GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
楽しい冬休みも終わり、色々なトラブルに巻き込まれたら飛び入ったりして三学期を過ごす中、うちの寮に転入生がやってきた。
名を早乙女レイと言い、難しい転入試験を良い成績で合格し、その成績から見ればすぐにラーイエローになってもおかしくないレベルだと大徳寺先生は言っていた。
女の子のように綺麗な顔立ちをしており、小さい矮躯と香る良い香りが女の子らしい可愛さを増させていた。
「早乙女レイです。よろしく」
そう言って浅く一礼をしたレイは大徳寺先生の細い脚の後ろに隠れ、こちらを見ている。
彼は私達のテーブルを見てその小さな顔を不安に怯えさせ、端正な顔立ちの表情を歪ませる。
どうにもその態度が気になって、私と十代は彼を目で追うようになった。
それからしばらく、レイなことを気にかけながら暮らしていると、一緒の部屋でレイと過ごしている十代から色々なことを聞かされる。
一緒にお風呂に入ろうとしないだとか、恥ずかしがり屋だとか、そして妙に距離を感じるだとか。
そうやって過ごしていた日々のある日、放課後に十代と翔と隼人と駄弁りながら帰っていると、視界の端をレイが走り去って行くのが見えた。
「あれは……!」
私と十代は急いで後を付けて追いかけ、彼女が向かった場所に十代と共に乗り込む。
どうやら、高い木を登ってオベリスクブルーの部屋に入ったらしく、私と十代もそれに続いた。
開けっぱなしの窓から入り、そして部屋の中を荒らす怪しい彼女の後ろに立つ。
「何してるの?」
「きゃあっ!?」
「おい、大丈夫か?」
不審な彼の動きの真意を確かめるべく後ろから声をかけると、彼は女の子みたいな声を挙げて手にしていた物を手放した。
床に落とされた物はデッキであり、サイバードラゴンを中心とした機械族モンスター主軸のデッキ、カイザー丸藤亮のデッキだった。
私が彼の手から離れたカードを丁寧に集めデッキに戻していると、十代の口から彼への質問が投げつけられる。
「レイ、お前どうしてこんなことしたんだ。こんなことしたらノース校のスパイと誤解されちまうぜ?」
「ち、違う!ボクはただ……」
「2人ともそこまで。外から話し声が聞こえる、多分カイザーが戻ってきたよ」
「まずい、とにかく早く行こうぜレイ!」
事情が分からないまま焦った十代によって手を引かれ、その衝撃で彼の、レイの帽子と髪留めが取り払われる。
その帽子の中に収められていた綺麗な黒い長髪が顕になり、私と十代は目を見開いて驚く。
そして驚いた表情をする私達の間を縫うように通り抜け、レイが窓の外から逃げ出す。
「お前達!オシリスレッドの生徒がここで何をしている!」
「げっ!もう来ちゃったぁ!?」
惚けた結果逃げ出すのが遅れた私達は中に戻ってきた青い制服のオベリスクブルーの先輩に見つかり、その様子を咎められる。
私は綺麗に纏めたカイザーのデッキを彼のベッドの枕元の照明の下に置き、逃げられそうにもないため、彼のベッドに腰掛けて入ってきたオベリスクブルーの先輩を見上げる。
怒った様子で咎めてくる2人の先輩に対して、十代が表面上の理由を探してあたふたとしていた。
「貴様ら、さてはノース校のスパイだな!」
「ち、違う!俺たちはその──窓が開いてて不用心だから閉めてやろうと思って……」
「私達、カイザーに会いにきた。話があるの」
「信用できるかそんなもの!」
「カイザーが貴様らなんぞと話す理由はない!今すぐ職員室に突き出してやる!」
「いい、離してやってくれ」
「カイザー...」
「しかし...」
「構わない。2人は見知った相手だ」
オベリスクブルーの先輩2人に咎められ、私達纏めて職員室に突き出されそうになった時に、向かいから現れたカイザーによって静止された。
十代と2人で先輩達に引き摺られていたため、離された結果脚が乱雑に床に叩きつけられ、膝に鈍い痛みが残った。
カイザーは部屋を見渡して床に落ちていた何かを拾い、そして足から手を離された結果五体投地で土下寝させられている私達の方へ振り返って話しかけてくる。
「それで、何か用があるのか。2人とも」
「ええっと、それは……」
「デュエルしたい。私も十代も、カイザーとデュエルしたい」
「そ、そうそう!デュエルしたいんだ俺たち!」
「そうか、分かった。その挑戦を受けよう」
「本当か!やりぃ!」
「いいの?」
「ああ。ただ、また今度だ」
何か考え込んで上の空と言った様子のカイザーがそんな言葉を吐き、私と十代の頭を優しい手つきで撫でてきた。
その手つきが気持ちよくて目を細めると、上の空だった顔が元に戻り、頭に置かれていた手がすっと離される。
カイザーが顔を向き直し、腕を組んで目を閉じた。
「2人とも、帰るなら窓じゃなく玄関を使え」
「「はーい」」
私達はそそくさと部屋を後にして、怖い先輩達に睨まれながら廊下に出る。
レイに何があるのかは分からないけど、レイがカイザーに何らかの拘りがあるのは分かった。
それに、レイは男じゃなくて女だった。なんでそんなことをしたのかは分からないけど、彼女は男装して潜入していたらしい。
レイを追いかけてカイザーの部屋に入り込み、レイの秘密が分かった日の夜、私と十代は彼女に呼び出された。
漣の心地良い音が響く海辺、寄せては返す波の音で周りの人には声が聞こえない。秘密の話し合いには向いている場所だ。
彼女は何かを話そうとして口を開き、そして言葉を選ぶために口を噤む。
「2人は、なんで黙っててくれたの?」
「何でって、何が?」
「お前が実は女だってことか?でも、お前は秘密にしたいことなんだろ?」
「ボクが秘密にしてるから、誰にも言わないでくれたの?」
「別に無理に隠してたわけじゃない。お前が話してくれるまでは待ってみようと思っただけさ」
「そっか……」
「レイは、カイザーをどう思ってるの?」
「どう、って──好きだよ。初恋なの……」
「うぇっ!?まじか……」
「うん、この学校に来たのも亮様を追いかけてきたの」
「へぇ〜、好きな相手を追いかけて地の果てまで、かぁ。なんか良いじゃんそういうの。すげぇな、お前」
「そうかな……」
十代から素直な賞賛の言葉を贈られ、彼女が照れたように頬を染めて髪を弄る。
彼女は好きな相手を追いかけて、難しい転入試験を超えてまで遥々アカデミアまで来たんだ。そのバイタリティは私も凄いと思う。
彼女のその容姿は私も可愛いと思うし、彼女から好かれて悪い気分になる人はいないとは思う。
「レイは、どうして身分を偽って男の子になりすましたの?」
「それは、その……」
「待った、優花。その続きは、デュエルで語ろうぜ」
「デュエルディスク……それ、わざわざ2人分持ってきたの?」
「ああ!だって相手と分かり合うには、デュエルが1番だろ?」
「うん、そうだね。さすがだよ十代」
「どういう理屈なの、それ……」
「さぁ、早速デュエルしようぜ。相手は俺でいいか?」
「うーん……いや、デュエルするなら、そっちの人が良い」
「私?」
「うん、どうしてもやりたいの」
「いいよ、やろうか」
「ちぇーっ、俺がやってみたかったのになぁ。まぁ仕方ないか、ほれ優花」
「ありがとう十代。十代はそこで見ててね」
「おう、楽しみにしてるぜ」
「それじゃあ、デュエルしようか。レイ」
「うん、いいよ。でもその前に、ボクから1つ条件があるんだ」
「条件?」
「うん、ボクが勝ったら、君には何でも1つ言うことを聞いてもらう。君が勝ったら君の言うことを何でも聞く」
「ん、良いよ。特にして欲しいこともないけど」
十代からデュエルディスクを受け取った私達2人は離れて立ち、ディスクにデッキをセットする。
デュエルディスクが対戦相手のディスクをそれぞれ認識し、デュエルを始めるために展開される。
ソリッドビジョンが展開されて、私達2人は自分の手札が5枚になるようにドローする。
「「デュエル!!」」
小鳥遊遊花:魔力は多いが運命力はそこそこ。胸が小さい。
ハサン:呼ばれる前に冬休みが終わったため寝正月である。
主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?
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名前の法則的にそっちの方があり
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ここまできたら慣れたからなし
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どっちでもいい