GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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課外学習・墓守

 

 

 万丈目がアカデミアに帰ってきて数日、私達は変わらない学園生活を送っていた。

 万丈目がレッド寮に来るのは進級してからになるため、まだ万丈目はブルー寮に居座っている。

 だからレッド寮の日々は、特に変わり映えのしないものだった。

 

 

「マスター、少し話がある」

「ん、何?エミヤ」

 

 

 寒い夜中に暖かい布団へ潜り、温い微睡に身を預けようとしていた時に、私の枕元に実体化したエミヤから話しかけられる。

 距離が近いような適切なような、微妙な距離感で膝をついていた。

 身体を起こして見つめると、彼が真剣な眼差しで口を開く。

 

 

「少し調べたいことができた。明日は共にいれない、それだけだ」

「ん、分かった。おやすみ」

 

 

 彼からの報告を受け取り、私はそのまま眠る。

 目を瞑り意識を落としていく中、エミヤが扉を開けて外へ出たような小さい音が聞こえた。

 温々と気持ちよく眠れる今を味わうように、幸せに顔を緩ませながら眠る。

 

 


 

 

 空気が冷たい朝に起きると、テーブルにはすごく大きいお弁当箱があった。

 多分お世話好きのエミヤだろうな、と思いながらお弁当箱の中を確認する。

 中には美味しそうな料理が並び、栄養バランスやカロリーまで考えられた料理が詰め込まれていた。

 

 

「おお〜、美味しそう」

 

 

 しかし特に学校に持っていく理由もないため、風呂敷に包んでおいてそのまま学校へ行く。

 中にあるのは腐らず保ちそうな料理だったし、今は冬場なため大丈夫だと考えた。

 学校へ行く準備を整え、教科書とデッキを鞄に入れて学校へ向かう。

 

 


 

 

 今日は大徳寺先生の精霊学の授業、そしてその中の錬金術の分野だった。

 先生が教卓の上に様々な薬品の入ったフラスコやら何やらの実験道具を並べ、錬金術の基礎知識について説明する。

 授業自体が緩い雰囲気のため真面目に聞く人は少なく、十代に至っては瞼にマッキーで黒い丸を描いて寝ている。

 

 

「昔の錬金術師はこうやって薬品を調合して、金を錬金していたのにゃ〜」

 

 

 先生がフラスコの中のオレンジの液体に、試験管の中の黄色の液体を注いで混ぜる。

 そして白い煙をあげて溶液が爆発し、その煙の中からボサボサ頭になった先生が現れた。

 彼が咳き込みながら「でも、こんな方法で金なんか作れるわけないのにゃ〜」と嘆き、その後色々あり授業が締められた。

 

 

「んぁ〜、授業終わったか?よし、それじゃ飯食おうぜ、飯!」

「兄貴、ずっと寝てたんすか?」

「お腹空いた……」

「早く寮の食堂に帰るんだな」

 

「あ、ちょっと待ってほしいのにゃ、4人共」

 

 

 授業が終わり、立ち上がって早速食堂へ行こうという時に大徳寺先生に声をかけられる。

 彼からプリントの束を手渡され、それを生徒のみんなに配るように言われた。

 なんでも、今日の放課後に課外学習で古代の遺跡に探索に行くらしい。

 

 そして十代がそれを面白そうと言い、私と隼人もそれに同意したために半ば強制的に翔もついてくることになった。

 一応言われてた通りに他の生徒達も誘ったが、予想通り当日では皆から断られることになった。

 しかし、明日香だけはそれに難色を示さず、課外学習に付いてくることになった。どうやら前々から、この遺跡に興味があったらしい。

 

 


 

 

 私、十代、翔、隼人、明日香、大徳寺先生の6人で遺跡へ赴くことになり、大徳寺先生についていく形で遺跡まで向かう。

 そして明日香が言うには、私達が向かっている遺跡には曰くがあるらしく、闇のゲームに関連する噂もあるらしい。

 森の中を歩き、火山の山道を歩いて立ち入り禁止区域である古代遺跡へと辿り着く。

 

 

「ここが古代遺跡の入り口になるのにゃ〜!この先には古代のデュエル場となった、大きな広場があったりするのにゃ〜!」

 

「お〜!すごい」

「遺跡みてぇだ!」

 

「遺跡だってば……」

 

 

 私と十代が感嘆の声を漏らし、明日香に小さい声でそれを突っ込まれる。

 翔に関しては、やけに上機嫌な大徳寺先生に呆れ顔を向けていた。

 そしてお腹を空かせた十代の提案により、お弁当の時間になる。

 

 

「ふっふ〜ん。先生は、トメさんにお願いして作ってもらった、特製弁当があるのにゃ〜!」

「あっ良いなぁ、それ全部お弁当かよ。少しくれよ、先生」

 

「嫌なのにゃ!君たちにあげる分はないのにゃ〜!」

「ちぇ〜!」

 

「さ〜て、私のお弁当〜!にゃ〜!」

 

 

 大徳寺先生がトメさんの特製弁当を独占し、楽しそうに鞄を漁っていた。

 しかし、彼がお弁当箱を取り出そうとして掴み上げると、でぶ猫のファラオが口元に米粒を沢山つけた状態で現れてゲップをする。

 彼の鞄の中を見れば、どうやら彼のトメさん特製弁当は、お腹の空いたファラオに全て食べられてしまったようだった。

 

 

「み、みんな〜!そのお弁当少し分けてほしいのにゃ〜」

「嫌なのにゃ、先生にあげる分はないのにゃ〜!」

「そんなご無体なこと言わないで欲しいのにゃ〜!」

 

「はい、十代。肉巻きあげる」

「おお〜!ありがとな、優花!」

「お願いなのにゃ〜!」

 

「美味しそうね、1つ貰えるかしら?」

「いいよ、明日香のおかずもちょうだい」

「無視しないで欲しいのにゃ〜!」

 

 

 先ほどの仕返しに先生に意地悪をしている十代に乗り、先生に意地悪をするついでに十代にエミヤ特製弁当のおかずを分けてあげる。

 その後、明日香ともおかず交換をしたりして楽しくご飯を食べ、少しだける。

 そうしていると、突然ファラオが大徳寺先生の手から飛び降りて、どこかへと歩き出す。

 

 

「どうかした?ファラオ」

 

 

 食事を中断してファラオの近くにいくと、ファラオが何かを見つけていた。

 人工的な装飾の施された大きいペンダントのようなものが土に埋まっており、ファラオがそれを爪で掘り始める。

 その古い首飾りの形がはっきり分かるくらいに掘られた時、それが緑色の光を放ち出した。

 

 

「な、なんすかこれ……!?」

「わかんねぇけど、なんか変だ!」

「これは、一体……」

 

 

 遺跡の周りの一帯の地面から緑色の光が溢れ出し、景色が歪んでいく。

 地面が揺れ、そして空に浮かぶ赤い太陽が、3つに増えていた。

 その異様な光景に驚き、私達はたじろいでいた。

 

 

「み、みんな、一先ずは遺跡の中に隠れるのにゃ〜!」

 

 

 空模様が変わり始めたため、先生達はみんな遺跡の下へ走り出し、中へと入る。

 しかし、私と十代は何か違うものを感じ、その場に立ち止まっていた。

 辺りを包む緑の光がより一層強くなり、眩しい光に視界の全てが染められる。

 

 視界が晴れた頃に周りを確認するが、そこにはもう先程と同じ風景は存在しない。

 形だけは似ているが、崩れた跡も、苔むした壁もなく、まるで先程までの遺跡を古代の状態へと復元したかのような綺麗な建造物があるだけだった。

 私1人の状況の中、唐突に視界がくらくらと揺らぐ。

 

 

「なに、これ……」

 

 

 熱いような、寒いような、痛いような、気持ちいいような、変な感覚になり、頭がぼーっとする。

 足取りが揺らいで立っていられなくなり、その場へ座り込む。

 酷い頭痛と眠気に襲われ、無意識のうちに瞼が落ちて視界が黒く染まり、全身の力が抜けて、床に前のめりに倒れる。

 

 

 私はそこで気絶した。

 

 






小鳥遊優花:ぶっ倒れた人。楽しいピクニックが一変した。

エミヤ:大徳寺先生と誰かの話し合いを弓兵の聴力で拾っており、お弁当を用意した。

主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?

  • 名前の法則的にそっちの方があり
  • ここまできたら慣れたからなし
  • どっちでもいい
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