きっとジャンル違いだとしても 作:ふなぐち又兵衛
いつも通り脈絡ととりとめが無くて下ネタまみれですが、ご了承ください。
あの空飛ぶ変態──おれはあいつらを天使と認めたくないと言ったらカナに笑われ、
ヒコザさんにはそっと肩を叩かれた──にからまれた週の、土曜日のことだった。
その日のおれは、カフェオレめいた色の茶髪を肩に届かないくらいまで伸ばした、
自称大学2年生ながら、ぱっと見は小学生の女の子にしか見えない、
カナのオフ会仲間のひとりだという人から、公園の一角にありそうな
狩猟用だというゴツいパチンコ……スリングショットの使い方と、
分解や組み立ての手順などの手入れの仕方を教わっていた。
……おれたちの背中に押し寄せてくる、衝撃を帯びた、物凄い音を聞き流しながら。
半泣きの
弓道用の巻き藁のド真ん中にブチ刺さった時の感じだと──を立てながら、
投げ槍の練習をしているのはうん……きっと仕方のないことなんだと思いたい。
何せおれに指導してくれている、この
彼──らしい、わりと信じがたいことに──の右手側に控えていた、
おれと同じくらい背の高いポニーテールのカノジョさんに、ガチの殺気──と、
友人の
素手で、或いは投石紐を用いての、投石の練習中だ──をぶつけられたからだ。
これにはふたりに投石の手本を見せていた、これまた自称大学2年生な、
毛皮マントの女の子も苦笑い、とカナなら言いそうだ……しかし胸デカいなこの娘、
葛城さんより頭ひとつ分は小柄なのに、胸の大きさはほぼ互角じゃないか……。
なんて邪念を浮かべてたら、背筋が氷柱に一瞬で置き換えられた気分を味わわされた。
近くで別の作業をしていた、毛皮の娘の彼氏さんらしい、眼鏡の人の視線ひとつで、だ。
ダメ押しに、
──だぁりん、今夜は寝かせないからね。
と、花咲くような笑顔を浮かべて近寄って来た、カナにもささやかれたことだし……。
ああ、背筋だけじゃなくて、言葉にしづらいところが、いろんな意味でスースーする。
それにしても、眼鏡の人といっしょに何やら書類仕事をしていた、
男物の喪服めいた格好の女の人は、なんであんなに楽しそうなんだろう?
すると、おれの顔色から、疑問を察してくれたらしきカナが言うところには、
「……ナギ姐さんはね、あたしとだぁりんみたいな、
水橋くんとしぐれさんみたいなバカップルを眺めながら、
お酒やコーヒーを飲んでれば生きていける、特異体質だから」
……らしい。
これには口にしたカナ自身も、
それを耳にした水橋さんと、向こうの……
一方でポニーテールの……しぐれさん? は、
今にも舌打ちしそうな苦虫を噛み潰したような顔だし、
眼鏡の人こと
「ただいま戻りました、っと、皆さんどーしたんスか?」
そんな弛緩した空気に、鈴を転がすような声が響く。
バカップル筆頭の【付いてる方】が来たねえとは、
苦笑の色を深めて、おれのちいさなお狐様が紡いだソプラノだった。
もとい、おれたちの住む町の巡回から帰って来た、
福島のワンコくんこと、
……水橋さんといい、黒井くんといい、ふたりとも、どこからどう見ても、
小中学生の女の子、だよなあ……本当におれより年上の、男子大学生なんだろうか。
「イヤ、ナギ姐さんのシュミのハナシしてたら、
あたしもミナちゃんも水橋くんも笑っちゃってねえ」
「ああ、そーゆーことスか」
外見と実年齢と表情から感じる気配が全然一致しない、くたびれた笑顔を交わすふたり。
というか、カナにせよ、黒井くんにせよ、表情だけを見たら、
どうにもうちの両親とか、カナの親父さんを連想させるのが不思議だと思う。
ふたりの会話に一層緩んだ空気をよそに、『まったく、どいつもこいつも』という、
呆れに染まったヒコザさんの念話が、晩秋の埼玉の、晴れた空に溶けていった。
それにしても、風が、ひんやりしてるなあ、腰から下とか特に……。
「さて、
『近頃あたしの地元で天使がウロウロするようになっちゃってさあ』という、
カナちゃ…
素手と投石紐による、ムドストーンの投げ方を覚えていただいたわけですが」
黒井くんの合流から、30分くらい経った頃だろうか。
小休止を兼ねた昼食を挟んでから、平井さんがおれたち地元組を集めて、口を開く。
と思ったら、もごもごと口ごもり、少しの間をおいて、曰く。
「……平城さ、平城先生は凄いですね、特に」
──…………だよなあ。
それに関しては、おれも伊東と葛城さんも、カナも、
カナのオフ会仲間の人たちも、全員が認めるところだと思う。
何せ素手でも、扱いにくい投石紐でも、百発百中は当たり前、
頭部、心臓部、肘や肩の関節部分、おまけに股間と、
マンターゲットとかいう人型のシルエットが描かれた紙製の的の各部に追加した、
掌より小さなサイズの円形の的のド真ん中を、いずれも投石がブチ抜いていたし、
学校のグラウンドくらいの広さがあるこの訓練用の土地の一角──葛城さんの実家の、
複数ある私有地のひとつ(!?)らしい、地元の顔役な旧家ってすごい──にて、
武器の用意や、的の取り替えのような、裏方作業をしてくれていた、
目つきと八重歯が鋭い、作業用のツナギ姿の人……
「平城センセは手足
と、差し出してきた槍を投げるようになってからは、まさに鬼に金棒のようだった。
というか、投げ槍を構えた平城先生は、もう人型の小型大砲みたいなもんだと思う。
スリングショットを弄る水橋さんが、空色の瞳を劣化した洗剤みたいに陰らせて、
「あのひと僕より明らかに力強くない? レベルがふた桁は違うハズなのに」
みたいなことを、ジト目でぼやいていたのが忘れられない。
もっとも、この場の畏怖めいた視線を一身に集める平城先生当人は、
紫水晶がくすんだような色の涙目で、かすかに呻くばかりだったけれど。
そう、先生がそんな状態になってしまっている原因というのは。
「ナナさん、くるしい、ゆるめて、さっきの*1ガイアカレー、ぎゃくりゅう、するから」
「堪忍なあ、ゆーちゃん、ウチ、それだけは聞けんわ」
「しぐ、ステイ、僕も、つぶれる」
「申し訳ありません主、私も、その言葉に従うことはできません」
──泥棒猫が、いますから。
いずれも歯軋りがまざったような、低めの女の人の唸り声が、ふたつ。
背後からそれぞれの彼氏さんを抱きしめた、おれと同じくらい背が高くて、
かたやうなじで金色の、かたや後頭部で黒の長い髪をまとめた、
軽く目尻が吊った童顔ながら、スタイル抜群な美人ふたりが吐き捨てたものだ。
「ガイア連合の恥部どもめ」と、金色のショートヘアに同じ色の瞳をした、
これまた背が高い美人な外人さんが、容姿に似合わない流暢な日本語でぼやいた。
「そうは言うがな
殺意しか湧かんぞ? こんな風にな」
「せやでリズはん、ウチらのこれはせーとーぼーえーの、ぼーえーはんのーや。
ななみはんが、ゆーちゃんと水橋くんを視姦するんがアカンねん」
「視姦言うな。
まあ気持ちだけは分かるが時と場所を場面を考えろ……というかだナナコにしぐれ、
豆柴ニキと手羽先ニキの後頭部に、よだれを垂らしそうな顔で言うのはやめてやれ」
「せやかて、ゆーちゃんのつむじ、ええ匂いしはるし……」
「そうだそうだ、あゆじのかぐわしい天使の輪が、私を誘惑するのだから仕方あるまい」
『開き直るなっつーの』
約2名を除いた、オフ会組の人たちから一斉に浴びせられたツッコミにもめげず。
それぞれ包丁が錆びたような、ヘドロが溜まったような色の目が、
ここ半年くらいで凄まじく馴染むようになった気配──具体的には、
年齢(とカナの身長)を誤魔化してチェックインしたホテルの一室とか、
親父さんが書く小説の取材旅行に、お袋さんが着いて行った時に(こっそり)招かれた、
黒川さん家の2階にあるカナの自室で、黒縁眼鏡越しに何度もおれを見つめてきた、
わがいとしのちいさなお狐様の、黒曜石が罅割れたような色の瞳に、
いっつもあふれそうなくらいに、湛えられていたそれだ──に、濁って沈み。
親愛と性欲で煮詰まったそれらには、蜂蜜が淀んだような色の目が、
たっぷりの呆れと、ほんの少しのイラつきを突き刺しているようだった。
……ところでなんで、この醜態……ん゙っ、
美人3人が男の子2人を巻き込んで睨み合う光景を目にして、
約2名の片割れこと
飯野さんの方は、口を開くのも億劫そうな、とてもくたびれた顔なのに。
「あら、みんな可愛いと思わない? カナさんの、良い人さん。
ダシにされたあなたたちの先生は、かわいそうだけどねえ」
うーん……思えないですと言いますか、ごめんなさい、
ドブ川が腐ったような色の目を、キラキラさせられているのは、少し怖いです。
とは、素直に口にできるわけもなく。
唸りながら首を傾げてみせると、残念そうに彼女は肩をすくめた。
そこに、「あだ!」「きゃいん!」などと表せそうな、重なった短い断末魔が響く。
おれが視線を向けた先には、時折痙攣しながら横たわる美人ふたりと、
ため息をつくショートヘアの金髪美人、そして首筋をさする男の子ふたりの姿があった。
「……すまない、豆柴ニキに手羽先ニキ、手荒になった」
「や、こっちこそ、すんません」
「でも、もう少し電圧は下げてほしかったかなあ……」
そんなぼやき声でのやりとりを交わす3人の後ろの方で、
カナと平井さんが噴き出すのが、もの悲しくも納得することしかできない。
何せ、水橋さんと黒井くんと、そのふたりのカノジョさんたちの髪型が、
まるでギャグ漫画の表現めいて爆発していたからだ、文字通りに。
周囲を見渡したおれは、左の口角をひくつかせた葛城さんに訊ねてみた。
傍らの伊東ともども、ドン引きを絵に描いたような表情をした彼女曰く、
「あの短い金髪のひとが、後ろから男の子を抱きしめたふたりの肩に、
手を置いたと思ったら、あのようになってました」
らしい。
「リズさん、電撃属性と速の特化型だから」
「感電させられる方は、たまったもんや、あらへんけどなあ……!」
「おにょれ、ひよめぇ……あゆじを、かえせえ……」
苦笑いのカナが葛城さんの言葉を引き継いだ一方で、
会議の場として使われている広い和室に敷き詰められた畳の上に転がったまま、
立ち上がろうとして痙攣を繰り返すしぐれさんと……ナナコ、さん? の声が、
地獄の底から発せられたかのように、おれたちの鼓膜を揺らす。
「ふたりとも少しおとなしくしてろ、そんなだから猿だの駄剣だの呼ばわりされるんだ」
──なあメスカクエンゴールドに、メスカクエンブラック。
──ウチらカクエンちゃう、愛が重いだけや。
──そうだ、それと私はメスカクエンではない、ないんだ、ナナコはともかく。
──はあ? エテ公ちゃうなら、水橋くんにサカリっぱなしのワン公やないかい。
──サカリっぱなしとお前にだけは言われたくない、犬はお前の主の変身先だろうが。
「……同胞が
「……いいえ、こちらこそ、すみませんでした」
言葉通りのふたりを尻目に、深々と頭を下げたリズさんと、
目元をぬぐった平城先生が交わす謝罪が、ひたすらに虚しかった。
──というか、なんでこんなことになったんだろう……アッチもスースーするし。
思わずおれがこぼしたひとりごとに、応えてくれたのは、
どこか嬉しそうな、男装の美人だった……しかしこう、美人しかいないなここ。
ただ、こういうのは失礼だけど、ざんねんな、ってつけたくなる人が多い気もする。
「それはね
──なにせ、これからちょっとしたサバトをしなきゃいけないから、ねえ。
そううそぶいて、舞原さんはおれに微笑みかけてきた。
ただし、ゆるく弧を描いて細められた、ドブ川が腐ったような色の目と、
口角を左右に引き裂くようなその表情を、笑顔判定してよければ、だったけど。
さっきからスースーするところが、キュッてなったし。
「サバト?」
「ええ、サバト。
もとはユダヤ教の安息日でのお祈りのことだったそうだけど、
私が言ってるのは中世ヨーロッパの言い伝えにある、魔女たちの乱痴気騒ぎの方ね」
おれの問いかけに、ほのかに楽しげな舞原さんが返す。
視線だけで周囲を確認してみると、カナと火山さんが苦笑いを浮かべ、
平城先生と飯野さん水橋さんリズさんが顔をしかめ、
おまけにおれと同じように何もわかってなさそうな黒井くんと平井さん、
ほんのり頬と耳を赤くしながらも無表情を保とうとしている葛城さん、だろうか。
「乱痴気騒ぎって……いかがわしいヤツ、ですか?」
と、これまたつとめて表情を固くした、伊東が訊ねる。
舞原さんはそれに短く肯定の言葉を返して、
「私も調べてみたんだけどね、この土地に天使が出没するようになったそもそもの原因は、
何年か前に近隣の町に建てられた、メシア教の教会による、地脈の汚染のせいみたいなのよ*2。
歪められた地脈が悪さをしてるなら、悪さをできないように矯正すればいい、って考えてね。
そういうわけで私の趣味と実益を兼ねて、
火山くんと飯野くんを酷使して地脈に干渉する結界を敷設して、
カナさんと有田くんを中心に、
黒井くんとナナコさん、水橋くんしぐれさんそれぞれのペアによる、
疑似とはいえおにロリ、おねショタ、おねショタの!
三重になったイチャラブマグネタイトを地脈にドーン!!
ホントは天使部の新人さんたちも呼んで、おにロリ分の追加もしたかったんだけど、
あのふたりはほんのり秩序よりだから……」
ここでどこか禍々しさを孕んだ、引き裂かれる空気のあげた悲鳴が、幾重にも重なった。
あらためて目の前を見てみると、漆黒のジャケットから発生した黒い靄が、
素手やら投石紐やらスリングショットやらから放たれた、呪殺の魔石を尽く受け止めていた。
あとでカナに訊ねてみたところ、
舞原さんのスーツは、カナの警棒と同じ、特注品*3だったらしい。
しばしの沈黙を挟んで交わされるのは、呑気なアルトと、困り気味な半笑いのソプラノだった。
「……で、全員で一斉にムドストーン投げてくるのは
「イヤ、ナギ姐さん、ここはやるとこでしょ、ツッコミ的に考えて。
『私呪殺無効ですよー』って絵に描いたような顔だし」
カナの台詞は、あんまりといえばあんまりな言い草だったというのに、
ここでみんな大なり小なり噴き出したのは、今になってもどうかと思う。
……おれも、言われた当の舞原さんさえも、笑っちまってたけど。
やがて、咳ばらいだったり短い謝罪の言葉だったりを口にしたみんなを代表して、
いつの間にか爆発していた髪型をもとに戻していたナナコさんが、しみじみと口を開いた。
「なーナギはん、さすがにウチかて、ほっとんど初対面の人らの前で、
本番まな板ショーするつもりはあらへんよ?
いや、身内の前でも、ゆーちゃんとええことなんて、よーせんけどな?
……せやけどミナちゃんもリズはんもしぐれはんも
揃いも揃ってそない目ぇでウチを見とるんはなんでやねん」
「……ごめんね」
「「自分の胸に聞け」」
「
「おーし4人とも表に出ぇや!
ことねちゃん堪忍な!
にわかに蜂の巣をつついたように賑やかになった背景をよそに、
この場における一番年上の男の人の声が響く。
それを受けたのは、この場に居合わせた最年長者の片割れだった、らしい。
……カナ曰く、火山さんが23歳、舞原さん(と平城先生)が27歳、だったかな。
しかし、「ナナコさんとしぐれさんとリズさん? 3人とも0歳だよ?*4」
ってどういう意味だったんだろう? 冗談、だよなあ……。
「つーか今スナック感覚で俺らを名指しで酷使するって言ったかこの女、
いややるけどよ、地味子ネキの身内用の、精神無効の指輪や首飾り造る方が先じゃね?
天使対策っつったら洗脳と破魔の防止って盾と、呪殺って矛ありきだろ?」
「それも必要だけど、今のままだと無限湧きだからねえ、まず元栓を閉めようかなって。
何よりリズさんも飯野くんもマグネタイト生成担当はイヤだって言うんですもの」
「むしろなんで頷くと思ったんですか舞原さんは……」
「僕や豆柴ニキ、地味子ネキの意向は無視ですか」
「あたしは言い出しっぺのジモティーだから辞退できないとは思ってたけどさあ……、
『結界敷いてえっちしようぜ☆』はちょーっと考えてなかったかなあ……」
「まあ【そういうの】は明らかにナナコやしぐれの担当だと私は思うんだ、得意分野だろうし」
「「そ
「怒鳴ってるのは図星だからじゃないかな」と、
眉尻を下げたネコ口のカナが小声で笑う一方で、
声を荒げたふたりそれぞれの彼氏さんが、
生気が無い瞳と声でボソボソとやりとりをしてるのが聞こえた。
……それにしても、この人たちに対して、少し遠慮がなさ過ぎじゃないだろうか、カナは。
嫉妬するつもりはないけれど、なんだか申し訳ない気持ちが湧く。
そう思ってたら、同類を見るかのような視線を向けてきたのに気がついたので、
おれは
彼に寄り添う平井さんの困ったような笑顔が、なんというかせつない。
「てかなんすか、おにろりとか、おねしょたって」
「お兄さんと小さい女の子とか、お姉さんと小さい男の子によるカップルとか、
そういうカップルによる濡れ場を描いた成人向け漫画のジャンルかなあ……」
「つまり、水橋くんとしぐれさんみたいな、
もしくは黒井くんとナナコさんみたいなヤツだね!」
「「
「わあ天丼キタコレ、さっすがガイ連が誇る、おねショタバカップルの双璧だねえ」
にへら、と笑ったカナによるボケに、半ギレの水橋さんと黒井くんのツッコミが入る。
というかカナ、舞原さんが言うように、おれたちもこの人たちの同類ってことにならないかな?
実年齢ならカナは5月生まれだし、おれは早生まれの3月生まれなんだけど……。
おまけ・しょーじき本編は前置き
「「「たいようが きいろい」」」
「「「ごちそうさまでした、だねえ」やね♪」だな!」
「わあ3人ともお肌ツヤツヤ」
「代わりに黒井くんも水橋くんも、有田くんも頬がこけてしまってるな……」
「おつー、そりゃ一昼夜ブッ通しでヤッてりゃ、いくら若くても頬くらいこけるわな」
「……ちなみにあたしら臭いしてない? イカとかチーズ的な」「するっス」「わかんない」
「伽奈ちゃんにゆーちゃん、チーズはアカンやろチーズは」「「さーもん」」
「聞いていると酒が欲しくなr「しぐ、ステイ」きゅうん……」
「6人とも風呂には入ったし、ハマもかけただろうに。
手羽先ニキと地味子ネキと、しぐれはハマが使えただろう?」
「まーあたしと黒井くんは鼻がイヌ科だから」「そっスね」
「……なー有田くん」「なんですか?」
「伽奈ちゃんに、首輪つけてまいたいとか、巫女はんのカッコしてほしーとか思わん?
伽奈ちゃんもゆーちゃんとおんなじ、ワンコ仲間やん、
ワンコっちゅーか、キツネやねんけど」
「…………はい」
「せやろ? イヤウチもな、ゆーちゃんには常々、
マイクロミニのエプロンドレスとごっつい首輪とか、
生地うっすい巫女はんの服とか着てほしーて思っててなあだ!」
「んん、ナナコぉ、おらぁオメの着せ替え人形でねど、
イヤ着ねぞってはハア言わねけんじょ、人前で口にすんでね」
「堪忍……」
「着てはあげるんだねえ、まーあたしが黒井くんの立場でも着たげるけど」
「ナナさんにはあれこれ着てもらってはいますから、
「またナナコ
「立ち直りの早いヤツめ……ところであゆじ「却下!」きゅうん……」
「えー水橋くんノリ悪ーい、聖祥大付属小の制服とか着てみたらいいのに。
製造部でシキガミ用に作ってるよね火山さん?」
「作ってはいるけどよ、手羽先ニキにそれはちと酷じゃね?」
「地味子ネキ、僕は成人男性なんだ、
誰が何と言おうと成人男性なんだよ、覚醒したら縮んだけど」
「……ちなみに、毛はどうなったの?」
「なくなったよ! ごりんのじゅーだよ!!」
「水橋さん」「水橋くん」
「「
「……せやから、ウチもしぐれはんも、やねんな」「だな……」
「「グフッ」」
「ああっマメテバが死んだ!」「この人でなし、かしらね?」
「あ、ナギ姐さん、例の依頼、さんきゅーね」「どういたしまして」
「と、例の、依頼って、なんスか?」
「お、黒井くん復活はやー。
いやね、だぁりんにも、
あたしの、黒井くんや水橋くんの気持ちを、味わってもらおうと思ってね」
「……ナギはん?」「ええ♪」
「いやー、可愛がってあげやすくなりましたよぉ、いい仕事してますねえ」「お粗末様でした♪」
「……つまり、何ですか? おれが、つるんつるんになったのは」
「依頼あたし」「遠隔呪詛による実行は私」「「YEAH!!」」
「いや『いえーい☆』じゃないんですけど!?」
「有田くん、諦めたまえ、僕らガイア連合の日常はこんな感じなんだ」
「そうそう、保護眼鏡……飯野、くんの言う通り、
悪魔やメシア教から自衛するためもあるけど、
生き残った上で性欲や食欲を、或いは物欲や好奇心を満たすために発明と研究と研鑽を重ねる、
そんな必死かつ、物好きの集まりなんだよ、僕らは」
「……伊東と葛城さんにも、平城先生にも聞かせられないな、こんなの……。
ところでいつ生えてきますかね、おれのは」
「……僕の経験だと、3カ月くらいかな」
「飯野さんも経験済みなんですか……」「まあ、ミナと喧嘩になった時に、ね……」
「て へ☆」「やるねえミナちゃんも」「「してほしくなかった」」
「と、舞原、さん」「何かしら、有田くん?」
「その、天使や、地脈ってのは、どうなりましたか?」
「明らかに天使の湧きが鈍くなったかしらね、ただ……」
「ただ?」
「……すこーし、町の人たちが、あなたたちのマグネタイトにアテられて……、
『お盛ん』になったかも、しれない、かな?
伊東くん、だったかしら、あのコも、良い人さんに、その……ね?」
「「Oh……」」
「兄弟ヨ」「どうした、アルト」
「人間ハ、ドイツモコイツモ、コンナナノカ?
大ナリ小ナリ、ゴスト、ソノメスノヨウナ連中シカ、イナイノカ?」
「……ワからん、シらん、だが、おマエのアルジとオンナも、
オレのアルジとオトコも、ツネヅネハメをハズしているというか、
ウかれているカンは、あるな」
「やめてちょーだいアガシオンズ、その言葉はあたしらに効くから」
「ヤメンゾ、キツネノメス、
オレハ、ゴスノメスト同ジクライニ、サカリノツイタメスナンテナマモノヲ、
ソコノ、コトリノメス以来ニミカケテ、驚イテイルトコロダカラナ」
「ダレがやめるかアホウめ、ジチョウしろアルジ、ナナミのヨナきがヒドいんだ」
「誰がコトリノメスだ」「僕は小鳥かよ」
「あっ(察し)
先生はお相手がいないもんねえ……ナギ姐さん、
「私にだって‥‥‥できないことぐらい‥‥あるの‥‥」
イヤ、黒死ネキが、静さんから過激派メシアン相手の依頼を引き受けた時の話とか、
珍獣・サンバカラスフロストが、
姫路支部支部長の夢の中で大騒ぎした話を参考()にしたら、その、ハイ。
マカーブルさん、貧弱一般メガテンプレイヤーさん、本当にごめんなさい(土下座)
しかし、今回の話のサブタイトルは、
〜舞原凪の陰謀〜
とでもつけた方が、あってたような気がします、でしょうか。
そしてまあ、ガイア連合の恥部というのは、
豆柴組、手羽先ニキ、地味子ネキ全員に当て嵌まるような……。
あと、地味子ネキの地元の旧家3人組も、ガイア連合を舐め過ぎじゃね?
と言われますと、その、ハイ……
コント芸人じみた書き方しかできなくてごめんなさい。