GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
俺はみんなを助けるために墓守の長から言われるがままに儀式を受け、そして俺は彼との闇のゲームに勝った。
そして彼の命令によってみんなは次々と石棺の中から解放され、槍兵の護衛を何人か連れてこちらへと向かってきた。
俺は集まってきたみんなと遺跡の外に出ると、黙り込んでいた彼が口を開いて話し始める。
「行くのだな、元の世界へ」
「ああ、でもまだ優花が……」
神妙な面持ちで尋ねてくる長に対し、俺は曖昧な返事を返す。
優花が見つからない。それだけが難点であり、それが問題だった。
長に頼んで一緒にくまなく探してもらったが、それでもやはり見当たらなかった。
「ならば先に、出るための方法だけをお前達に伝えておこう。天の三つの光1つに重なり、光の幕が現れる前に王家の墓の門より出でよ」
「天の三つの光……」
一度だけ目を伏せた長が口を開き、脱出のヒントになるような暗号を口にした。
天の三つの光、それが空に輝く3つの太陽のことだと思い見上げると、3つの太陽位置が近づき始めていた。
間もなく、この世界からの脱出のための条件が揃うのだろう。
その時、突然現れた長槍兵達に囲われ、その槍の鋭い切先がこちらへと向けられた。
彼らによれば、俺らは墓へと侵入した大罪人であり、そして掟に則り殺すべきだということらしい。
しかし、俺たちは正式に儀式を執り行い、そしてそれを突破したがために生きる権利があると長が主張した。
「この者達は掟に則り儀式を乗り越え、そして儂を倒したのだ!それを覆すことは、何者であろうと許されぬ!」
「それでも納得がいかないと言うのなら、貴方達はここで私が──」
「サラ……」
俺達と槍兵達の間にサラが割って入り、その手に持つ剣を構えた。
彼女は鋭い瞳を兵士達に向けており、兵士達はその眼差しを受けてたじろぐ。
兵士達に動揺が走る中、そこに幾つもの束を持つ紫の光線が降り注ぐ。
「……お話し中に悪いけれど、早く退いてくれないかしら?」
「お前は……!」
黒い装束に身を包む青い髪の女、魔女然としたその衣装を纏いその足で地面へと降り立った。
英霊メディア。優花のカードの精霊である彼女が、その顔も見せぬままに、妖艶な笑みを浮かべ近づいてくる。
彼女の後ろには1人の青い騎士がおり、眠る優花をその両手に抱えて走ってきていた。
「遅いわよ」
「優花に負担をかけないためです」
「そう、それなら早くここを出ましょうか」
「ええ」
兵士達が彼女の魔術攻撃によって牽制され、その場を退いたために兵士達の間に通り道ができており、それを作った彼女によってそこを通るように促される。
サラに連れられる形で俺達は包囲網を抜け、優花を抱えるアルトリア達と合流する。
翔、隼人、明日香、大徳寺先生の中に優花が加わり、漸く全員揃ったことで俺達は出口へと向かう。そしてその時、サラから伝言を受け取った。
「貴方達の世界に帰った後、もしその首飾りの半身を持つ人に出会えたら伝えて。サラはたとえ異世界にいても貴方のことを忘れません、また逢える日を楽しみにしています、と」
「なんだ、俺じゃないんだ……」
「兄貴……」
彼女が名も知らない誰かに向ける好意を聞き、それに少しの落胆をしていると翔に呆れた声を漏らされる。
茶番のようなやり取りをしているとアルトリアに急かされ、急いで彼女達について走る。
空を飛ぶメディアが道を示し、それに続いて俺達は出口へと向かった。
「三つの太陽が一つに……!」
三つあった太陽が重なり一つとなり、辺りの景色が虹色に発色しながら歪み始める。
出口であろう場所には虹色の膜のようなものがあり、近づくほどに周りの地面から、この世界に来る時と同じ緑色の光が溢れ出す。
そして再び、同じように目の前が真っ白に染まり、眩しい視界に俺は目を閉じる。
目を覚ますと、そこには苔むした遺跡が朽ちた形で聳え立っており、横たわっていた身体を起こす。
辺りを見回し、現状を確認すると先ほどの世界の出来事が嘘だったかのような静けさであり、あの世界での出会いも別れも、その全てが夢だったんじゃないかと思えた。
言いようのない感覚を覚えながら、俺が視線を落として物思いに耽ると、ふと自分の視線の先にある金の首飾りが目に入り、そのペンダントの輝きがあの世界での出来事を肯定してくれた。
「そっか、夢じゃなかったんだな……」
「おはよ、十代」
「あれ、優花。起きてたのか」
精霊の世界が本物だったことに安堵していると、後ろから優花に話しかけられる。
酷い魘され様だったことが嘘のようにケロッとした元気な態度であり、しかしその服には汗で濡れたような痕跡がしっかりと残っていた。
彼女の無事に安心して息を吐き、話しかけようとすると、彼女の方から話しかけられる。
「ねぇ、十代。あの精霊の世界でのこと、教えてよ」
「ああ、良いけど。あそこが精霊の世界って、知ってたのか?」
「ん、メディアが説明してくれたけど、メディアは詳しく教えてくれなかった。アルトリアはその世界にいる間は私に付きっきりで、詳しく事情を把握してなかったらしいし」
「……分かった、話そうぜ」
優花から淡々と状況を教えられ、それに納得しながら俺は床に座った。
苔が生えているため少し湿っているが、気にせず座れる程度の地面であったため、優花にも隣に座る様に促した。
近くにやってきた優花が腰掛け、首を傾げてこちらの話に耳を傾けてくる。
彼女に求められるままの説明を行うためにまずは2人で床に座り、それから色々なことについて話した。
目が覚めた時に遺跡の真ん中で突っ立っていたことや、そこでサラに出会って匿ってもらったこと。
そしてその時にサラが優花を抱えていたことや、その時に現れたメディアに言われたことや、彼女にされたこと。
「ああ、そうだ、これ渡すの忘れてた」
「……これは?」
「サラから、お前に渡せって言われたんだよ。お前のカードだろ?」
「ん、確かにこれ、『英霊』のカード。ありがと、十代」
サラに渡され、デュエルでも使用した『英霊 呪腕のハサン』のカードを、サラに頼まれた通りに優花に手渡す。
彼女は微笑んでそれを受け取り、そのカードを彼女のデッキケースへと入れて、中へ蔵った。
そのカードを使ったデュエルの内容なども優花に伝え、その話を続ける度に優花はリアクションをとって話を促してきた。
「そっか、そんなに活躍したんだね」
「ああ、そのカードには助けられたな」
「なら、このカードをくれたお礼に、今度何か1枚あげるね」
「え?いいよ、別に。元々サラから渡された物だしな」
「んー、それでも、やっぱお礼したい」
「そっか、じゃあ貰っとく」
彼女からお礼を受け取る約束をして横道の話を終わらせ、精霊の世界での出来事の続きを彼女に話した。
精霊の長槍兵が何人も集まって槍を負けてきたことや、メディアとアルトリアに先導されて元の世界に帰ってきた経緯を見振り手振りを使いながら喋る。
楽しく話していると寝ていたみんなが起き始め、そのタイミングで俺の精霊世界に関する話も終わった。
そしてそれから何日かが経ったある日、俺達は校長室へと呼び出される。
次回からセブンスターズ編。
小鳥遊優花:起きた人。ヘラクレス以外の第五次鯖が集まってる。第五次のメンツ以外も呼べるようになった。
遊城十代:帰ってきた人。ペンダントは肌身離さず身に着けている。
主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?
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名前の法則的にそっちの方があり
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ここまできたら慣れたからなし
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どっちでもいい