GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
プロローグ
昔、夢を見た……
お母さんみたいな人が出てくる夢……
その人はお母さんみたいだけど本物のお母さんじゃないって言ってた……
その人から、覚えきれないくらい神様や偉人や英雄のお話をいっぱい聞いた..……
起きた時には私の枕元に沢山のカードが散らばっていて、私はそのカードの名前に聞き覚えがあった……
バイクのシートの後ろ側に座って乗り、うるさく耳に当たる風を感じながら、目の前の彼女の腹部に腕を回して密着する。
目の前の彼女が肩で風を切りながら走行し、公道を走り続けている。
その走りは速さを保ちながらも安定していて、安心して任せられる背中だった。
「ねぇ、間に合いそう?」
「分かりません。間に合わせるつもりで走っていますが、しかし周囲の人々に怪しまれない速度での走行となるため、どうしても遅れが出る懸念はあります」
「ん、頑張って」
「無茶なことを...」
法定速度ギリギリの速さでバイクを走らせる彼女が、前を見てこちらを振り向かないまま、溜め息まじりに肩を落とす。
彼女がこうやって気軽に接してくれるのは嬉しいが、私が残念な子かのような態度で扱われるのは心外である。
私は抗議の意味を込めて彼女の背中にぐりぐりと頭を擦るが、彼女は気にせず口を開く。
「そもそも優花はこのような時間に起きず、もっと早くに支度を済ませるべきでした。そうであれば、私もこのような走行をせず、安全に優花を送っていました」
「仕方ないじゃん、眠かったんだし....」
「はぁ...」
彼女の溜め息への文句を込めて、彼女の身体に巻きつく両腕の力を強めた。
しかし彼女は私の抗議など意に介さずに、バイクの走行速度を上げる。
若干の不満を感じるが、彼女の正体を考えれば私の力など意に介さなくて当然だと無理やり納得して飲み込む。
アルトリア・ペンドラゴン。
通りのいい名前に直すならアーサー・ペンドラゴン、つまりはアーサー王だ。
文献では男性として伝わっているが、生前は男として振る舞っていただけだとかなんだとかで、なんか女性である。
かつてブリテンに君臨していた騎士王であり、今はカードの精霊で私の相棒モンスターにして、私のフェイバリットカードだ。
私の持っているカード達の中で最初に実体化した子であり、両親のいない私をずっと側で見守ってくれていた。
だから、私にとっての彼女は家族のような相手でもあり、お互いに立場を気にしない友人でもある。
「着きましたよ優花。急いでください」
「うん、分かった。ありがとうアルトリア」
私をバイクから降ろした後、すぐに速度を上げて立ち去る彼女を見送る。
彼女は適当な所にバイクを止めてくるのだろう。私も試験会場へと足を進める。
試験会場の門は、もうほとんど閉まりかけていた。
試験会場ではもう受付が終了しそうだったが、まだ試験を受けている受験生が1人いたため特別に通された。
まだ試験をやってるんだから良いじゃん、と言ってごねて何とか通された。
頑張ってごねたのがちゃんと効いたらしい。ごねてよかった。
試験会場に入ると丁度デュエルが終わる頃であり、最後の一撃で試験官の先生らしき人が吹っ飛ばされていた。
相手をしてくれる人を探し辺りを見回すが、試験官らしき人が他に見当たらなかった。
仕方なく先ほどやられていた試験官の下に行き、その人を起こして話す。
その人は一度怪訝そうな顔をした後に、自身のデュエルディスクにデッキを再びセットして、私の試験の担当になると高らか宣言した。
やけに鼻息が荒かった気がする。
デュエルが始まる。
小鳥遊 優花:主人公。幼い頃に両親を亡くしている。両親の遺産と小さい大会の優勝賞金でやりくりしていた。アルトリアのことを姉のようなものだと思っている。アルトリア顔。
アルトリア:騎士王。精霊として幼い優花に出会い、それから見守っている。実体化も出来るが遊花に頼まれた時と食事の時以外はあまりしていない。乗ってるバイクは遊花の父の遺品のうちの1つ。
金髪の試験官:古代の機械デッキを使う試験官。ドロップアウトボーイに負けたと思ったら、次は目の前にドロップアウトガールが現れてデュエルすることになった人。
会話文はセリフとセリフを離した方が良い?このままが良い?
-
一行分離す
-
今のまま繋げて改行