GX世界の英霊デッキ使い 作:超融合は許さない
俺の手札は1枚、ダークネスも今ドローしたカードで1枚。
俺のライフは4400、ダークネスには未だ一度しかダメージが通らずに3800。
そして、相手のフィールドには攻撃力4000のジークフリートがいる。状況はかなりの劣勢だった。
「私のターン、私は『英霊 ジークフリート』でマッドボールマンに攻撃!天魔失墜...バルムンク!!」
「ぐぁああああ!!」
ジークフリートの大剣から放たれた魔力によって魂を貫かれ、想像していたものよりもより痛烈で激しい痛みに襲われる。
身体が2つに裂けたような錯覚すら覚える痛みに喘ぎ、目の前の景色から色が抜け落ちて膝から崩れるように倒れた。
2100のダメージ、それだけで闇のデュエルでは半身を削られるほどの痛みであり、俺の身体も既に4000を超えるダメージを身体に受けた状態だった。
「ぁ──くっ……」
「十代っ!」
「あす──か……」
「もうやめてっ!貴方もうボロボロじゃない!」
全身に力が入れられなくなり床に倒れ伏していると、隣から明日香の声が聞こえてくる。
明日香はもう諦めてと、サレンダーをしてと、俺に語りかけるように言ってくる。
俺が返事をしないことに目を伏せた明日香が立ち上がり、ダークネスの方を向き直る。
「貴方に私の鍵を渡すわ。だから十代と、翔くんと隼人くんを解放して……!」
「ふむ……」
明日香を見ればその足が震えており、闇のデュエルに対する恐怖を抱えながら必死に現状を切り抜けようとしているのが見てとれた。
そしてダークネスは明日香の提案を受け、顎に手を当てて考える素振りだけを見せて黙りこくっている。
捕えられている翔と隼人は身体を震わせていて、3人が恐怖に耐えようとする姿を見て、俺の足に力が湧いてきた。
「心配すんなよ、明日香……まだライフは2600もあるんだ、なんとかなるさ……」
「十代……」
「ほう、立ち上がるか」
「俺のターン、ドロー……ターンエンド……」
「十代っ!」
また倒れそうになりながらも気力で立ち上がると、明日香が俺に駆け寄り肩を貸してくれる。
肩を借りながら俺は荒い呼吸を整え、両足で地面を踏みしめて深呼吸をする。
そうして上がっていた息が元に戻り、俺は明日香の肩に預けていた腕を下ろす。
「私のターン、ドロー。私はジークフリートでエッジマンを攻撃!」
守備表示のエッジマンがジークフリートの大剣から放たれる青白い閃光に包まれ、その身が消し炭となって破壊される。
俺のフィールドにはいよいよ守備表示のレッドアイズしか残っておらず、壁となるモンスターを用意しなければすぐにでも直接攻撃が飛んでくる可能性もある。
ダークネスがターン終了を宣言し、休む暇を与えられないまますぐに俺の手番へと移る。
「俺のターン、ドロー!」
「俺は、『フレンドッグ』を守備表示で召喚する……!ターン終了だ……!」
「くだらん守備固めにまだ拘るか……」
機械でできた黒い犬のようなロボットが姿を現し、凛々しい番犬のように相手を待ち構えて凄んでいる。
俺の手札は2枚であり、フレンドッグの効果が発動すれば『融合』と『E・HERO』と名の付くモンスターをそれぞれ回収できる。
そして俺にとっての勝利への活路は、そのコンボにこそあるものだった。
「私のターン、私はジークフリートでフレンドッグを攻撃ッ!」
「くっ!俺は『フレンドッグ』のモンスター効果を発動する!このカードは戦闘によって破壊された時、墓地より『融合』1枚と『E・HERO』と名の付くモンスターカード1枚を手札に加えることができる!」
「俺は『融合』と『E・HERO ワイルドマン』を手札に加える!」
手札が一気に4枚へと増え、それによって俺のコンボのほとんどが完成することになる。
相手の鉄壁のジークフリートを突破するために、今の俺にできる最大のコンボを見せなければいけなかった。
そしてだからこそ、このドローによって、最後のパーツを引けるかが鍵となる。
「俺のターン、ドロー!よし、きたっ!俺は魔法カード『戦士の生還』を発動する!」
「戦士の生還だと……!」
「俺は『戦士の生還』の効果により、墓地から戦士族モンスター1体を手札に加えられる。俺は『E・HERO エッジマン』を手札に戻す!」
「なにを……!」
手札にカードが揃っていく。
全てが俺のコンボに必要なカード達であり、この状況にきて胸に湧くのはやはりワクワクだった。
信じた仲間が応えてくれる。俺にとってそれはデュエルをやる上でのこの上ない喜びをくれることであり、今度は俺がこいつらに応えたいと思うようになってくる。
「俺は『E・HERO ワイルドマン』を召喚ッ!さらに魔法カード『ワイルド・ハーフ』を発動ッ!」
「このカードは、俺のフィールドに『E・HERO ワイルドマン』がいる時に発動できるカード。相手モンスター1体を指定し、そのモンスターの元々の攻撃力を半分にし、さらにその半分になったモンスターと同じ攻守の『ハーフトークン』1体を相手フィールドに特殊召喚する!」
相手フィールドのジークフリートが2人へと分裂し、それぞれが半分の攻守となった状態で同じ種族・属性・レベル・効果を持つモンスターとなる。
元々の攻撃力が半分となっているためそれぞれ1500の攻撃力を持つモンスターであり、さらに装備カードは複製されないためバルムンクを装備しているジークフリートは元の1体のみだ。
苦い顔を浮かべるダークネスに対し、俺は更なるコンボを畳み掛ける。
「俺はフィールド魔法『フュージョン・ゲート』の効果を発動し、場の『E・HERO ワイルドマン』と手札の『E・HERO エッジマン』を融合!現れろッ!『E・HERO ワイルドジャギーマン』ッ!!」
宙に浮かぶ黒い穴へ2人の戦士が飲み込まれ、フィールドに1人の強大な戦士が降り立つ。
黒褐色の浅黒い肌が野生的に輝き、その右足と左腕を覆う鋭い刃を備えた金の鎧が絢爛に輝きを放つ。
視界を覆うほどの巨大な体躯を持ち、その背中にはその巨躯を超えるほどの巨大な黒い大剣が携えられている。
「レッドアイズの攻守を変更し、バトルフェイズ!ワイルドジャギーマンの攻撃力は2600であり、そしてワイルドジャギーマンには、相手の全てのモンスターに攻撃できる効果がある!」
「全体攻撃……!」
「ワイルドジャギーマンで攻撃力1500の『ハーフトークン』を攻撃ッ!インフィニティ・エッジスライサーッ!!」
「くっ……!」
ダークネスに1100の戦闘ダメージが入り、その黒い外套を激しく靡かせながら身体を後退させる。
そのライフが1100ポイント削られ、残り2700ポイントのライフとなる。
「続けてワイルドジャギーマンで攻撃力2500のジークフリートを攻撃ッ!」
「この瞬間、ジークフリートのモンスター効果を発動!」
「なにっ!」
「ジークフリートは自分・相手ターンに1度、除外することができる。そしてこの効果で除外されたジークフリートはターン終了時に私のフィールドへと舞い戻る」
「くっ」
ジークフリートの隠された効果を説明されて、俺は思わず奥歯を噛み締める。
このターンはどちらにせよダークネスのライフを削り切ることが不可能だったため、俺はこのターンのうちに上級モンスターであるジークフリートを処理しておきたかった。
しかしジークフリートがエンドフェイズまで除外ということは、戻ってきた時には元の攻撃力である3000で帰ってくることになる。
「さらに私は、ジークフリートが除外したことで破壊された『
「つまり、次のターンにはまた4000の攻撃力で帰ってくるってことかよ……!」
「そしてジークフリートが除外されたことにより、貴様のワイルドジャギーマンは攻撃できるモンスターがいなくなった」
「くっ!」
届かない。渾身のコンボを揃え、なんとか攻撃力で相手を超える算段を整えても、まだ届かなかった。
俺のフィールドに残されているのは攻撃宣言をまだしていないレッドアイズともう攻撃のできないワイルドジャギーマンのみであり、ここからの悪足掻きはできなかった。
掌の上で踊っている自覚をしながら、俺はバトルを続ける。
「俺は『
「ぐぅ!」
攻撃力2400のレッドアイズではダークネスのライフを削り切るには至らず、相手のライフは300残ってしまった。
俺の手札にはこの状況をこのターンで巻き返せる魔法カードもなければ、次の布石へと繋げられる罠カードもない。
倒しきれない悔しさを抱えたまま、俺はターンを終了した。
戦士族・光・星8・攻3000→4000/守2500
①:このカードは相手の魔法カードの効果を受けない。
②:自分・相手ターンに1度、発動できる。このカードをエンドフェイズまで除外する。
「英霊 ジークフリート」「英霊 クリームヒルト」にのみ装備可能。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手フィールドにドラゴン族モンスターが存在する場合、装備モンスターの攻撃力は1000アップする。
②:フィールドの表側表示のこのカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを手札に戻す。
③:「英霊 クリームヒルト」に装備されているこのカードを墓地へ送って発動できる。デッキ・墓地から「流離魔剣・聖妃失墜」を手札に加える。
主人公の名前を今さら小鳥遊優花にするのはあり?
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名前の法則的にそっちの方があり
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ここまできたら慣れたからなし
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どっちでもいい