GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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万丈目サンダーVS遊城十代(2)

 

 

 現在のライフは十代が1600で万丈目が4000であり、手札も十代が4枚で万丈目が5枚。

 さらに十代のフィールドにはモンスターが存在せず、万丈目のフィールドには攻撃力2400の上級モンスターがいる。

 会場の空気はどんどんと万丈目のペースに飲まれ、明日香を含め私達まで圧倒されている。

 

 

「現状は、万丈目くんが優勢ね」

「ん、でも十代も巻き返せない盤面じゃない」

 

「ああ、十代はここぞという時の爆発力が強い。この程度では止まりはしないだろう」

「そうっすよ!兄貴がこんなところでへこたれるわけないっす!やっちゃえー!兄貴ー!」

 

 

 私が明日香やカイザーと会話を交わし、翔の大きい声援が響く中、隼人も三沢も静かに見ていた。

 隼人は圧倒された様子で、三沢は十代の一挙一動を分析する面持ちで、それぞれ固唾を飲んで見守っている。

 会場では翔の声援を掻き消すようにノース校の人達が沸き、そして優位に立っている万丈目が放つ高笑いが鳴り響いている。

 

 

「「「サンダー!!サンダー!!」」」

 

「ハーハッハッハッ!!俺はカードを1枚伏せ、ターンエンドだ!どうだ十代ッ!今のうちにサレンダーしたって良いんだぜ?」

 

 

 万丈目のフィールドには1枚のカードが伏せられ、余裕の笑みと共にターンの終了が告げられる。

 彼を慕う者達が雄叫びを挙げ、勝鬨の如き咆哮を会場内へと轟かせている。

 そして十代もその熱に押されるように目を伏せ、彼の目元が見えなくなった。しかし、彼の口元は依然として笑っている。

 

 

「サレンダー?するわけないじゃんか。こんな面白いデュエル、続けなきゃ損だぜ!」

「ちっ、減らず口を...」

 

「俺のターン、ドロー!俺は『E・HERO バブルマン』を召喚!自分のフィールドにバブルマン以外にカードがなければ、俺はバブルマンの効果により2枚ドローできる!」

「ちぃ!」

 

「そして俺は、魔法カード『融合』を発動!俺は『E・HERO バブルマン』、『E・HERO フェザーマン』、『E・HERO スパークマン』を融合!現れろ、『E・HERO テンペスター』ッ!!」

 

 

 現れるのは、青い衣装を身に纏った両翼の戦士。

 緑の髪が生えた顔を青いバイザーで隠しており、雄々しい翼は硬質で硬い鋼のような質感を持つ。

 右腕に銀の銃が取り付けられている猛々しい戦士が、その羽根で暴風を起こしながら降り立つ。

 

 

「現れやがったな...!」

「お前のアームドドラゴンの攻撃力は2400、そして俺のテンペスターの攻撃力は2800!行け!テンペスターで攻撃!カオス・テンペストッ!!

「ぐぅ...!」

 

 

 テンペスターから放たれるエネルギーの収束された光線の如き一撃がアームド・ドラゴンを飲み込み、その巨体を崩壊させていく。

 万丈目に超過した戦闘ダメージ400が入り、万丈目の残りのライフは3600となる。

 万丈目は苦しげに顔を歪ませ、しかしその表情をすぐに余裕のあるものへと戻した。

 

 

「俺は罠カード『リビングデッドの呼び声』を発動!俺は、破壊された『アームド・ドラゴン LV5』をフィールドに蘇生させる!」

「くっ、また...」

 

「お前のその顔を、さらなる絶望で歪ませてやるぜ。さっさとターンを終了させろ」

「俺は、カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

 十代の手札は残り2枚、フィールドには攻撃力2800のテンペスターと伏せカードが1枚ずつある。

 万丈目の方へと傾き始めていたデュエルの展開を、この1ターンで対等の状態まで巻き返した。

 だけどその分、十代の手札リソースはもう数少ない。

 

 

「俺のターン、ドロー!お前が自信満々に呼び出したそのカードも、さっきと同じように俺が八つ裂きにしてくれる!」

 

 

 万丈目はデッキからカードを引き、5枚になった手札を掲げて宣言する。

 会場が湧き立ち、耳を劈く雷鳴のような声援が響く。

 手に汗握るやり取りに、私達もまた湧き立っている。

 

 

「万丈目のあのセリフ、まさかあるのか?攻撃力2800を超えるカードが手札に」

「ん、万丈目のデッキには私があげたメドゥーサがいる」

「え?でもあれは確か攻撃力1500で……」

 

「いや、あの時は『偽臣の書』の効果で攻守が元々の半分になっていた。つまり、メドゥーサの本来の攻撃力は3000。テンペスターの2800を優に超えている」

「あの万丈目くんの態度、十中八九それを手札に持っているでしょうね」

「それがホントだとしたら、十代はテンペスターがこのままだと、アームド・ドラゴンの効果で破壊されちゃうんだな」

 

 

 本当にメドゥーサか万丈目の手札にあるのなら、隼人の言う通り、このままでは十代のテンペスターは破壊されてしまう。

 だけど、あの時点で十代が伏せたリバースカード、アームド・ドラゴンが現れた時点で伏せ始めたカードがある。

 それがただのブラフか、それともアームド・ドラゴンを効果を乗り越える策か、それは分からない。

 

 

「俺は手札の『英霊 メドゥーサ』を墓地へ送り、貴様のテンペスターを指定して破壊する!デストロイド・パイルッ!

 

 

 そして予想した通りに、万丈目は手札にメドゥーサを握り、それを使ってアームド・ドラゴンの効果を使った。

 破壊を齎す力が振るわれ、幾つも発射されるミサイルの如きアームド・ドラゴンの力がテンペスターを襲う。

 着弾と同時に土煙が舞い、それが晴れた時に現れたのは、万丈目のフィールドのアームド・ドラゴン。そして、十代のフィールドの3体のモンスターだった。

 

 

「速攻魔法『融合解除』だ。これにより、アームド・ドラゴンは対象を失い、その効果は不発になる。そして、俺のフィールドにはテンペスターの融合素材として墓地に存在していたフェザーマン、バブルマン、スパークマンがいる!」

「ハッ!十代、それで凌いだつもりか?」

「なんだと?」

 

「貴様に教えてやろう!さらなる絶望を!『アームド・ドラゴン LV5』でスパークマンを攻撃!アームド・バスターッ!!

「ぐっ...!」

 

 

 破壊的な風が赤い旋風の形としてスパークマンを襲い、その嵐が戦士を墓地へと送る。

 スパークマンは守備表示だったため戦闘ダメージは発生せず、その爆風が十代を包むだけとなる。

 十代は苦しげに悩み笑い、万丈目は余裕を浮かべて笑う。

 

 

「そして見せてやろう!さらなるレベルアップ、俺の『アームド・ドラゴン LV7』を!」

「レベル7...!」

 

「相手モンスターを戦闘によって破壊した『アームド・ドラゴン LV5』はレベルアップをすることができる!見るが良い!『アームド・ドラゴン LV7』の姿をッ!!」

 

 

 鎧を纏う竜を覆うように、赤い暴風が吹き荒れる。

 風が解けるように赤い景色が消え、中央のアームド・ドラゴンが金色の光を放って姿を変える。

 より大きく、より凛々しく、より荒々しい竜へと至る。

 

 

「「「うおおおお!!!」」」

「「「サンダー!!サンダー!!」」」

 

 

 会場から歓声が上がり、万丈目を讃える声が一段と大きくなる。

 中には本校の生徒達も万丈目の強さに感心し、そしてアームド・ドラゴンの圧倒的な力強さに魅せられている。

 アームド・ドラゴンを究極の姿を見せられた十代は瞳をキラキラと輝かせ、そして小躍りするほど喜んでいる。

 

 

「うおおお……!!それがアームド・ドラゴンの最終形態かぁ!!良いなぁ、カッコいいなぁ。俺も欲しいなぁ……!!」

「お前、こんな状況で何を言ってやがる!自分の身が危ないんだぞ!」

 

「そうなんだよなぁ!俺、今負けそうになるくらいすごいモンスターと戦ってんだよなぁ。デュエルしてて良かったぁ……!」

「貴様……!」

 

 

 十代は緊張感なんか欠片もない顔で笑い、全力でデュエルを楽しんでいる。

 いくら追い詰めても立て板に水な彼に対して万丈目は青筋を浮かべ、怒りの感情を見え隠れさせている。

 それでも、なんだかんだ万丈目も、デュエルを楽しんでいるようだった。

 

 

「ふふっ、十代は絶好調ね」

「十代は、ああなった時が一番強いよ」

「ええ、本当にそうね」

 

 

 万丈目のターンは既にエンドフェイズであり、手札は万丈目が4枚で十代が2枚。

 フィールドには万丈目のアームド・ドラゴン、そして十代のフェザーマンとバブルマンがいる。

 ライフはそれぞれ3600と1600。その差は2000の開きがあり、埋めるにはやはりアームド・ドラゴンを突破する必要がある。

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は『フレンドッグ』を守備表示で召喚!そしてカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

「ちっ!防御ばかりを固めて、懲りもせずに姑息な手を……」

 

「へへっ!さてどうくる万丈目」

「万丈目さんだ!ドロー!」

 

 

 十代に手番が回るが彼は特に攻撃の手は打たずに守りを固め、守備モンスターと伏せカードによって残りの手札が1枚になる。

 十代のフィールドのモンスターは全て守備表示であり、完全な逃げの一手でありながら、次のターンへの布石も込められている一手だった。

 万丈目はカードを引き、落ち着いて息を吐いてから口を開く。

 

 

「十代!貴様の臆病風に吹かれた逃げの一手では、この俺をどうすることもできないと教えてやる!」

「くる……!」

 

「俺は『アームド・ドラゴン LV7』の効果発動!手札のモンスターを1体墓地へ送り、そのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールドの全てのモンスターを破壊する!」

「全てだと!?」

 

「俺は手札の『アームド・ドラゴン LV3』を墓地へ送り、貴様のフィールドの雑魚モンスターを、全て破壊する!ジェノサイド・カッターッ!!

「ぐぅ!」

 

 

 アームド・ドラゴンの身体から青い輝きを放つ3つの銀の刃が回転射出され、フィールドのモンスター達をその一撃で全て葬られ、十代が苦しげに喘ぐ。

 爆風が辺りを包み、竜の赤い肌を覆う銀の鎧がキラキラと輝いている。

 しかし十代は眼をギラギラと輝かせながらその姿を見据え、先ほど打っていた布石の一手を広げた。

 

 

「俺は『フレンドッグ』の効果を発動!『フレンドッグ』が戦闘または効果で破壊され墓地へ送られた時、俺は墓地の『E・HERO』モンスター1体と、『融合』の魔法カード1枚をそれぞれ手札に加えられる!俺は『E・HERO バーストレディ』と『融合』を回収する!」

「ハッ!どの道、それは無駄な足掻きだ!俺は『アームド・ドラゴン LV7』でプレイヤーへ直接攻撃だッ!アームド・パニッシャーッ!!

 

 

 アームド・ドラゴンがその右腕を天へと高く突き上げ、隆々とした力強い腕を見せつけるように大きく、その右腕を振り下ろす。

 この攻撃が決まれば残りライフ1600の十代は、攻撃力2800の攻撃を受けて敗北となる。

 私達が固唾を飲んで十代の方を見ると、十代が静かに笑っていた。

 

 

永続罠

自分のデッキ・除外状態の「英霊」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力・守備力を半分になる。このカードがフィールドから離れる時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターがフィールドから離れる時にこのカードは破壊される。

効果モンスター

戦士族・闇・星8・攻3000/守2500

①このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。相手フィールドのレベル8以下のモンスターの攻撃力・守備力を0にする。この効果で攻撃力・守備力が0になった相手モンスターは攻撃できず、表示形式を変更できない。






万丈目準:十代の言動の節々にイラっときてるけど気分はノってきた人。アニメでは『闇より出でし絶望』だった枠が『英霊 メドゥーサ』になっている。

遊城十代:どんどん楽しくなってきた人。何が起きても楽しめる。

小鳥遊優花:観戦してる人。2人に対して後方腕組み中。

主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?

  • 名前の法則的にそっちの方があり
  • ここまできたら慣れたからなし
  • どっちでもいい
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