第6話 三英雄
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「使い?」
「と言うことはまさか…ラゼリスはあの天使族なのか?」
またしても彼女の発言を聞き驚く…ロイゼ…
彼の問いかけに対し、ラゼリスはただ一言こう答えた。
「はい…」
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彼女の曇りのない笑みは、正しさそのものだった。
ロイゼは少し咳払いをすると…こう言った。
よほど…気持ちの整理がつかなかったのだろう…
ゴホン…
「ずっと…人間だと思ってたぜ…」
「これから…どう向き合っていいのか分からなくてなりそうだった。」
「なんか…ありがとうな…」
「ラゼリス…」
「それはそうと…伝承や壁画には翼があると語られたり…描かれていたけど…」
「どうなんだ?」
フェルト『天界から下界へ降りて来たんだ。』
「そのまま降りたら目立つだろ?」
ロイゼ『あ…そっか…』
ラゼリス『ふふ…』
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ケイオス『話の整理がついたか…』
「これから語ることは其方らが去った後の世界だ。」
フェルト『話してくれ…あの後どうなったのかを…』
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「よかろう…」
海底王ケイオスは語り始める…
変わり果てた世界とその後を…
「我らの力は集約し…彼奴を封じ込めることができたが…」
「世界そのものを覆い尽くす災いが降りかかることとなった。」
「時空の乱れ…聖戦の激化…」
「新たな脅威…」
「解き放たれた悪意はさらなる邪悪を生む…」
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「やはり…貴様らが邪教徒か…」
ゴォォォォォ!!!
「!?」
「あれは!?メラガイアー!?」
「旋回しろ!」
ロイゼ『間に合わない!』
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「いけません!」
「マジックバリア!」
ラゼリスの呪文は掻き消される…
俺達はあのとき…この世界が元々の世界とは異なっていると思い知らされる…
ドドドォォォォォォォ!!!
炎属性最上級呪文…メラガイアーの着弾点から島が揺れるほどの爆風が船を襲った。
「おお…これは…」
「パーシヴァス殿の…お力…」
「聖印の御旗を掲げよ!」
「大天使のご加護は我らに!」
オォォォォォ!!!
シュゥゥゥ…
「ほう…化け物が人間を…」
「いよいよ…言い逃れができなくなったな…」
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数分前…
「魔物を従えていたか…」
パーシヴァス『私が出向こう…しかし…化け物を従えていたとなると…』
「伝書鷹を…ゾレ王へ知らせよ…」
「化け物を操る元凶が現れたと…」
「ハッ!」
パーシヴァス『生き延びようと無駄だ。』
「勝利への枷は外させてもらう…」
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パーシヴァス『化け物が貴様らを庇ったか…護るよう指示したのか…』
「どちらも変わらない…貴様らは我らの敵…」
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何が起こったのか分からなかった。
あれは…呪文なのか…
化け物が庇う?どういうことだ。
皆んなは…
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意識が朦朧とする…
ボヤけていた視界が戻ったとき…あの言葉の意味を理解させられる…
「ケイオス!?」
身を挺し船を守ったのはなんと…ケイオスだった。
熱されるような空気が肺を焼き尽くしそうだ。
ゴホッ…
「ロイゼ!」
「ラゼリス!」
俺は仲間の名を叫ぶ…
船は黒ずみ…焦げるような匂いと霧のようだが吸い込むと酷く咳き込む…白いモヤが視界を遮る…
これは煙か…
俺は愕然とした。
目の前には目を疑うような光景が広がっていたからだ。
シュゥゥゥ…
ジュゥゥゥ…
海は蒸発し…船底は、海底だった地に着いていた。
船は海溝部の巨大な岩場に引っ掛かっている…
底なしの海溝が奈落へ続く入り口を開いているようだ。
「なんなんだこれは…」
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「フェルト…」
ラゼリスの声が聞こえる…
フェルト『そこに居たのか!』
「ロイゼは?」
ラゼリス『私が回復呪文を…』
フェルト『そうか…』
「下は奈落だ!いつ船が落ちるか分からない!」
「皆んなを安全な場所へ移動させないと…」
「ケイオスが俺達を…」
ラゼリス『はい…』
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「我の傷はすぐ塞がる…」
「案ずるな…」
ロイゼ『まあ…この程度の攻撃…』
「ケイオスは倒せないわな…」
「俺は信じていたぜ…」
フェルト『平気か?ロイゼ…』
ロイゼ『ああ…お陰様でな…』
フェルト『俺は…敵と交渉する…身の安全を保証する交渉をな…』
「ラゼリスは皆んなを頼む…」
「もしかしたら…命だけは助かるかもしれない…」
ラゼリス『はい…しかし…私の呪文が掻き消されるほど…力の差がかけ離れているということ…』
「どうか…お気を付けて…」
「ああ…」
俺は煙と蒸気が入り混じる場所から抜け出し…敵と対峙する…
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フェルト『お前が…これを…』
パーシヴァス『逃げ延びようとしても無駄だ。』
「貴様らが敗する未来は決まっている…」
「もうすぐ…軍船からの一斉砲撃が始まる…」
「勝とうが負けようが貴様らの終わりだ。」
フェルト『逃げるだと…』
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交渉は意味がない…
だが…なんだこの違和感は…
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俺がたった一つの違和感を抱いたそのときだった。
「芝居は終わりだ。」
「地獄の雷を受けるがいい…」
「!?」
シュッ!
ゴォォォォォ!!!
「なんだ!?」
どこからか…放たれる呪文…
真っ直ぐ一直線に火柱が上がる…
これはベギラマか…
「あら…避けられたの…」
「残念…」
「バシルーラ…」
「船諸共…逃げるわよ…」
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