「今からやるのはお前らを生かす唯一の方法だ」
─── だから泣き言言うなよ
彼の言葉は続かなかったが、もし続いていたならこんな言葉が続いていただろう。
2人は椅子に座りながら考える、何故自分達がこんな状況になったのか。どうして彼を頼ったのか。そして、どうして頼らなければいけなかったのか。
2人は考える家のせいだと
あの時代錯誤な家のせいで自分達は嫌がらせを受けていた、実力に見合わない階級に居させられ、何度も依頼の説明と違うものを受けさせられた。
こんな状況を変えたくてこの男を頼ったのだ
「まずは説明が必要だな。呪術において知識は力だ、初見殺しの呪術だって腐る程にある。五条悟の無下限だってその部類だ。初見なら無限すら認識できずに死んでいく」
男は淡々と説明しながら机に置いてあるアタッシュケースから1本のナイフを取り出す、鈍い光を放つそれは明確な殺意が籠っている。
──呪具だ
姉は呪具に見慣れていた、天与呪縛のせいで自身だけでは呪霊を払えないが故に
妹は呪力を感知してそのナイフが呪具だと気づいた、込められた呪力までは分からないが相応のものなのだろうと当たりをつけることは出来る
「このナイフには術式が刻んである」
「分身だ」
「「分身……」」
「この術式自体は五条が高専時代に倒した呪術師の物だ、階級は特級になるが他の特級呪具と比べるとカスみたいなもんだな」
2人は困惑する
自分達はこの呪縛から解き放たれたいから頼ったのであり決して男が所有する特級呪具を自慢されるために居るのではない
困惑は怒りに変わるが自分達は頼み込んだ立場であり文句は言えない、声を飲み込んで2人は無言を貫き通した。
「……その顔何か我慢している顔だが無視するとしよう」
「分かってんならさっさと話を進めろよ」
姉は短気だった
「良いだろう、だが先ずはお前らが自分状況を理解する事が大事だ。良いな」
「ッチ、早くしろ」
男は説明する
真希と真依は特殊なケースだと、天与呪縛だけでも数少ないのに一卵性双生児という呪術を絡まない世界でも稀な事象だと。その二つが重なったお前達は世界で唯一と言ってもいい状況にいると、最初に真希の天与呪縛から説明した
本来なら真希の縛りは呪力がゼロになる完全な天与呪縛であったと、だがそうはなら無かった、妹の真依の存在である。呪術的に一卵性双生児は1人に見なされる、故に妹の真依も呪力が無けれならなかった。だがそうはならなかった。真依に呪力が宿った事で縛りは不完全になり真希には一般人程度の呪力が残った。
ここまで聞けば真依が悪く聞こえるが、真依も真希の天与呪縛のせいで真依は大半の呪力が失われ生得術式すらまともに使えない体になったのだ。
同じ様に影響を受けながら影響を与えてきた2人
その原因はやはり双子にある、と
「そこで使うのがナイフだ」
「? どういう事だ」
「いまいち要領が掴めないんだけど」
2人は同時に首を傾げる
まさしく双子の反応だ
「この術式は説明した通り分身術式だ。だかそのまんまの分身術式じゃない。この術式の強い所は術式で作られる分身に本体はいないという事だ」
!
「」
「じゃあ本体は何処にいるんですか?」
姉は空気を読んで黙る
自身の得意分野の呪具なら口を出せるが術式や呪力に関しては門外漢である。故に妹の邪魔をしないよう首を上下に動かす程度に抑える
「それはな、全部が本体なんだよ」
「「?」」
「もう少し詳細に言えば分身であり本体だ」
「「???」」
「術式を発動させて一体の分身を作れば、作り出した本体が倒れても分身を本体として扱う事が出来るという術式だ。最大人数は呪詛師であった時は5人、呪物となった今は使用者の呪力出力で変化する」
2人はより混乱した
術式の内容は分かったが其れをどう生かすのかそれがわからない。2人してまた同時に首を傾げる。
そんな二人を見て男は溜息をつきながら言葉を続ける
「良いか良く聞けよ、お前達がそんなに弱いのは互いに悪影響を受けているせいだ。俺らの様な一卵性双生児は魂も体も同一の物で作られる、そのせいで呪術では一人の人間として処理される。つまり完全一致な共通点を持つから呪術的に一人の人間扱われるという事だ」
男は続ける
だが、お前達は髪型も身体能力もまるで違う。外見ならず中身も違う。そんな状態だと双子の魂を分けることは出来ない、そこでナイフを使う。
ナイフに込められた術式は同一存在の完壁な複製であり共通点を増やし魂を分けるために必要なのだ、と
2人は全部は理解出来ずとも何となく自分達がやるべきことは理解した
男はそんな二人を見て頷く態度に満足した様だ
「良いかコレはお前達が自分で刺せ同じ場所に同時にだ、その方が効力が上がる。だが最後は別の場所にやれよ対照となる場所だと尚のこと良し」
男はナイフに呪力を込めて二つに増やす
真希に右手のナイフを、真依に左手のナイフを渡しアタッシュケースの前に戻りながら話を続ける
「1箇所だけ別の所に刺すのはお前達を別々の人間だと呪術的に証明するためだ、多すぎたら逆に共通点が生まれるから1箇所だけだ」
説明が続く
「何故対照的な傷を作るのかと言えば、鏡が関係する。古来より呪術では鏡に映る自分は別の存在として認識されていた。それは痣の位置が反対だったり右手を上げれば左手を上げたり、映る存在の対となる存在を鏡で観測できると信じられてきたからだ。お前達姉妹は似ている点は多いが違う点も多かった、真希は男らしい性格で真依は女らしい性格、真希はロング、真依はショート、真希は術式を持たず、真依は術式を持っていた。真希は強く、真依は弱かった」
「対となりながらも共通点を持つお前達は鏡に絡めるには丁度良かった。もしここまで対になって無かったら準備に5年はかかってる」
両手をヒラヒラさせながら軽く儀式の説明をする
話なんて聞ける様な状態じゃないよな……と、薄々勘づきながら言葉を続ける
「鏡のとても似ているが対照的で別の存在であるという呪術的な力を使うために最後の傷は対照的につける必要があった。共通点を多く持ちながら別の存在である状態を作れれば、魂の結び付きを限りなく強くしながら繋がりに綻びを入れれる唯一の状態」
「そこを釈魂刀で繋がりを切れば
────お前達は別々の存在になる
男の説明は長く分かりにくかったが、なんとか理解した真希と真依はナイフを体に刺す。激痛が走る中2人の脳内に声が響く、───痛い
遅れて理解する、姉/妹の相手の気持ちだ、と
双子の魂の繋がりが強くなるということは一人の人間として一つになりかけるという事だと。真希と真依は次々と体にナイフを刺していく、夥しい量の血溢れてくる。儀式よりも先に出血死するのでは無いかと心配になるがそれでも二人は手を止めない。
真希と真依は会話する事無く対照的な傷を刻む。
真希は右肺に真依は左肺にナイフを刺しこむ、あまりの激痛に意識が朦朧としてくる、ぼやけた視界で男が幅の大きな刀を振り上げている。次に目を覚ます時には二人の間にあった不思議な繋がりを感じ無くなる事に寂しさを覚えながら
文章力が拙いからここまで
この設定で誰か小説書いてくれ
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拙いので簡潔に設定だけ書いていきます
時系列:漏湖が陀艮の死を目撃した後です、オリ主が来て漏湖を吹っ飛ばしナナミン、真希、直人は生存しています。
使われた呪具
分身術式が込められた呪具(オリ主作成):
分身術式は本体を分身に移すことが可能=魂も肉体も完璧な同一存在 QED
という事で紙袋くんの血や髪の毛を大量に使って作りました、何時もはDIOみたいに大量に投げて使ってる設定
今回は共通点を多くする為と共通点の強度を高める為に使われた。
釈魂刀:魂を知覚する事で硬度を無視して切り裂ける術式
作者は魂を知覚する事で硬度を無視して切り裂ける、コレは魂ごと切り裂いているからと解釈
真人のセリフから体は魂の形に影響されるらしい、根拠はコレ
魂を切り裂けるなら繋がりも切り裂けるのでは?と妄想
共通点の設定
一卵性双生児が一人だとカウントされるのは体と魂が同じ要素で作られているからと想像、なら共通点が多ければ多い程一人になるのでは?と考えました。
この世界ではマナカナは一人に収束します、
二人は途中共通点が多くなりすぎて思考が電波しました。
あの呪具を使ったのはナイフの術式によって共通点を強くする為(前述の通り)であり、完璧な複製ができるあの術式で同時に自分を刺す事で唯一無二の状況を共有させる事が出来るので強度が跳ね上がる設定です。
自分で刺す事で呪いとしての強度を高める効果もある設定です。
鏡の設定
完璧なデマです。
鏡の設定は作中に書いてある通りであり、古来の人々は鏡に映る左右反対な自分を見て別の人間だと思ったのが始まりです。昔からその風習が受け継がれたせいで効力を持つようになりました、だけど力としては凄く小さくて真希真依みたいな特殊なケースでないと実践活用はできません。
オリ主の設定
宿儺の現代版です。
お腹の中で双子の弟が死んだ事で才能に爆バフが付きました。自分から喰らう事で一つになった宿儺と違い、弟が全部オリ主に託す事で一つになりました。
オリ主は意思がお腹の中からあったので異形の姿(呪術を扱う体としては完璧な姿)にならない縛りを結ぶ事でバフをより強くしました。
そのオリ主が釈魂刀を使う事で初めて成功します
長々とすみません
後書きの最初に書いた通り、この設定で誰か書いてくれ