。決着をつけようぜ」ジャンク_maniaはリボルバーをダイエーに返却すると、スレッジハンマーを構える。睨み合う2チーム。最初に動いたのはダイエーだった。リボルバーを乱射!素人の射撃なので精度は低いが、弾丸はバングラデシュキンの体を掠める。「アルカイダアタック!」エッチキンは尻を相手に向けて大便を発射。不浄な遠距離攻撃に慄いて射撃を止めたダイエーに、羂索キンが迫る。ヌンチャクで相手を殴打! ダイエーは倒れる!パスマニがナックルダスターを身につけ、羂索キンを後ろから殴る!羂索キンは一時的に脳震盪を起こした。「うおおおおお!!」ハンマーを構えて迫るジャンク_maniaにバングラデシュキンは瓶を投擲!ハンマーに当たって瓶が割れ、ジャンク_maniaに液体が降りかかる。それはバングラデシュキンがこの島に拉致される前から所持していた、重金属含有工場排水の瓶である。その瞬間、バングラデシュキンの額に風穴!ダイエーが倒れた状態から射撃したのだ。「お前、よくも……!」郎サックマニアは自作の石器でダイエーを殴ろうと走りだすが、相手の射撃に怯んでハンヴィーの裏に隠れる。「アルカイダマシンガン!」エッチキンはハンヴィーの陰から尻を出して大便を高速噴射!羂索キンを殴打していたパスマニと復活のるめちに汚物が降りかかる!「うわあああ!汚い!」恐慌状態となった復活のるめちが投げたコンクリート片が、エッチキンの背中に激突。うつ伏せに倒れたエッチキンに、ジャンク_maniaが迫る。しかし郎サックマニアが木の枝でジャンク_maniaを殴り、間一髪でエッチキンを守った。ジャンク_maniaはスレッジハンマーを振り下ろすが、動きが普段より鈍い。鼻や口から入った重金属毒の影響を受けているのだ。ハンマーを躱した郎サックマニアの視界に銃を構えるダイエーが映り、背筋に悪寒。ジャンク_maniaの体を引き寄せると、彼の後頭部に銃弾が命中。敵の肉体を即席の盾として射撃を防いだのだ。ヌンチャクを振り回してパスマニをいなしていた羂索キンは、突如振り向いて駆け出し、リロードに手間取っていたダイエーの頭にヌンチャクを振り下ろす!頭が叩き割られ、脳漿と血が飛び散る!そしてダイエーの腹に括り付けられていた電子体重計を剥ぎ取り、迫りくるパスマニと復活のるめちへ投擲!パスマニは慌てて回避、るめちはしゃがんで躱しつつ石を投げる!

「イヤァーーッ!!!」石が顔面に命中してよろめいた羂索キンの脳天を、パスマニは全力で殴りつける!砕ける頭蓋骨!「やめろ!」仲間二人の死に怒りを感じたエッチキンは、石と化学催涙スプレーを持ってパスマニに迫る。大便を発射するだけでは有効打にならないからだ。るめちとエッチキンが同時に石を投擲!石は両者の頭に命中、一瞬怯む。その隙に踏み込んだパスマニがエッチキンに正拳突き!エッチキンは辛うじて防ぐが、腕へのダメージが大きい!さらに拳打を繰り出そうと踏み出したパスマニは突如横に転倒した。そう、郎サックマニアが足元へ転がしたトミカを踏んだのだ。そしてその隙が仇となる!「イヤァァァーッ!」ジャンク_maniaのスレッジハンマーを拾い上げ、郎サックマニアはパスマニの頭部を潰す!エッチキンは急いでダイエーの死体に駆け寄ると、リボルバーを拾い、逃げようとする復活のるめちを後ろから射殺!

「ハァ……ハァ……やったか?」エッチキンは血みどろ地獄絵図と化した周囲を見回す。「やったみたいだな……でも……」郎サックマニアはバングラデシュキンと羂索キンの亡骸を目に入れた。「失ったものもかなり大きいな……」郎サックマニアは静かに零した。エッチキンは俯く。

そもそも自分達は戦いたくて戦っているわけではない。今敵として戦ったこの4人も、自分達と同じ普通のヒカマーなのだ。それが、無人島に拉致されて殺し合いを強いられ、同じヒカマー同士で傷つけ合う羽目になっている。仲間が死んだのは悲しいが、言われるがままに戦いに身を投じている自分がそれを悲しむ資格はあるのか?そんな思いが、エッチキンの胸の中にあった。「行こう。過去を悔やんでも何も得られない。僕達は今を生きるしかないんだ」エッチキンの心の中を見透かしたように郎サックは言った。普段はおちゃらけている彼の横顔にも、影が差していた。

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