前世の記憶を思い出したポンズは、生き残る為に尽力する   作:ちいさな魔女

2 / 6
何気にポンズって、第一次試験で先行側を走ってたり、トリックタワーを単独?でクリアしたりと、割とハイスペックなんですよね。まあ、ハンターハンターの世界じゃ珍しく無いんだろうけど。


ハンター試験編・2

ポンズはポックルと共に行動し、豚を探し始める。

 

ポンズ「ビスカの森に住む豚って、グレイトスタンプって豚よね」

 

ポックル「世界一凶暴な豚がターゲットなのか。正面から戦うのは厳しそうだな」

 

二人で周りを探し始めると、遠くで豚の鳴き声と悲鳴が響く。どうやら見つかったらしい。

 

2人は鳴き声と悲鳴の方向へ向かうと、受験者達がグレイトスタンプの群れと戦っていた。硬い鼻と猪のような突進力に苦戦しているらしい。

 

ポックル「おいおい、どんな鼻をしてやがる?」

 

ポンズ「でも、盾に隠れた身は脆い筈よ。ポックル、力を合わせて!」

 

ポックル「おう!」

 

ポンズが豚達の前に立ち、豚達に向かって叫ぶ。

 

ポンズ「こっちよ!こっち!」

 

グレイトスタンプ『『ブオオオオオオオッ!!』』

 

グレイトスタンプが走ってきた。

 

ポンズは豚達を引き付けて、大木に激突させる。豚達は鼻で岩盤に激突した後、ポックルが弓矢で額を射抜く。

 

しかしポンズも黙ったままではない。ポンズは高いところから飛び降りて、両膝でグレイトスタンプの額を攻撃して倒した。脆い額ならポンズの攻撃力でも効いたので、ポンズからすれば有り難い話だ。

 

ポンズは豚を持ち上げると、そのまま調理場まで運び始める。ポックルも仕留めた豚を持ち上げて、試験会場へと持っていく。

 

他の受験者達も豚を抱えて持っていき、二次試験会場に到着する。

 

そして、全員が調理場で豚を焼き始める。しかしポンズが先ず行ったのは、豚の解体作業からだ。丸焼きも良いが、いきなり焼き始めると表面が焦げ付いてしまうし味付けもされていない。先ずは解体してからだ。

 

ポンズ「豚を解体したら……先ずは下処理して……」

 

ポンズは解体した肉をしっかりと水で洗った後、いよいよ調理に入る。

 

ポンズは先ず、豚肉を薄切りにした。ロースやコマ切れを薄切りにした後、ポリ袋に入れる。

 

次につけダレを作った。醤油、みりん、酒、おろし生姜を混ぜ合わせ、豚肉と玉ねぎの入ったポリ袋に入れる。

 

ポンズ「よーく揉んで………冷蔵庫に入れて30分ね。本当なら一晩漬け込みたいけど……時間は無いわね」

 

ポンズは袋を揉み込んだ後に冷蔵庫へ袋を入れると、審査を受ける受験者達を見た。

 

審査員であるメンチとブハラに、次々と丸焼きが持ち込まれる。ただ焼いただけの丸焼きだ。工夫もされてないし審査に落ちて当然である。勿論メンチだって丸焼きは食べるだろうが、それはしっかりと味付けをした丸焼きだ。ただ焼いただけの丸焼き等、論外だろう。

 

30分間で、ポンズは玉ねぎを薄めにスライスした後、フライパンを低温で熱していく。

 

ポンズはフライパンを用意して、コンロで温めた後にオリーブオイルを使用する。サラダ油でも充分なのだが、オリーブオイルがあれば更に美味しくなると予想。

 

その間に、袋から取り出した豚肉から汁気を切って、フライパンで熱していく。タマネギも一緒に炒めて、弱火でじっくりと火を通していく。肉に火が通ったら、残ったつけダレを加えて全体に絡めていく。軽く煮詰めている内に、その香りが受験者達やメンチとブハラにも届く。

 

メンチ「ん?おおっ!良い匂いじゃない!これは、豚の生姜焼きね!でも、問題は味よ」

 

メンチは香りを嗅ぐと、それが美味しい匂いだと理解した。しかし、すぐに冷静になる。

 

ブハラ「わはぁ!丸焼き以外も楽しみだよぉ!」

 

メンチは漸く工夫した料理が来る事を楽しみにしており、ブハラは早く食べたい気持ちが出てきた。

 

ゴン「わぁ!」

 

キルア「わお!美味そうな匂い!」

 

レオリオ「スゲェ!食いてえ!」

 

クラピカ「なる程……見事な香りだ」

 

ゴン達もその香りを嗅いだ途端、それが美味しいものだと理解出来る。

 

ポンズ「完成したわ!『豚の生姜焼き定食』よ!」

 

ポンズは皿に野菜や豚肉を盛り付けて、炊いたご飯や味噌汁も用意して、豚の生姜焼き定食を完成させた。

 

ポンズ「さあ、どうぞ」

 

ポンズは二品の豚の生姜焼き定食を出した。

 

ブハラ「んむふぅー!美味い〜!」

 

ブハラは丸の札を上げる。ポンズはメンチを見る。メンチは生姜焼き定食を見て目を輝かせる。

 

メンチ「そうよ!これよこれ!アンタ達、こういうのを作りなさいって言ってんのよ!!」

 

ポンズは一目で美味しいものだと理解し、箸を摘んで食べ始める。

 

メンチ「………」

 

ポンズ(どう……どう?)ドキドキ

 

ポンズは味の感想を求めた。

 

メンチ「……悪くないわ。しっかりと下味も付けてるし、漬け込みも良くて、焼き加減も良いわ」

 

これまでの受験者と比べて、評価が良いらしい。

 

メンチ「豚の生姜焼きは、本当なら一晩漬けた方が美味しいのだけど………それは流石にワガママね。アンタはさっきの質問といい、仕込みや下味、豚肉の処理もしてたし、何よりアタシ達の為に作る姿は良かったわ。もしブハラ以外と組むなら、アンタが良さそうね」

 

メンチは、丸の札を掲げる。

 

メンチ「合格よ。アンタがハンターになったら、もっと美味しくする方法を教えてあげる」

 

ポンズ「嘘………や、やったぁ!!」

 

ポンズは感極まった。まさか此処で合格出来るとは思わなかったからだ。

 

受験者達は、時間を掛けて料理を作ったポンズに注目していた。まさか合格を貰えると思っていなかったからだ。

 

調理器具を片付けていると、ポックルがポンズの元にやって来た。

 

ポックル「スゲェなポンズ!まさか合格するなんて!」

 

ポンズ「ポックル、メンチはホントに求めてるのよ。美味しい料理。さっきみたいになんの工夫もしてない豚の丸焼きじゃなくて、美味しく料理した丸焼きなら食べてくれるわよ」

 

ポックル「じゃあ、教えてくれよ。豚は焼いちまってるし、それ以外の料理でな」

 

ポンズ「良いわよ」

 

ポンズはポックルに、豚の美味しい料理を作るコツを教えた。幸いにも仕留めた豚はまだある為、ポックルは何度もやり直した。

 

ポックル「ポンズ、どうだ?」

 

完成したのは、ガーリック醤油ソースのポークステーキだ。ニンニクの香りと醤油ベースのソースが食欲を唆る定番の料理だ。

 

ポンズはステーキの一部を切り取り、ソースやガーリックも一部食べる。中も熱く、しっかりと火も通っている。

 

ポンズ「うん!美味しい!」

 

ポックル「よっし!行ってくるぜ!」

 

ポックルは二人に料理を出す。

 

ブハラ「美味い〜」

 

メンチ「悪くないわね。定番だけどソースとニンニクの味付けのバランスも良いわ。肉もしっかり火も通ってるし、合格よ」

 

ポックルも合格を貰う。

 

その後、ポンズは様々な受験者にアドバイスを送る。

 

ポンズ「低温調理は肉をじっくり焼く分、しっかりと中にも火を通すわ。バターで焼いてみて」

 

ゴン「わあ~!バターの香りが肉の焼く音と混ざって美味しそう!」

 

ゴンはポンズから、低温でじっくり肉を焼くようアドバイスを貰う。

 

ポンズ「豚肉で唐揚げを作ってみて。鶏肉より火が通りやすいし、脂身の旨味が生かされるから、きっと美味しい筈よ」

 

レオリオ「おおっ!こりゃガチで美味そうだぜ!二度揚げってのもやってみるぜ!」

 

レオリオが作り上げたのは、豚肉の唐揚げだ。勿論下味も付けた上で揚げている。

 

ポンズ「トンテキなんてどうかしら?ニンニクの香りが堪らないでしょ?」

 

クラピカ「なる程……これは確かに良い味付けだ」

 

クラピカは定番のトンテキを作った。

 

ポンズ「料理は初めてでしょうけど、ハンターになるなら初めての事は沢山あるわ」

 

キルア「ふーん。まっ、俺は不合格なってもまた来年やれば良いし」

 

キルアは余裕な態度を崩さないが、料理は教えられた通りに熟していく。やはり天才児だとポンズは理解した。

 

その後、ポンズは他の受験者達にも料理を教えていく。それからの料理は、丸焼きからしっかり調理した料理が出るようになった。粗削りな所はあるものの、メンチは受験者達が工夫を行い始めた所を見て感心した。

 

しかし、美味しい時間もそれまで。ブハラとメンチは満腹になった。

 

ブハラ「ふぅ……もうお腹いっぱ〜い」

 

メンチ「私も。っという訳で、試験は終了!合格者は50名!終了よ!」

 

合格者達はポンズ、ポックル、ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、ヒソカ、ギタラクル、ハンゾー、トードー含めて、合格者は50名。

 

メンチ「途中から工夫し始めたのも評価出来るけど、一番のポイントは、素直に頼った所ね。246番、アンタは周りにアドバイスをして共に助け合った。それもハンターに必要なスキルよ。獲物を捕まえる為にも、時にはハンター同士が力を合わせる事もある。猛獣の巣に入ったり、危険な崖下の食材を採取したり、時には険しい山脈も登ったり、こうして美食ハンターも命を懸けているのよ。一人で何とかするのも勿論大切だけど、一人で出来る事というのは個人によって得意な事は違うから、どうしても偏りは出てしまうわ。だから、助け合うのもハンターに必要なスキルよ」

 

メンチの言葉に、受験者達は息を呑む。美食ハンターの仕事の大変さは、先程のグレイトスタンプの狩りでも思い知らされた。これよりもっと大変な獲物を狩る事や、危険な場所での狩りも行うのだろう。

 

原作以上に合格者が多い。ポンズは自分が合格するつもりだったが、らしくない事をしてしまったと思った。

 

その後、合格した者達はハンター協会の飛行船が現れ、一人の老人が飛行船から飛び降りてきた。砂煙を上げて現れたのは、一本下駄で歩いているネテロ会長だった。

 

ポンズ(本来ならメンチの行き過ぎた判定に厳し過ぎると物申す為に現れたけど、今回は何かあるのかしら?)

 

ポンズは本来とは異なる形で現れたネテロ会長の存在に、思考を巡らせる。すると、ネテロ会長が一瞬こちらを見て微笑んだ。

 

ポンズ「うっ……」

 

ポンズはつい視線を反らしてしまった。何故こちらを見たのだろうか。

 

受験者「誰だ?あのじいさん?」

 

メンチ「審査委員会及びハンター協会会長の、アイザック=ネテロ会長よ」

 

ネテロ「まっ、ハンター試験でトラブルが起きた時の為の処理係でもあるがの」

 

ネテロは真っ直ぐな姿勢を崩さない。しかし、見ても隙は全く無い。もし背後から音もなく石を投げても避けられるし、そもそもその程度で避ける必要も無いだろう。

 

ブハラ「それで、会長は何故此方へ?」

 

ネテロ「メンチとブハラの合格者が予想より多かったからの。そして合格者が多い理由も既にサトツから報告を受けておる」

 

ネテロが再びポンズを見る。ポンズはそんなつもりはないと本人は思っているが、もしどうでも良いなら自分だけ合格にすれば良いはずなのだ。ポンズは気付いてないが、原作とは違う展開にして合格者をより多くしたのは事実である。

 

ネテロ「ふむ……さて、今回は合格者を第三次試験会場まで案内する事にしたぞ。ここからかなり距離があるから、暫くは休んでいくと良い」

 

こうして、原作と同じく合格者は第三次試験会場まで飛行船に乗って向かう事に。

 

――――――――――――――――――――――

 

ネテロ「さて、第三次試験会場まで、ゆっくり休んでおくれ」

 

ビーンズ「到着まで、食事と入浴はサービスさせて頂きます。暫しの休息をご堪能ください」

 

ネテロやビーンズ秘書に促され、暫く休む事にしたポンズ達。合格者達は各々好きに行動を始めた。

 

ポンズ「それじゃあ私、薬の調整をしてるから」

 

ポックル「おう。俺も明日に備えて休んでるぜ」

 

ポンズは飛行船の中を歩いていると、夕日が照らす飛行船の景色を眺めていた。その後、個室に入って鞄に入っている薬を取り出し、新たな薬の調合を行う。

 

治療薬から危険な薬物まで、薬を調合して新たな薬品を作り出す。

 

遠くで何か響く音がする。ネテロ会長がゴンやキルアとボール取りをしているのだろう。

 

ふと、ポンズは思う。自分の能力をどうするか。

 

ポンズ「蜂を操る………んじゃ決定打にもならないわね。待てよ?小型でも数が揃えばかなりの脅威だったわね」

 

ポンズは前世の知識にある、虫系の能力者や数の暴力が売りのキャラ達を思い出す。

 

一人は、重ちー。本名は矢安宮重清(やんぐう しげきよ)。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』に登場する小太りの少年だ。彼の能力は『収穫(ハーヴェスト)』。500体以上も生み出せる群体型スタンドで、一体一体の攻撃力は小さいものの、手には鋭い爪があり、噛みつく事も出来るので、相手に組み付いて眼球や頸動脈といった急所をピンポイントで狙えば高い殺傷力を発揮する。ピラニアのように集団で襲い掛かれば、相手の皮膚を削り取って大ダメージを与える事も出来る。オマケに蜂のように小さな針から酒を注入してたので、ポンズの薬を注入する事は容易いだろう。とはいえ、彼のように生み出したいが、流石に重ちーレベルとなると難しいだろう。

 

一人は、トミーロッド。『トリコ』に登場する昆虫獣類の使い手で、美食會副料理長の地位にいる男だ。体内に宿している1万個程もある様々な寄生昆虫(明らかに昆虫じゃない奴も多いが)の卵を、体内で成長促進エキスを分泌することで瞬時に孵化させ、遠距離攻撃を仕掛けることができる。1匹産み出すごとに1500kcal(カップラーメン3杯分くらい)ものエネルギーを消費する寄生昆虫を1000匹以上産み出せるという、驚異的な体力を誇る。普段は戦闘を虫に任せっきりだが、それはただ単に「自分で闘うのが面倒だから」というだけで、トミーロッド本人は虫以上の戦闘力を持つ。彼の能力は正に、ポンズの求めているものだ。とはいえ、口から産み出すつもりはない。しかし、カロリー消費というのは制約と誓約として相応しいだろう。

 

一人は、志能備(しのび)。『アラクニド』という漫画に登場するキャラクターで、蜘蛛を操る能力者だ。糸や毒を使っていたのは、ポンズに近い点がある。しかし糸をどうしようと考えるが、具現化系に近い変化系と合わせれば行けるかな?と考えるポンズ。

 

一人は、リグル・ナイトバグ。『東方Project』に登場するキャラクターで、『蟲を操る程度の能力』を持ち、ポンズに最も近い能力だ。ムカデやスズメバチといった毒虫を操れるのは強味だ。しかし決定打に欠けるのは事実だ。

 

一人は、志乃。『NARUTO』に登場する油女一族の忍。体内に寄生させた「寄壊蟲(きかいちゅう)」を操り、敵のチャクラを吸収させたり、無数の蟲で攻撃したり出来るキャラクターだ。

 

一通り思い浮かべるが、一番思い浮かべるのはトミーロッドとリグル、重ちーの3名だろう。

 

となれば、ポンズは帽子を弄って念能力のイメージを固めつつあった。

 

ポンズ「それが一番ね。蜂の巣ならぬ虫の巣。帽子と一体化するもよし、新たに具現化するもよし。決まりね」

 

ポンズは具現化する物を決めた。虫の巣だ。先ずは帽子と似た姿をした形で具現化するイメージを固める必要がある。

 

ポンズは水見式を行う為、近くのコップを取り出し、水を入れて葉っぱを浮かせた。

 

そして、念を送る。水の中に蜂の巣が具現化してコップの中を埋め尽くす。そして、葉っぱや中の蜂の巣が動き出した。

 

ポンズ「やっぱり、具現化系と操作系なのね」

 

前世の記憶を思い出した影響?いや、それだけなら何故2つの適正が生まれるのだろうか?

 

ポンズ「さてと……」

 

そろそろ入浴も済ませようか。そう考えた、その時だった。

 

ネテロ「その水見式は……」

 

なんと、いつの間にか入って来ていたネテロ会長に見られてしまった。

 

ポンズ「か、かかか会長ッ!?何故此処に!?」

 

ネテロ「不思議なオーラを感じたから来てみれば、とんでもない物を見てしまったのう。水見式を行う前からな」

 

ポンズは後退りした。床を後退りしてネテロから離れる。

 

ネテロ「お主、何者なんじゃ?」

 

ポンズ「えぇっと………念能力は2つあるのって珍しく無いんじゃ……」

 

ポンズはクラピカの緋の眼や蟻の王メルエムの例を思い出し、必死に弁解するが無意味だった。

 

ネテロ「それは種族の特性や訓練次第で違う系統を発現する事はあるが、お主のように生まれ付き2つの系統に適正がある者はワシの知る限りおらん。まあ、念とは別の力なら別じゃが、お主は間違いなく念能力者じゃ」

 

念とは別の力。つまり、怨の力だろう。怨は念の系統は一つという概念がなく、怨みの力で動かせる為に全ての系統を使えるというチートぶりだ。しかし、ポンズは念能力者だ。だから怨の使い手でない事は明らかだ。

 

ポンズ「あ、あの………」

 

ポンズは口を閉じた。言うべきか否か迷ったからだ。しかし、いずれバレてしまうのは時間の問題だ。とはいえ、話すべきかどうか考えてしまい、躊躇ってしまう。

 

それを見たネテロが、目の前の少女が言い淀んでいるのを見て、無理に聞かない事にした。

 

ネテロ「ふむ……今は聞かないでおこう。しかし、もし第三次試験を乗り越えられたら、全てを話してもらうぞ」

 

ネテロはそう言うと、ポンズの元から去った。

 

ポンズ「は、はい……いや、待って!!」

 

ポンズは一度甘えようとしたが、全てでなくても話してみる事にした。

 

ポンズ「私は………このハンター試験を受ける前に、頭を打ちました。その時、私は別人の記憶が入り込んだんです。この世界とは別の世界の、もう一人の私の記憶。それが原因かは分かりませんが、もし私の中にその別人の魂まで入り込んでいるんだとしたら………この二つの系統が存在する事にも、説明付きませんか?」

 

ポンズの説明に、ネテロは考えつつも納得した。それなら念の系統の適正が二つ同時に存在のも、確かに納得の行く結果だ。

 

ネテロ「転生の能力は聞いたことがあるが、それが事実ならば、お主は世界で初の二つの系統に適正がある人間という事になるのう」

 

ポンズ「っ!そういうのがあるんですか!?」

 

ネテロ「死んだ人間が別人の体に転生するというのは良くある話じゃ。そんな念能力を持つ人間も過去に居たからのう。じゃが、お主のように念の適正が二つもあるのは過去におらんかった」

 

ポンズはその言葉に、歳の重みを感じた。ただの老人ではない事が、その言葉に表れていたからだ。

 

ポンズ「私だけが……」

 

ネテロ「ふむ……今は何も聞かん。翌朝には第三次試験に入るぞ。()()()()()()()()

 

ポンズ「は、はい」

 

こうして、ネテロとポンズの邂逅は終えた。ポンズは一通り準備を終えた後、明日に備えて眠りに入った。

 

――――――――――――――――――――――

 

翌朝。顔を洗って歯磨きを済ませ、リュックを背負ってポックルと合流した。

 

ポンズ「おはよう。待たせわね」

 

ポックル「おう。そろそろ到着するみたいだぜ」

 

2人は飛行船の出入り口で、他の受験者達と共に待機していると、トリックタワーが見えてきた。

 

トリックタワーの屋上に降り立った飛行船は、受験者達を降ろして飛び立った。

 

ネテロ『では、受験者の諸君、健闘を祈っているぞ』

 

飛行船が上空へ飛んでいくのを見届けた受験者達は、第三次試験の試験官の声を聞いた。

 

リッポー『受験者達。第三次試験、トリックタワーへようこそ。姿は見せていないが、俺が第三次試験の試験官を務める賞金首ハンター兼刑務所所長のリッポーだ。諸君にはこの第三次試験会場、トリックタワーを72時間以内に脱出する事。72時間以内に脱出すればクリアで、塔の屋上に降ろされて生きたまま一階に辿り着くのが目的だ。方法は自由。諸君の自由に進むんだ』

 

リッポーはつり上がった細目に眼鏡をかけたパイナップルヘアーの男性で、ポンズもよく覚えている。あんな悪人面がニヤけた姿を想像しやすいポンズ。

 

すると、ロッククライミングが得意な受験者が塔の壁を降りていくが、鳥には見えない程に人の顔をした怪鳥が現れ、受験者を喰らった。つまり、外側から行くのは困難だ。

 

ポンズ「屋上から中に入るしかないけど、どう見ても平坦よね………何か仕掛けがある筈よ」

 

ポックル「とは言っても、入り口が無さそうだな…」

 

ポンズ「発想を変えましょう。例えば、床自体が扉になってて、場所ごとに違う所に辿り着くとか」

 

ポンズは床を弄る。すると、受験者が何名か回転する床によって塔の中へ入ったのだ。

 

やはり其処は原作通りだ。しかし、中の迷路がどうなっているかは分からない。

 

ポンズ「となると、同じ部屋か分かれ道か、やってみないとね!」

 

ポックル「おう!分かれ道だったら、互いに合格出来るといいな」

 

ポンズ「じゃあ、行くわよ!」

 

ポンズとポックルは、床へ足を踏み込んだ。すると、床が回転してそれぞれ別の部屋へ入ったポンズ。

 

ポンズは床へ両手と両足を付いて降り立つと、部屋を見上げた。しかし、其処に居た人物を見て顔が青褪めた。

 

ヒソカ「おや、僕だけじゃ無かったんだね♥」

 

ポンズ「っぅそでしょおおおおぉぉぉっ!?」

 

なんと、このルートにはヒソカが居た。

 

ポンズ「ひひ、ヒソカ!?なんで貴男が此処に居るのよ!?」

 

ヒソカ「それはコッチの台詞だよ♠僕はこれからこの道を行こうとしたら、君が降りてきたんだよ◆」

 

ポンズ「さ、最悪だわ………」

 

ヒソカ「まあ良いじゃん♣お互い仲良くしよう♥」

 

ポンズ「………まあ良いわ。変な事しないで頂戴」

 

ポンズはヒソカの傍を通り抜ける。ヒソカはポンズの事を見つめていた。彼はポンズと目が合った時から、異常な程に彼女へ興味を示していた。

 

まるで二人も居るかのような異質なオーラを感じていた。

 

ヒソカ(君は何者なんだい?まるで2人居るみたい……強くなったらどんな能力者になるんだろう?)

 

ヒソカはウズウズしていた。この少女が育ち、強くなって自分が狩る。そんな妄想を抱き、股間がズキュゥゥゥンと何かに貫かれたように疼く。下品ではあるが、勃起しているだろう。

 

ポンズ(ひいいぃぃぃぃっ!!怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!)

 

ポンズは悪寒と変態の視線を感じて、背筋が凍り付くような恐怖を感じた。背筋に冷たいものが走る感覚に、足を速める。一刻も早くクリアしてヒソカから逃れたい。

 

しかし、今はヒソカと共に行かなければトリックタワーの成功も絶望的だ。

 

ヒソカと共に様々なアスレチックや罠を抜けていく。

 

そんな時、一つの部屋に辿り着いた。その部屋の中心には、全身傷だらけの試験官が居た。原作でヒソカに半殺しにされたという試験官だろう。

 

トガリ「俺が編み出した、無限四刀流!上下、左右、正面、背後、逃げ場はない!! あらゆる角度から無数の刃が貴様を襲い切り刻む!!ここで死ねい!!ヒソカァ!!」

 

無限四刀流。4本の曲刀を使った独自の戦闘スタイル。ジャグリングの要領で曲刀を放り投げながら、ブーメランのように投擲とキャッチを繰り返した斬撃で相手を切りつける。

 

ヒソカに3つも傷を付けたのは驚きだが、避け続けるのは厳しいと察したヒソカにアッサリと止められ、首を落とされた。

 

ヒソカ「無駄な努力、ご苦労さん♣」

 

ポンズ「えげつないわね……」

 

ポンズはヒソカと共に先へ進む。軈て一つの扉の前に辿り着き、広いスペースに到着する。

 

アナウンス『44番ヒソカ。所要時間、45分。246番ポンズ。所要時間、45分』

 

ヒソカ「僕達が一番最初みたいだね♥」

 

ポンズ「……まあ、今はそれに甘えるわ」

 

2人は壁に寄りかかるように座る。

 

暫く待つと、ヒソカが提案をしてきた。

 

ヒソカ「君、トランプやるかい?♠」

 

ポンズ「ババ抜きやポーカーは知ってるわ。大富豪はやったこと無いけど」

 

ヒソカ「じゃ、ポーカーやろうよ◆」

 

こうして、ヒソカと共にポーカーをやる事になったポンズ。ポーカーをやっていくと、扉が開いて次々とクリア者が現れた。ギタラクルとハンゾーが来た。やはりあの2人は来るかとポンズは感心した。

 

ポンズ「4のフォーカード」

 

ヒソカ「残念、8とジョーカーのファイブカードだよ♥」

 

ポンズ「このぉ〜!」

 

すると、食事が運ばれて来た。2人は配膳台から料理をとり、食事にする。

 

ギタラクル『ヒソカ、随分仲が良いじゃないか』

 

ヒソカ「まあね♣」

 

ギタラクル『君、ヒソカに認められるし、念能力を使えるんだね』

 

ポンズ「……生まれつき使えるのよ。応用は知らないわ」

 

ヒソカ「その割には、2人居るみたい♥」

 

ヒソカもギタラクルも気付いている。自分が二つの念の系統に適正がある事に。しかし、今は秘密を言うつもりはない。

 

ポンズ「……それは、私も知らないのよ………ほら、フルハウスよ」

 

ポンズがキング2枚とクイーン3枚のフルハウスを出す。

 

ヒソカ「おや、負けちゃった♠」

 

ヒソカはブタだった。ポンズはチーズナンを掴み、食べ始める。料理は注文可能であり、トイレに行きたいなら外にあるトイレの施設で何時でも可能なのだ。勿論男女に分けてある。ポンズはトイレを済ませて、部屋に戻って来る。

 

猟師ゲレタ、レスラーのトードー、武術家のボドロ、蛇使いのバーボンと、実力者が次々と部屋に来ていた。そして、ポックルもホコリまみれになりながら現れた。

 

ポックル「ふう。よお、ポンズ!」

 

ポンズ「ポックル、無事だった?」

 

ポックル「おうよ!って、なんだ?ヒソカとポーカーしてんのか?いつの間に仲良くなったんだ?」

 

ポンズ「そうじゃないわよ。制限時間まで暇だっただけよ」

 

ポックル「まあ暇つぶしになるから良いじゃないか。俺も参加させてもらっていいか?」

 

こうして、ポックルも混ざってトランプゲームを行う事に。

 

制限時間が迫る中、ギリギリの所でゴン達が出て来た。どうやら到着は出来たようだ。ゴン、キルア、クラピカ、レオリオ、トンパが到着した。

 

こうして、第三次試験は終了。生き残った受験者達は外へ出て、次の第四次試験を受ける前にそれぞれがくじ引きを行う。

 

しかし、ポンズの出番が来た時だった。ポンズがくじ引きを行おうと箱に手を伸ばそうとした時、リッポーがポンズの番号を確認してポンズの行動を言葉で止める。

 

リッポー「ん?いや待て。246番、お前だけは別行動だ。会長直々のお呼び出しだ」

 

ポンズ「はい?」

 

リッポー「会長から指名されるとは、随分な出世じゃないか。兎に角、あの船が会長の待つ場所まで案内する。お前は其処で船の持ち主に会って、会長の元まで案内してもらえ」

 

自分は第四次試験に参加してはならない、という事か?しかし、ポンズには身に覚えがあった。

 

この前に二つの念の系統に適正があるのを見られたから、ネテロ会長に目を付けられたのだろう。

 

ポックル「ネテロ会長直々!?ポンズ、一体何したんだ?」

 

ポンズ「昨日会長と話をしたのよ。ポックルも知ってると思うけど、私の力の事よ。もしかしたらその事かも。じゃあ、頑張って」

 

ポックル「おう。お前もな」

 

ポンズはリッポーに促され、漁船に乗り込んだ。表向きは漁船に見えるが、なんと操舵者が居ない。ポンズが操舵室の椅子に座った途端、船は独りでに動いて海を渡り始めた。

 

ポンズはこの船が、操作系の能力者によって動かされていると理解した。そうでないなら人工知能による操作と思われるが、そんな機能は存在しない。なら操作系と考えるのが妥当だ。

 

ポンズ(それにしても、遠い陸地から離れた船をここまで操作するなんて、かなりの念能力者ね)

 

ここまで精密に操作するには、かなりの精密動作性と熟練度が必要だろう。ポンズより遥かに格上の念能力者だ。

 

そして、一時間の航海が終わり、陸地へ辿り着いた。其処に居たのは、丸眼鏡を付けた筋肉質なハンター。その周りには、ドローンが飛んでいる。恐らく機械を自在に操る念能力者だろう。

 

ハンター「よお。246番、ポンズだな?ネテロ会長から話は聞いてるぜ」

 

ポンズの知らない原作キャラ。恐らく名も無いハンターだろう。

 

ポンズ「はい。案内していただけますか?」

 

ハンター「ああっ。こっちだ」

 

ハンターに案内されたポンズは、大きなドーム状の建物に案内される。そして、広い道場に足を踏み入れる。其処には、ネテロ会長に加えて、一次試験官のサトツ、二次試験官のメンチとブハラの姿があった。

 

ネテロ「ようこそ。お主が呼ばれた理由は、分かっておるな?」

 

ポンズ「念能力ですね?」

 

ネテロ「流石じゃな。改めて水見式を行い、先ずは此処に居る者達に教えるんじゃ」

 

ポンズ「分かりました」

 

ポンズは、ネテロが用意した水見式のコップに、再び念を送る。詳しい詳細は省くが、コップの中に蜂の巣が現れ、葉っぱが動く。具現化系と操作系の反応だ。

 

メンチ「えっ!?う、嘘……」

 

ブハラ「そ、そんなバカな!?」

 

サトツ「これは……!?」

 

サトツが目を見開いている。

 

ネテロ「まあ当然の反応じゃな。ポンズよ。お主の口から説明してもらえるかの?」

 

ポンズ「はい」

 

ポンズはこの前ネテロにした説明と同じ話をした。メンチ達は渋々納得した。

 

メンチ「二重人格とは違うけど、違う人の記憶が入った影響ね……まあ本人もそう認識するしか出来ないなら、そうとしか考えられないわね」

 

ブハラ「俺も全て理解してないけど、要するに二重人格みたいなもんかな?」

 

サトツ「それでしたら人格の変化と共に系統が変わるはずです。とはいえ、二つの系統を持つ方はポンズさんが初めてでしょう」

 

それぞれの反応は異なるものの、やはりポンズの例はハンター協会史上初の、念の系統に二つも適正がある逸材だ。

 

しかし、だからと言って何もしなければ宝の持ち腐れ。勿論それを発揮しない生き方もあるが、ハンターにならなくては出来ない事がある為、そして今後の運命の未来を生きる為に、今はプロのハンターにならなくてはならない。

 

ポンズ「………ネテロさん。教えてください。第四次試験が私だけ此処に来たのは、念を使えるようにする為だと分かっています。発は出来ますが、それ以外はまだ出来ていません」

 

ネテロ「ふむ………確かにお主は生まれつき発を使えるようじゃが、念の基本が完全に出来ておらん。だから、四次試験はワシが自ら教官兼試験官を務めよう」

 

ポンズ「はい!」

 

こうして、ポンズ一人だけの第四次試験が始まった。期間は一週間。念の基本とやり方は頭の中にある知識で知っており、ネテロの指導の元で、念能力の基本を学んでいく。

 

ネテロ「(テン)。オーラが拡散しないよう自らの体に留めておくんじゃ。強化系でなくても肉体を強化し、若さも保てるぞ。精神統一で心を落ち着かせるんじゃ」

 

ポンズ「ふう…………」

 

一日で念の基本から学んでいくポンズ。ポンズは先ず纏を学んでいく。その場で座禅を組み、精神統一を行う。

 

念の知識を覚えていた為、やり方は分かっていたから上手く出来た。

 

2日目は絶を学んでいく。

 

ネテロ「絶。精孔を閉じ、オーラを出ていない状態にするんじゃ。無防備になるが、気配を絶てて野生の獣のように隠れ潜めるし、疲労回復にも繋がるぞ」

 

ポンズ(不思議………力が湧いてこない。でも悪い感じはしないわね………)

 

精孔を閉じた事でオーラが出なくなり、疲れが感じにくくなった。寧ろ、疲れが取れていくのを感じる。

 

三日目で錬を学ぶ。

 

ネテロ「錬。精孔を広げ、通常以上のオーラを放つ。これで大量のオーラを使い、攻防戦にも使えるぞ」

 

ポンズ「凄い……なんだか力が湧いてくるわ!」

 

錬を使うと、改めて自分の力が湧いてくるのを感じた。強化系でなくてもここまで強くなれる事に驚くポンズ。

 

四日目。発の修行は水見式を行う事。

 

発は既に出来ている為、これから発の練習を行っていく。

 

ネテロ(凄まじい学習能力じゃ。まるで知っていたかのように習得していくのう。これが若さか)

 

水見式は発の修行にもなり、これが出来るようになって初めて念の初心者卒業である。

 

ポンズは蜂の巣を具現化し、更に元々操作系だった事もあり、葉のコントロールも自在に熟していく。蜂を自在に操れていた為、操作系の基礎自体は出来ているのだ。

 

五日目は念の基礎を鍛え上げていく。纏、絶、錬、発を念入りに鍛えて行く。基礎を鍛え上げればそれだけオーラも制御可能で、念の力も上がっていくのだ。

 

そして六日目。ポンズはネテロに発による念能力をどんな感じにするか話した。

 

前世の知識、記憶にあるトミーロッドや重ちーの能力、そしてリグル・ナイトバグの能力を上手く組み合わせた新能力。

 

ポンズ「会長。能力ですけど、実は前から考えていました。操作系と具現化系の二つを使える能力は………無数の虫を産み出す虫の巣を具現化したいんです。イメージは出来てます。頭の帽子、若しくは虫の巣で出来た帽子を具現化し、其処から私の虫達を産み出す事です」

 

ネテロ「なる程。イメージとしては悪くないのう。お主が蜂を操る操作系を持ち合わせ、更に突然変異で具現化系の適正も発現した。本来なら離れすぎた念の系統を使うのは相性が悪いのじゃが、お主の場合なら唯一無二の例外になるのう」

 

ポンズ「でも、ただ産まれた虫達は、というか念獣は大した力を持たない。ただ産むだけでは強い能力者や環境にアッサリと負けてしまう。だから………ルールを設けたいんです」

 

ポンズは間接的に、念能力への制約と誓約がある事を知ってるとネテロに告げた。ネテロも間接的な言い方であっても、その意味が分かるはずだ。

 

ネテロ「ルール……制約と誓約じゃな?確かにそれならば、産み出した念獣達は強化系の恩恵が無くとも強くなれるじゃろう。して、どんな制約を掛けるかね?」

 

ネテロの問いに、ポンズは迷いなく答えた。メンチとブハラ、サトツに加えてリッポーも見学に来ていた。リッポーはサトツから事情を聞いており、ポンズが二つも念の系統に適正があると知って驚いた。

 

ポンズ「カロリーを使います。虫達を産めば産むほど沢山のカロリーを消費する制約と誓約を」

 

それを聞いた時、メンチやブハラは驚愕した。サトツやリッポーもだ。

 

メンチ「嘘でしょ!?」

 

ブハラ「おいおい!下手したら死ぬぜ!?」

 

リッポー「正気か?」

 

サトツ「過去に命懸けの制約と誓約を掛けてつよくなるハンターは居ましたが、其処まで現実的かつ危険な制約と誓約を掛けたのは、ポンズさんが初めてかと」

 

ネテロ「それは確かにハイリスクな能力じゃな。国によっては外部からの持ち込みが出来ん国もあるし、食糧の少ない国もある。現地調達の必要性もあるならば、相当のリスクじゃわい」

 

それからポンズは、ネテロと共に能力のイメージを定着させる修行に入る。

 

ポンズ「一匹辺りのカロリーは……20キロカロリーにしたいです」

 

ネテロ「5分間の軽いジョギングや10分間のウォーキング分のカロリーか。おにぎり1/3個か板チョコ数欠片分のエネルギーを使うのう」

 

制約と誓約を決めていくポンズは、念で具現化する虫の巣をイメージする為、自分の帽子をイメージする。帽子を脱ぎ、自分の帽子が虫の巣になっているイメージを思い描き、其処から虫達が産まれるのをイメージした。

 

ポンズ「あっ。そう言えば、具現化系って変化系と相性が良いんですよね?それで、産み出す虫達を私が思い描いた生態にして産み出せますか?」

 

ネテロ「具現化系の特性を考えるならば可能じゃろう。じゃが、イマイチになる可能性が高いが、それにも制約と誓約を掛けるか?」

 

ポンズ「うーん………200キロカロリーかな?」

 

それはかなりの消費量になる。例えるならば、30分のジョギングや1時間の入浴、激しい筋力トレーニングを15分間も続けたような消費量だ。

 

おにぎり一個、バナナ二本、加糖缶コーヒー二本分が妥当だろう。

 

ポンズはネテロの指導の元で、念能力のイメージを構築していく。

 

そして7日目。ポンズは能力を構築する事は出来なかったものの、念の基礎は充分マスターした。元から使えた事もあり、前世の知識も役に立った。

 

ネテロ「ふむ。念能力を習得し始めておる。後はお主が自ら高めていく事じゃ。これからを楽しみにしておるぞ。合格じゃ」

 

ポンズ「っ!ありがとうございます」

 

そして、最終試験会場まで向かうと、ネテロが資料を渡して来た。

 

ネテロ「さて、お主を最終試験の会場まで案内するぞ。他の第四次試験の合格者を見てみるか?」

 

合格者の一覧を見せてもらったポンズ。

 

ポックル、ハンゾー、ギタラクル、ヒソカは合格したようだ。あの老人武術家も合格してる。ゴン、キルア、レオリオ、クラピカも合格していた。トードーは居なかった。バーボンも居ない。恐らく

 

ポンズは会場に向かう途中で資料を見つめる。そして、最終試験の試験会場に辿り着いた。

 

ポックル「よお!ポンズ!」

 

ポンズ「ポックル。合格したのね」

 

ポックル「まあな。そっちはどうだ?」

 

ポンズ「私も合格よ」

 

ポックルと合流したポンズ。

 

ゴン「あっ、ポンズさん!」

 

レオリオ「よお!俺達も合格したぜ!」

 

ポンズ「そっちも合格したのね。どうだった?」

 

ポンズが尋ねると、第四次試験のプレート争奪戦はそれぞれ原作通りだった。但し、若干違う点があった。

 

先ず、ハンゾーのターゲットがバーボンだった。しかし、ハンゾーからすればバーボンの蛇の群れによる罠なんて、ザルも良い所だったらしい。

 

レオリオのターゲットがトードーだった。其処はクラピカと共に連携して倒したらしい。

 

ゴンのターゲットはヒソカ。其処は原作と同じだった。ただ、彼にその話をすると、ゴンは不服そうな顔をしていた。その理由は知ってる。ヒソカから隙を突いてプレートを奪えたものの、吹き矢の使い手である猟師ゲレタによって奪われた。しかし、ヒソカから借りを受けてしまった。それは確かに悔しいだろう。生き残る事が優先な自分だったら甘えてたかもしれない。そう考えるポンズ。

 

キルアもターゲットは同じらしい。

 

兎に角、自分の離脱で流れが変わるか不安だったが、杞憂だったらしい。運命の修正力というものだろう。ゴン、クラピカ、レオリオが今年受かるのは運命なのだ。

 

ならば、自分が受かれば運命は変えられる。

 

最終試験に向けて、心を強く持つポンズ。

 

因みに、最終試験前に受けた面接で聞かれた戦いたくない相手にはヒソカを選び、注目する相手にはゴンを選んだポンズであった。




ポンズが何故、操作系と具現化系の2つに適正があるのか?ポンズ自身の適正と、転生者側の適正が融合した結果と考えてください。ポンズが多分操作系で、転生者が確定で具現化系になります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。