GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
私はカードをドローする。
私のフィールドにはモンスターが存在せず、その上伏せカードもない。
手札は6枚、ライフは4000。相手モンスターの効果が分からない以上、今のうちに様子見をしておくべきだ。
「私は手札の『英霊 百貌のハサン』の効果を再び発動。攻守1300のトークン1体を生成し、バトルフェイズに移行する!」
「なるほど、そうくるか」
「私は『百貌トークン』で攻撃する!」
「フィールド魔法『ダーク・アリーナ』の効果により、私がそのモンスターの対戦相手を決められる。私は、『デーモンズ・マタドール』でその暗殺者をお相手しよう」
百貌のハサンが持つ貌の1つが濃い闇の中へと消え、その向こうで破壊音が響き渡る。
そしてその時に破壊されたのは私のモンスターであり、攻守0のはずのマタドールは霧の向こうで佇み、タイタンのライフも削られてはいなかった。
戦闘自体は確かに行われたはずであり、ダメージステップも確かにあった。ならば何故?
「どうして……?」
「これは失敬、説明が遅れたな。この『デーモンズ・マタドール』は戦闘では破壊されず、そして戦闘によるダメージも受けないモンスター。さらに、このカードと戦闘を行った相手モンスターは、そのダメージ計算後に破壊されるのだよ」
彼はニタニタと嫌らしい笑みを浮かべながら解説し、その効果を事細かく説明してくる。
つまり、私はダーク・アリーナが起動している限り毎ターン攻撃しなければならず、相手は必ずその攻撃対象にマタドールを選ぶため、私はモンスターを召喚するとそのターンに破壊されるコンボができたということになる。
これが彼の言う私を絶望させるためのコンボ、ということなのだろう。
「……私はこれでターンエンド」
「くくく、ガラ空きのまま明け渡してくれるとはな。私のターン、ドロー」
私の手札は魔法カードとモンスターカードだけのため伏せる罠カードがなく、速攻魔法の類も私の手札にはなかった。
モンスターカードも全てが上級モンスターであり、コストになりうるカードを用意する方法もない。
そのためターンを終了させるしかなく、次の1ターンの間を私は大きな隙を晒した状態で過ごさなければならない。
「苦痛を味わわぬうちにサレンダーするよりも、苦しみ踠いて痛みに喘ぐのが趣味なのであれば、私もそれに付き合おうか。私は2枚目の『デーモン・ピカドール』を召喚する」
最初のターンに一度フィールドに現れ、その後に私が呪腕のハサンで破壊したモンスターが再びフィールドに現れる。
骨の闘牛に跨り骨の鎧に身を包む、白い仮面で顔を隠す赤い体躯の戦士がその地を駆ける。
タイタンがその口角を上げて笑みを深め、その腕を振るって声を張り上げる。
「この『デーモン・ピカドール』は、フィールドに『ダーク・アリーナ』が存在する場合、直接攻撃が可能となるモンスター。まぁ尤も、君のフィールドには既に壁となるモンスターがいないのだがね」
「私は『デーモン・バンデリジェーロ』と『デーモン・ピカドール』で総攻撃だ!闇の洗礼を受けるが良いッ!」
「ぐぅ!」
身体に本物の痛みが走り、魂を侵されるような刺激に私は表情を苦痛に歪め、その場で膝をつく。
十代が言っていた、本物の痛みを伴うデュエル。そして、敗北すれば死に類する何かを伴うこととなる。
相手のロックコンボ、そしてこのライフ差、次のターンに決めきれなければ恐らく私は負けてしまうだろう。
「私のフィールドに『デーモン・ピカドール』が存在する限り、次のターンで貴様がどんなモンスターを呼ぼうが直接攻撃が可能であり、そして『ダーク・アリーナ』がある限り、貴様は私のピカドールを戦闘破壊する術がない。私はこれでターンエンドだ」
「私の、ターン……」
指先が震え、視界が霞み始める。先ほどの累計2500となる戦闘ダメージに、私の身体は思った以上にギリギリで堪えているのだろう。
残りライフは1500であり、タイタンが言う通り、私に残された道はこのターンにタイタンを倒す以外なかった。
相手の『ダーク・アリーナ』と『デーモン・マタドール』のコンボを突破し、タイタンの3600のライフを削り切るコンボが必要だ。
「私は『強欲な壺』を発動し、カードを2枚ドロー。きた、私は手札に加わった『英霊 耀星のハサン』の効果を発動する。ドローしたこのカードを相手に見せることで特殊召喚ができる。私はこのモンスターを攻撃表示でフィールドに特殊召喚する!」
現れるのは白い仮面で顔を隠す紫色の髪の少年、筋肉質の褐色の身体を黒い軽装で覆う暗殺者が地に降り立つ。
攻撃力は2000、相手フィールドのどのモンスターよりも高い攻撃力を持ち、さらに直接攻撃をできる能力を持っている。
ピカドールが『ダーク・アリーナ』がある時に直接攻撃できる効果を持つように、相手の攻撃対象を指定できるダーク・アリーナでも効果による直接攻撃は防げないということだ。
「そして私は魔法カード『死者蘇生』を発動し、墓地の『英霊 呪腕のハサン』を特殊召喚する!」
「さらに、私は手札の『英霊 百貌のハサン』の効果を発動し、フィールドに『百貌トークン』1体を特殊召喚し、トークンを生贄に捧げて『英霊 百貌のハサン』を攻撃表示で召喚する!」
私のフィールドに2人のハサンが現れ、隣に佇んで並び立っている。
片や歪な巨腕の右腕を持つ男、そしてもう片方は筋肉質でしなやかな身体を持つ紫髪の女だった。
似たような白い髑髏の仮面を被っており、黒ずくめの出で立ちでその場の空気を支配する。
「そしてさらに、手札の『英霊 静謐のハサン』の効果を発動!このカードは自分の手札・フィールドのモンスター1体を破壊することで特殊召喚できる。私は手札の『英霊 クーフーリン』を破壊し、このカードを特殊召喚する!」
紫色の髪の黒褐色の少女が現れ、その白い仮面を顔から外し、愛らしい容姿を顕にする。
その黒い布地で作られた服装は扇情的であり、その容姿も相まって色香とあどけなさを両立させている。
その少女は暗殺者らしさも、ましてや戦士らしさも感じさせない佇まいで静かに立つ。
「くっ...だが、所詮は攻撃力2000のモンスターを並べ立てただけに過ぎんっ!纏めてこのターンで消し飛ぶがいい!」
「それはどうかな?私は『英霊 呪腕のハサン』の効果を発動。相手フィールドのモンスター1体を選択して破壊する」
「私は『デーモン・ピカドール』を選択!妄想心音──ザバーニーヤ!」
「ぬぅ……!!」
呪腕のハサンの右腕が大きく伸び、その右手がピカドールの胸部に触れる。
伸ばした腕を戻したハサンの手の平には透明な心臓が握られており、右手に力を込められそれが握りつぶされる。
その事象に連動するようにピカドールが崩れ落ち、その死体から抜き取った心臓から垂れる血液をハサンが喉を鳴らして飲み干す。
「ふははっ!次のターンのダメージを恐れ、マタドールではなくピカドールを選んだか。だが、それは失策だったな。マタドールを破壊していれば活路を開けたものを」
「御託の前にバトルだよ!『英霊 耀星のハサン』で攻撃!このモンスターは、その効果によって直接攻撃をすることができる!」
「なにィ!」
「無想駆体──ザバーニーヤッ!」
その身体が光のように煌めき、超高速の移動による絶技が相手プレイヤーへと向けられる。
そして限界まで超活性化・過剰暴走させた魔力の輝きを纏い、光の軌跡を残しながら更なる超高速の窮極に到達し、その黒刃を構えて迫る。
相手へと苛烈な連続の斬撃を叩き込み、その黒い刃によって目にも止まらぬ速さで切り刻む。
「ぬぉおおおお!!!」
「これで貴方のライフは残り1600、さらに私は『英霊 静謐のハサン』で攻撃ッ!」
「くっ!ダーク・アリーナのことをもう忘れたかッ!私はフィールド魔法『ダーク・アリーナ』の効果により、そのモンスターの攻撃対象を『デーモンズ・マタドール』にする!」
ライフを2000も削られるその痛みに、タイタンは半狂乱になりながら効果を宣言する。
マタドールの効果があればダメージを受けず、その上で私のモンスターを破壊できると考えて咄嗟に選んだのだろう。
しかし、私はこの展開へ導くために彼をこのルートへと誘導していた。
「私は『英霊 静謐のハサン』の効果を発動する!このカードが戦闘を行う時、戦闘を行うダメージ計算時にその相手モンスターを破壊し、相手に500ポイントのダメージを与える!」
「なんだと!!」
「妄想毒身──ザバーニーヤ……!!」
少女のハサンが敵の元へと迫り、その身体を柔らかく抱いて両手で包みこむ。
その柔らかい唇で相手のモンスターへと口付けを交わし、敵を毒で侵していく。
マタドールの禍々しい身体をもってもその必殺の毒に抗う術はなく、踠き苦しみ嘆いてその身体を塵にする。
「貴方はそのマタドールに過剰な信頼を寄せていた。敢えてピカドールを破壊して、その上で直接攻撃の2000ダメージを喰らえば貴方は次の攻撃に焦ってマタドールで受けると予想できた」
「くっ、うッ小癪な……」
「これで効果による500ダメージが入って、貴方のライフは残り1100。さらに私は『英霊 百貌のハサン』で攻撃力900の『デーモン・バンデリジェーロ』を攻撃!」
「まずい……!」
「妄想幻像──ザバーニーヤッ!!」
千変万化の貌を持つ百貌のハサンの、その全ての貌が現れ次々と相手へ迫る。
1人1人が通り様に一撃を振るうだけで、それは無数の斬撃となって敵を切り刻んでいく。
悪魔の顔を持つ緑の蛇すら臆するほどの群勢たる暗殺者が一度に敵へ向かい、モンスターとそのコントローラーを細切れにするように肉を断つ。
「ば、バカなぁあああ!!!!」
その差1100の戦闘ダメージによって相手のライフを削り切り、タイタンの身体は大きく後方へと吹き飛ばされる。
その場を覆っていた闇の闘技場の暗い霧が晴れ、外から覗いていた7人からの濃い視線が向けられる。
状況を見定めた首魁が私の勝ちだと判定し、私は正式にセブンスターズへと入ることになった。
戦士族・闇・星5・攻2000守1500
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、どちらか1つしか発動できない。
①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守1300)1体を特殊召喚する。
②:このカードの攻撃力・守備力を200ダウンし、自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守?)1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したトークンはこのカードと同じ攻撃力・守備力になる。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
①:このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードは直接攻撃できる。
③:このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
①:このカードはリリースなしで召喚できる。
②:特殊召喚またはリリースなしで召喚したこのカードのレベルは4になり、元々の攻撃力は1000になる。
③:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる(この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない)。そのモンスターを破壊する。このカードの攻撃力・守備力はその破壊したモンスターのそれぞれの元々の数値の半分アップする。
戦士族・闇・星5・攻2000守1500
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、どちらか1つしか発動できない。
①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守1300)1体を特殊召喚する。
②:このカードの攻撃力・守備力を200ダウンし、自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守?)1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したトークンはこのカードと同じ攻撃力・守備力になる。
戦士族・闇・星5・攻2000守1500
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、どちらか1つしか発動できない。
①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守1300)1体を特殊召喚する。
②:このカードの攻撃力・守備力を200ダウンし、自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守?)1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したトークンはこのカードと同じ攻撃力・守備力になる。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか発動できない。
①自分の手札・フィールドのモンスター1体を破壊して発動できる。このカードを特殊召喚する。
②このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターを破壊し、相手に500ダメージを与える。
戦士族・光・星8・攻2500/守2000
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは戦闘では破壊されない。
②:「刺し穿つ死棘の槍」を装備しているこのカードが戦闘を行うダメージ計算時、その戦闘を行う相手モンスターの効果は無効化される。
③:このカードが「刺し穿つ死棘の槍」を装備している時に発動できる。このカードが装備している「刺し穿つ死棘の槍」を除外し、相手に1000ダメージを与える。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
①:このカードはリリースなしで召喚できる。
②:特殊召喚またはリリースなしで召喚したこのカードのレベルは4になり、元々の攻撃力は1000になる。
③:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる(この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない)。そのモンスターを破壊する。このカードの攻撃力・守備力はその破壊したモンスターのそれぞれの元々の数値の半分アップする。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
①:このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードは直接攻撃できる。
③:このカードが相手モンスターと戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか発動できない。
①自分の手札・フィールドのモンスター1体を破壊して発動できる。このカードを特殊召喚する。
②このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターを破壊し、相手に500ダメージを与える。
戦士族・闇・星5・攻2000/守1500
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか発動できない。
①自分の手札・フィールドのモンスター1体を破壊して発動できる。このカードを特殊召喚する。
②このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターを破壊し、相手に500ダメージを与える。
戦士族・闇・星5・攻2000守1500
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、どちらか1つしか発動できない。
①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守1300)1体を特殊召喚する。
②:このカードの攻撃力・守備力を200ダウンし、自分フィールドに「百貌トークン」(戦士族・闇・星4・攻守?)1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したトークンはこのカードと同じ攻撃力・守備力になる。
小鳥遊優花:セブンスターズに加入が確定した人。他のハサンも持っている(登場するとは言っていない)。
主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?
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名前の法則的にそっちの方があり
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ここまできたら慣れたからなし
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どっちでもいい