Side 直久
一昨日から続いてセシリアの鍛錬をしているが……
「そこっ!」
オレの回避した方向に、セシリアのレーザー銃の攻撃が曲がって直撃する。
ぶっちゃけノーダメではあるが、被弾したので撃破判定がアリーナのモニターに表示される。
「なおなおが落ちた!」
「ここからもっときつくなる……!」
バラバラに動きながらも連携している12のビット兵器。
それをいなし、何機か撃ち落としながら本音と簪が悲鳴じみた声でそう告げる。
「いや、訓練は終了だ」
オレはそう淡々と告げる。
12のビット操作して戦いながら偏光射撃使える時点で某宇宙世紀の天パたち並の並列処理ができている。
「オレも撃墜されたし、予定より早いが鍛錬終了と共に非公式最強の座をセシリアに譲るしかないな「私に対してだげ、褒めたりする分ツッコミさせる発言しないと死ぬ病気を患ってます??」」
なんとなく言っておいたほうがいいと思ったから……(直感)。
反省はするし後悔もするが、またやると思う(鋼の意志)。
「いいリアクションするからついな……」
「セッシーツッコミの才能あると思うしわかる」
「ISでダメでも、漫才でやってけるって「そんなのボケ過多でこっちが倒れますわ!」」
そう叫んだあと、咳払いしつつナチュラルにビットを格納しつつ着地するセシリア。
「……直久さんのおかげで自分の中で壁を越えられた気がしますわ。そこは本当に……ありがとうございます」
「ここでISコアを増設できれば偏光射撃もビット自律もセシリア依存しなくていいことをバラして好感度を下げて調整を狙います「RTAか何かをされてまして?? あと私の好感度調整が最短クリアに関係あるんです??」なんとなくやらないといけない気がしたから……」
「その身も蓋もない手段を取れないから、スパルタな方法で体得させてくれたのでしょう? 実際コレのおかげで並列思考ができるようになりましたし、得られるものが多かったので良しとしますわね」
少し呆れ混じりの顔をしたあと、セシリアは笑顔でそう告げた。
「それじゃ、依頼の報酬よろしく」「なおなおの手料理〜」
ISを解除してISスーツになった簪と本音がそう言って、ピットに隣接してるシャワールームに向かう。
するとセシリアもなにか言いたげだったので先を促す。
「……わ、私も……頑張りましたし? 少し想定よりカロリー消費しましたから、その……「何食いたい?」 ……お豆腐と野菜メインで鍋モノを……」
マジで頑張ったし、オレは任せとけと頷いた。
苦難や試練を超えた先にいいことがあると思えば次も乗り越える事ができるだろうしな。
「「直兄さん! これにサインして!!」」
コッソリ学園抜け出してセシリアたちの料理の食材を買い物して戻ってきたら、なんか学園の廊下で婚姻届を一夏と箒から差し出された。
「……先ず2人は結婚可能な年齢になってないし、重婚になるしでサインできないな……」
オレがそう告げると一夏がスマホを見せてきた。
そこには日本では条件付き一夫多妻の施行とIS男性操縦者の条件緩和が行われたというニュースになっていた。
しかもあからさまに男性操縦者の遺伝子ばらまけと言わんばかりに、婚姻可能年齢を無視できるとかも組み込まれているらしい。
「……嘘ぉ……」
「……だめ……?」「私たちは……そういう相手に見えないか……?」
オレが遠い目をしてると、2人が不安げに問いかけてきた。
「今は……無理だな……いや、オレの中で時が止まってるのが原因だから2人は何ら悪くねぇんだよな。最初に出会ったときのままっていうか……」
「むむむ」「背中流しに行った時もそんな感じでのらりくらりされたし……「一夏私のいない間に抜け駆けしようとしてた!?」あっ……」
なんかキャットファイト始まりそうだったので2人の頭を押さえる。
「はいはい、喧嘩するなら夕日の見える川辺でやりたまえ「「どこの少年漫画!?」」息ぴったりやね、2人とも。ということで用事あるからこれで……」
喧嘩の気配が雲散霧消したので手を離して部屋に逃げようとして――2人に腕をつかまれた。
「……なあなあにして逃げられなかったか……」
「……やっぱり姉さんのほうがいいのか?」「千冬姉のほうが……いや、生活力皆無だしないか「ほう、痴話喧嘩と思って見ていれば姉をしれっとこきおろすとはな」げぇ、千冬姉!?」
なんか千冬も出てきたし、遠巻きに「漁夫の利狙い」というプラカード持ちながらこちらを見てる真冬もいるし胃痛が酷いね(白目)
「誰がいいとかじゃなくて、そういうのまっったく考えてなかったから考える時間もらいたいので……」
「はぐらかされた……」「のらりくらりして……!」「誰と結婚するのか見守らねばならんな……」
うーん、3人は諦めてないし、真冬は真冬でシーフの隙がないからかプラカード何処かに隠して模範的先生風にこっちをみて噂話拡散させ始めた生徒たちを追い払い始めた。
「あ、直久さん」
アクアがなんかやってきたけど、嫌な予感しかしない……。
「母さんから便利屋久遠へ依頼で【実家の大掃除をしたい】って来たんだけど、オレもそれ手伝いたいから【休日の外出交渉を手伝ってほしい】んだ」
「とりあえず依頼はわかった。ついでに次の土日に外出できるように掛け合うよ」
「あと……母さんから実家来るとき判子持ってきてほしいって」
「それはお断りします。同級生が義理の息子とか、絵面酷いし」
領収書切る時使う? 判子打ってあるやつ持ってくから……。
「(……オレと貴方には本当に、血の繋がりないんですよね……?)」
「(親子血縁調べるオカルト的方法で先んじて調べてシロとでたし、人外じみたオレの防御や耐性諸々かいくぐってオレの意識奪って逆レしたあと、お釈迦様みたいに数年胎内に二人がいたとかじゃなきゃ出来ないからなぁ……)」
握手で妊娠できるならあり得るが、遺伝子的に合致してないので親子というには怪しいし、アイのほうがもはやそれは怪異の類である。
「(……推しの幸せを願う身なので、できれば結ばれてほしいものです)」
「(アクア、親の心配もいいが、お前も色々な方面から狙われてるからな……上手く立ち回れよ……)」
そう用件終わらせたあと立ち去る。
……とりあえずセシリアと簪、本音にご褒美あげないとな……。
「直久さん、ニュース見まして?」
部屋で料理作ってたらセシリア、簪、本音の三人が部屋の前についたと連絡来たので迎えるといきなりセシリアが抱きついて問いかけてきた。
「……重婚云々ならさっき箒と一夏から聞いて、二人からの求婚は保留してもらった……」
「そう。……大方貴方のことなので、私含めて女性を妹か娘のように見ていたのでは?」
「…………」
セシリアから言葉に声が詰まる。
「ぐうの音も出ないみたいだね……」
「本音……死体蹴りだよ……」
うーん、きついね(白目)
「……シャルロットさん居なくて良かったですわね。逆夜這いか裸で寝て既成事実作りに来てたまでありますし」
「……あり得そうで怖いな」
「……抱きついてる私より、シャルロットさんですのね?」
底冷えする声に脈が止まった気がするが、気のせいかもしれない()
「……なおなおのブームはあざといんかぁ……」
「お姉ちゃんならワンチャン……いや、なんか負けた気がするから便乗は最終手段だね……」
「……まあいいですわ。今は直久さんの考える時間としてお待ちしますわ。今は……ね?」
捕食者の目をしたセシリアだったが、それは幻だったかのようにいつも通りにもどって、オレから離れた。
「早く直久さんの手料理、堪能したいですわ」
女の子怖いわぁ。もうホモになるしかねぇな(恐怖による一時的錯乱)。
サイレントモードにしたスマホにも、大量の通知が来てそうだが……今は現実逃避するしかねぇ……。
――*――*――*――
Side アクア
彼が去ったあと、オレも嫌な予感を感じて、自分の部屋に逃げ込んだ。
「……有馬から……?」
「あら、星野君、彼女いるなんて隅に置けないわね」
いつの間にか帰ってきてた楯無さんがそう言ってきた。
「子役時代に連絡先交換したたけで……。腐れ縁みたいなものですがね」
「女遊び得意そうだと思ったけど、予想通りだったわね……」
オレそんな風に見られてた……?
「それはそれとして……貴方のお母さんについて教えてくれるかしら? 協力の積極性次第では、貴方の板挟みを肩代わりできるか「手始めに3時間くらい語るが構わないか?」食い気味ね……!?」
そうしてオレは千冬先生がやってきて、男性操縦者は個室になったと新設の第4寮への移動通告まで推しについて語ったりしたが、是非もないだろう……。
野郎たちの相部屋状況
直久
シャルロット(予約)→個室(新設された第5寮)
アクア
楯無→個室(第4寮)
のか夫
モブの娘→キアラ→個室(第6寮)