GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
「それデ〜ハ、寮入れ替えデュエルを始めル〜ノです!」
「「デュエル!!」」
万丈目と三沢、2人のデュエルが始まる。
万丈目は昨夜の一件があったからか、ギラギラとした目で笑えるようになっている。
しかし、それに対して三沢は自身の計算を疑わない不敵な笑みを浮かべ応えている。
「俺の先行、カードドロー!俺は『
黒い紋様の描かれた盾と、鋭く鋭利な剣を構えた鎧の戦士、ヘルソルジャーが現れる。
万丈目がフィールドに召喚したヘルソルジャーの攻撃力は1200。
そしてリバースカード1枚を伏せた万丈目の手札は残り4枚だ。
「貴様に1つ言っておくことがある、優花」
「なに?万丈目」
「俺は貴様に渡されたカードなぞ、使うつもりは毛頭ない。使えば俺は、勝負に負けたも同然だ」
「……ん、分かった」
万丈目に言われた言葉に、私は頷いた。
万丈目には万丈目なりの矜持がある。その誓いを私は聞き届けた。
彼は負けを認めない限りは、渡したカードは使わないだろう。
「なぁなぁ、渡されたカードってなんだよ」
「うん、昨日の夜に万丈目と会って、折角だからカードあげた」
「えー!あげちゃったんすか?自分のカード」
「うん、困ってそうだったから」
私がそう言うと、十代からは「そっか」とだけ返される。
十代もきっと、万丈目の顔つきの違いに気付いているのだろう。
そしてそれは、恐らく後ろで眺めている明日香とカイザーも。
「俺のターン、ドロー!俺は手札から、『ハイドロゲドン』を召喚。そして、ハイドロゲドンでヘルソルジャーを攻撃。ハイドロブレス!」
ハイドロゲドンから放たれる濁流のような茶色の放水が、ヘルソルジャーの身体を見えなくするほど激しい勢いで噴出される。
ヘルソルジャーの攻撃力は1200、対してハイドロゲドンの攻撃力は1600。
400の超過ダメージを与えられて、ヘルソルジャーは破壊された。
「その攻撃によって、墓地へ送られた『
「くっ...だが、俺も『ハイドロゲドン』の効果を発動する!このカードが相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、デッキから『ハイドロゲドン』1体をフィールドに特殊召喚できる!」
「ちっ!」
「さらに、まだ俺のバトルフェイズは終了していない。俺はハイドロゲドンで直接攻撃!ハイドロブレス!」
万丈目がハイドロゲドンの放つ茶色い濁流に飲まれる。
400の戦闘ダメージに加えて、1600の直接攻撃。
合計2000の戦闘ダメージを受けて、万丈目が呻き声をあげる。
「うお〜、三沢は水属性デッキか〜」
「万丈目の炎属性主体のデッキでは、相性は良くないでしょうね」
「でも、デュエルは相性だけじゃ決まらない」
「その通りだ。相性の差を埋めるのは、デュエリスト本人のタクティクスに委ねられる」
三沢の攻撃を受けた万丈目は、一切取り乱すことなく相手を見据えている。
彼の目に射抜かれた三沢はその目を受け止め、彼を見つめ返している。
三沢のフィールドにはモンスターが2体、そして手札は5枚残っている。
「俺はこれでターンエンド。お前のターンだ、万丈目」
「俺のターン、ドロー!俺は罠カード『リビングデッドの呼び声』を発動!俺は墓地に存在する『
三沢がターンを終了させたのと同時に、万丈目が一気に動き出した。
1ターン目に伏せていた伏せカードを使い、三沢によって墓地へ送られたヘルソルジャーを特殊召喚した。
さっきのハイドロゲドンの直接攻撃の時に使わず今発動させたということは、このカードは万丈目のコンボのパーツである可能性が高い。
「俺は速攻魔法『地獄の暴走召喚』を発動!この効果により、お互いのプレイヤーは自分フィールドのモンスターを選択し、指定したモンスターと同名のモンスターをフィールドに可能な限り特殊召喚できる!」
万丈目のフィールドにヘルソルジャーが3体並び、三沢のフィールドにはハイドロゲドンが3体並ぶ。
万丈目に不敵な笑みを向けられた三沢は、その笑みの理由を探るように見据えている。
そして、それは隣の十代も同じのようだった。
「万丈目、何企んでやがんだ?」
「ヘルソルジャーを場に並べても、ハイドロゲドンの攻撃力1600を超えられるわけではないわ」
「だが、それは万丈目も分かっていること。そこには何らかの策があるはずだ」
万丈目がカイザーに呟かれた言葉に少しの反応を見せるが、彼は一息をついて真っ直ぐ、今対戦している相手である三沢を見た。
三沢は変わらず万丈目を見据え、手札と場を確認している。
万丈目のフィールドには攻撃力1200のモンスターが3体、彼の手札から1枚の魔法カードが発動される。
「俺は装備魔法『ヘル・アライアンス』を『
「攻撃力3600...!」
万丈目は観戦している私達の方を一瞥し、すぐに向き直る。
攻撃力3600。それは並のデュエリストでは到底太刀打ちできないほどの攻撃力であり、クロノス先生の誇る最上級モンスター『
三沢のフィールドには攻撃力1600のハイドロゲドンが3体、攻撃力3600のヘルソルジャーで攻撃すれば2000の戦闘ダメージが発生し、三沢がヘルソルジャーを破壊した時に受けたダメージ400と合わせて、三沢のライフは1600まで削られる。
「攻撃力3600となったヘルソルジャーで、ハイドロゲドンに攻撃!ヘルアタック!」
「ぐうっ!」
「俺はターンエンドだ。さぁ、かかってこい!」
三沢のライフを1600まで減らした万丈目はターンを終了させた。
万丈目の手札は残り3枚であり、彼は手札のカードを見つめ、そのカードを使った戦略を構築しているようだった。
対する三沢も不敵な笑みを浮かべており、お互いに勝利のための計略を抱えているようだった。
「俺のターン、ドロー!俺は『オキシゲドン』を召喚する!そしてバトルだ!オキシゲドンでヘルソルジャーに攻撃!オキシストリーム!」
「だが、貴様にもダメージは受けてもらう!」
「構わないさ。俺はハイドロゲドンでヘルソルジャーに攻撃!ハイドロブレス!」
「ちっ、そういう魂胆か。小細工を...」
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」
三沢のフィールドに新しいモンスター、攻撃力1800のオキシゲドンが召喚され、その攻撃によってヘルソルジャーが破壊される。
続けてハイドロゲドンの攻撃によってヘルソルジャーが破壊され、万丈目のライフは1000まで削られる。
そして、それに対する三沢もヘルソルジャーの効果によってライフを削られ、三沢のライフは600まで下げられた。
「どうして、三沢くんは自分のライフも削れちゃうのに、あんな攻撃を?」
「それは、ヘル・アライアンスを装備したヘルソルジャーの攻撃力を下げるためだ。ヘル・アライアンスは装備モンスターの同名モンスターがフィールドにいなければその効果を活かせない」
「今、フィールドに存在するヘルソルジャーは3体。そしてヘル・アライアンスを装備したヘルソルジャーの攻撃力も2000まで下がっているわ」
「万丈目がこのままヘルソルジャーでモンスターを破壊しても、大したダメージにはならないってわけさ」
「次のターンを凌げば、三沢の優勢のまま勝機を活かせる。あれは多分、そのための罠カードだよ」
それが攻撃を無効にするタイプの罠か、相手モンスターを破壊するタイプの罠か、将又もっと特殊な罠なのか、それは分からない。
いずれにせよ、三沢には万丈目の攻撃を止められる戦略が備えられているということだ。
だからこそ、今万丈目に必要なのは三沢の計略を粉砕するカード、もしくは三沢の計略の上からそれを無力化させるカードだ。
「俺のターン、ドロー!」
万丈目がカードをドローする。
彼はドローカードを確認した後、一瞬目を丸くさせ、そしてその顔を顰める。
彼は目を閉じて深く呼吸し、そのカードを場に伏せる。
「俺はカードを1枚伏せる。そして、俺はフィールドのヘルソルジャー1体と、手札全てを生贄に捧げる!」
「手札を全てを生贄だと...!」
「現れろ!『炎獄魔人ヘル・バーナー』ッ!!」
「炎獄魔人...!」
「ヘル・バーナーは攻撃力2800の上級モンスター。そして、このモンスターは相手フィールドのモンスターの数×200ポイント、その攻撃力をアップさせる効果を持つ」
「俺のフィールドのモンスターは3体...」
「そう!つまり、ヘル・バーナーの攻撃力、3400!」
ヘル・バーナー、1体生贄のレベル6モンスターで攻撃力が2800。
レベル6のモンスターでは破格の攻撃力だけど、手札を全て生贄にするデメリットもある。
しかしこの状況においては間違いなく、それは敵を屠るのに十分な力を持っていた。
「攻撃力3400のモンスター...つまり、三沢はどのモンスターでその攻撃を受けても、残るライフは0...」
「これを受ければ、三沢君は間違いなく負けるわ」
「でも、三沢はまだ笑ってる。何か手が残ってるんだろうね」
それこそやっぱり、あの伏せカードかもしれない。
もしくは手札の中に特殊な効果を持つモンスターがいるのかも。
しかしいずれにせよ、三沢はこの攻撃を止めなければいけない。
「俺はヘル・バーナーでハイドロゲドンを攻撃!消え去れぇ!」
「俺は、トラップ発動!『アモルファス・バリア』!自分フィールドのモンスターが3体以上いる時に発動でき、相手モンスター1体の攻撃を無効にして、そのバトルフェイズを終了させる!」
「ちっ!俺はこれでターンエンドだ!」
三沢は攻撃を防ぎ切った。
これにより、三沢の有利な状況でターンが移る。
しかし三沢は未だ唸りを挙げるヘル・バーナーを何とかしなければならず、だからこそヘル・バーナーを破壊する、もしくは無力化する計略が求められていた。
「俺のターン、ドロー!俺は、魔法カード『ボンディング-H2O』を発動する!俺はフィールドの『ハイドロゲドン』2体と、『オキシゲドン』1体を生贄に捧げ!出でよ!『ウォーター・ドラゴン』ッ!!」
「ちっ、お前のフィールドのモンスターが減ったことにより、ヘル・バーナーの攻撃力が3000になる」
「俺のウォーター・ドラゴンの攻撃力は2800。確かにお前のヘル・バーナーよりも攻撃力は低い。だがしかし関係はない。既に、お前を倒す方程式は完成している!」
クロノス先生を始め、十代や明日香達が驚嘆の声を挙げる。
三沢は、これまでのデュエルの流れを計算尽くでデュエルを進めていたというのだ。
三沢に行動の全てを読まれていた万丈目は歯噛みし、しかし自身のフィールドに伏せてあったリバースカードをチラリと見て目を伏せた。
「ウォーター・ドラゴンの効果!ウォーター・ドラゴンが場にいる限り、炎属性、炎族モンスターの攻撃力は0になる!」
「なんだと!?」
三沢が効果を宣言すると、ウォータードラゴンの周りから大きな津波のような水が押し寄せられる。
水を浴びせられ、その力を無力化されたヘル・バーナーの攻撃力は0になり、万丈目は絶対絶命となる。
ウォーター・ドラゴンがその赤い眼光をヘル・バーナーに向け、その弱々しくなった炎を射抜く視線を送る。
「ウォーター・ドラゴンで、ヘル・バーナーを攻撃する!アクア・パニッシャーッ!!」
ウォーター・ドラゴンによる水の激流。
それを一塊にエネルギーが込められる。
そして、その激流の塊がヘル・バーナーへと向けられ、ウォーター・ドラゴンの口が開かれる。
ウォーター・ドラゴンの口の中には、白く輝くほどにエネルギーの凝縮された奔流が、今にも暴発しそうなほどに圧縮されている。
水の龍は、その力を炎の魔人に向けて放出する。
放たれた激流は巨大な水の塊として、万丈目の頭上に影を作る。
俯いていた万丈目がその顔を上げ、頭上に迫る激流を睨みつける。
影が濃くなり、今にも万丈目の体を射抜き砕いてしまいそうなほどにその勢いは強く重い。
魔人の身体にその激流が届く直前、
「リバースカードオープン!『偽臣の書』ッ!!」
「なにッ!?」
彼の手の上で開かれた本が紫の光を発し、それが魔術を行使する。
どこからか人影が現れ、その存在が魔人と水龍の間に割って入る。
そのプロポーションは美しく、その紫の髪を靡かせながら、その目を塞ぐ蛇の皮のような造形の仮面を外す。
「俺のウォーター・ドラゴンが...石に...!?」
「罠カード『偽臣の書』によってデッキから特殊召喚された『英霊 メドゥーサ』の効果だ。このカードが召喚・特殊召喚された時、相手フィールドのレベル8以下の全てのモンスターの攻撃力を0にする」
ウォーター・ドラゴンがその身体を石化され、その動きを静止させる。
メドゥーサはその美しい相貌を再び仮面で隠し、バイザーを付けたその顔で凛とした立ち姿を見せる。
全てを計算していたはずの三沢の元に現れた1つの
「俺のターン!俺はメドゥーサでウォーター・ドラゴンを攻撃!砕け散れぇ!」
メドゥーサが、その力をそのまま振るうように宙を舞い、その両手首に繋がった鎖で石の塊を砕く。
そのウォーター・ドラゴンの石片を飛ばされた三沢はそれに身体を撃ち抜かれ、その身体を吹き飛ばされる。
『英霊 メドゥーサ』の元の攻撃力の半分、1500のダメージを受けた三沢のライフは0になり、万丈目を勝者としてそのデュエルを終了させた。
自分のデッキ・除外状態の「英霊」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力・守備力を半分になる。このカードがフィールドから離れる時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターがフィールドから離れる時にこのカードは破壊される。
自分のデッキ・除外状態の「英霊」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力・守備力を半分になる。このカードがフィールドから離れる時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターがフィールドから離れる時にこのカードは破壊される。
戦士族・闇・星8・攻3000/守2500
①このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。相手フィールドのレベル8以下のモンスターの攻撃力・守備力を0にする。この効果で攻撃力・守備力が0になった相手モンスターは攻撃できず、表示形式を変更できない。
戦士族・闇・星8・攻3000/守2500
①このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。相手フィールドのレベル8以下のモンスターの攻撃力・守備力を0にする。この効果で攻撃力・守備力が0になった相手モンスターは攻撃できず、表示形式を変更できない。
小鳥遊優花:観戦してた人。万丈目の顔を見て何かを察した。
万丈目準:勝った人。何かを心に決めた。
三沢大地:負けた人。勝ちたい相手ができた。
主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?
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名前の法則的にそっちの方があり
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ここまできたら慣れたからなし
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どっちでもいい