GX世界の英霊デッキ使い   作:超融合は許さない

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十代vsダークネス セブンスターズ初戦デュエル(4)

 

 

 英霊。それは霊魂、特に戦死者の魂を敬って言う呼び名。

 幾多の戦場で様々な分野で戦って生き抜いた英雄が、死後も尚その輝きを放ち歴史にその名を刻む。

 それはカードとなった時に強力なモンスターとして顕現する力を内包し、その力を扱うのは俺の知る限り遊花と、遊花にカードを与えられた者だけだった。

 

 

「貴様に英霊を見せてやろう」

 

 

 ダークネスはドローカードを掲げて高らかに宣言し、その手に持つカードを纏めあげ束ねる。

 その手に握られた3枚の手札には『英霊』モンスターカードが存在し、それをこのターンで召喚する算段があるということなのか。

 ダークネスは黒い仮面の下で薄い笑みを浮かべ、3枚のカードのうちの1枚を手に取ってデュエルディスクにプレイする。

 

 

「私は魔法カード『黙する死者』を発動する。このカードは墓地に存在する通常モンスターを、自分のフィールドに守備表示で特殊召喚するカード」

 

「私は『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)』を、私のフィールドに特殊召喚する!」

 

 

 眩しい光の糸が天より現れ、その光がダークネスドラゴンの周りを漂う竜の魂の1つに繋がれ、その魂に肉の身体を与える。

 赤い眼光と黒い装甲が蘇り、黒く光る雄々しい姿の黒竜が天高く飛び、舞い散る炎とともに着地する。

 けたたましい黒竜の咆哮が鼓膜を激しく揺らし、降り立った黒竜が闇の竜とともに並び立つ。

 

 

「私は『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)』と、『真紅眼の闇竜(レッドアイズ・ダークネスドラゴン)』を生贄に捧げる!」

「2体の竜を、生贄に……!」

 

「現れろ、竜殺しの英霊よッ!

 『英霊 ジークフリート』ッ!!

 

 

 生贄に捧げられる2体の竜の号砲が轟き、美しい銀髪の騎士が現れる。

 黒衣の上に銀の鎧を纏い、精悍な顔つきと物静かな緑の瞳から荒々しい闘志を感じさせる。

 その深い緑色とは対照的に彼の胸元の複雑な模様が明るく輝き、銀の剣がその光を鈍く反射している。

 

 

「ジークフリート……!」

「竜殺しの英雄。悪竜ファヴニールを殺し、竜の呪いをその身に受けて尚も他者のために生き、そして妻クリームヒルトと身内の争いを防ぐために自身が暗殺されることを受け入れた。あまりにも愚かで哀れな男の名だ」

 

 

 ダークネスは呆れたような声音でその英霊の生涯を語り、その一生の在り方を鼻で笑い一蹴する。

 人のために生き、人を愛し、人を守るためにその生涯を終えた。英雄らしく素晴らしいその一生を、ダークネスは憐れみ愚かだと言う。

 フィールド上のジークフリートの瞳が僅かに揺れ、そしてそれを抑えるように彼はその瞼を閉じた。

 

 

「そして、この『英霊 ジークフリート』には、専用の装備魔法がある」

「まさか!」

 

「私は装備魔法『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』をジークフリートに装備。これにより、相手フィールドにドラゴン族モンスターが存在する時、装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする」

 

 

 フィールドに存在するジークフリートの攻撃力は3000であり、その攻撃力1000ポイント上がればその攻撃力は4000になる。

 そして、俺のフィールドを見れば、そこには俺がダークネスの墓地から『死者蘇生』で蘇らせたレッドアイズがいた。

 それにより効果条件が満たされたジークフリートの攻撃力は4000であり、その攻撃力を超える攻撃力を持つモンスターは俺のフィールドには存在しなかった。

 

 

「貴様のフィールドには、貴様が私から奪ったレッドアイズが1体。よって、ジークフリートの攻撃力は4000ポイント!」

「くっ!」

 

「ジークフリートで『E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン』を攻撃!

 天魔失墜...バルムンクッ!

 

 

 ジークフリートの胸元に掲げられた大剣が光の柱となって青白い輝きを放ち、彼がその剣を振り上げることでその光の柱が流動するように動く。

 ジークフリートの攻撃力は4000、そしてシャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力は3700、伏せカードもない現状では勝てる理由などなかった。

 その大剣が力強い動きで振り下ろされ、その激しい力の奔流が荒々しい激流となって両翼の戦士を飲み込む。

 

 

「貴様のモンスターの攻撃力は3700。その差300の戦闘ダメージを受けてもらおうか」

「ぐぅ!!」

 

 

 その大剣から放たれる青白い光の一部が俺の身体へと突き刺さり、想像を絶する痛みを与えられ、俺は痛みに喘ぐ。

 俺の残りライフは300であり、手札も残り0枚、フィールドには守備モンスターが3体存在するだけだった。

 そして3体のモンスターもそれぞれマッドボールマン、エッジマン、レッドアイズであり、どれも装備魔法を抜きにしても相手のジークフリートを倒すことのできないモンスター達だった。

 

 

「俺のターン、ドロー!カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

「ふん、どうやら逆転の目は潰えたようだな」

 

「へへっ、それはやってみなきゃ分かんないぜ?」

「ならば見せてもらおうか、貴様の悪足掻きを。私のターン、ドロー!」

 

 

 ダークネスがドローし、相手の手札が1枚になる。

 ダークネスのフィールドには攻撃力4000のジークフリートが1体であり、相手は未だ3800のライフを持っている。

 ここから先は坊主めくりのようにデッキのカードを捲り合う展開であり、運命のカードを引き寄せるドローする力の強さで勝敗が決まる。

 

 

「私は『アタッチメント・ドラゴン』を召喚、そして効果を発動する。『アタッチメント・ドラゴン』は相手モンスター1体の装備カードとなり、そのモンスターの攻守を変更させるカード」

「なにっ!」

 

「私は『E・HERO マッドボールマン』を選択する。そして、『アタッチメント・ドラゴン』によって攻守を変更されたモンスターは、その後プレイヤーによって攻守を変更することはできない」

「くっ!」

 

 

 小さい身体の青い竜が空を羽ばたき、土色の巨躯の背へと取り憑いてその構えを変更させる。

 マッドボールマンが攻撃表示へと変更され、防御姿勢から戦闘態勢へとその構えを変えてしまう。

 マッドボールマンの攻撃力は1900であり、ジークフリートの攻撃を喰らえば2100のダメージとなってしまう。

 

 

「私は、ジークフリートでマッドボールマンを攻撃ッ!これで終わりだ!」

 

「いいや、まだだ!リバースカード発動!『ドレインシールド』ッ!モンスターの攻撃を無効にし、無効にしたモンスターの攻撃力分のライフを回復する!」

「ちぃ……ターン終了だ」

 

 

 ジークフリートによって放たれた青白い光の柱が、俺の目の前に展開された緑色のバリアによって受け止められる。

 そして、それによって俺のライフは大きく回復し、400しかなかったライフは4400まで回復する。

 しかし、これだけ回復してもライフ差は600であり、俺は打開策を求めてカードを引く。

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「……俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 俺は引いたカードを見て、そこに小さな光明を見つけ出す。

 そのコンボのために必要なカードを脳裏に想像し、それを揃えるまで守りを固め切れるかを思案する。

 恐らく、ライフだけを見ればコンボのためのカードを理想的に揃えれば耐え凌げる。しかし、ライフに余裕があると言っても相手の戦術次第では、すぐに4400のライフは削り切られてしまう。

 そしてこれは闇のデュエルであり、俺は再び数千のダメージをその身に受ける覚悟をしなければならない。

 これは、俺の魂がどれだけ闇に耐え切れるかの勝負になる。

 

 

効果モンスター

戦士族・光・星8・攻3000/守2500

①:このカードは相手の魔法カードの効果を受けない。

②:自分・相手ターンに1度、発動できる。このカードをエンドフェイズまで除外する。

装備魔法

「英霊 ジークフリート」「英霊 クリームヒルト」にのみ装備可能。

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:相手フィールドにドラゴン族モンスターが存在する場合、装備モンスターの攻撃力は1000アップする。

②:フィールドの表側表示のこのカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを手札に戻す。

③:「英霊 クリームヒルト」に装備されているこのカードを墓地へ送って発動できる。デッキ・墓地から「流離魔剣・聖妃失墜」を手札に加える。







主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?

  • 名前の法則的にそっちの方があり
  • ここまできたら慣れたからなし
  • どっちでもいい
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