東京の魔法少女達 番号割り当て
1偽万能 2鼠 3反動 4自惚れ 5吸血
6文学 7都会育ち 8月光 9巫女 10変鉄
11白室 12上映 13虎 14未成熟 15機械開発
16治療 17精神 18金雲 19点弾 20毒消し
21証明 22踊れる 23猫 24将軍 25夢の国
26刀 27蟲 28薬 29共有 30夏
31人形 32電気 33騎士道 34検閲 35依頼
36愚者 37隠者 38下剋上 39楯 40双子
| 微睡む中で、あなたの脳が記憶を魔法から逆算して組み立てていく……。 |
| *回想「鼠の子」が読めるようになった!* *読みますか?* →YES NO |
| 川沿いに横たわっていると、鼠の死臭が漂ってきた……。 |
チュウ…。
僕が9歳になる、暑い暑い誕生日の出来事だった。
チュウチュウ…。
鼻が捻じ曲がる程悪臭に塗れて、蟲と鼠が死体と勘違いして齧るような有様で、身体中に黒々しい傷跡がある、小さな子供。
「……お腹、空いたなあ」
みんなが段々とおかしくなって、誰かが居なくなっても初めからそうだったように振る舞って、それをなんでと問うた僕が、みんなと一緒におかしくなった父様と母様に殴られて、食べ物じゃない物を食べさせられて、ひどいめにあって、それでも可笑しいと言い張った末に、捨てられた日。
「みんな……変なのに…なあ」
例えば、車に撥ねられた人が居て、泣いていた彼女さんが居たのに、みんなそれに気付いてなかったり。
例えば、給食に出て来た鉄の歯車を、みんな平然と美味しいって歯をボロボロと溢しながら食べていたり。
蟻の化け物が人を食べてるのに、誰も気にして居なかったら……誰でも可笑しいって言うだろう。
だから、絶対に、僕の方が正しいのに、父様も母様も、信用してくれなかった。
「どこで…」
どこで間違えたかと自分に聞いても、分からないまま。
ぼうっと死に向いながら、僕は青い空を眺めていた。
日差しに晒されてるのに、だんだん寒くなる。
だんだん寒くなる。
寒くなる。
じぶんがきえていく。
「…あなた、どうしてそこで死にかけてるの?」
だからこそ──その出会いは、僕の中で深く心に刻まれたんだ。
「へぇ、世界が可笑しい、僕は正しい……それで家族から捨てられて…大変ね」
僕と
僕の汚れた身体や傷に構う事なくハンカチやティッシュで拭いて、消毒や包帯なんかで手当をして、川沿いに転がっていた奴の為にランドセルからおにぎりとポカリを何個も出して渡して来た。
朝から食べてないからか、すごく美味しくて、飲めば飲むほどぶわりと汗になって出ていく。
手先の感覚が戻って、痛みが戻ってきて、動く程痛いのに、それでも食べるのはやめられなかった。
「びっくりしたわ。今朝近所の下水道が破裂して川が大変ってニュースを聞いたものだから、最初デッカい鼠の死体でも流れ着いたかって思ったもの。よく見たら人で更にビックリ。しかも同い年。こんな事あると思う?」
「ハグハグ…! 目の前に居…モグモ…ウッ」
「はいお茶。焦らなくていいわ。ご飯が逃げるのは稀だから」
「…逃げるの?」
「ええ、偶に。人と話してたら床に逃げてるもの。アイツらまだ生きてるわよ」
「それは溢してるだけじゃない?」
「でも話してる人の眼から逸らすのって負けた気がするし…」
「気にするのそこ?」
……直ぐに不思議から変なのって印象に変わったけど、優しくて愉快な人なのも分かった。
「これからどうするつもり?」
「……もう言わないよ。僕も懲りたし、僕も見てみぬ振りをする」
「それも大事だけど、もっと直近の話よ。あなたのお父さんとお母さんは随分とあなたに酷い事をしたのに、仲直りして、今まで通り過ごせるの?」
──ついさっきまでの光景が脳裏に散らつく。
…
……
…………
"誕生日おめ……どうしたんだ?"
"ケーキがガラクタって…何を言って──"
"……そんな筈がないだろう。どう見ても普通の──"
"──お前は偽物か?"
"──私達の子がこんな事言う筈がないわよね? ねえ?"
"どっちにしろ…罰が必要そうだな"
"そうね…少し目がおかしくなったのよ。食べれば、分かるわよ"
"そうだな──謝ったなら、本物の俺たちの子だ"
"……これはもうダメだな、川にでも捨てよう"
…………
………
…
「……ごめんなさいって言えば、全部戻るし」
帰れるのかって勇気を問われた。
僕は意地を張って出来ると言った。
そんな訳ないのに。
どれだけ流されたのか、知らない街に漂流した僕に、捨てられた僕に、帰る場所なんて……。
手が震えて、足が竦んで……自分でもできるわけがないって分かってるのに、意地を張った。
「あなたのトラウマになってなければ、それでいいでしょうね」
冷たくて綺麗な両手が僕の顔を上に向けて、キラキラ光る金色の髪が、座っている僕の顔に掛かった。
息苦しいほど暑い太陽から隠すように、彼女の影が僕を覆って、じっと、空よりも澄んだ碧い眼で僕を見ていた。
「ねえ、鼠ちゃん? あなたが良ければ私が拾ってやっても良いけど……しばらく私の
その時初めて彼女の顔を見て、きっと僕は取り込まれてしまったのだと思う。
ゾッとするほど綺麗で、冷たくて──居心地がいい。
「…鼠なの?」
「今のあなた下水道の臭いがするし、話してそう言わない奴、居ないわよ。それとも、あなたを捨てた酷い人から貰った名前で呼ばれたい?」
「…せめて犬にしてよ」
「私、
「……じゃあ、もうそれでいいや」
きっと、この時から僕は、彼女の
……ん。
「あら、目覚めたのね」
身動きすると、おにぎりをたべながら休息を取っていたアリスちゃんがそれに気付き、あなたの方を向く。
……いつの間にか、膝枕をされていたらしい。記憶とは違って、透明で次々と色が変わる髪が顔に掛かる。
どれだけ寝ていたのだろうか。記憶の整理が付いたあなたは少し顔を倒して周囲を見て、自分が分かる訳ないかとアリスちゃんに話しかけた。
……私、アリスちゃんと前から会ったりしてる?
「あなたに会ったのは3日前よ」
…じゃあさ、鼠みたいな同い年の男の子をペットにしたことは?
「あるけどなんで知ってるの? なに、知り合い?」
…なんでもない。
「それなにかある奴のセリフ……はぁ、今は置いておきましょうか。ほら、元気になったなら立ちなさい」
やだ、もうちょっとこのままがいい。
「ダメ。コレからバトルなのに足を痺れさせたくない。気持ちを整理させる時間ついでに、サッサと軽食を食べなさい」
あなたは起き上がらされた。
ブー垂れる内心を我慢し、寝ぼけたかぶりを振って眼を醒させた。
「ほら、私の手作りおにぎり。ツナマヨ味ね。のど飴も舐めときなさい」
はぁい……。
記憶の整理は付いたものの…はて、冷静になれば不思議な記憶だ。
あなたとアリスちゃんは同い年ではないのに拾われた夢などと……確かに自認は16か17ではあるが、今のあなたは10歳くらい。しかしアリスちゃんにはそれっぽいことをしっかり覚えている…。
記憶にある感情は本物に違いないが、今の自分とつじつまが合わない。何がどうなっているのだろうか。
なので聞いてみることにした。
ねえ、アリスちゃん。私とアリスちゃんってどんな関係だったの?
「昔の話は面倒だから言わないって前に言ったでしょ」
じゃあさ、鼠の僕が私だっていうのは最初から分かってた?
「…………私は、別人と、見做してるし、知らない」
へぇ、私って自認16〜17歳なんだけど、10歳の身体なのは?
「そぉ…れに関しては事故が有ったって言うか…魔法少女は変身前の身体を無くすと変身しなくても色褪せた魔法少女の身体を使う事になると言うか…あなた一回死んでるせいって言うか…」
いつもと比べてすごく歯切れが悪いね。
「ぶっちゃけあなたって怪人に成る前に一回死んでるからってのが全てなのよね。残機代わりの魔法少女の身体が小さいせい」
そっかあ。
「…そこは、勘で残機分と元の身体まで復元できた私の手腕を褒める所よ」
わあ、すごぉい。
あなたはアリスを褒めた。なんだか繋がりそうで繋がらない情報が散見した気もするが、今は別に良いだろう。
ゆっくり考えるのはこの冒険が終わってからでも遅くはない。起承転結で言えば起ぐらいだろうし、アリスちゃんがこれから直ぐに死ぬわけでもないのだ。
それくらいの時間はあると、あなたは手を合わせてご馳走様をしながら結論付けた。
「よし、食べ終わったところで説明ね。今はあなたの影」
あ、これから私のことは鼠って呼んで?
「…なんで私とここに来た魔法少女は同じこと言うの?……鼠の影を倒し終わった後。ここから暫く歩くから、休憩したくなったら言いなさい」
どうやら兎と案山子も本人の希望らしい。どんな気持ちで要望したのか不明だが、記憶が戻った上でアリスちゃんにはそう呼ばれたいと考えたのは間違いなさそうだ。
流石は絆を魔法にしているだけはある。交友関係が広い。
「あ、そうそう。あな…鼠が寝ている時もそうだったけど、基本足場無いからそのつもりで」
| 魔法行使→《 …冒険中のみ判定を発生させず使用可能。罠や部屋に仕掛けられたギミック効果を無視し浮いて移動出来る。 *金色の小さな雲があなた達の頭部をくるくると周り、浮力を発生させて空中を歩けるようにした* *罠効果を無視できるようになった!* |
| 移動→探索済みの為固定:6→3→4→5
地図「MGP財団東京支部跡地」 ○|罠|死|死|死|奈|1|罠|死|2|死|死|奈|3|奈|奈|奈|奈|☆|壁 ○…現在地 罠…罠がある部屋。効果は様々だが、罠以外はないのは共通している。 死…即死。情報系の魔法がある場合事前に何マス目にあるか確認。 奈…奈落。一つ下の階層に行く。上がることは出来ない。落下対策がない場合HP-100。 数字…事前に探索して固定した移動先。道標。 ☆…今回の目的地。 壁…行き止まり。分岐を踏んでいた場合、そこまで戻ってもよい。
6マス先:罠「毒ガス兵器の残留」 …MGP財団の兵器による死亡時効果のマス目上書きにより発生。侵入時、[中毒50]を付与。 3マス先:罠「高濃度放射線区域」 …MGP財団の特殊実験室だった部屋。侵入時[被曝10]を付与。 [被曝]…数値が減少しない。10蓄積すると死亡する。 4マス先:罠「犠牲者の残留データ」 …MGP財団が誘拐した民間人、それを意図的に加工した敵性データ。侵入時HP-20。 5マス先:敵→怪人「ヴァンパイア*マジカル」
*あなた達は金色の雲に包まれることで全ての罠効果を無効化した!* |
| 2F遭遇表 4回移動した為2D6を2回 判定2D6×2=10、4 1 怪人「クロウ*マスコット」 2 怪人「メンタルコレクター*マジカル」 3〜4 怪人「ミスケアクロウ*シャドウ」 5〜9 特になし 10〜11 魔法少女のパーツ(ランダム) 12 魔法少女の頭部 13 怪人「ラット*マスコット」
*あなた達は[マーキング]を付与された……* |
| 魔法少女のパーツダイス(1頭/2体/3腕/4足)1D4=2 体 体ダイス(未回収のみ)1d13=5 上映の魔法少女の体 |
「……お、パーツ見っけ。この服なら配信好きのアイツね」
少し待って欲しい。
「なに? 仕舞う場所なら《
そう言う事ではないと、あなたはそこら辺に引っかかっていた生身の……傷だらけでボロボロな胴体に対し、震えながら指差して言った。
魔法少女は怪人になったのでは?
「……アレ、教えてなかった? 怪人になってるのは脳だけよ。他はこうして集める必要があるわ。財団って要らない部位とか雑に捨てるから回収が大変なのよ。電子の中だからか腐りはしないけど……見つけた時に回収しないとどこかに転移しちゃうし大変よ?」
……それでも生きてるの?
「うん。脳が無事だし魔法で繋げれば」
…私もそうだった?
「うん。服がある胴体と頭は間違いなく合ってるわ」
腕と足は?
「近い……大丈夫よ、何の為に魔法少女特権や遺伝子検査があると思ってるの。怪しかったらちゃんと科学的に調査してるから安心なさい」
良かった…私が間違えて僕の身体に〜ってことはないんだね。
「まあ鼠はそこら辺珍しいわね。記憶喪失前と一人称変わってるし……魔法少女に成れるのが人格形成に影響したとか…?」
……今の所魔法少女になってる時間の方が長いからね
間違ってないならいいと、あなたはアリスちゃんから剥がれる。
思いもしなかった絵面で面食らいはしたものの、あなた達は無事誰かの身体も回収して奥へとすすんだ。
雲に引き寄せられてぷかぷかと、地面も何も無い奈落の上を歩く。暫く歩いて分かったが、この跡地は本当にボロボロの廃墟も同然らしい。元々居た怪人ではない敵も倒したのだから同然ではあるが、真っ暗な風景も相待ってちゃんと前に進めているか不安になる時がある。
きっとあなた1人なら恐怖の余りとっくに逃げ出していたことは想像に難く無い。
そうして暫く飛んでいると足場が見えて来た。あなたが降り立つと、アリスは準備は良いかと問いかける。
あなたは──。
| 1D4=3 あなたは内心ワクワクした 快楽+1 |
| 1.勿論と頷いた。 |
| 2.覚悟は出来たと言った。 |
| 3.楽しみだと思った。 |
| 4.念の為に案山子対策に一回奈落の上でお互い殴り合おうと提案した。 |
「いいわね、そのくらい緊張してない方が戦い易いってものよ」
青い電子の床を歩き、先の闇が晴れていく。
途中から紅い月が昇る夜の城の中に──そういうテクスチャの貼られた空間に出ると──目前には、威厳のある巨大な吸血鬼が……骸に囲まれた独りの王が、玉座に座っていた。
『
「さぁてと──《
──どちらの瞬間制圧能力が高いか。怒涛の短期決戦が始まった。
*フラグ:「拾われた鼠の記憶」を手に入れた*
…あなたが昔、川に捨てられ拾われた時の記憶。親にされた事への恐怖と、少女との出会いの喜びが詰まっている。それはそれとして、鼠…ちゃん? あなたは首をひねったが、結局後で考えることにしたようだ。きっとこの疑問はそのまま忘れて放置されるだろう。